白猫と鬼滅がダンジョンに行くのは間違っているだろうか 作:エルにー
……そういえばダンまちの時期を決めてませんでしたね。幸い、時期を示すような事を書いてませんですし、次回までに決めておきます。
彼らがオラリオへ向かう2年前の事である。
とある森の奥深く。人の手が全く付けられてない場所である。自然豊かな森に、透き通るような綺麗な巨大な湖。そしてそこに水を飲みにくる様々な動物達。
そんな場所を突然、大きな地震が襲った。震度5以上の地揺れが起き、突然、本当に突然に広大な湖のど真ん中に島が現れた。
多少の木々に、真ん中にはポツンと建物が存在している。
その建物の前に5人の人物と1匹の白猫が倒れていた。
うち二人は着物を纏っていて、片方は背中に届くほどの毛先が赤みがかってる黒髪の男。もう片方は同じぐらいの長さの赤みがかった黒髪の男。そして両者も顔の右上の額と左下の首にかけてまで炎のような痣がある。
残りの3人は赤髪の好青年に青髪の美女、金髪の美少女(美女より美少女の方が合ってる気がする)。
最初に起きたのは意外な事に5人ではなく、白猫であった。
「あ……れ……ここは……」
しかも驚く事に白猫は人の言葉を話せた。白猫は起き上がって周りを見渡した。そして赤髪、青髪、金髪の3人を見ると
「カガミ!アイリス!エレノア!起きて!起きなさいよ!」
白猫は3人に呼びかけた。すると
「うっ……ここは……キャトラ……?」
赤髪、カガミは目を覚ますと白猫、キャトラを呼んだ。
「よかった!アイリスとエレノアも早く起きてよぉ!」
キャトラはカガミが起きた事に安堵し、残りの2人に涙目で声をかけた。
すると
「ぐっ……ここは……どこだ……何故私が……」
「あ……れ……?俺……死んだはずじゃ……」
女性2人ではなく、着物の2人が目を覚ました。そして
「う……ん……キャトラ……?」
「いたた……ここは……飛行島でしょうか……?」
タイミングよく女性2人も目を覚ました。
「よかった!アイリスもエレノアも無事だわ!」
その事にキャトラは安堵して一息ついた。カガミも2人に近づき身を案じていた。
一方、着物の2人は
「貴方は……上弦の壱……?」
「貴様は……耳飾りの鬼狩り……しかし成長している……?それも……鬼なのか……?」
こちらはお互いを認識して混乱していた。
「あ!あんた達!」
そんな2人にキャトラが話しかけた。3人と1匹は片方の六つある目に一瞬驚いたが、直ぐにキャトラが続けた。
「あんた達、なんでここにいるのかわかる?」
キャトラはそう問いかけた。
「キャトラ!すみませんキャトラが突然。今の事を話す前にまずは自己紹介をしましょう。私はアイリス。こちらの猫が」
「キャトラよ!」
「エレノアと申します」
「自分はカガミ」
3人と1匹の自己紹介が終わると
「ご丁寧にありがとうございます。俺は竈門炭治郎です!」
赤みがかった黒髪の男、炭治郎が自己紹介すると
「私は黒死牟……いや、継国
もう片方、巌勝が一度訂正して自己紹介した。
「炭治郎と巌勝ね!じゃあ早速……」
キャトラが本題に入ろうとしたその時、突然全員を強大な気配が襲い、5人は反射で武器を構えた。
カガミとエレノアは剣を、アイリスは杖を、巌勝は悍ましい見た目の刀を、炭治郎は燃えるような刀を。
「ほう、これは……我がいち早く察知できて良かったと言ったところか」
突然現れた強大な気配をもつ女が5人を見てそう一言こぼした。
アイリス「……貴方は、誰ですか?私たちが何故ここにいるのか知っていますか?」
アイリスが謎の女に尋ねた。
「まずは名を名乗るのが道理か。我は混沌から生まれし原初の神。カオスだ。其方らが何故ここに居るのかは知らん。我は空間の異常を感じたからここに来たまでだ」
女、カオスはアイリスに答えた。
「ただ、原因を調べる事は出来る」
「!本当か!?」
カオスの言葉にカガミが本当か聞いた。
「本当だ。ただし、まずは其方らの事を知りたい。それを元に原因を割り出す」
5人と1匹の情報を知りたいとカオスは言った。
「まずは、そっちの3人から」
誰から言おうかと思ってると、カオスがカガミ達を指名した。
「では、私から。私はアイリス。飛行島を拠点として冒険者をしています。後は……白の巫女で、光の王でもあります」
最初にアイリスが自分の事を伝えた。
「次は自分が。自分はカガミ。同じく飛行島を拠点として冒険者をしている。元黒の王子で、今は闇の王を継承している。継承した時闇の力の大半を奪われたが……何故かそれが戻っている」
カガミがそう言うと、アイリスちエレノア、キャトラが驚いていた。
「何故かは知らないが、問題は無いみたいだ。体に異常は感じられない」
カガミは体の調子を確かめながらそう言った。
「あっ、すみません!えっと、エレノアと申します。同じく冒険者をしています。えっと……世界が滅んだもしもの未来から来て、未来のアイリス様から光の王を継承しました。今では元が着きますが。そして、私は護剣の道を選びました」
ぼーっとしてた事を謝り、エレノアも己の事を伝えた。
「そしてアタシね!アタシはキャトラ!ただの喋る猫よ!てか、それ以外にどう説明すればいいかアタシも知らない!」
そして最後にキャトラも伝えた。と言っても、分かったのは名前だが、本人もそれしか知らないと言ってるだから、これ以上説明の仕様がない。
「うむ、次は人間らしかぬ2人だ」
続いて巌勝と炭治郎の番になった。
「……私は継国巌勝。……400年前に人として生まれ、双子の弟への嫉妬によりこの身を鬼に落とした。鬼としての名は黒死牟。……もっと詳しい事はあるが……この場ではこれでいいだろう。後は……私は首を斬られ、塵となって死んだ筈だ」
まずは巌勝が己の事を伝えた。
「俺は竈門炭治郎。えっと、鬼という人を食べる化け物を斬る鬼殺隊に所属していました。最後の戦いで鬼の始祖によって鬼にされて、そこから……多分10万年以上生きてると思います。俺も死んだ筈です」
続いて炭治郎も伝えた。
「ふむ……詳しい事は後で聞くとして、其方らの情報を元に原因を調べる。しばし待たれよ」
カオスはそう言うと、目を閉じて力を行使し始めた。
神の力、アルカナム。本来、それを下界で使えばウラノスの制約によって強制的に天界に送還されるのだが、カオスはウラノスよりも圧倒的に上位、それどころか始祖の神である。更にその性質が空間に近い事から、制限はされるが送還はされないようだ。
しばらくすると
「……原因は分かった」
カオスは眉間に皺を寄せてそう言った。
「まずはカガミ達だ。其方達は『世界』によって世界を追い出された」
「『世界』によって……ですか?」
アイリスがそう言葉にしたが、どういう事か理解できていない。カガミ達も同様である。
「其方達の世界には『均衡』なるものがあるな?度重なるそれの揺らぎや危機、それを危惧した『世界』が全ての原因を排除したようだ。しかし、『世界』も残酷では無い。其方達の活躍から其方達を排除ではなく追放に変えたようだ。他にも原因がいたようだが、それらも適切に対処したようだ。今我らが立っているこの飛行島は選別のようだ」
カオスは詳しく説明した。度重なる『均衡』の危機、それによってカガミ達は『世界』によって追放された。
「という事は……もう、戻れないの……?バロンにもヘレナにも皆にも、もう……会えないの……?」
キャトラは涙を浮かべながらカオスに聞いた。
「残念ながら……もう会えない」
カオスは申し訳なさそうに事実を伝えた。
「そんな……」
「グラハムさんにも……」
「……っ」グッ
アイリスとエレノアは膝から崩れ、カガミは拳を強く握った。
「うわああぁぁぁん!皆んなあぁぁ!会いたいよおおぉぉ!」
「キャトラ……!」
「キャトラさん……!」
そしてキャトラは泣き叫んでいた。そんなキャトラにアイリスとエレノアが抱きついて一緒に涙を流していた。
カガミは2人の背中をさすっていた。
「……次は鬼の其方らだ」
カオスはカガミ達をそっとしておく事にして、炭治郎達に向いた。
「其方らは2人して別だ。まずは巌勝から。其方は魂が輪廻から外れ、カガミらに巻き込まれてここにいる」
カオスはまず巌勝が何故ここにいるか説明した。
「……そうか。説明、感謝する」
「次に炭治郎。其方は星に同等の大きさの隕石がぶつかった事で死んだ。あっているか?」
「はい。あっています」
「其方はぶつかった時に空間が歪み、空いた穴に吸い込まれ、巌勝同様カガミらに巻き込まれた。それが其方達2人がここにいる原因である」
どっちもカガミ達に巻き込まれてここにいる。しかし、もし巻き込まれてなかったら、どこに現れたかわからない。宇宙空間などの生物が生きれない場所かもしれない。人の住んでいる所かもしれない。
どちらにしろ、不確定要素は大きい。そういう意味では白猫組に巻き込まれてよかったかもしれない。
「……色々と話したいだろうが、暫し待つとしよう」
カオスの言葉に炭治郎と巌勝は同意した。
数分するとキャトラは泣き疲れて眠り、アイリスとエレノアは泣き止んだ。
「酷な事を伝えて悪かった」
「いえ、事実なのでカオス様が謝る事ではありません」
謝るカオスにアイリスが謝る必要はないと言った。
「感謝する。して、其方達はこれからどうする?」
カオスはそう5人に問いかけた。
「……正直、どうしようかと悩んでいます。私たちの以外に仲間はこの世界にはいないですし、目的もないので……」
「……私は……元は死んだ身。鬼の身で何故か日の光も克服したようだ。目的も……無い」
「俺も……数えきれない年数を生きて、あの時、やっと皆んなの所に行けると思ったんですが……こうして生き残ってしまいました。何かを成す気もありません」
アイリス、巌勝、炭治郎は無気力な感じで言った。アイリスは全く知らない世界に来て、仲間達ともう二度と会えないから。巌勝は死んだ身だから。炭治郎は果てしない時を生きて生きるのが疲れたから。
「自分は……仲間達とは離れてしまったが、アイリスとエレノア、キャトラがいる限りは彼女達を護っていくつもりだ」
「私は護剣となる道を選びました。私もアイリスさん達がいる限り、護っていきます。私の、大切な人たちですから」
カガミとエレノアはそう強く言い切った。
「カガミ、エレノア……そうね。皆んなはいないけど、まだ貴方達がいる。なら、私も護っていきたい。あたな達も私の大切な人たちだから」
アイリスはそう微笑んで言った。
「ならまったりしない?」
いつの間にか起きたキャトラがそう言った。
「どういう事ですか?キャトラさん」
エレノアはキャトラにどういう事か聞いた。
「聞いてる感じ、巌勝と炭治郎は役目をやり切った感じでしょ?だから余生をゆっくり過ごすという意味でまったりしない?と聞いたのよ。アタシたちも色々な冒険をしたじゃない。大いなるルーンを探す旅から始まって色々な事があって、闇の王を倒したけど今度はエピタフって道化でまた問題が起きてさ。『世界』が『均衡』を揺るがしきれない存在は対処したんだし、あっちの世界はもう大丈夫だと思うのよね。アタシ達もゆっくりしてもいいと思わない?」
ようは波乱の半生を過ごしたからゆっくりしたい、という事なのだろう。
カガミがカイルと出会い、森の中でアイリスと出会って始まった旅から、もう三年も経った。その間にはエレノアと出会ったロイド・イングラムの悍ましい計画の一件、波蝕の島の闇との決戦、エピタフの半身が元凶で起こったアテルラナの一件、闇の王との決着、そして闇の王を継承したカガミから力の大半を奪ったエピタフが別世界から招いた破壊の双子の一件。
その他にも冒険者として依頼で解決した問題も多くある。カガミとアイリスに関してはかつて、白の国と黒の国が存在した時の事もある。
正直、もう休んでいいと思う。だからキャトラはまったりしようと言ったのだろう。
「護っていきたいのはわかるけど、わざわざ危険を冒す必要はない筈よ。ま、アタシは猫らしく皆んな癒すわ!」
「もう、キャトラったら」
最後の最後で台無しにしたキャトラにアイリスは呆れながら言った。
「ハハハ、まったりか。ゆっくりしてたつもりだったけど、心に余裕が無かったのかな。巌勝さんはどうですか?」
過去を振り返ってた炭治郎は巌勝に聞いた。
「私は……私にそうする資格はあるのか……いや、今ではそれは私の心次第か。……出来るのなら、輪廻に入る前に人らしく過ごしたい……」
巌勝は願望を口にした。
「ならこの飛行島に住みなさい!どうせ土地はいっぱいあるんだから!」
「巌勝さんも炭治郎さんもよろしければ是非!」
キャトラとアイリスは2人を飛行島に住まないかと勧めた。
「なら、ご厚意に甘えようかな。炭なら任せてくれ。これでも炭焼きの家に産まれたからな!」
炭治郎は厚意に甘えて飛行島に住む事にした。
「……では、私も厚意に甘えよう。……鍛錬に付き合うことしかできないが、これからよろしく頼む」
そして巌勝も飛行島に住む事になった。
そんな時、キャトラはカオスに向かって一言言った。
「あら?貴方も住みたいの?」
「……は?」
カオスはその言葉を理解できなかった。
「え、だって、羨ましそうに見てるもの」
「羨ましい……そうか、我は羨ましいのか……」
カオスはギリシャ神話に置いて原初の神である。創造神的立場とも言えるだろうか。
その性質は上記にもある通り、空間に近く、物事を平等に捉えてる節がある。
彼女にとって人間は好きであるが、居なくても問題ないのだ。世界の秩序を作った彼女は人間がいなくても、自然の秩序、摂理で世界は安定すると思っている。
だからか、人間を愛しく思えても、会いたいと言った感情はわからない。
他にも、他の神の恋、遊び、趣味、仕事。そう言った事に羨ましいなんて思った事なんて無かった。
そんなカオスはカガミ達に羨ましいという感情を抱いた。
「カオス様も一緒に住みますか?」
そう言ったのはアイリスだった。
「カオス様は神様なので、何かお仕事があるかもしれませんが、ないのならどうですか?」
「……」
その言葉にカオスは顎に手をかけて考えた。
実を言うと、天界ではこれといったカオスの仕事はない。あえて言うなら、空間の異常を正す事が彼女の仕事である。作った秩序は他の神が管理してるし、天界にいても、何もしない事が多かった。
そう言う面では、カオスは子供みたいな部分があるのだろう。
「……そうだな。天界にいても今まで思わなかったが、暇であったし、其方達とまったりするのもいいだろう。こう、なんだ。胸の高鳴りを感じる」
「それはワクワクしてるって事ね!」
「ワクワクか。そんな言葉があるのか。うむ、我はワクワクしてる」
このやり取りだけでも、カガミ達はカオスが無知な子供みたいだとわかった。
「では、其方達を我の眷属にしよう」
「眷属?」
「なに、繋がりみたいなものだ。背中に神の恩恵を刻む事でなれる。確か、モンスターを倒して得た
カオスはそうカガミ達に聞いた。
「デメリットがないみたいだから、自分は賛成だ」
「そうですね。むしろ繋がりが出来るのは喜ばしい事です!」
カガミとエレノアは賛成のようだ。
「いいんじゃない?アタシも出来るならして欲しいわね!あ、でも、その恩恵?がずっと見える状態なら嫌だな〜」
「うーむ……それは出来ないみたいだ」
「そっかぁ……ならカオス様には悪いけど、アタシは辞めとくわ」
流石に白い背中にずっと恩恵が見えるのは良くない。
「では、早速やりましょう。まずは女であるアイリスとエレノアから行こう」
カオスはそう言って飛行島の中心にある建物へいそいそと向かっていった。
その姿はアトラクションに乗る前の楽しみのしてる子供のようで、カガミ達は微笑ましそうに見ていた。
その後、無事全員に恩恵が刻まれ、最年長である炭治郎が団長を、続く年長者である巌勝が副団長を務める事になった。
オラリオに向かうまでの2年。カオスは変わった。主にキャトラから趣味を覚え、神なのに人間らしくなった。
神は不変であるようだ。しかし、本当にそうだろうか?神にも理性がある。意志がある。人格がある。
好きなものが変わった。体型が少し変わった。性格が変わった。それはあるはずだ。下界に降りて、子ども達と触れ合う中で変わった神もいるはず。
果たして神は不変なのだろうか。不変とは、文字通り変わらない事。表情が無表情から笑顔にも、哀しみにも、怒りにも変わらない事である。
不変とは、そう言った詰まらないものだ。そういう意味では神は不変ではない。
だからカオスは変わった。趣味を持ち、日々を楽しみ、まったりする。
そんな、まったりすることを指針とするカオスファミリアの生活は始まった。
長くなったので次に設定を書いていきます。
時期なのですが、アンケートをとります。
1、大抗争『死の七日間』の数ヶ月前。黒竜討伐失敗からここまで7年以上も経ってるんだ……。
2、静寂と暴食の一件の後。
3、原作開始のちょっと前。
4、原作開始後のどこか。
1はまぁ、うん。まったりするには色々とやる必要がありそうですね。書くの難しそう……。2はある程度落ち着いた頃に着く感じで。オラリオにまだ傷跡が残ってますが、まったり出来るでしょう。
3はまったり出来る。なんだったらベルと仲良くなりそう。面倒事はありそうですけど。
4の場合は更に細かく決める必要がありますね。こっちなら面倒事に巻き込まれずにまったり出来る。はず。
こんな感じでアンケートをとります。
次回は設定です。
どの時期がいい?
-
『死の七日間』の数ヶ月前
-
『死の七日間』の後
-
原作開始のちょっと前
-
原作開始後のどこか