恵土転生〜え?江戸じゃないの?〜   作:塩焼きサンマ

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 むむむ?何か書きづらいな。とりあえず、今日中にあと一話投稿したいな。
 2022/08/28 近々、メインキャラの外観などを書き記して、『主要人物細目』として投稿します。


こちらはキチンと仕事をしてるのに。

 

 刀が、どうこう、どうの。と、恭太郎が一悶着している頃。獣人間に襲われた片割れの本田。もとい、本村平太郎は事件があった両国の屋台付近を調べたのだが…

 

 「なんにもなし。屋台の店主も獣人間とか関わりがない。……あったら、あったで困るんだが。」

 

 得るものは何もなし。むしろ、『獣のような人間?いや、人間のような獣を見なかったか?』と、聞いて回った平太郎の方が怪しまれる事もあった。

 しかも、赤鰐党が居なくなったせいで、デカイ顔の戻り始めたヤクザに色々探索してる事で絡まれることもあった。

 

 「恭太郎は大丈夫かな。」

 

 自失茫然になってた親友を思い出して心配する平太郎。その心配してる親友が少し立ち直り、刀屋でウキウキしてる知ったらどうなるんだろうか?こちらはキチンと仕事をしてるのに。

 そんなことは知らない平太郎は、探索の手を止めて腹を満たすために、目についた飯屋に入った。

 

 「親爺。飯を頼む。」

 

 「へい!ただいま。一本つけますか?」

 

 「まだ日暮れ前だぞ?茶でな。」

 

 席に座った平太郎は日が傾き、赤く染まった外を見て大きくため息を吐いた。騒動と無茶には好かれるようだが、手がかりには嫌われているようだ。

 

 (騒動と無茶には好かれるようだが、手がかりには嫌われているようだな。)

 

 大恵土八百八町。それほど大きな恵土府内で『わけのわからない相手』を探す。しかも、二人。もしくは三人で。

 砂漠で砂金を探すとはよく言ったもの。今回は赤鰐党のようなペラペラ喋って、騒ぐヤツがいない。

 

 (手がかりは両国での戦闘と、飯山土佐守殿を始めとした奉行所の証言だけ。)

 

 うーん。と、唸る平太郎に「お待ちどうさまでした。」と、山盛りの麦飯を含めたメシが届けられた。

 

 「おいおい。盛り過ぎだろう。」

 

 「うちではコレが普通でして。腹が膨れれば嫌なことも忘れますよ。」

 

 どうやら気を使わせたらしい。平太郎は飯代以外に懐紙に一朱銀を包んで卓の角においた。

 

 (やはり温かいメシは良いな。)

 

 大名屋敷で出る贅沢品尽くしだが、冷たいメシよりコチラの方が好み。と、頬張るようにメシを食べていた平太郎。

 

 「親爺。メシだ。酒も一本。冷でいい。」

 

 「飲まないとやってられねぇよな。」

 

 平太郎がメシを食っていると大工姿の男と、どこかの奉公人らしき若者が苛立ちながら店に入ってきた。

 出された酒をラッパ飲みで飲み干した大工は気が紛れてないのか。

 

 「四、五本持ってきてくれ!くそっ!」

 

 「叔父さん。気持ちは分かるけど…」

 

 メシもツマミもなしで、店主が持ってくる酒を飲みまくる大工を奉公人が宥めるが止まらない。

 

 (酒で憂さ晴らしか。) 

 

 関わらないのが一番だ。と、メシを食う速度を上げた平太郎だったが、

 

 「日雇い人足は人じゃねぇ!ってかぁ?無宿者だってメシを食ってクソもヒネるってんだよぉ!」

 

 「叔父さん。声が大きい……あっ。」

 

 再び騒ぎを宥める奉公人が平太郎に気が付き、頭を下げる。平太郎としては関わる気もないし、気にもしてない。しかし、

 

 「おうおう。ニイサンもそう思うよな!」

 

 「叔父さん!?侍相手にマズいって?!」

 

 やはり騒動に好かれているのか。絡み酒になった大工は平太郎の首に腕をまわし、酒をラッパ飲みする。

 

 「お侍さま!叔父のご無礼をお許しください!」

 

 「いや、これぐらいで無礼討ちなどせんわ。それにしても荒れてるな。どうしたのだ?」

 

 「おう!聞いてくれんのか?なら教えてしんぜよう。」

 

 すっかり出来上がっている大工。震えている奉公人。聞いてくれないと更に面倒になるな。と、思う平太郎。

 一番面倒じゃない対策は帰るのがいいのだが、多少なりにも大工の話に興味が湧いていたので聞くことにした。

 

 「赤鰐党知ってるか?もうなくなったみたいだけど、一時期恵土の町人たちに好き勝手やってたヤツラ。」

 

 「まぁ、そこそこに。」

 

 「ソイツらは火事と揉め事で消え去ったんだがよぉ。なのによぉ。日雇い人足たちがいねぇのよ。」

 

 すまん。意味がわからない。赤鰐党が消えたのに日雇い人足がいない?平太郎は酒の臭いにウンザリしながら首をひねる。

 

 「すまぬが、通訳してくれんか?」

 

 「すいません。実は…」

 

 奉公人の若者が言うには、

 

 『無宿人等の明日もしれない面々が集まった赤鰐党。ソイツらは日雇い人足から日銭を奪っていたので、なり手が少なく、働くのがバカみたいだと赤鰐党に流れるものが居た。』

 

 『赤鰐党が壊滅したので、流れ者たちも大きな顔もできず、手に職がない流れ者たちは、日雇い人足になるはず。なのになり手が変わらず少ない。』

 

 『さらに昨日、一昨日に日雇い人足たちが、荷物や銭を置いたまま居なくなった。しかも十人以上。』

 

 『奉行所や番所に届けたが、すまぬが、今はそんな暇はない。問題を起こす無宿者や流れ者に手を回せない。』

 

 『他にも数件同じ様な訴えが出ている。』

 

 と言って、相手にしてられないと断られたのだと説明してくれた。

 

 「言っちゃ悪いが、お上の不手際というか。手の足りなさは情けないが、それでそこまで荒れるか?」

 

 「それが、居なくなった日雇い人足の一人。清七って人がいてね。いやね。流れ者なんですが、赤鰐党が居たときも叔父さんの所で人足をしてた付き合いのある人が居なくなって。先程の説明の通り、お上が相手にしてくれないので飲めない酒を流し込んでまして。」

 

 なるほどなぁ。と、平太郎は懐から一朱銀を取り出して、奉公人に渡して、恵土の地図を取り出して押し付ける。

 

 「すまぬが、オレも気になってな。人足が居なくなった。場所を教えてくれぬか?」

 

 奉公人の若者に知ってる限りの行方不明の人足たちの場所に印をつけてもらった。

 

 (………平静に情報を仕入れることができないのは、もはや運命とでもいうのかな。)

 

 講談のように、大名らしく部下からの情報を酒を飲みつつ穏やかに探索をしたいと思った平太郎は、その考えが難しいと思いながらメシをかきこみ、飯屋を後にした。

 

 

 

 




 感想・お気に入り登録。また、ここすき登録ありがとうございます。また、誤字脱字修整大変助かります。キャラ名を間違えてたところに気が付かなったの流石に作者として赤面しそうです。
 資料提供してくれる友人から『小珠(御珠姫)は枢斬暗屯子みたいな感じ?パワーファイトだし。見た目のイメージだしてないからそう思った。』と、言われましたが、違いますから(泣)
 外見のイメージが固まってるのは、恭太郎・平太郎・和泉屋源左衛門・村上善太夫だけなので、その辺も考えておきます。

四章目候補の選択をお願いします。(候補と殴り書きはあるが進行はゼロ。)

  • 当初の予定通り・妖怪事件(二件目)
  • 異能の力などを深堀(?)するメタ的小話
  • 恵土を出る話(上方へ)
  • アンケートで決まった『盗賊系』の早出し
  • メイン二人以外の話
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