恵土転生〜え?江戸じゃないの?〜   作:塩焼きサンマ

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 なんだか難産が続くなぁ。新撰会か普通の悪党過ぎて書きやすかった反動かな?


流石にこじつけが過ぎるぞ?

 

 「コッチが気を使って一人で調べ、探してたら、お前は刀を物色してたとはな。まったく。」

  

 「すまん。すまん。気を直してくれって。それで?耳よりな情報を教えてくれよ。」

 

 飯を食べた平太郎はその足で、恭太郎の居るはずの和泉藩邸の藩主自室に飛び込んだのだが、

 

 「誰もおらんな?どうした?」

 

 落ち込んでいるはずの恭太郎はいない。おかしいな?と、待っていたら刀を満面の笑みを浮かべた恭太郎が、帰ってきたのだから、流石の平太郎も機嫌を損ねるというもの。

 

 「日雇い人足の行方不明事件が……いや、教えても良いが、まず刀を見せろ。ロクでもない刀で納得してるなら、教えてやらん。」

 

 腕組みする平太郎はジト目で恭太郎を見る。いい男が台無しだが、機嫌を悪くさせたのなら仕方ない。恭太郎は刀掛けにある新しい刀を取った。

 (こしらえ)は大きく変わっておらず、長柄で飾り気の無い鍔。変わっていたのは前の愛刀・国貞より長めの鞘。

 

 「ほれ。濡らすなよ?」

 

 と、懐紙を口に咥えた平太郎に渡した。目釘を外し、長め柄を抜く。どうやら銘が見たいようだ。どんな名刀なのか?とでも 考えたのだろう。

 

 「無銘?」

 

 平太郎は少し楽しみにしてたのだが、銘はない。前の刀と同じ様に『無銘』の刀であった。

 

 「無銘って、つまらんなぁ。もっと良い刀があったろうに。それにしても恭太郎。」

 

 「銘が掘ってあったら勿体なくて使えないだろうが。」

 

 銘一つ、造り一つで、現実世界で数千万〜数億円の価値が変わる名刀。命の方が大切だが、勿体ない精神が出てしまうので、刀を使うのに躊躇いそうだ。と、出来るだけこういう刀を使うが恭太郎の考えだった。え?それなら数打ちでも良いのでは?強度も、切れ味も、寿命も、気の乗り具合も大きく違うから嫌だ。

、切れ味も、寿命も、気の乗り具合も大きく違うから嫌だ。

 ……それはともかく、刀を返してもらうと柄をもとに戻して刀掛けに戻した。

 

 「それにしても豊後刀とは。刀の件を根に持ってるな。」

 

 「まぁ、もちろん。国貞のツケは払わせるよ。」

 

 執着心が凄い恭太郎に若干引き気味の平太郎は、懐が恵土の地図を取り出した。そして話を始める……前に、二人は襖をスパーン!といい音をさせて勢いよく開いた。

 

 「どうも。盗み聞きはどうかと思うのですがね。」

 

 「ハロー。プリンセス。」

 

 古備前刀を握る平太郎と両手をワキワキと動かし、英語で話しかける恭太郎。二人の視線の先には、地面に伏せたジャジャ馬娘・小珠。……地面に伏せて、茂みで体を隠してるつもりなのだろう。しかし、腰から下が丸見えた。

 顔は隠れているのに、小珠と分かるほどに丸見えだった。まさに頭隠して尻隠さず。

 それでも諦めない小珠は誤魔化そうと行動する。

 

 「クツクツホーシ……「バレてる上にその誤魔化しは情けないから出てこい。」

 

 今の季節にセミはおらん。と、呆れつつ部屋に招き入れる二人に、微妙に情けない顔をした小珠は部屋に入ってきた。

 

 「バ、バレていたか。さ、流石だな。」

 

 一応の虚勢を張っていたが、いつもの傍若無人さは見えなかった。これは相当恥ずかしかったようだ。

 小珠の虚をついて、結果的に初動を潰したことで勝手な動きを封じることもできそうだ。

 まぁ、半日も経てば忘れて大暴れしそうだが。

 

 「平太郎。話していいぞ。暴走娘も今は大人しいでな。」

 

 「ぐぬぬ。何やら面白そうな匂いがしたのに…。出し抜けんかった。」

 

 「聞かせてやるから止めてくれ。恭太郎とオレで闘っても……」

 

 悔しがる小珠を押さえる平太郎ではあったが、「闘っても不利だった。」とは言葉の途中で飲み込み、言わなかった。

 

 「ともかく、話を始めよう。この地図を見てくれ。」

 

 平太郎は懐から取り出した恵土の地図を畳に広げる。地図にはいくつか朱墨で印がしてあった。

 

 「この印は日雇い人足や流れ者が行方不明になっている場所だ。おっと!最後まで話しを聞けよ。この印を線で繋げていくと…」

 

 朱墨で塗りたくるように印を繋げていくと、円に近い形になった。

 

 「つまり。行方不明事件をあの化物とやらが、餌として襲っているならこの円の中心がヤツラの住処ってことになる!」

 

 バン!と地図と畳を叩く平太郎は得意満面だったのだが…

 

 「流石にこじつけが過ぎるぞ?なぁ、恭太郎。」

 

 「バカな!?小珠に反論されただと?!」

 

 「すまん。オレもそう思う。調べてもらって悪いんだが、なんというか。無理矢理に下手人をあの化物してる感じがスゴイする。証拠もないし。」

 

 「恭太郎まで!?」

 

 まさか否定されるとは思っていなかった平太郎は不機嫌になりながら、

 

 「よし!なら、行ってみようぜ。なんにもないならそれでいいが、もしも予測どおりなら大変なことだからな。大惨事になってるかもしれない!」

 

 「ほう?なら、何もなかったらお主らの仕事に噛ませてもらおうか。」

 

 「なら何かあったら大人しくしてもらうからな。今度から首をツッコむなよ?」

 

 ガルルル…。と、にらみ合う小珠と平太郎を見ながら、恭太郎も疑い八分。と、いった考えではあったが二人に押し出されるように屋敷の抜け道から夜の恵土に出るのだった。

 

 

 

 

 

 




 駆け足気味に書いてる感じが心に引っかかるなぁ。ともかく、獣人間編が少し動きます。

最凶の大名は?(ちょっと詰まっているので、候補から。三傑は殿堂入り)

  • 独眼竜が筆頭格・伊達家
  • ウッカリが大惨事・上杉家
  • ルール無用の残虐ファイト・武田家
  • 御屋形様以外は大暴れ・北条家
  • 騒動多く、死人も多い・前田家
  • 義絶・絶縁・キチ◯イ多数・浅野家
  • 恨みは根深く、身分も五月蝿い・毛利家
  • 内乱寸前、藩祖はヤンデレ・細川家
  • 官兵衛以外、曲者・黒田家
  • 薩人マシーン等の異名多し・島津家
  • 分家や親族にはトンだやつが?・真田家
  • フィクションでは大悪党・柳生家
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