東京ー南紀白浜 特急「くろしお」の殺意   作:新庄雄太郎

5 / 7
高山と桜井は、白浜から伊勢へ向かった。


第五章 高山の推理

「班長、白浜で起きた資産家殺人で家政婦が怪しいと思うんです。」

 

「何、家政婦が怪しい。」

 

「ええ。」

 

「でも、家政婦の三田村は死体の発見者ですから犯行は無理ですよ。」

 

「そうなんだよな。」

 

「調べたところ、死因は心不全だそうです。」

 

「心不全か。」

 

「濃度の高い塩化カリウムを動脈注射すると、心不全の様なそっくりの症状で死亡することがあるんですよ。」

 

「ああ、それは考えられるな。」

 

「とにかく、調べて見ないとね。」

 

「ええ。」

 

「とにかく、捜査してみよう。」

 

「ええ。」

 

そこへ、菅原は三輪はやって来た。

 

「と言う事は、犯人はどうやって列車に乗ったかだ。」

 

「ええ、何か調べる必要があるみたいだわ。」

 

そう言って、高山と桜井は菅原と三輪と一緒に捜査をすることにした。

 

「えーっ、岡崎の元妻が東京駅で目撃されていた。」

 

「はい、確か東海道山陽新幹線のホームで見かけたけど。」

 

「何、そんな馬鹿な。」

 

「でも、元妻の加藤は事件前日は金沢に行っていた筈よ。」

 

と、桜井は言う。

 

「そうね、何処から乗って来たのかな、東京へ来たって事は何処かへ寄って東京へ来たのかな。」

 

「それも考えられるよ。」

 

「わかった、白浜から紀伊勝浦へ行ったんだよ。」

 

「でも、白浜から東京へ行くには2つあるんだ。」

 

「どういう風に。」

 

「白浜から新大阪へ行くルートと、白浜から名古屋へ行くルートの2つなんだ。」

 

「じゃあ、高山はわかるの。」

 

「うん、白浜から時計回りで新大阪で新幹線で行くルートと、逆回りで進んで名古屋から新幹線で行くルート。」

 

「なるほど、つまりそのどちらかに乗って東京へ行ったって事ね。」

 

「その通りだよ。」

 

高山は桜井に言った。

 

「そうだな。」

 

高山は駅員に聞き込みをした。

 

「ああ、この女性ですか。」

 

「ええ、この女性ならホームに来て列車に乗って行きましたけど。」

 

「どの列車かわかります。」

 

「そうだな、この女性は新宮行のくろしおに乗りました。」

 

「新宮から「くろしお」に乗ったのか。」

 

「ええ。」

 

「新宮から。」

 

「しかし、その女性は東京へ向かったんです。」

 

「東京か、そこまでは言わなかったな。」

 

と、駅員は言う。

 

「そうですか、どうもありがとうございました。」

 

「わかったの、高山。」

 

「新宮から名古屋へ向かったんだ。」

 

「えっ、それどういう事高山。」

 

「途中、何処かへ寄ったって事は考えられないか桜井。」

 

「途中の駅か。」

 

「桜井、わかったよ。」

 

「何が、わかったのよ。」

 

「きっと新宮行の乗ったんだよ。」

 

「新宮行、それどういう事。」

 

「その女性が乗ったのは白浜発10時57分の、特急「くろしお3号」に乗って紀伊勝浦へ行って、紀伊勝浦から特急「南紀」に乗り換えて向うと、伊勢へ向かったんだ。」

 

「そうか、彼女は伊勢へ向かったのね。」

 

「そう言う事だ。」

 

高山と桜井は、白浜から紀伊勝浦と伊勢へは列車に乗り次いで、伊勢神宮へやって来た。

 

伊勢神宮

 

「結構にぎわいだね。」

 

「日本全国から観光客が来てるからね。」

 

「この辺りで、女が来ていたのかな。」

 

「ああ、伊勢と言えばあの事件を思い出すよ。」

 

「ああ、もしかして「こだま」の殺人の事。」

 

「そうだよ。」

 

そして、伊勢神宮付近で聞き込みを行った。

 

「あのー、すいません。」

 

「この女性来ていませんでしたか。」

 

「ああ、この女性ですか。」

 

「はい。」

 

「あっ、そう言えばその女は男と一緒でしたわよ。」

 

「何歳ぐらいか覚えていますか。」

 

「そうね、男は40歳ぐらいの男だったわ。」

 

「40代の男ですね。」

 

「ええ。」

 

高山と桜井は、家政婦の女は伊勢神宮で待っていた40代の男と一緒に来ていた事が分かった。




そして、犯人が使った列車トリックは?

次回も、お楽しみに。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。