「班長、白浜で起きた資産家殺人で家政婦が怪しいと思うんです。」
「何、家政婦が怪しい。」
「ええ。」
「でも、家政婦の三田村は死体の発見者ですから犯行は無理ですよ。」
「そうなんだよな。」
「調べたところ、死因は心不全だそうです。」
「心不全か。」
「濃度の高い塩化カリウムを動脈注射すると、心不全の様なそっくりの症状で死亡することがあるんですよ。」
「ああ、それは考えられるな。」
「とにかく、調べて見ないとね。」
「ええ。」
「とにかく、捜査してみよう。」
「ええ。」
そこへ、菅原は三輪はやって来た。
「と言う事は、犯人はどうやって列車に乗ったかだ。」
「ええ、何か調べる必要があるみたいだわ。」
そう言って、高山と桜井は菅原と三輪と一緒に捜査をすることにした。
「えーっ、岡崎の元妻が東京駅で目撃されていた。」
「はい、確か東海道山陽新幹線のホームで見かけたけど。」
「何、そんな馬鹿な。」
「でも、元妻の加藤は事件前日は金沢に行っていた筈よ。」
と、桜井は言う。
「そうね、何処から乗って来たのかな、東京へ来たって事は何処かへ寄って東京へ来たのかな。」
「それも考えられるよ。」
「わかった、白浜から紀伊勝浦へ行ったんだよ。」
「でも、白浜から東京へ行くには2つあるんだ。」
「どういう風に。」
「白浜から新大阪へ行くルートと、白浜から名古屋へ行くルートの2つなんだ。」
「じゃあ、高山はわかるの。」
「うん、白浜から時計回りで新大阪で新幹線で行くルートと、逆回りで進んで名古屋から新幹線で行くルート。」
「なるほど、つまりそのどちらかに乗って東京へ行ったって事ね。」
「その通りだよ。」
高山は桜井に言った。
「そうだな。」
高山は駅員に聞き込みをした。
「ああ、この女性ですか。」
「ええ、この女性ならホームに来て列車に乗って行きましたけど。」
「どの列車かわかります。」
「そうだな、この女性は新宮行のくろしおに乗りました。」
「新宮から「くろしお」に乗ったのか。」
「ええ。」
「新宮から。」
「しかし、その女性は東京へ向かったんです。」
「東京か、そこまでは言わなかったな。」
と、駅員は言う。
「そうですか、どうもありがとうございました。」
「わかったの、高山。」
「新宮から名古屋へ向かったんだ。」
「えっ、それどういう事高山。」
「途中、何処かへ寄ったって事は考えられないか桜井。」
「途中の駅か。」
「桜井、わかったよ。」
「何が、わかったのよ。」
「きっと新宮行の乗ったんだよ。」
「新宮行、それどういう事。」
「その女性が乗ったのは白浜発10時57分の、特急「くろしお3号」に乗って紀伊勝浦へ行って、紀伊勝浦から特急「南紀」に乗り換えて向うと、伊勢へ向かったんだ。」
「そうか、彼女は伊勢へ向かったのね。」
「そう言う事だ。」
高山と桜井は、白浜から紀伊勝浦と伊勢へは列車に乗り次いで、伊勢神宮へやって来た。
伊勢神宮
「結構にぎわいだね。」
「日本全国から観光客が来てるからね。」
「この辺りで、女が来ていたのかな。」
「ああ、伊勢と言えばあの事件を思い出すよ。」
「ああ、もしかして「こだま」の殺人の事。」
「そうだよ。」
そして、伊勢神宮付近で聞き込みを行った。
「あのー、すいません。」
「この女性来ていませんでしたか。」
「ああ、この女性ですか。」
「はい。」
「あっ、そう言えばその女は男と一緒でしたわよ。」
「何歳ぐらいか覚えていますか。」
「そうね、男は40歳ぐらいの男だったわ。」
「40代の男ですね。」
「ええ。」
高山と桜井は、家政婦の女は伊勢神宮で待っていた40代の男と一緒に来ていた事が分かった。
そして、犯人が使った列車トリックは?
次回も、お楽しみに。