好きなウルトラマンに転生したけど、トレーナーやっています!   作:断空我

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この作品、時系列が進んだり、戻ったりします。


今回の時系列はタマモクロスと契約してまもなく一年目の終わりが近づくというくらいの時期です。


狙われたウマ娘

 

突然だがウマ娘は美女、可愛い少女ばかりである。

 

中にはスタイル抜群のウマ娘もいたりして、レースで一位や重賞を総なめしている娘もいれば、ウマドルやモデル等で活動していたりする。

 

「ふーん」

 

「お、トレーナー、何をしとるんや?」

 

チームのガレージで書類を見ていた俺に授業を終えたタマモクロスとオグリキャップがやってくる。

 

「学園側からの注意事項を確認していたんだよ」

 

「注意事項?まさか、買い食い禁止等のお知らせ!?」

 

「そんなわけあるかい!てか、そんなことが連絡で回ってたまるかい……って、オグリにとっては死活問題やったなぁ」

 

呆れながらオグリへツッコミを入れるタマモクロス。

 

二人のやり取りはいつもの光景だ。

 

見慣れている俺は二人へ書類を見せる。

 

「最近、学園の内外問わずウマ娘を狙った不審者がいるらしい。実際に被害を受けた娘はいないみたいだが、視線を感じる、ストーキングを受けているといった内容が生徒会へあがってきているらしい」

 

「そうなのか?なんでそんなことに?」

 

「原因は学園側もわかっていないらしい。ウマ娘が変なことに巻き込まれるのは良くないからトレーナーも注意しましょうという話だな」

 

ちらりとタマモクロスとオグリキャップを見る。

 

芦毛のウマ娘二人。

 

性格は異なるけれど、二人とも美少女であることは変わりない。

 

トレーナーとして、彼女達に変な虫がつかないように目を光らせないといけないという事……。

 

「何か、娘を心配する過保護な父親な気分だな」

 

「トレーナーはトレーナーだ。私の父ではないぞ」

 

「そういう意味やないと思うで?オグリ。てか、娘扱いすんな!」

 

コンコンと扉がノックされる。

 

「誰だ?」

 

「今日は来客の予定はないはずだが?」

 

不思議に思いながらドアを開ける。

 

その瞬間、目の前に広がるのはトレセン学園の制服。

 

「ぶっ!?」

 

「あらあら?ごめんなさい~」

 

開ける前に開かれるドアに激突。

 

痛みに地面に膝をついた途端、頭に感じる柔らかい感触。

 

「す、スーパー」

 

「いいこいいこ、トレーナーさん。元気そうで良かったです~」

 

トレーナー殺しの異名(トレーナー間で勝手に言われているだけ)を持つウマ娘、スーパークリークだと!?

 

オグリキャップやタマモクロスの同期でありながらおっとりした性格、そして発育している体。大人な女性というイメージを与える事に加えて本人は人を甘やかせるという事を生きがいみたいにしている変わったウマ娘。

 

慌ててスーパークリークから距離をとる。

 

「なんや?クリーク?どうしたんや」

 

「ここに用事なのか?」

 

「はい~。困ったことがあって、トレーナーさんなら解決してくれるかと思いまして」

 

両手を合わせながら笑顔で答えるスーパークリーク。

 

素晴らしい脚質を持つ彼女をスカウトしたいトレーナーは沢山いるのだが、今のところ、スカウト全てを断っている。

 

また聞きの情報によれば、逆スカウトをしたところ振られたらしいとか?

 

誰か興味のあるトレーナーでもいるんだろう。そのトレーナーは大変だろうな。

 

「困りごと?生徒会じゃダメなのか?」

 

「はい~。不可思議な事であれば、トレーナーさんですので」

 

「俺=不可思議現象解決できるみたいな公式、やめてほしい」

 

「トレーナーは力になるぞ。クリーク、任せてくれ」

 

「本当ですか?オグリちゃん。ありがとうございます」

 

「ちょい待ち!」

 

「まだ引き受けると言っていない!?」

 

「そうなのか?」

 

俺とタマモクロスの言葉にきょとんとした表情を浮かべるオグリ。

 

「トレーナーは私の時もそうだが、力になってくれたじゃないか。クリークは友人なんだ。トレーナーの力が必要というのなら、必要だ」

 

力強く答えてこちらをみてくるオグリ。

 

うん、何か、純真で真っすぐに頼りになるとか言われると色々と断りづらい。

 

「諦めな、トレーナー。こうなったオグリは意地でも引かへんで?」

 

「そうだな。よくわかっている」

 

こうなってしまった以上、俺達はスーパークリークの問題とやらを解決しなければいけない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで、クリークの問題ってなんや?」

 

「えっとですねぇ、最近、視線を感じるんです~」

 

「視線?クリークを勧誘したいトレーナー達の視線とかじゃ?」

 

「違いますね。そういう視線とは明らかに違うんですよ。嫌らしい視線というものが多くて」

 

「あまり口を挟みたくないけどさ。そういう話って男の俺がいてもいいのかな?」

 

「当然です!トレーナーさんは信じられますから、いいこいいこ~」

 

「隙あらば撫でようとするんやない!トレーナーはこっちや!」

 

「私の隣だな」

 

頭を撫でようとしてくるスーパークリークから遠ざける為、いつもの席から遠ざけられる。

 

普段は使っていない席に腰掛けると隣に座っているオグリの耳が嬉しそうにピクピクと動いていた。

 

「つまり、怪しい奴がいるから私達でなんとかすべきというわけだな」

 

「簡単に言えば、そうなるな」

 

「しゃーない。ちゃっちゃっとクリークの視察魔を捕まえるで!」

 

「「おー!」」

 

「お~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とはいったものの、探すとなるとスーパークリークの周辺を監視しないといけないから」

 

「トレーナーさん、汗が出ていますよ。体を拭かないと~」

 

「この程度なら大丈夫だから、おい、人の話を聞いているのか?やめろ、近づくなぁ」

 

ぐぃーっとタオルを近づけるクリークと逃げようとする俺の図が目の前にある。

 

甘やかせたい性格のクリークはなぜか俺を標的にして色々とお世話を焼いてくる。

 

本来なら彼女の担当トレーナーが標的になるのだが肝心の担当トレーナーがいない為、俺が標的となっているのだろう。

 

タマモクロスとオグリキャップはトレーニングで周回しているから近くにいない。

 

迂闊だったぁ、一人にさせると危ないかもしれないと判断して近くに置くべきじゃなかった。

 

伸びてくるタオルから離れながら戻ってくる二人のタイムに意識を向ける。

 

「タマちゃんにオグリちゃん、速いですね」

 

「そりゃ、自慢の二人だからな」

 

ちらりとクリークをみる。

 

ニコニコと笑顔を浮かべているがその目は走りたいという気持ちが浮かんでいた。

 

「二人が戻ってきたら走り、みてやろうか?」

 

「良いんですか!?」

 

「担当トレーナーじゃないけど、良くない走りをしていたら指摘くらいはできるからな」

 

「嬉しいです!」

 

両手を合わせてニコニコと微笑むクリーク。

 

この娘の担当になる奴は色々と振り回されるだろうな。

 

「終わったでトレーナーって、なんや?クリーク、嬉しそうやな?」

 

「良い事でもあったのか?」

 

「はいぃ、とっても素敵なことがありました~」

 

クリークの言葉に不思議そうな表情を浮かべる二人。

 

「じゃあ、オグリとクリーク、一周な。タマはストレッチ」

 

「了解や……って、クリークの面倒を見るんか!?」

 

驚いた表情でこちらをみてくるタマモクロス。

 

まぁ、担当じゃない娘の面倒をみるといっているようなものだし、驚くのは当然だろう。

 

「問題が解決するまでかごの中の小鳥って訳にいかないだろ?」

 

「せやけど、ほんまにわかってないんか?」

 

「どういうことだ?」

 

「ええわ」

 

首を振るタマモクロス。

 

ふと、彼女の視線が鋭くなる。

 

「トレーナー」

 

「どうした?」

 

「あそこに怪しい奴がおる」

 

すぐに向かないようにしながらポケットから携帯電話を取り出してカメラ撮影する。

 

タマモクロスに向きの修正をしてもらいながら撮影。

 

撮影した画像をみると黒衣に帽子をかぶった男らしき人物がカメラを構えていた。

 

首元に入校許可証を下げているが怪しい。

 

「どうする?」

 

「急に動いたら逃げられるかもしれない。この場合は」

 

携帯電話を操作して増援を呼ぶことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そこの人、少しよろしいかな?」

 

カメラを構えていた男はぴくりと動きを止める。

 

振り返ると生徒会副会長を務めるエアグルーヴがいた。

 

「生徒会のエアグルーヴだ。入校許可証を下げているようだが、どこの者だろうか?」

 

じりじりと後ろに下がろうとする男だが、回り込むようにナリタブライアンがいる。

 

「どこにいくんだ?」

 

「いきなり逃走するとは怪しい動きをとるじゃないか。何、詳しい話を聞こうか」

 

目を細めながら手を伸ばそうとしたエアグルーヴ。

 

その瞬間、男は手を払いのけて走りだそうとする。

 

「おっと、そこまで」

 

別の場所に待機していたトレーナーの足払いを受けて転倒するかと思いきや空中で一回転して華麗に着地する。

 

「な?!」

 

驚くエアグルーヴ。

 

男は懐から銀色の怪しい拳銃めいたものを取り出した。

 

トレーナーは男の手に手刀を入れて物を叩き落とす。

 

武器を落とされた男は信じられない速度でトレセン学園の塀を超えようとするが。

 

「ゴルシ様の出番だでぜい!ドッジボールランチャーをくらいな!」

 

どこからか現れたゴールドシップの放ったランチャーから発射されたドッジボールが男の背中に直撃。

 

攻撃を受けた男は転倒する。

 

「ゴールドシップ!?貴様、どこから!」

 

「ゴルシ様に内緒で楽しい事をしようなんて問屋は卸さないぜ!てか、そこの怪しい奴、生きている?」

 

「いや、ドッジボールで瀕死になることはないだろ……って」

 

トレーナーは目を細める。

 

倒れた男の顔が変化していく。

 

「「!?」」

 

驚いた表情を浮かべるエアグルーヴとナリタブライアン。

 

人の顔から白と黒の魚眼を思わせるような顔をしたエイリアンに変貌する。

 

「(三面怪人ダダ!?)」

 

トレーナーは息を飲みながら距離をとる。

 

本性を現したダダは着ていた衣服を脱ぎ捨てると空へ飛び出す。

 

「待て!」

 

エアグルーヴが捕まえようとするがダダは空へ逃げていく。

 

「逃げられたか」

 

「おい、何をしている?」

 

ナリタブライアンはトレーナーが拾い上げた道具に気付いた。

 

「それは、さっきの白黒怪人が持っていたものか?」

 

「これを調べれば、何かわかるかもしれないな」

 

トレーナーの手の中にある銀色の道具。

 

「お前達、何を冷静にしている!怪しい奴がいたんだぞ!?」

 

「今はもういない。まずは奴の目的を知るところからだろう」

 

「あれで諦めるとも思えん。また現れるだろう。その時は全力で叩き潰すまでだ」

 

「物騒な発言をするんじゃない、たわけ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「トレーナーさん!お怪我はありませんか?」

 

ひとまず解散とチームへ告げようとしたところでスーパークリークがやってくる。

 

不安に揺れている瞳を見て心配させてしまったのだろうな。

 

「大丈夫だ。怪しい奴は逃したけど、クリークに手出しはさせないから!」

 

「無茶はしないでください。その、トレーナーさんに何かあったら心配です」

 

「大丈夫、大丈夫。こうみえて、トレーナーさんは強いから!」

 

強さをアピールするために拳を振るうとくすくすとクリークが笑う。

 

「あの時と同じですね」

 

「あの時?」

 

「覚えていませんか?トレーナーさんと偶然ショッピングモールでお会いした時の事です。トレーナーさんったら、迷子を元気づける為に色々やっていたんですよ?」

 

「あー、そんなこともあったような」

 

「……その時から、トレーナーさんの事、興味があったんです」

 

ぽつりとクリークが呟いたようだが何か聞き取れなかった。

 

「何か言った?」

 

「うふふ、なんでもありません~」

 

にこりと笑うクリーク。

 

その後、ゴルシ乱入事件がありながらも今日は終わりとしてクリークを寮へ送り届けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ミクロ化器だよな。これ」

 

不審者が持っていた怪しい小型の武器。

 

調べると言って生徒会に無理って借りてきたこの武器。

 

実のところ、俺はこの武器らしきものの正体を知っていた。

 

別宇宙でダダが人間を標本にして回収するために使用していたミクロ化器の小型サイズのもの。

 

前にヒカリが調べていたものを見せてもらったことがあり、覚えていたのだ。

 

「だけど、この星にどうしてダダが?」

 

別宇宙からやってきたのだろうか?それとも、この宇宙に存在していた?

 

理由はわからないがミクロ化器を持ち込んでいる時点で悪事を働こうとしている可能性がある。

 

初代ウルトラマンに登場したダダは人間の標本を集める為に宇宙線研究所の職員達を調査、適当な標本として地球から持ち出そうとした。

 

しかし、近くの異変を調査しにやってきた科特隊のムラマツキャップ、そしてウルトラマンによって標本の持ち出しは阻止される。

 

ウマ娘を標本として狙っているのだろうか?しかし、それなら人間も標的にしないとおかしい。

 

人間に変装していたダダはウマ娘を見ていた。

 

もしや、彼らの目的は人間ではなく――

 

「ウマ娘が狙いなのだろうか?」

 

別宇宙のダダが人間標本を求めて地球へやってきたように、ウマ娘に狙いを定めていたのか?

 

ふと、俺は机の上に置かれているお知らせに目が行く。

 

最近、ウマ娘を狙った不審者。

 

これがダダだとしたら。

 

「まさか!?」

 

嫌な予感がして俺は携帯端末を開く。

 

すぐに相手の連絡先を交換していないことを思い出す。

 

「あぁ、連絡先聞いておくべきだった!仕方ない!」

 

タマモクロスに連絡を取る。

 

『こんな時間になんや?トレーナー』

 

「タマ、説明している時間がない!クリークは!」

 

『クリーク?クリークなら部屋におるはずやで?』

 

「すぐに確認してくれ!不審者がクリークに手を出すかもしれない!」

 

『な、なんやて!?でも、この寮に』

 

「相手はオグリの時と同じ宇宙人だ!セキュリティがあてになると思うな!」

 

『わ、わかった!オグリと一緒にすぐ向かう!』

 

「俺は寮に入れないから外で待っている!急いで連絡頼むぞ!」

 

通話を終えて俺は急いでウマ娘が生活する学生寮へ向かおうとした。

 

その時、ダダが空を飛翔するところを見つける。

 

手に大型のミクロ化器を握りしめていた。

 

「クリークを誘拐したのか!」

 

このままいかせるわけにいかない。

 

俺は腰のポーチからマックススパークを取り出す。

 

「いや、まずは追いかける!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スーパークリークは揺れを感じて目を覚ます。

 

体を動かそうとして固い何かに当たる。

 

「あら?」

 

瞬きをして周りをみると細長いカプセルのようなものに閉じ込められていた。

 

「これは、どういうことかしら?」

 

戸惑いながらカプセルを壊そうと試みるクリークだが、ウマ娘の力をもってしてもびくともしなかった。

 

横へ視線を向けると泣いているウマ娘達がいる。

 

他の彼女達もカプセルに閉じ込められていた。

 

悲鳴が響く。

 

クリークは息を飲む。

 

カプセルに閉じ込められたクリーク達を覗き込んでいる“ダダ達”の姿がそこにあった。

 

ダダ達はカプセルの中を覗き込み、不気味な機械を操作している。

 

少し離れた所にある円筒形の機械を前にダダが通信をしていた。

 

『ダダ221号。対象は回収できたか?』

 

「はい、太陽系第三番惑星テラ、そこに住まう知的生命体の美と称される者達を五体確保しました」

 

『よろしい、ダダ時間222以内に対象を持って星に帰還せよ』

 

「了解……しかし、なぜ、本星はそのようなものを」

 

『疑問を抱くことは許されない。だが、それだけ価値があるというものだろう。不要になれば他所の星に売りさばけばよい。時間を無駄にすることは許されないぞ』

 

「了解」

 

指示を受けたダダ221号は仲間のダダに指示を出す。

 

一部のウマ娘を眺めていたダダ達も指示を受けると機械の様に動き出した。

 

ダダ達はカプセルを手に取るとケースのようなものに入れ始める。

 

「やめて!」

 

「こ、来ないで!」

 

怯えているウマ娘達の叫びを聞かずにダダ達はカプセルをガラス張りのケースに収納していく。

 

「なんでこんなひどいことを」

 

クリークの問いかけにダダは応えない。

 

カプセルへゆっくりと手を伸ばした時。

 

横から眩い光と共に伸びた赤い手がダダを突き飛ばす。

 

ダダ達は突然現れた存在に警戒する。

 

光と共に現れたのは太陽の様に赤い体、胸元に青く輝くクリスタル、銀の兜のような頭部。

 

別宇宙に存在するM78星雲光の国の戦士。

 

名前を――ウルトラマンマックス。

 

『捕らえた者達を開放するんだ』

 

ウルトラマンマックスの言葉にダダ達は武器を構えて襲い掛かる。

 

ダダ達がミクロ化器で縮小させようとする。

 

マックスはミクロ化器のエネルギーを全身に受ける。

 

「あぁ!」

 

クリークが息を飲む中、マックスはエネルギーを弾き飛ばす。

 

ミクロ化器が効かない事に動揺を隠せないダダ達にマックスは高速移動で攻撃する。

 

武器を持っていたダダ達をノックアウトする。

 

怒りの声を上げながら攻撃を逃れたダダ221号がスイッチを押す。

 

逃げるダダを追いかけようとしたマックスだったが、周囲で起る爆発に気付いてカプセルに閉じ込められているウマ娘達を抱え天井に向かって飛翔する。

 

コンクリートを砕きながら飛翔したマックスは安全な場所へカプセルを下す。

 

カプセルに光線を放つ。

 

すると、縮小させられていたウマ娘達が元のサイズに戻る。

 

『スーパークリーク。彼女達を頼む』

 

「え、どうして、私の名前を?貴方は一体!」

 

『マックス、私はウルトラマンマックス』

 

衝撃が起こり、クリークはバランスを崩しそうになった。

 

咄嗟にマックスが手を伸ばして彼女を支える。

 

クリークは驚いた表情でマックスを見た。

 

マックスはクリークを優しく包みながらある方向を見ていた。

 

「(あれはレギオノイド?色合いが知っているものと違うが、ダダの兵器か?)」

 

疑問を抱きながらもマックスはウマ娘達を守るために巨大化する。

 

眩い光と共にレギオノイドの前に立つマックス。

 

目から放たれるレギオビームを回避しながら接近して腕を掴んで投げ飛ばす。

 

起き上がったレギオノイドが腕をドリルに変更して攻撃してくる。

 

頭部のマクシウムソードを抜いてレギオノイドのドリルを防ぐ。

 

マクシウムソードで関節を狙って片腕を斬り落とす。

 

『ダダよ。地球に手を出すことを諦めて直ちに自分達の星へ帰れ。他所の星から盗むことは宇宙の正義として許されていない』

 

返事は光線だった。

 

くるりと回転しながらマックスは光線を回避しながら手に持っているマクシウムソードを投げる。

 

高速回転して迫るマクシウムソードによってレギオノイドは真っ二つに両断された。

 

両断された直後、レギオノイドは爆発して炎に飲み込まれる。

 

ウルトラマンマックスは夜空の中に飛んでいく。

 

スーパークリークはマックスの姿が見えなくなるまで見続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後の顛末を簡単に語ろう。

 

誘拐されていたウマ娘達は無事、警察によって保護された。

 

心身にダメージを負った娘はいるものの、順調に回復へ向かっているらしい。

 

 

“二度目”の宇宙人が引き起こした事件という事でマスコミが騒ぐかもしれないと思ったがそれを危惧したURAや理事長達が奮闘したおかげとかん口令が敷かれた事が重なって大事になることは避けられた。

 

誘拐されたスーパークリーク達は念の為の検査を終えて本日から普通に学園生活を送ることになったのだが……。

 

 

 

「スーパークリークです。今日からこちらのチームでお世話になります~」

 

チームのガレージにて、中に入るとニコニコと笑顔を浮かべてこちらをみているスーパークリークがそんなことを言っていた。

 

「はい?」

 

突然の事に俺はぽかんとした表情を浮かべてしまう。

 

「どゆこと?」

 

「うん?トレーナーは聞いていなかったのか?クリークが私達のチームに入りたいと言ってきたんだ」

 

「え、そうなの?俺、そんな話聞いていない!?」

 

オグリからの説明に驚く。

 

だが、スーパークリークの手にチーム加入許可証が握られている。

 

チームの申請において、俺に話がいかずに許可が行くなんてこと。

 

「おい、タマモクロス?」

 

「しゃーないやん」

 

もしやと思いタマモクロスを問い詰めようとした。

 

「お、おい?」

 

「しゃーないやん、トレーナー、うちは頑張ったんや。勝手にそんなことはできへんって、ちゃんとトレーナーの許可がいるって……いやや!もう、あんな屈辱的な恰好は絶対に嫌や!?」

 

「お、落ち着け、わかった。もう、聞かないから落ち着け!」

 

どうやらスーパークリークがタマモクロスに何かして、タマモクロスが許可を取り付けたらしい。

 

「恋する女の子は凄いんですよぉ」

 

笑顔でこちらへやってくるスーパークリーク。

 

「けど、クリークって、確かスカウトとか、断っているって、それがどうして、このチームに?」

 

「うふふ、私は前に伝えましたよ?それをトレーナーさんが忘れているんです」

 

伝えている?

 

はて、何かあっただろうか?

 

首を傾げているとスーパークリークは尋ねる。

 

「これから色々とよろしくお願いします。トレーナーさん。まずは連絡先を交換です!」

 

にこりと笑顔を浮かべている彼女の姿を見るとまぁ、なんとかなるのかな?と勝手に思ってしまう。

 

ウマ娘が笑顔なのは良い事だと思う。

 

 

 




今回、ダダを選んだ理由ですが、ウルトラマンXでダダが人間の女性をミクロ化して宇宙へ持ち出すという話があり、それならウマ娘も似たような理由で狙われてもおかしくないよね?という観点で書いてみました。

皆、可愛い、綺麗でしたが、ここは母性の塊ともいえるスーパークリークをメインに据えてみました。

他のウルトラマン来訪あり?(来訪アリの場合、昭和、平成から登場予定)

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