黒死斑の魔王(ブラック・パーチャー)と共にテイルズシリーズへ   作:ヴィヴィオ

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一部修正させて頂きました。
このままが良いとの意見を頂きましたので、ペストを全て終わった状態ではなく、十六夜達に倒された時の状態に変更しました。


パートナー

 

 

 この世界には気が付けば身体が縮んでいたり、世界を移動しているという話がある。それがまさか、この俺、月島光に起きるとは思ってもみなかった。そう、気が付けば俺は異世界に転移していた。チートを貰うとか、そんなうまい話があるならいいが、どうなんだろうか?

 

「ぱんぱかぱーん、ぱんぱんぱーん!」

 

 何処からともなく声が聞こえて来た。周りには数人の人影がある。声を出そうと思ったが、全然出せない。

 

「これから皆さんには殺し合いをして貰います」

「「「っ!?」」」

「冗談でーす」

 

 驚いたじゃねーか。

 

「それも冗談でーす。皆さんにはこれから女神である私の使徒として世界の救済と、敵対している神の使徒を倒してもらいまーす」

 

 世界の救済って、そんな事できるはずないよな。俺達は、俺は少なくとも一般人だぞ。しかもエロオタでニートだ。

 

「救済する世界は創造された世界も入ります。例えば魔法少女リリカルなのはとか、Fate/staynightとか、テイルズシリーズとかもありますね」

 

 ゲームの世界とか、最高だな。テイルズとか大好きだ。プレセアやアリエッタ、エリーゼとかもいいな。ロリっ子しかいない? ロリっ子は最高だろう! イリヤも好きだな。もちろん、無印なのはのフェイト達も好物だ。

 

「さて、チートを欲しいという人も居るでしょうが、私からはあげられませんので、自分で鍛えてくださーい。チュートリアルが終われば、各世界に行ってもらいます。ですが、このままでは皆さんは弱すぎるので各世界からお一人だけ、サポーターとして私が召喚して契約して貰います。それ以外は彼らの世界に行って捕獲して契約するか、ガチャガチャで当ててくださーい」

 

 これは本気で選ばないとやばそうだな。プレセアをパートナーにするのもいいかと思ったが、色々と考えた方がいいな。候補としてはエセルドレーダとペストとかありだな。エセルドレーダはデモンベインの世界の禁断の魔導書ナコト写本だ。ラスボスであるマスターテリオンのパートナーであり愛犬だ。ペストは問題児達が異世界から来るそうですよ? に出てくる黒死病の8000万人の死者の霊群を元にした魔王にして神霊だ。

 

「訓練すればスキルが手に入るから好きなだけ鍛えて進むといいわ。一応、あなた達は死んでもここに蘇生されてやり直しになるだけだから。でも、相手側からも送り込まれるから、気を付けるように。それじゃあ、部屋に移動させるから」

 

 その言葉の次には俺が居た場所が代わり、どこかの一室になった。そこは4LDKの広い部屋だった。まあ、俺の住んでいた家なんだがな。死んだ祖母の家だ。オタク趣味全開だな。

 

「召喚するパートナーを選んでね」

 

 パートナーか……エセルドレーダかペスト、どちらにするか悩んむ。

 

「世界を先に決める事は……」

 

 なんか、声が出るようになった。さっきの所ではできなかったのは仕様か。

 

「先に世界を決める事はできるわよ。担当の世界はさっき言った世界から選んでもらうけどね。テイルズシリーズは多いけれど」

「なら、テイルズ世界の担当にしてくれ」

「わかったわ」

 

 空から聞こえる声の言葉に嬉しくなる。これでどちらを選ぶか決まったな。

 

「パートナーの召喚を頼む」

「では、その人を思い浮かべて。イメージする物、寄り代があった方が楽にできるわ」

「イメージで変わるのか?」

「そうよ」

 

 なら、俺がイメージするのは一つだ。“黒死班の魔王(ブラック・パーチャー)”の状態でバロールの魔眼を持つ斑ロリをイメージする。テイルズの世界といえば精霊だ。俺が選んだペストは精霊の上位たる神霊。それも死の恩恵を黒い風に乗せて与える……つまり、命あるものを殺すという事にいえばトップクラスの精霊だ。エセルドレーダは多様性があるのだろうが、事殺す事に関してはペストが上だろう。その特性上、殺せば殺すだけ力を増やせるようにイメージする。いや、イメージなのだろう? ならば、指輪の代わりに触媒をナコト写本にすればどうだろうか。ナコト写本ならエセルドレーダのフィギュアがある。やってみる価値はあるだろう。エセルドレーダも混ぜて彼女のマスターへの忠誠度もペストたんに移るようにダメ元でイメージをしながらペストのフィギュア(通常版とメイド版)や小説、同人誌、タペストリーや抱き枕を用意する。

 

「やってくれ!!」

「ええ、いいわよ。召喚する存在を強く思い浮かべなさい」

「ナコト写本の精霊にして死を司る黒死班の魔王(ブラック・パーチャー)ペスト! バロールの魔眼装備! 全部終わってからしばらくした状態で!」

 

 リベル・レギスも差し出しておいたが、果たしてどうなるやら。そう思った次の瞬間には俺は……吹き飛んだ。そう、木っ端微塵に。どうやら忠誠度を移す計画は失敗したようだ。

 

「なにこれ? こんなのと契約するの? 馬鹿でしょ、死ぬの? 殺すのだけど」

 

 蘇生されて見たのは、魔法陣から膨大な量の闇を噴出させて死を撒き散らかす深紅の瞳の幼女が出てくる。赤紫の髪の毛と黒いリボンと黒い斑模様の服。見た瞬間、闇に触れた瞬間、俺は蝕まれて死ぬ。それが何度も何度も何度も何度も繰り返される。

 意識がなくなり、もう一度覚醒した時には目の前に魔導書ナコト写本を読んでいるペストが居た。

 

「ようやく起きたようね。これが私のマスターになろうだなんて、ふざけた事ね」

「あっ、あの……」

「何? 簡潔に言ってくれるかしら? 私は機嫌が悪いの」

「俺のパートナーになってくれるのか?」

「寝言は寝てから言いなさい」

 

 軽く手を振るわれただけで、俺は全身をミンチにされて殺された。今度は身体中に激痛が走る。

 

「そうね……少なくとも私の攻撃に即死しないくらい実力があるなら話は聞いてあげるわ。だからさっさと諦めなさい」

「だが、断る!」

「……なら、勝手にしなさい」

 

 黒い霧が俺を包んで蝕んでいく。身体中に激痛が走ってまた意識を失う。それからは生き返ったり、死んだりをひたすら繰り返していく。次第に痛みもましになってくるし、死ぬまでの時間も増えていく。だが、それはより苦しかった。いつ終わるかもわからない苦痛をひたすら耐える。

 一体どれだけのの時間が経ったのか……何時間、何日、何ヶ月かさえもわからない。だが、不思議と諦める気にもならないし、後戻りはできないのはわかっている。

 

「耐えるわね」

 

 時間が経つに連れてなかなか死なないようになってきた。同時に意識がハッキリしてくる。

 

「どっ……どうだ……」

「仕方ないわね。帰れもしないし話だけは聞いてあげる」

「結婚してくださ――」

「嫌よ」

「ぐべらっ!?」

 

 求婚したら消し飛ばされた。でも、直ぐに復活していく。

 

「それで?」

「結婚――がはっ!?」

「それで?」

 

 何度か繰り返していると、本当に慣れて来たのか抵抗できるようになった。でも、苦しい事には代わりはない。

 

「ふぅ……いい加減飽きてきたわ。だいたい私にメリットがないじゃない」

「メリット……メリットならある!」

「言ってみなさい。それ次第で考えてあげるわ」

「ヴェーザーとラッテンの蘇生」

「っ!? 冗談じゃないでしょうね?」

「大真面目。可能だと思うぞ。なんてったて、ペストみたいに召喚できるんだからな」

「……いいでしょう。結婚でもなんでもしてあげるわ」

 

 少し悩んでから、あのペストから許可が貰えた。

 

「じゃあ、俺と契約してくれ。行く世界はテイルズ系統だから、ガチャガチャで狙うしかないけどな」

「ガチャガチャって何よ?」

「ガチャガチャは小型自動販売機の一種で、硬貨を入れレバーを回すとカプセル入りの玩具などが出てくる物だ」

「ラッテン達は物じゃないわよ」

 

 凄い殺気が放たれて来る。それに袖から黒い霧が生み出されてるし……落ち着いて欲しい。

 

「そのガチャガチャ……正式名称はカプセルトレイだけど、取り敢えずそれで出した人を呼び出せるんだよ。これは女神の決定だからな。俺にどうこうする権利はねえよ」

「……ムカつく話ね」

 

 手を組みながら文句を言っているペスト。そんな姿も可愛い。

 

「まあ、また会えるならそれでいいわ。それで、結婚と言われても何もわからないのだけれど……」

「俺のパートナーとして召喚して貰ったからな。そう言えば、ジンとか十六夜って知ってるよな?」

「ええ。戦って完膚なきまでに負けて殺されたわ。?」

 

小首を傾げて不思議そうにするペストたん。可愛らしいな。しかし、倒された所でという事は十六夜達に服従させられる前の状態を召喚したのか。平行世界とかそんな感じになるのか?

 

「そういえばあれからどうなったのかしら? 記憶が途切れているのは殺されたのだからわかるのだけれど……あと、知らないはずの自分の記憶と知らない他人の記憶もあるわね」

「召喚された時の弊害かもね。理由もわかってるけど」

「召喚の触媒にされたこの魔導書ね」

「そうだよ。それはナコト写本といってかなり凄い魔導書だ」

「みたいね。この際、私と他人の記憶は別にいいわ。どうせ生まれたばかりの私は敗れて殺された。新たに呼び出されて新しい人生を歩むだけなのだし。それよりどんな契約をするの?」

 

 神の使徒の眷属になるんだけれど、従属契約とか使い魔契約みたいなものだよな。むしろ、妻にするんだから婚姻契約?

 

「そうだな。契約方法がわからないが、知ってるか?」

「ええ、知っているわよ。やり方は……」

「わかるか?」

「今、知識が入ってきたわ。なるほど、サポートする為のパートナー契約ね。色々と知識が与えられているようね。それで契約の方法は……っ!?」

 

 一瞬で顔を真っ赤にするペストたん。

 

「どうした?」

「こっちを見ないでっ」

 

 顔を真っ赤にしているペストは直ぐに手を上げて袖で顔を隠した。可愛いよ、可愛いよ、ペスト……いや、ペストたん!

 

「だが、断る!」

「ふふっ、いいでしょう……そんなに死にたいのね」

「いや、できたら死にたくないな……痛いし苦しいし」

「その程度で済ませられるのなら、充分よ」

 

 ペストからのプレッシャーが跳ね上がって来る。まさに魔王様。桁が違うって……そんな事を考えていたら、袖が振られて両手が切断された。

 

「っ!? 痛いぞっ!」

「ふふ、どうしてくれようかしら……」

 

 近付いて来たペストは両手で俺の顔を掴んで自分の方に向かせて来た。視界一面に可愛らしく、綺麗な姿が見える。

 

「ちゅ」

 

 そして、急に顔が近付いて来て俺の唇に触れた。

 

「え? えぇぇぇぇっ!?」

「勘違いしないでよ。これが契約の仕方だったんだから……」

「ツンデレペストたんキター!」

「ツンデレじゃない! それにペストたんとか言うなっ!?」

「嫌だね! もう、契約したらペストたんは俺の物だぁ!」

 

 感極まってそのまま抱きしめる。

 

「はっ、放しなさいっ! 暑いのよっ!!」

「い・や・だ」

 

 そのままペストたんの身体を堪能していく。

 

「放せって言ってるでしょうがっ!!」

「っ!?」

 

 放たれる最大規模の一撃は確実に俺を消し飛ばす――

 

「え?」

「あれ?」

「なっ、なんで発動しないの!?」

 

――はずだったが、何も起こらなかった。

 

「あっ、隷属してるからじゃね?」

「……それ以外に力も下がったみたいね」

「なんですと!?」

「契約者に能力は合わせられるみたいね」

「くっ、くそ……ハードモードじゃねえか! いや、待てよ……」

「何よ……」

「結婚したって事になるんだし、ペストたんは俺の嫁。つまり、今日が初夜に……」

 

 ペストたんにえっちぃ事が合法的にできる!

 

「嫌よ。そうね、先に契約を履行しなさい」

「そんなのどれだけ時間が掛かると!! それに妻の役目だぞ!」

「……なら、仕方ないわね。好きにしていいわ。ただし、私に勝てたらね」

「それもかなり厳しいような……」

「私のマスターで夫なのだから、それぐらいはしてもらわないとね。しっかりとちょ……鍛えてあげるわ。幸い、死んでも蘇るのだし、魔導書の知識を使って徹底的に扱いてあげるわ」

「べ、別の扱いて欲しいな~なんて……」

「……え、餌はひっ、必要よね。くっ、訓練に合格できたら少しならしてあげるわ」

 

真っ赤になりながら噛み噛みで言ってくるペストたんの可愛さに負けてなんでも受け入れてしまう。

 

「ヒャッホー!! 頑張って訓練するぞー!!」

「……単純ね。まあ、いいわ。それよりも、早くチュートリアルを開始するわよ。他の連中より5ヶ月も遅れているのだから」

「えっ、ええええええええええっ!!」

 

 5ヶ月って、マジですか……いや、それだけペストたんに殺されたって訳だな。死亡回数ってどれくらいなんだろうか?

 

「えっと、取り敢えず飯にしない?」

「お腹が空いたの? 仕方ないわね……作ってあげるから離しなさい」

「わかった。でも、作れるの?」

「楽勝よ。私は知らないけれど、別の私がメイドをさせられていた時の記憶はあるのだから」

 

 ペストたんが指を鳴らすとペストたんが光に包まれると、次の瞬間にはメイド姿のペストたんが居た。それはまさにフィギュアのメンド版の姿で可愛らしいお姿だ。

 

「ブラボーっ!!」

「作ってあげるから大人しくして……いえ、部屋の惨状をどうにかしておいて」

「……これを?」

 

 俺の血やらなんやらで凄い事になってる。肉片まで散らばっているのはかなり怖いわ。

 

「分別はちゃんと生ゴミにするのよ」

「ちょっ!? 夫で契約者の身体を生ゴミとか酷くないっ!」

「あってるでしょ。貴方自身を生ゴミとして扱ってないのだからいい方じゃない。それとも……そういうのがお望みなのかしら?」

「ごめんなさい。許してください。だからその瞳は止めてくれぇぇぇっ!!」

「よろしい。でも、食材ってあったかしら?」

 

 底冷えするような冷酷無慈悲な、生ゴミを見るような冷たい瞳は嫌だ。だから頑張って掃除をしよう。って、腕がないのにどうしろと……そっか、もう一度死ねばいいんだ。

 

「ペストたん~」

「何よ? あと、ペストたんって言うな」

「殺してくれ。腕を再生させたい」

「……そうね」

 

 ペストたんが近付いて来て、俺の首に包丁を突き刺した。無茶苦茶苦しいし、息ができない。しかも、ペストたんは引き抜いた後に首を完全に切り飛ばした。直ぐに意識が覚醒する。復活場所は定番のベッドの上だ。手足も元に戻っている。もちろん、首も。そして、横を見ると俺の生首があった。普通は吐きそうになるはずが、そんな事もなかった。ただ、気持ち悪かっただけだ。見ていて気分がいいものではないので、ゴミ袋を出して素早く片付ける。片付けたら次はバケツに水を入れていく。次に濡らした雑巾に洗剤を付けて血や汚物を拭き取っていく。腹の空いた身体で頑張って作業をしていく。

 

「ねえ、これってどうやって調理するの? 電子レンジって何かしら?」

 

 ペストたんが冷凍食品を持ってきた。まあ、これぐらいしか作れるのはないだろうな。5ヶ月も経てば食材は駄目になっているだろうしな。

 

「これは冷凍食品と言って電子レンジ……これを使うんだ。電子レンジの中に入れて、時間を調整してスイッチを押す。そしたら解凍されて出来上がるんだ」

「便利なのね」

 

 使い方を教えるために横で説明しながら実践してもらう。ペストたんは賢いみたいで一度教えたところは完璧にできている。

 

「あ、死体はどうしようか?」

「消滅させるから集めて置いておいて」

「わかった」

 

 それからお掃除が終わってご飯になった。といっても、冷凍食品と卵焼きとかなんだけどな。

 

「さあ、召し上がりなさい」

「あれ? 一人分なのか?」

「私は精霊だからいらないわ。食費も無料じゃないのだから、節約してさっさとラッテン達を蘇らせてちょうだい」

「そうだな……でも、余裕が出来たら一緒に食べようぜ」

「ええ、いいわよ」

 

 約束してくれたので、一緒に食べる事を夢見て頑張る。冷凍食品でもペストたんが作ってくれたと思ったら、かなり美味しく食べられた。

 

 

 

 

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