恋姫無双〜黄鬚伝〜(リメイク)   作:ホークス馬鹿

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87話です。


87話

秋蘭「純様。全軍、集結致しました。」

 

純「・・・分かった。」

 

全軍に城攻めの準備を命令した純は、全軍を集結させた。純の目の前には、銀色の荒野。槍、矛、弓・・・。それは空から降り注ぐ太陽を弾き、さながら鉄刃の海原のようだった。

そして純も、その目の前の光景を壇上の上で太刀を立てながらゆっくりと見渡した。

その姿は、まさに数々の死線をくぐり抜けてきた勇猛な歴戦の総帥に相応しい覇気と貫禄に溢れていた。

 

翠「なあ、霞?」

 

霞「ん?何や翠?」

 

翠「純殿の号令は凄く力強いけど、演説もやはり凄いのか?」

 

その時、翠は霞に純の演説について尋ねた。

 

霞「もうメッチャ凄いで!戦場での暴れっぷりや覇気溢れる号令を見ると力が湧いてくるやろ?」

 

翠「ああ。あたしもあの覇気溢れた号令には力が漲る感覚がした。」

 

翠「まさにあれこそ天下の大将軍『黄鬚』の異名に相応しい覇気だった。」

 

霞「せやろ!せやろ!だから、この演説もそれに匹敵する程凄いんや!」

 

翠「そうなのか?」

 

霞「まあ聞いてのお楽しみや!ウチ、もう今の純の姿見るだけでもう身体が熱くなってドキドキが止まらへんもん!」

 

そう霞は頬を赤らめながら言うと、純の演説が始まろうとした。

 

純「聞け!曹軍の勇士達よ!」

 

その覇気溢れる声と同時に、兵達は己の武器を構え直す。続けざまの金属音が、連なり響く後に生まれた光景は・・・切っ先の揃えられた完璧な凪の稲原だった。

 

純「相次ぐ戦乱によって、何度苦難に遭ったか。自分の近くの身内や身の回りの知人が、巻き込まれていったか!」

 

純「どれ程・・・乱世を憎んだ事か!」

 

純「ここにいるお前達は、数々の死線をくぐり抜け、地獄の底から這いあがってきた者達だ!」

 

純「お前らの目の前には、成都がある。そこにいる兵は凡そ一万。率いる者は、皆が笑って過ごせる国を作ると言いながらも民を苦しめ恐怖に陥れ、罪のない人々を大勢殺し、無駄な戦を起こしその結果、天に罰を受け死んだ劉備の腰巾着、諸葛亮だ!」

 

純「その諸葛亮も、劉備同様民を苦しめ、罪のない人々を殺し乱世を深めようとする糞野郎だ!」

 

純「俺達は今から、その糞野郎が籠る成都に総攻撃を仕掛け、諸葛亮を大義によって討つ!」

 

純「我が姉曹孟徳は、戦で苦しむ民を助ける為に民の為の政を行った。そして俺達は、その助けにならんと共にこの武を奮い、戦に苦しむ民を救う為命を懸けて戦った。」

 

純「民の為、大陸の平和の為に骨を折ってきた俺達に、一体何の罪があるのだ!奴らは、皆が笑って過ごせる国を作ると言いながら、本当は己の欲の為に民を恐怖に陥れ苦しめ、それに意見した者は皆殺しにしようと考えているまさにクズ共だ!」

 

純「敢えて言おう、カスであると!」

 

この覇気溢れる力強い声に、皆が聞き入り、涙を零していたが、それぞれの目には力が宿っていた。

 

翠「・・・。」

 

翠の目にも、いつの間にか涙が零れており、それでも聞き入っていた。

 

西涼軍兵士「「「・・・。」」」

 

西涼の騎馬兵5万全員にも、目に力が宿り、それぞれ涙を零しながら聞き入っていた。

 

純「俺達はそのようなカス共を討つ!!これはお前達曹軍の仲間達には常に言っている事だが勇敢にして誇り高い西涼軍もいるため、再度言う!」

 

純「テメーらは、そのようなクソッタレ野郎を殺す為にこの世に生を受けたのだ!そのクソッタレ共を殺す為に、テメーらは獰猛な虎になれ!!俺もテメーらと共に獰猛な虎になる!!俺と共に、我が姉曹孟徳の覇道の為、戦場で敵を狩って狩って、狩りまくってやろうぜ!!」

 

純「それを戦狂いだ野蛮だと馬鹿にするならば、それでも構わねーじゃねーか!!皆で戦狂いの野蛮人になってやろうじゃねーか!!その手に剣を取って敵共を殺せ!剣が折れたなら絞め殺してやれ!腕を斬り飛ばされたのなら首を噛み切って殺してやれ!」

 

純「俺達が戦狂いの野蛮人である事を止めさせるには、俺達全員を殺さねー限りはそれが叶わねー事を教えてやれ!」

 

純「剣を取れ!槍を取れ!気勢を上げろ!姉上の覇道の為、目の前の敵を地獄に陥れろ!!戦狂いの野蛮人らしく暴れてやろうじゃねーか!!」

 

そう覇気溢れた大声を上げながら立ててある太刀を抜いてそれを天に突き上げた。

次の瞬間

 

「「「うおおおっ!!!!!!」」」

 

45万の大軍団全ての将兵が、剣や槍を天高く突き上げて地鳴りの如き雄叫びを上げた。

 

翠「うおおおっ!!!」

 

純の演説に聞き入っていた翠も、気が付けば手に持ってる槍を天に突き上げ、周りに負けじと雄叫びを上げていた。

この時、45万全ての将兵はこう思ったのであった。

 

「「「我々の目の前には、『王』がいる!力強き龍や虎をも凌ぐ覇気に溢れた『覇王』が!」」」

 

と。

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