成都の城に到着した関羽と張飛は、怒りの表情で城内を歩いた。
向かっているのは諸葛亮がいる部屋ただそれだけだ。
諸葛亮がいる部屋の近くに来ると
劉軍武将A「これはこれは関羽殿に張飛殿。」
劉軍武将がおり、彼らは関羽と張飛を見るや拱手した。
関羽「お前達に聞きたい。何故私が持ち場を離れたといった誤報が入ったのだ?」
関羽は、彼らを見るやすぐにそう尋ねると
劉軍武将B「関羽殿。我らもそんな事をするお方ではないと諸葛亮様に再三仰いました。」
劉軍武将A「しかし、諸葛亮様は耳を貸さず、弁明を聞いた後、軍法にて裁くと仰いました。」
劉軍武将はそう答えた。
関羽「馬鹿を申すな!私と鈴々、そして兵の皆は敵の猛攻に耐え休まずに勇戦しているのだぞ!城門を破り、成都内に攻め入るのも時間の問題だ!これ以上の戦いは、兵だけじゃない、大勢の無辜の民も巻き込まれ、イタズラに犠牲を増やすだけだ!」
張飛「そうなのだ!!鈴々達は一生懸命戦っているのだ!けど、これ以上は駄目なのだ!」
これに、関羽と張飛はそう言うと
劉軍武将A「・・・我らとてそう思っておりまする。しかし、我らでは何も出来ませぬ。諸葛亮様に全てお話し下さい。」
劉軍武将はそう答え、諸葛亮のいる部屋へ案内した。
関羽「・・・分かった。すまないな、怒鳴ってしまって。」
これに、関羽はそう謝罪すると
劉軍武将B「いえ。もし逆の立場だったら、我らも同じ事をするはずです。お気になさらず。」
劉軍武将はそう答えた。
そして、関羽と張飛は諸葛亮がいる部屋に入ると
関羽「おい朱里!私達が持ち場を離れたというのはどういう事だ!」
関羽はそう諸葛亮に怒鳴った。
諸葛亮「愛紗さん。あなたは持ち場を離れ後方に下がったとの情報が私に入りました。そのような行為をした者は例え誰であっても軍法にて裁きます。」
諸葛亮は、そう淡々と答えると
関羽「私達や兵の皆は敵の猛攻に耐え休まずに勇戦している!敵が城門を破り成都内に攻め入るのも時間の問題なのだぞ!」
関羽「朱里!これ以上の戦は無用だ!ここは降伏するのが賢明ではないのか?」
張飛「愛紗の言う通りなのだ!朱里、ここは降参した方が良いのだ!これ以上皆が死んでいくのは見たくないのだ!」
関羽と張飛はそう必死の表情でそう言った。
諸葛亮「何を仰るのですか!!私は降伏なんてしません!!降伏なんて恥辱です!!もし降伏なんてしたら、桃香様の理想が悪に屈するのも同様!!私は断じてしません!!」
しかし、諸葛亮は意固地にそう言うと
関羽「しかし朱里!これ以上の戦は兵だけじゃなく、大勢の無辜の民の命を失うのだぞ!彼らをどうするのだ!!」
関羽はそう怒鳴るように聞くと
諸葛亮「桃香様の理想に殉ずるのです!それが皆の務めです!!皆もそれは本望でしょう!!彼らの犠牲は尊い物なのです!!」
諸葛亮はそう喚くように言うと
関・張「「っ!!」」
関羽と張飛は絶句するような表情で諸葛亮を見た。
諸葛亮「これ以上の話は無駄です!すぐに持ち場に戻って下さい!」
そして、諸葛亮はそう関羽達に怒鳴るように言い、関羽と張飛は幻滅した表情を浮かべながらその場を後にした。
諸葛亮「見てるのです・・・これは正義を守る為の戦です・・・私達が正しい事を証明するのです・・・そうです・・・これは正義なのです・・・」
この時、諸葛亮はそうブツブツと呟くようにそう呟いたのだった。
同時刻、純が加わったことで曹彰軍の攻撃は激しさを増し、遂に
ドガアアアン!!!
城門が破られた。
純「成都の門をぶち破ったぞ!!お前ら、突撃しろー!!敵を全て食い殺せー!!」
これに、純はそう先頭にて号令し、一斉に突撃した。
霞と翠、そして凪も続いて突撃を開始した。
「う、うわぁあああ!!!城門が破られたぞー!!」
「こ、『黄鬚』だー!!『黄鬚』が来たぞー!!」
こうなると最早蹂躙に等しく
純「はああああっ!!」
「「「ぐはあああっ!!!」」」
霞「うりゃあああっ!!」
「「「ガハッ!!!」」」
翠「とりゃああああっ!!」
「「「ギャアアアッ!!!」」」
凪「はあああっ!!!」
「「「うわあああっ!!!」」」
皆それぞれ数十人の敵兵を殺していく勢いで進んで行った。
この状況に
秋蘭「城門を破ったか!」
楼杏「そのようね!」
秋蘭「全く・・・あの方の武勇はいつ見ても驚くばかりだ・・・」
楼杏「フフッ・・・でも、非常に勇壮で頼もしい大将軍様ね。」
秋蘭「そうですね・・・皆!我らも遅れを取るな!!」
春蘭「私も続く!!行くぞー!!」
剛「行くぞ哲!!」
哲「応!!」
他の部隊も士気がまた更に上がり、一斉に成都内に突入し、敵兵を蹂躙していった。
これには
関羽「クッ・・・!急いで戻ったが遅かったか!!」
関羽は顔を歪ませながらそう答えた。
張飛「愛紗!もうこのままじゃ持たないのだ!」
張飛の言葉に
関羽「そうだな!これ以上の抵抗は無用だ!皆、武器を下ろせ!!」
関羽はそう兵に言った。
これに反応した
純「テメーら!攻撃止めー!!攻撃止めー!!」
純はそう兵に叫び
霞「おら止めや!!」
翠「止めるんだ!!」
凪「止めー!!」
純と一緒に突撃した霞達もそれに続いて攻撃中止を叫んだ。
秋蘭「攻撃止め!攻撃止め!」
楼杏「止めなさい!止めなきゃ斬るわ!」
春蘭「攻撃止め!」
剛「閣下の命だ!止め!」
哲「止めー!」
それに続いて秋蘭達も攻撃中止を叫んだ。
関羽「曹彰殿ー!!曹彰殿はおられるかー!!」
関羽は大声でそう叫んだ。
すると
純「俺が曹彰だ!!テメーは関羽か!」
純は関羽に近付いて聞くと
関羽「如何にも!我が名は関雲長!我らは、曹彰殿に投降する!!」
関羽は青龍偃月刀を置き跪き、張飛やそれ以下敵軍将兵も続いた。
純「・・・分かった。お前達の投降を受け入れよう。」
純「秋蘭。彼女らを丁重に保護し、稟と風のいる本陣に行け。」
秋蘭「御意!」
これに、純は秋蘭にそう命じ、秋蘭は拱手した。
この関羽らの投降に、劉軍将兵は残り千足らずとなり、櫓の一部に諸葛亮と共に籠ったのであった。