建業
その頃建業では
孫策「・・・。」
孫策が、自室で一人、目を閉じて何かを待っていた。
すると
周瑜「雪蓮・・・」
周瑜が孫策の部屋に入ると
孫策「全て言わなくても分かってるわ。今すぐ向かうわ。」
孫策は、そう周瑜に言った。
周瑜「・・・分かった。」
周瑜は、そう言い部屋を後にした。
そして、孫策は立ち上がり部屋を出て、主君の間に向かった。
主君の間
主君の間では、皆それぞれの場所で立って眉間に皺を寄せながら中央にいる者を見ていた。
孫尚香「・・・。」
そのド真ん中に、孫尚香がボロボロの状態で俯きながら立っており
周泰「・・・。」
その後ろには、孫尚香同様ボロボロの状態の周泰が控えていた。
すると、孫策が現れると、皆拱手して構え
孫尚香「っ!」
孫尚香も、姉の孫策の気配を感じた瞬間、ビクッと身体を震わせた。
孫策「・・・。」
孫策は、孫尚香の傍に向かって歩み寄り
孫尚香「し・・・し・・・雪蓮ねえ・・・」
孫尚香が、孫策の名を呼ぼうとしたその瞬間
ドゴッ!!
「「「っ!?」」」
孫策は、孫尚香の腹を殴り
ドガン!!
その衝撃で孫尚香は床を転がり、壁にぶつかった。
そして
ドガッ!バキッ!ドゴッ!ボカッ!
孫策は孫尚香の髪の毛を掴み無理やり立たせるとそのまま殴り続けた。
この様子に
周瑜「やめなさい、雪蓮!!」
黄蓋「やめるのじゃ、策殿!!」
蓮華「おやめ下さい、姉様!!これ以上はシャオが死んでしまいます!!」
周瑜、黄蓋、孫権が必死になって止めたが
孫策「黙りなさい!シャオは・・・この子はやってはならない事をやってしまったのよ!!母様が・・・父祖が必死に守ろうとしたこの江東を・・・!!滅亡の危機に陥れたのよ!!」
孫策「私は・・・母様や父祖に・・・なんて言い訳したら良いの!!」
孫策は、怒りで目が血走った状態でそう三人に怒鳴った。
程普「雪蓮様・・・お怒りはご尤もです。しかし、このままではシャオ様が死んでしまいます。ここは一旦、落ち着きましょう。」
すると、黄蓋と共に先代の孫堅から仕えている程普が、冷静に孫策を止めた。
程普の言葉に
孫策「・・・。」
孫策は手を止め、目を閉じ己を抑えた。
そして、孫尚香から手を離し、それを孫権はスッと抱き締めた。
既に何発も蹴られ殴られた孫尚香の顔は、普段の可憐で勝気な表情からは程遠い程までに腫れてしまい、身体も痣だらけになり、一部骨が折れている状態で意識を失っていた。
孫策「・・・分かったわ。蓮華、この子を治療して牢に入れといて。」
孫権「・・・はい。」
孫権は、姉の命に従い、孫尚香を優しく抱き締めながらその場を後にした。
孫策「・・・。」
顔を歪めた孫策は、頭を抱えた。
これを機に、江東の一部の豪族は孫策から離反し反旗を翻していき、それを孫策は平定にしてはまた反旗を翻されそれをまた平定するなどのイタチごっこが繰り返されたのであった。