恋姫無双〜黄鬚伝〜(リメイク)   作:ホークス馬鹿

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111話です。


111話

建昌を制圧し、破竹の勢いで進んで行く純達。

次のターゲットとなったのは、南昌だった。

 

 

 

 

 

曹軍本営

 

 

 

 

 

 

 

秋蘭「南昌は既に門を固く閉ざし、籠城の構えを見せております。」

 

純「そうか・・・」

 

楼杏「建昌にて僅かに残った逃亡兵が南昌に着いて、それを聞いた南昌の太守は守りを固めたというわけね。」

 

これに

 

春蘭「純様!このまま一気呵成に攻め、南昌を落としましょう!」

 

春蘭はそう強く言ったのだが

 

霞「アホ!話聞いとったんか!南昌は守りを固めたんや!その前に落とした建昌と比べ守りをガッチガチに固めとるんや!」

 

霞「確かにウチらの将兵は一騎当千の猛者が揃っとる!しかし、ここで無理に攻めて犠牲者が出たら、江東制圧前に力尽きてまうで!」

 

霞はそう強く春蘭に言った。

 

翠「霞の言う通りだ、春蘭。確かに純殿を中心とした全将兵は一騎当千。けど、無理に攻めて無駄な死傷者が出たら、それこそ自滅だ。」

 

翠も、冷静にそう言った。

 

春蘭「ぐぬぬ・・・!」

 

これには、春蘭はそう唸るしか無かった。

 

純「春蘭。俺もお前と同じで、このまま一気呵成に攻めてー。だが、霞と翠の言う通り、無理に攻めて犠牲者を出しては、江東平定は難しくなるんだ。」

 

純「分かってくれ。」

 

純の言葉に

 

春蘭「・・・御意。」

 

春蘭も、流石に従った。

 

純「とはいえ、このまま見過ごすわけにはいかねーな。」

 

そう、純は呟くと

 

稟「純様。私に考えがあります。」

 

稟がそう言ったので

 

純「何だ、言え。」

 

と尋ねると

 

稟「私の隠密で、城の見張り兵を殺し、合図を送り門を開けさせます。」

 

稟「合図が送られ、門が開いたら、一気呵成に攻めるのです。そうすれば、南昌の守備兵は壊滅します。」

 

稟は、自らの隠密を使って城を落とす策を述べた。

 

純「成程・・・良し!万事任せる!」

 

それを聞いて、純は稟に全て任せると言い

 

稟「御意!」

 

稟は拱手しその場を後にした。

 

純「お前らも、それまで待機し、いつでも突撃出来るよう準備しろ!」

 

「「「御意!!!」」」

 

純の命で、皆それぞれ準備を進めた。

そして、その日の夜

 

「行くぞ。」

 

「はっ!」

 

稟の手下の隠密らが密かにそう言うと、短剣を使って城壁を登り

 

「うっ!」

 

「ギャ!」

 

「グハッ!」

 

見張り兵全員を素早く殺した。

そして、合図の火を見せ、城門を開けた。

 

秋蘭「純様!合図が出ました!門も開きました!」

 

これに

 

純「待ちかねたぜ!テメーら、『黄鬚』曹彰に付いてこい!!一気呵成に攻めて、敵を殺しまくれ!!」

 

純はそう獰猛な笑みを浮かべながら将兵に命令し

 

「「「おおおーっ!!!」」」

 

将兵全員が雄叫びを上げ、純に続いて一気呵成に突撃した。

この勢いに南昌の守備兵は壊滅し、太守は降伏した。

こうして南昌は陥落し、僅か一日で二つの街を陥落させた。

その勢いは止まらず、孫策に恨みを持つ豪族達もこぞって純に味方した事で、僅か半月で豫章郡を平定し、江東の三分の一が純の手に落ちたのだった。

 

 

 

 

 

建業

 

 

 

 

 

純率いる二十五万の曹軍が江東に侵攻し、建昌を三刻で陥落させたという知らせは、建業に届いた。

この知らせを聞いた孫策は

 

孫策「ひと月どころか僅か三刻で陥落なんて・・・何という事なの!!」

 

バンッ!!

 

怒りのあまり椅子の手すりを叩いた。

 

周瑜「雪蓮。建昌陥落の知らせは既に建業に飽き足らず、各地に知れ渡っていて、既に大騒ぎになっている。」

 

周瑜「江東の主力の兵も然り。動揺が走っている。」

 

黄蓋「冥琳の言っている事は確かじゃ。儂の率いる部隊も動揺が走っておる。」

 

程普「私もね。」

 

太史慈「既に私の方も・・・何とかさせているけど・・・」

 

この混乱状況を聞いて

 

孫策「・・・。」

 

孫策は目を瞑る他無かった。

 

孫権「姉様・・・」

 

この様子に、孫権はただ見る事しか出来なかった。

その時

 

「戦況の報告に参りました。」

 

孫軍の兵士が、書状を持って現れた。

 

孫策「・・・読みなさい。」

 

これに、孫策は目を閉じながら言った。

 

「曹彰は、建昌を落とした後、南昌も攻略。その勢いは止まらず各地を平定し、豪族達もこぞって曹彰に味方し、今や豫章郡全てが曹彰の手に落ちました。」

 

「各地の守備兵はほぼ壊滅し、投降する兵士も数知れずとの事です。」

 

そう読み上げると

 

孫策「もう良いわ!!」

 

孫策はそう怒鳴り、報告を止めた。

 

周瑜「落ち着くんだ、雪蓮!」

 

周瑜は、そう宥めるが

 

孫策「これが落ち着いていられるわけないでしょう!!江東の三分の一が、曹彰の手によって平定されたのよ!」

 

孫策は、ヒステリック気味に喚いた。

 

周瑜「気持ちは分かる!だが、今は落ち着け!」

 

それでも、周瑜は何とか孫策を落ち着かせた。

その姿は、最早『江東の小覇王』の異名からは程遠かった。

そして

 

孫策「うっ・・・!」

 

周瑜「雪蓮!」

 

孫策は頭を押さえふらつき、周瑜は何とか支えた。

 

孫権「姉様!!」

 

黄蓋「策殿!」

 

程普「雪蓮様!」

 

太史慈「雪蓮!」

 

張昭「雪蓮様!」

 

これには、他の者も皆孫策に駆け寄ると

 

孫策「このままでは・・・江東が・・・父祖の地が・・・どうすれば・・・」

 

孫策は、そうブツブツと呟くように呟いていた。

この日を境に孫策は寝込んでしまい、孫権が代役を務めたのであった。

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