曹彰軍
100隻以上ある船に、二十五万の将兵がいる。
皆それぞれ槍、矛、弓を持っており、それぞれ綺麗に揃えた状態だった。
暫くして、純がいつもの格好である白き羽織と籠手、そして武骨な軍靴を身に纏い、腰に太刀を帯びながら現れた。
その姿は、まさに数々の死線をくぐり抜けてきた勇猛な歴戦の総帥に相応しく、益々覇気と貫禄が増していた。
すると次の瞬間
「「「曹大将軍!!!曹大将軍!!!曹大将軍!!!」」」
二十五万の将兵全てが、武器を掲げながらそう大合唱した。
純「聞け!曹軍の勇士達よ!」
その覇気溢れる声と同時に、兵達は己の武器を構え直す。
純「皆、慣れねー水上での苦労、ご苦労だった!だが、それも今日で終わる!」
純「これより俺達は、孫軍との決戦に突入する!この一戦に勝てば、陸口にて無念に散っていった我らが兄弟の想いが報われるだろう!」
純「だがしかし!この一戦に負ければ、俺達は全員、その屍を大河に沈められ、野晒しにされるだろう!」
純「そうなれば、不義不逞の輩なあいつらはこの勢いで北に進軍し、民や我が姉曹孟徳や天子様を殺め、この大陸を支配される。これを許すか、テメーら!」
純の問い掛けに
「「「いいえ!!!」」」
二十五万の全将兵は、ズレる事無く揃ってそう答えた。
純「テメーらに聞く!俺達は官軍か?賊軍か?どっちだ?」
「「「官軍だ!!!」」」
純「他に俺達はどういう存在だ?」
「「「戦狂いの野蛮人!!獰猛な虎!!!」」」
再びの純の問い掛けに、全将兵は純に負けない気迫でそう返し
純「そうだ!!皆で、戦狂いの野蛮人として、獰猛な虎として、目の前の敵を、狩って狩って狩りまくってやろうじゃねーか!!」
純「たとえ剣や槍が折れても、手足が斬り飛ばされても、敵を噛み殺してやろうじゃねーか!!」
純「陸口にて散っていった兄弟達に届くような気勢を上げ、兄弟達から力を貰い、姉上の覇道の為、目の前の敵を地獄に陥れ、戦狂いの野蛮人らしく暴れてやるぞー!!」
純も皆に負けない程の気迫と強烈な覇気を前面に押し出し、太刀を抜いて天に突き上げた。
次の瞬間
「「「うおおおっ!!!!!!」」」
二十五万全ての将兵が、それぞれの武器を天高く突き上げ、地鳴りの如き雄叫びを上げた。
それは、まさに空の彼方まで響き渡り、陸口にて散っていった兵達に届かんばかりだった。
そして、全将兵の身体から無限といっても過言では無い力が漲っていき
純「さあ行くぞ、テメーら!!『黄鬚』曹彰について来い!!」
純「目の前の敵を全て食い殺してやろうぜ!!」
「「「おおーっ!!!」」」
純が乗っている軍船を先頭に100隻以上の全ての軍船が、対岸にいる孫軍の船団に突入していったのであった。