孫策が突破したと聞き、砦の中に入って調べた純達。
中央にある焚き火を見て
純「孫策達が向かった方向は見えたか?」
と聞いた。
「いえそれが、真っ暗で見えませんでした。」
それを聞き
純「・・・建業を追い出されたアイツらには、もう味方はいねーはず。」
純「残る兵馬もほんの僅か。三日三晩ずっと走り続けてんだ。そう遠くへは行ってねーはずだ。」
純はそう判断した。
その時
稟「どうかしましたか?」
稟が、誰かと話していた。
稟「分かりました。」
そう一言言うと、稟は純に近付き
稟「私の隠密からの情報です。孫策達は、東の方へ向かったそうです。」
そう言った。
春蘭「東だと?」
霞「東言うたら、もうそこは海やで。」
これに、春蘭と霞はそう疑問の声を上げ
凪「・・・まさか。そのまま船を使って逃げるつもりでは?」
これに、凪は孫策らが何を考えてるのか察した。
純「そういう事か。よし、急ぐぞ!」
「「「はっ!!!」」」
それを聞き、純はすぐに馬を走らせ、皆もそれに続いたのだった。
一方孫策達は、必死に馬を走らせていたが、孫策が突然馬を止めた。
それに
程普「雪蓮様。曹彰達に追い付かれます!」
程普が急かすように言った。
孫策「大丈夫よ。この暗闇の中走ってきたし、何より彼らはこの地をあまり知らない。」
孫策「今私達が何処にいるのかも把握してない筈だわ。それに、私含め皆ヘトヘトだわ。」
孫策「一旦休みましょう・・・」
そう言い、孫策は馬から降り、ちょうど座れる石があり、そこに座った。
周瑜や程普、太史慈に孫尚香やその他の兵達も、孫策同様皆疲れており、各々馬から降りて休もうとした。
その時
「「「わあああっ!!!」」」
周囲から鬨の声が聞こえ、孫策含め皆驚き周りを見渡した。
するとそこに現れたのは、純率いる曹彰軍で
純「孫策。孫尚香。俺は『黄鬚』曹彰だ。この時を待っていたぞ!」
その中心に純がおり、強烈な覇気を剥き出しにしながら馬上でそう言った。
それを聞き
太史慈「応戦だー!」
程普「応戦しなさい!」
太史慈と程普は、武器を構え突撃し
孫尚香「シャオも続くわ!」
孫尚香も続いた。
秋蘭「陸口にて散っていった兄弟の敵を討て!突撃ー!!」
秋蘭が、純に代わって号令をかけ、一斉に孫策らに向かった。
太史慈「はああああっ!!」
程普「たああああっ!!」
太史慈と程普には、大軍を前に恐れる事無く、奮戦していた。
しかし、やはり多勢に無勢で
霞「はああああっ!!」
太史慈「たああああっ!!」
太史慈は、霞と一騎打ちをしていたが
ガキン!
太史慈は霞の攻撃で槍を落としてしまい
太史慈「あっ・・・」
最期に見た光景が、霞が上段から飛龍偃月刀を振り下ろす姿だった。
そのまま頭から真っ二つに斬られ、太史慈はそのまま即死した。
翠「やあああっ!!」
程普「はああああっ!!」
程普は、翠と一騎打ちをしており、互角に渡り合ったが
ドシュ!
程普「ガハッ!」
翠の一撃が腹を貫通し、大量の血を吐き出した。
そのまま翠は槍を引き抜くと、腹からも血を噴き出し
ドサッ
程普はそのまま倒れ、死んだ。
孫尚香「やあああっ!!」
孫尚香も、身体中擦り傷を負いながらも力戦していた。
そこへ
秋蘭「孫尚香。曹彰軍副都督夏侯淵が相手しよう。」
秋蘭が純から賜った太刀を抜いて現れ
孫尚香「負けないわ!やあああっ!!」
孫尚香は、月下美人を持って秋蘭に突撃した。
秋蘭「フッ!」
秋蘭は、太刀を巧みに捌き、孫尚香の攻撃をいなした。
孫尚香も疲労困憊ながら力戦したが、実戦の差では秋蘭に及ばず
秋蘭「はああああっ!!」
孫尚香の攻撃を秋蘭は冷静に避け
ズバッ!ズバッ!
孫尚香「ギャアアアッ!!」
孫尚香の両腕を斬り落とした。
秋蘭「これはお前の自分勝手な行動で死んでいった陸口の兄弟達の分だ!!」
秋蘭は、冷静ながら炎の如き怒りを目に宿しながら
秋蘭「そしてこれは、お前の毒矢を食らい苦しんだ純様の分だ!!」
太刀を上段に構え
ザシュ!
孫尚香を袈裟斬りにした。
孫尚香「しぇ・・・」
孫尚香は、何かを言おうとしたが、何も言えずそのまま倒れたのだった。
最後に残ったのは、孫策と周瑜の二人だったが
周瑜「雪蓮・・・私は先に行ってるぞ・・・」
周瑜はそう孫策に囁くと
ザシュ
自らの首を短剣で斬り、自害した。
そして
純「さあ、孫策。覚悟は良いか?」
純はそう言いながら馬を降り、太刀を抜いた。
そして
孫策「はああああっ!!」
孫策も、南海覇王では無いが剣を抜き、純目掛けて斬り掛かり、鍔迫り合いとなったが
純「らあっ!」
ギンッ!
孫策「クッ!」
実力差もあるが何より疲労困憊の影響で、孫策は押されていた。
しかし、それだけじゃ無かった。
純「フンッ!これが『小覇王』の剣か・・・軽いな。」
孫策「・・・何ですって?」
純「テメーの剣は軽いって言ったんだよ。」
孫策「軽いですって!?私の剣が!?」
純「ああ、そうだ!実際にテメーと手合わせしたのは今回が初めてだが、それでも分かる。」
純「覇者たる風格も、王の如き器も無くなった賦抜けた野郎だよ。今のテメーは。」
純「このまま楽にしてやる、はああああっ!!」
そう言うと、純は斬り掛かり
孫策「私は軽くない!私は『小覇王』孫伯符よ!はああああっ!!」
孫策も、斬り掛かった。
そして、両者が交差し、そのまますれ違った。
すると
孫策「グッ!」
孫策が跪き、その脇腹には、純が斬ったであろう深い斬り傷があった。
そして、そのまま孫策に歩み寄り
純「・・・死ね。」
そう呟くと
ズバッ!
孫策の左肩から右腰にかけて袈裟斬りで斬り落とし、真っ二つに割れ、返り血が純の顔や身体に振り掛かった。
孫策「あっ・・・」
孫策はそのまま仰向けに倒れ、その目は大きく開け放たれ、虚ろになっていた。
そして
純「はあっ!!」
ザシュ!
純は、孫策の首を斬り、それを手に取った。
すると
秋蘭「純様。孫尚香の首です。」
秋蘭が、孫尚香の首を持ってきて、純は受け取った。
その際、純は一瞬泣きそうになり目を閉じたのだがすぐに開き、空を見上げ
純「陸口に散った兄弟達よ!テメーらの仇を討つって俺は約束したな!とうとうやったぞ!!」
純「この孫策、孫尚香の首を、今テメーら三千の兄弟の御霊に捧げよう!!」
二人の首を掲げ、そう高らかに言った。
これに
「「「万歳!!!万歳!!!万歳!!!万歳!!!万歳!!!」」」
全軍将兵が、万歳の大合唱をした。
春蘭「うおおおおっ!!陸口の皆!純様はやったぞー!!」
秋蘭「皆、安らかに眠れ・・・」
霞「やったでー!陸口の皆ー!!」
翠「やったぞ、純殿は!!」
剛「皆、閣下はやったぞ!!」
哲「やったぞ、皆!」
楼杏「やりましたよ、皆さん!」
凪「見ているか陸口の仲間達!!純様はやったぞ!!」
真桜「やったでー!!」
沙和「なのー!!」
美咲「凄いな・・・閣下は。」
その他殆どの皆も、純に続いて空を見上げ、三千の兄弟に届くように大声を上げて報告した。
そして、純達は建業に向かって進軍をしたのであった。