孫権の覚悟を聞き、太刀を抜き傍に寄って振り下ろした純。
孫権は、そのまま目を閉じ死を受け入れたのだが
孫権「・・・え?」
一向にやって来ない衝撃に目を開けると、自分がまだ首と胴体が分かれておらず、まだ生きている事に気付いた。
純がいる横に振り向くと
純「これで、孫策の妹孫権は死んだ。」
純「これからは、孫権という一人の人間として生きろ。それが、生き残ったお前の使命だ。」
純は、孫権という一人の人間として生きろと言った。
孫権「しかし・・・私は・・・」
孫権は、戸惑い受け入れ難かっだが
純「お前は姉と妹を死なせたと思っているが、手を下したのはこの俺だ。」
純「お前の罪は全て、俺が背負おう。孫策と孫尚香だけじゃなく、周瑜や散っていった多くの将兵の命も共にな。」
純は、孫権が感じた全ての咎は、全て自分が背負うと言った。
それを聞き
孫権「・・・御意。」
孫権は、涙を浮かべながら頭を下げたのだった。
純「しかし、許都には来てもらう。それは良いな?」
孫権「はっ。」
そして、孫権とその配下は助命したのだった。
それから、純はいつも通り兵による民衆に対する暴行と略奪を徹底的に禁じ、民を守った。
こうして、建業の治安と民心が治まったと感じた純は
純「建業もある程度落ち着いてきたし、陳留に戻るか。」
稟「そうですね、建業の民も治安も、大分落ち着いてきましたし。」
秋蘭「そろそろ帰らないと、皆が寂しがりますからね。」
純「そうだな。皆、許都に引き揚げの準備をしてくれ。また、引き揚げの件を姉上にも遣いを送っておいてくれ。」
秋・稟「「御意。」」
大軍を率いて許都に戻った。そして、一同は無事許都に到着すると
「「「曹彰様、万歳!!」」」
「「「曹大将軍、万歳!!」」」
先頭を進む純の耳に、そんな声が無数に届いた。そう、許都の民が、皆総出で純達曹彰軍の凱旋を見に来たのだ。それは奥に進めば進むほど益々大きくなっていき
純「こりゃスゲーな・・・」
それを見た純は苦笑しながらそう言った。
秋蘭「はい、恐らく華琳様がやったのでは?」
すると、純の横にいる秋蘭は、華琳がやったことではと言った。それに
純「多分いや、絶対そうだろうな。実に姉上らしい。」
と純はそう言った。そして、純は馬上で右拳を掲げ挙げた。その姿は正に、全軍の総帥に相応しい姿だった。それを見た民は一斉に沸き、純を激賞するため、声を枯らして叫んだのだ。純は掲げた右拳を、今度は振り返りざまに後方へ向け、将兵達を示した。すると、民達の賞賛の声が、一斉に彼らに向いたのだった。
「「「讃えんかな、真の兵士達を!!」」」
「「「讃えんかな、勇敢なる兵士達を!!」」」
それらの声を聞いて、自然と純の頬が緩み
純(こいつらの働きが無ければ、勝てなかったんだ。真の英雄はこいつらだ・・・)
そう思っていた。それを見た
春蘭「相変わらず純様は、私達の事を考えてくれるな!」
秋蘭「姉者も知っているだろう。昔からそうなのだ、あのお方は。」
楼杏「私は、純さんに仕える事が出来て幸せよ。」
霞「ホンマ、純らしいなぁ。」
翠「これから先、どんな事があっても、あたしは純殿に付いていくぜ!」
凪「流石純様だな・・・」
真桜「ああ。ウチも嬉しゅうてたまらんわー!」
沙和「沙和も、精一杯戦って嬉しい気分なのー!」
剛「相変わらずだな、閣下は・・・」
哲「そうだな・・・」
秋蘭達は、敬服の表情を浮かべながらそう言ったのだった。そうして暫く行くと、華琳達が出迎えていた。
それを見た純は、馬上で手を掲げ皆を止め馬から降り、皆もそれに続いて馬から降り、跪いて拱手した。
華琳「良いのよ。あなたの勝利を祝いに来たんだから。」
純「しかし姉上、わざわざ出迎えなくても・・・」
この言葉に
華琳「良いのよ、待ちきれなかったんだから。」
華琳は柔らかい笑顔でそう言った。
純「・・・陛下は?」
この時、霊帝がいない事に気付き尋ねると
華琳「陛下達は、皆引きこもっているわ。」
華琳「私達が怖いのでしょう。」
引きこもっていると、華琳は答えた。
華琳「皆、立ちなさい。私にその雄々しき姿を見せなさい。」
すると、華琳は純達にそう言った。それを聞いて、純達は立ち上がった。
それを見た華琳は
華琳「これら全て、あなたの力ね、純。」
と言った。これに純は
純「はい。力であると同時に、俺にとって将兵全て共に戦う同志であり、守りたい宝でございます。」
純「すなわち、この力は姉上の力でもあり、同志でもあり、宝でもあります。」
と真っ直ぐ見据えて言った。
華琳「あなたという弟を持って、私は本当に嬉しいわ。あなたのお陰で、悲願を果たせたわ。」
華琳「その力で、この大陸をそして民を守りなさい。」
それを聞いて
純「はっ!」
純は拱手し、他のメンバーもそれに続いて拱手した。
それを見た民は、益々盛り上がりを見せた。
そして
そっ
華琳「純、良くやってくれたわね。本当にありがとう。」
華琳はそう言って純の頭を優しく撫で
純「あ、姉上・・・皆の前ですよ!」
華琳「あら、良いでしょ。私達の仲なんだから。」
純は驚き嗜めたが、華琳は笑みを浮かべながら返したので
純「・・・はあ。」
純は受け入れた。
この様子を
華侖「華琳姉ぇと純兄ぃは、これからもずっと仲良しでいてほしいっすね!」
柳琳「ふふっ・・・そうね、姉さん。」
栄華「本当ですわ・・・。お兄様・・・大好きですわ・・・」
燈「まさに理想の姉弟ね・・・」
喜雨「・・・そうだね。」
桂花「ああ・・・華琳様・・・純様・・・」
皆は優しく見つめていたのであった。