お待たせしました。
今年もよろしくお願いします。
それでは、どうぞ。
益州、そして江東を平定した純達。
その勝利を祝おうと、許都は大盛り上がりだった。
「やったー!!曹彰様が見事な活躍をしたぞー!!」
「今回は悪辣な劉備と諸葛亮を倒しただけじゃ無く、江東の野蛮人を討伐して、陸口に散った兄弟の恥辱を晴らしてくれたぜー!!」
「曹操様は、戦で苦しむ俺達に衣食住を保証し仕事を与え、罪人には適切な処罰を下せるような法を定めてくれた!!」
「曹操様は俺達民の為の政治をして、笑顔と活気を取り戻し・・・!!」
「曹彰様は軍を率いて勇猛果敢に戦い、敵を討伐し俺達を守ってくれる!!」
「お二方は、まさしく英雄だ!!」
許都の民は、皆華琳と純を褒め称え、盛大に享受していた。
そんな中、朝廷ではある動きがあった。
朝廷
「陛下のおなり!」
いつも通り、霊帝と劉協が玉座の間に現れた。
その視線の先には
「「「・・・」」」
多くの臣下がそこにいた。
その臣下は、皆華琳達の息の掛かった者達だった。
それらの視線に注目され、霊帝は玉座に座り、劉協は傍に控えた。
桂花「陛下。上奏のお許しを願います。」
すると、一足先に参内していた桂花が、皆の前に進み出て上奏の許可を求めた。
霊帝「良いわ。申しなさい。」
霊帝は、桂花の上奏を許可した。
許可を貰った桂花は
桂花「陛下。臣下は皆、存じております。隆盛を極め、繁栄を誇った漢室も、四百年を経て衰退し、命数も尽きようとしております。」
桂花「曹丞相は民の為の徳政を敷き、その弟君曹大将軍は賊を討ち取り、万物を愛しみ天地を照らしてこられました。」
桂花「そこで陛下は、堯と舜に倣い、ここは天意と民意に従って、曹丞相に国家を譲られ、清閑をご享受なさるのが宜しいかと。」
桂花「既に臣下は協議を済ませておりますが故、ご承認下さるようお願い申し上げます。」
霊帝に、華琳に禅譲を求めた。
霊帝「なっ!?」
劉協「何と・・・!?」
霊帝と劉協は、桂花の上奏に驚きを隠せず
霊帝「ち、朕に・・・退位せよと言うの?」
退位かと言うと
桂花「『退位』ではありません。『禅譲』でございます。」
桂花は禅譲を強調し
桂花「堯が舜に位を譲った事は賢明でした。文王が武王に譲った事は、君主の功徳の顕れです。」
桂花「聖君ならずとも、聖君の道を歩みたいと思われませぬか?」
過去の譲位を手本に禅譲すべきだと言った。
霊帝「皆同じ意見なの?」
霊帝は、動揺しながら尋ねると
「「「荀彧殿の忠言をお聞き入れ下さい。」」」
皆同じだと言った。
それを聞き
霊帝「な、何を言ってるのあなた達・・・!」
劉協「漢を滅ぼす事をしてる人の言葉を、忠言だと言うのですか!」
霊帝と劉協は酷く狼狽した。
桂花「聞き分けの無い事を!天下が移り変わり、万物が一新するのは自然の道理です。」
桂花「暴君や暗君が阻む事はあり得ません!」
桂花は、栄枯盛衰なのは自然の摂理だと厳しく言うと
劉協「・・・親愛なる漢の臣下の皆さん。才徳に欠ける陛下が、天下の君主の器では無いかもしれません。」
劉協「けど、髙祖は蛇を斬って挙兵し、生涯戦いました。暴虐な秦や手強い楚を滅ぼし、漢の天下を切り開いたのは、私達祖先なのです!!」
劉協「あなた達は代々漢の禄を食み、恩恵に預かってきたにも関わらず、何故、かくも義に背く仕打ちが出来るのですか!」
劉協「もし国を失えば・・・陛下は勿論、私はあの世でご先祖様に会わせる顔がありません!」
劉協は、祖先の義に背くような行為は出来ないと言った。
すると、それを聞いた桂花は
桂花「この図讖を携えて、ご先祖様に会いに行かれてはどうでしょう。あの世でも、心静かでいられますぞ。」
図讖を盗り出すと、それを投げ捨て、冷徹な目で言ったのだった。
それを見て
霊帝「あ、ああ・・・」
霊帝は恐怖に震え
劉協「へ、陛下は・・・ご気分が優れないご様子!なので・・・このお話は、また後日にお願いします!」
劉協は退出させ、禅譲の件は一旦先延ばしにしたのであった。