霊帝と劉協を中心とした華琳暗殺計画の連判状ならぬ、詔を見つけ怒りが最高潮に達した純。
霊帝「ち、違うのよ大将軍!こ、これは・・・あなた達を驚かせようとした、朕の悪戯よ!」
すると霊帝は、この暗殺計画は、自身の軽い悪戯だと言い訳した。
純「悪戯ですか・・・ふざけんな!!」
霊帝「ヒィッ!?」
しかし、そんな言い訳が通るはずもなく、逆に怒りの火に油を注いでしまい
純「悪戯でこのような詔を出そうとするとは・・・俺や皆を馬鹿にしておられるか!!」
純の怒りは更に増していった。
純「いっその事、二度と詔が出せないようにしましょうか?」
純は、太刀を振り上げた。
霊帝「や、やめ・・・」
劉協「あ・・・あの・・・すいません・・・」
二人は涙を流し、劉協は謝罪の言葉を口にしたが
純「聞く耳持ちませんな・・・」
純は耳を貸さなかった。
霊帝「白湯が代わりに謝ってるのに・・・何故・・・朕達を許してくれないの?」
霊帝は、何故謝ってるのに許してくれないのかと言った。
純「最早謝罪して済む話ではございますまい・・・」
純は、謝って済む問題では無いと返すと
霊帝「あ、ああ・・・」
劉協「た、助け・・・」
二人はますます震え上がり、霊帝に関しては失禁してしまっていた。
純「無様なものだ・・・」
そして、二人を斬り捨てようと太刀を振り下ろしたその時
ガキィン
純「っ!?」
誰かが、間に入って止めた。
その者は
純「・・・何のつもりだ、秋蘭!」
秋蘭「くぅっ!これ以上は駄目です、純様!」
秋蘭だった。
純から荊州の新野平定による褒美で賜り、孫呉の平定でも使った太刀を抜き、純の斬撃を止めたのだ。
凪「秋蘭様!?」
霞「妙ちゃん!?」
凪と霞も、驚きの表情を浮かべた。
??「やめなさい、純!」
純「っ!?」
背後からよく通る凛とした声が聞こえ、振り返ると
純「姉上・・・!」
華琳がそこにいた。
華琳だけじゃない。
春蘭「純様!!」
華侖「純兄ぃ!」
柳琳「お止め下さい、お兄様!」
栄華「お兄様!落ち着いてくださいまし!」
桂花「純様!」
春蘭達も、そこにいた。
凪「皆様・・・」
霞「惇ちゃん・・・皆・・・」
純「・・・秋蘭!」
純は、秋蘭が皆をここに呼び寄せたと察し、秋蘭の顔を見ると
秋蘭「お察しの通りです。私が風に頼み、華琳様をお呼び致しました。」
秋蘭が独断でやった事だと言った。
事は、純達が宮城に向かったタイミングでの事だった。
回想
秋蘭「・・・風。」
風「はい〜!」
秋蘭「この事、すぐに華琳様にご報告してくれ!」
秋蘭「あの方を止められるのは・・・私以外に華琳様しかいない!」
秋蘭は、純を止める為、急いで華琳に報告するよう風に頼んだ。
風「はい〜!必ずや〜!」
風は、普段とは違い急ぐようにその場を後にした。
秋蘭「・・・私も命を賭けて止めねばな。」
秋蘭も、覚悟を決めるかのような表情を浮かべ、純と一緒に宮城攻めに向かった。
一方風は、秋蘭の頼みを聞き、急ぎ華琳の元へ行こうと馬を走らせようとしたが
風「・・・」
ある者が阻み、進めなかった。
その者は
稟「どこに行かれるおつもりですか、風?」
稟だった。
風「華琳様の元へ行くのですよ〜。」
風「稟ちゃん、そこをどいて下さい〜。」
風は、そこを退くよう稟に言った。
すると
稟「・・・」
その場を退いた。
風「ぐぅ〜・・・」
これに風は、鼻提灯を出して寝始め
稟「ちょっと風!」
風「おお〜!あっさりと退いた事に驚き、つい〜。」
稟のツッコミで起きた。
稟「全く・・・早く行きなさい、風。秋蘭様に頼まれたのでしょう。」
それでも切り替えた稟は、早く行くよう風に言った。
風「おお〜!稟ちゃん、何故風が秋蘭様に頼まれたと分かったのです〜?」
稟「あの純様の事を最も一番に考えていらっしゃるのは秋蘭様です。私より遥かに・・・」
稟(本当・・・あの人の洞察力には恐れ入りました・・・)
稟は、内心少し苦笑を浮かべた。
風「そうですか〜。では、これより急ぎますので〜。」
風は、稟の顔を見て全てを察し、そのまま馬を駆けたのだった。
残った稟は
稟「さて・・・本当は暗殺計画を知った時、そのまま聞かなかった事にし、曹操殿寄りの者達を宮城から出さずに暗殺して情報を漏らさないようにしようと考えたんですけどね・・・」
独自で考え思いついた謀略を小さい声で呟いていた。
その謀は、霊帝達の暗殺計画を知った時、そのまま放っておき、華琳寄りの者らを密かに殺して情報を漏らさないようにしようと考えていたのだ。
そうする事で、何も知らない華琳は殺され、これに悲しむ純に霊帝が企んだ陰謀であると吹き込み、証拠も見せる。
こうする事で、怒り狂う純は必ず姉を殺した霊帝を大義によって討ち、新たな天下の覇王になってもらうという策だった。
しかし、それを実行しなかった稟。
その理由は
稟(けれど、陸口の純様の涙を見ると、あまり良い気持ちになれませんね・・・)
稟(もうこれ以上、純様の悲しむ顔は見たくありませんし・・・あの人には笑顔が似合います・・・)
これ以上純が悲憤する姿を見たくなく、笑顔が見たいいう理由からだった。
その為、稟は純を天下の覇王にさせるという野心を封印したのだった。
そして、風の報告を聞いた華琳らは、宮城に到着すると
華琳「やはり、遅かった!」
既に宮城は、純の軍勢に落ちていた。
「「何用ですかな、曹丞相?」」
すると、華琳に気付いた純の兵は、華琳に用件を聞いた。
華琳「ここを通してもらえないかしら?」
華琳は、兵にここを通すよう言ったが
「それは聞けないご命令ですね。」
兵は通さないと言い、華琳達に向かって槍を突き付けた。
春蘭「貴様!華琳様に向かってなんて事を!」
桂花「あんた達!主に向かって・・・!」
これに反応した春蘭と桂花は、怒りを見せたが
「我らにとっての主は、閣下のみでございます。」
「閣下のご命令以外は、聞くおつもりはありません。例えそれが、閣下の姉君である曹丞相であろうとも。」
兵は全く動じず
「それでも、閣下の姉という理由でここを通ろうと言うなら、この槍に代えて阻止する他ありませんね。」
絶対に通さんという気迫を見せた。
春・桂「「うっ・・・」」
この気迫には、流石の二人は気圧された。
すると
??「通すんだ。」
ある者が、兵士に注意した。
その者は
「ふ、副都督!」
秋蘭だった。
華琳「秋蘭・・・」
秋蘭「華琳様。私が何とか純様を止めて見せます。」
秋蘭「ここは一つ、何とか陛下を幽閉させて、時が来たら禅譲させる他ありません。」
秋蘭の言葉に
華琳「成程・・・止められるかしら?」
華琳は、秋蘭に純を止められるのか尋ねた。
秋蘭「何とか止めてみせます。この命に変えても・・・」
秋蘭は、命を賭けて止めると言った。
そして、華琳達は宮城に入っていったのであった。