恋姫無双〜黄鬚伝〜(リメイク)   作:ホークス馬鹿

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23話です。


23話

青州中央部

 

 

 

ここに二つの軍がいた。一つは官軍、もう一つは『劉』という旗をメインとした軍だった。官軍を率いている将は皇甫嵩。彼女は、かつて純と共に戦い、賊を討ち倒した者で、この黄巾党の討伐でも官軍の将として動いている。

もう一つの軍は、義勇軍と幽州の軍の連合軍のようなもので、それを率いている将は劉備と公孫賛である。劉備は、桃園で姉妹の契りを交わした関羽と張飛、そして、軍師の諸葛亮と鳳統を連れており、公孫賛は自慢の騎馬隊を率いている。

 

皇甫嵩「劉備さん達の話で、状況は把握していたつもりだったんだけど、まさかこれほどとは。」

 

そう、皇甫嵩は現在の青州の状況を思い出し厳しい目で見て言った。

それは、放棄されたままの県令の城に、賊に荒らされた田畑。進めば進むほど、その荒れようはまさに想像を越えていた。

 

関羽「地獄というのが本当にあるのなら、ここはその入口やもしれませぬな。」

 

皇甫嵩「ええ・・・そうね。」

 

関羽「そういえば、青州の牧は今なお決まっていないと聞きますが・・・この惨状を見たら、牧を引き受けようという物好きはいませんな。」

 

張飛「そうなのか?桃香お姉ちゃんだったら、やるって言いそうな気もするけど。」

 

皇甫嵩「今の立場から一足飛びに牧というのは難しいわ。」

 

そう言い、皇甫嵩は色んな意味を込めて『難しい』と重みを感じさせるような声で言った。

 

皇甫嵩「次の州牧が決まるのは恐らく、この黄巾の騒ぎが落ち着いた後になるでしょうね。」

 

関羽「・・・。」

 

この言葉に、関羽の眉にしわが寄った。

その時

 

張飛「うぅ・・・何だか鈴々、お腹が空いてきたのだ。」

 

張飛が突然そんな事を言い出した。

これには

 

関羽「鈴々、さっき昼を済ませたばかりではないか。夕飯まで我慢しろ。」

 

関羽は呆れた表情でそう言った。

 

張飛「ええええええ・・・」

 

このやり取りに

 

皇甫嵩「・・・ふふっ。それにしても、賑やかねぇ。」

 

皇甫嵩は微笑ましく見ていた。

 

関羽「不調法な者ばかりで申し訳ありません。」

 

皇甫嵩「良いのよ。この位の方が、私としては気楽で良いわ。」

 

関羽「・・・はっ。」

 

その時

 

糜芳「愛紗ちゃん!皇甫嵩さん!桃香ちゃん達が、黄巾党の大部隊を見つけたって!」

 

糜芳から、黄巾党の大部隊発見の報告が来て

 

関羽「分かった。すぐ戻る。」

 

本陣に向かったのだった。

 

 

 

 

 

本陣

 

 

 

 

 

公孫賛「・・・成程。これは確かに。」

 

皇甫嵩「こちらの偵察でも、この大部隊が、青州で暴れ回っている黄巾党の大部隊だろうという報告だったわ。」

 

劉備「なら・・・この大部隊を倒したら、この青州は平和になるって事ですか?」

 

皇甫嵩「そこまで単純ではないだろうけれど・・・この部隊を倒せば、張角率いる黄巾党本隊の力を大きく削ぐ事になるのは確かね。」

 

劉備「皇甫嵩さん。作戦なんですけど・・・本当にこれなんですか?」

 

皇甫嵩「・・・ええ。天子様の軍隊に、これ以外はあり得ないわ。」

 

公孫賛「・・・。」

 

劉備「・・・。」

 

愛紗「・・・。」

 

諸葛亮「・・・。」

 

鳳統「・・・。」

 

静かに断言する皇甫嵩の言葉に、皆黙ったままだった。

 

関羽「・・・まさか、正面からのぶつかり合いとは。」

 

その策は、作戦も何も無い、正面からの突撃だった。

 

関羽「これは・・・分が悪いかと。」

 

劉備「はい。何か作戦が無いと、私達の被害も・・・」

 

皇甫嵩「分かってはいるけどね・・・。今の朝廷の軍に、小細工は許されないのよ。何とか、聞き入れて貰えない?」

 

公孫賛「・・・むぅ。」

 

劉備「朱里ちゃん、雛里ちゃん。何か策はある?」

 

諸葛亮「・・・この辺りの地図はありますか?」

 

諸葛亮の発言に

 

皇甫嵩「ええ、これで良い?偵察からの報告によると、敵の現状の位置は、こんな感じよ。」

 

皇甫嵩は地図を広げ、敵の位置と向きを示す駒を置いた。

それを見た諸葛亮は

 

諸葛亮「・・・分かりました。説明させていただいて宜しいですか?」

 

そう皆に言った。

 

諸葛亮「・・・一通りですが。」

 

諸葛亮「まず・・・お味方の配置は、こうします。」

 

そう言い、味方の駒を配置し始めた。

 

関羽「しかし、この配置は・・・?」

 

これに、関羽が疑問の声を上げた。その理由は

 

諸葛亮「はい。敵陣には・・・正々堂々、真正面からぶつかります。」

 

といったものだったからであった。

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