恋姫無双〜黄鬚伝〜(リメイク)   作:ホークス馬鹿

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曹姉弟の過去です。


幕間2 曹姉弟の過去

華琳と純は同い年の姉弟であるが、腹違いであり、一日遅く生まれてしまったため純が弟である。

純の母親は、純を生んですぐに亡くなってしまったため、父親曹嵩は純を引き取り、娘の華琳同様、可愛がった。華琳の生みの母も、曹嵩と同様、純を実の息子の如く可愛がった。

そして、二人は成長し、それぞれすぐに非凡な才を見せるようになった。

そんなある日の事、曹家でとあるイベントを開いた。この日は、曹嵩の誕生日であり、その誕生日会を開いた。

 

「「「曹嵩様、誕生日おめでとうございます!!」」」

 

曹嵩「うむ、皆ありがとう。今日は天気も良く、実に良い日だ。美酒に美味い料理で溢れている。一緒に盛り上がろうではないか!!」

 

「「「御意!!」」」

 

曹嵩「さあ、わしと共に、この杯を飲み干そう。」

 

そして、曹嵩は誕生日会に集まった人と一緒に酒を飲んだ。

 

曹嵩「後ほど、武将達には弓比べを文官達には賦比べを行う。弓比べのやり方は簡単じゃ。あそこに二つの的がある。百歩以内に矢を放ち、的の中心に命中出来たら良い。その中で、わしが誰が良かったかを決める。賦比べも同様じゃ。」

 

そう言い、曹嵩は皆と一緒に美味い料理と美酒を楽しんだ。

暫くして、弓比べが始まった。

 

兵士「「「おう!!おう!!おう!!」」」

 

これには、周りの兵士達は盛り上げるため声を上げた。

 

春蘭「はっ!」

 

まず最初に春蘭から行った。

 

春蘭「はっ!!」

 

春蘭自身、弓は剣と比べて得意ではないが、無難に矢を的に当てた。

 

秋蘭「ふっ!!」

 

次の秋蘭は、元々得意武器であるため、こともなげに命中させた。

 

華侖「ほいっす!!」

 

剛「はっ!」

 

続く華侖と剛も、二人ほどの腕は無いが、春蘭同様無難に命中させた。

そして

 

純「はっ!」

 

純の番が来て、純は馬を走らせた。

 

純「はっ!」

 

その時、純の声を聞いた曹嵩は、身を乗り出した。

 

家臣A「曹嵩様、曹彰様です!二本の弓をつがえています!」

 

純「はあっ!!」

 

純は二本の弓を構えた。そして

 

純「はあっ!!」

 

矢を放ち、二本とも的のど真ん中に命中させた。この瞬間、純は弓を掲げて喜びをアピールし、兵士達も大喜びした。

 

家臣A「矢はどちらもど真ん中に命中しました!!どうやら弓比べの一番は、若君ですね!!」

 

それを見た家臣は、純の弓の神技に興奮していた。

 

純「どうだ!!やったぞ、どうだ!!」

 

その間も、純は当てた喜びを兵士達にアピールしており、兵士達も

 

兵士A「流石曹彰様だー!!」

 

兵士B「流石俺達の大将だぜ!!」

 

兵士C「一生ついていきます!!」

 

自分の事のように喜んでおり

 

春蘭「おお!!流石純様だ!!」

 

秋蘭「ああ、そうだな。」

 

華侖「流石純兄っすー!!」

 

剛「流石純様だぜ!!」

 

華琳「フフッ・・・本当、あの子の武は凄いものね・・・」

 

春蘭と華侖は大喜びし、秋蘭と剛は普段通りに振る舞っていたが、自身の主の姿に喜んでおり、華琳も自分の事のように嬉しそうな表情を浮かべたのだった。

 

曹嵩「中々やるな、流石純だ!!」

 

家臣A「はい!!」

 

これには曹嵩も、喜びの表情を浮かべていた。

そして、弓比べが終わり

 

曹嵩「此度の弓比べ、一番は純じゃ!!純、前に出よ。」

 

純「はっ!」

 

そして、純は曹嵩の前に移動した。

 

曹嵩「中々の腕だ、流石じゃ。」

 

純「お褒めに預かり、恐悦至極です、父上。」

 

曹嵩の言葉に、純は跪き拱手した。

 

家臣A「曹嵩様。曹彰様の武は、誠に他の追随を許しません。」

 

曹嵩「前から言っておるが、お主は武芸、将兵の扱いに長けていても気性は激しく、全く書を読まず、学に力を入れぬ。お主は将来何になりたいのじゃ?」

 

純「俺は将来、衛青と霍去病のような将軍になり、戦場にて功を立て賊を一掃し、苦しむ民を水火より救う。他に出来る事はありません。」

 

曹嵩「つまり将来は大将軍になりたいのじゃな?」

 

純「はい!」

 

曹嵩「では聞こう、如何にして大将軍になれると思う?」

 

純「功あらば賞し、罪あらば罰す。兵と苦楽を共にし、武器を持ち共に戦い何事にも恐れず!」

 

この言葉に

 

曹嵩「やはり純は大将軍になれる器じゃ!」

 

家臣A「如何にも!」

 

純「ありがとうございます!」

 

曹嵩は非常に嬉しそうに言ったのだった。

賦比べでは、華琳が圧倒的な才を見せ、曹嵩を大いに喜ばせたのだった。

 

 

 

 

 

 

曹嵩「実に見事じゃった!良き日じゃった!」

 

家臣A「はい!姫様も若君も実に立派になりましたね!」

 

曹嵩「うむ。それぞれの才を存分に発揮しておる。華琳は君主としての器があり、純は武勇と軍才に溢れておる。あの二人が互いに力を合わせ助け合えば、曹家は安泰じゃ。」

 

家臣A「はい。誠にその通りです!」

 

曹嵩「うむ。」

 

そう、曹嵩は目を細めていた。

その頃、華琳と純は

 

純「姉上!今日は楽しかったですね!」

 

華琳「ええ!」

 

純「父上も、非常にお喜びでしたね!」

 

華琳「そうね!けど、あなたの弓の腕は相変わらず流石ね!」

 

純「へへっ!衛青と霍去病になるんですから、これくらい当然です!」

 

そう言い、純は頭の後ろで手を組んで仰向けに寝ていたが、目を輝かせていた。

 

純「それに、姉上の賦も流石でしたよ!よく分からなかったですが、スゲー心に響きましたよ!」

 

華琳「そう。ふふ・・・ありがとう。あなたに褒められるのが、私にとって一番幸せよ。」

 

純「俺は戦場で敵を斬り殺し、姉上は難しくてよく分かんねー仕事をする。これで、共に父上を支え合いましょう!」

 

華琳「ええ!」

 

部屋でお互いに誕生日会の事を話し、笑い合っていた。

それからひと月が経った頃だった。

 

春蘭「華琳様!」

 

ドガンッ

 

栄華「春蘭さん!またそのように扉を!何度言わせれば気が済むのですの!」

 

華琳「良いのよ、栄華。」

 

栄華「しかし・・・!」

 

華琳「良いの。これが春蘭よ。それで春蘭、どうしたの?」

 

春蘭「はっ!純様が、村を襲った賊を平定したとの知らせが入りました!」

 

これには

 

華琳「そう!流石は純ね!」

 

栄華「はい!やはり、お兄様は本当にお強いですわね!」

 

華琳「ええ!」

 

華琳とその場にいた栄華は破顔した。

 

春蘭「戦後処理をし、兵馬を整えた後、帰還するとの事です!」

 

華琳「そう。これでお父様の病も良くなれば・・・」

 

栄華「はい・・・」

 

その時だった。

 

華侖「華琳姉ぇ!大変っすよー!」

 

華侖と柳琳が慌てた表情を浮かべながらやって来た。

 

華琳「どうしたの、華侖?」

 

華侖「曹嵩様が・・・!曹嵩様がまた血を吐いたっすー!」

 

これには

 

華琳「何ですって!?」

 

華琳は驚きの声を上げ、すぐにその場にいる皆と一緒に曹嵩の部屋に駆けつけた。

 

 

 

 

 

曹嵩の部屋

 

 

 

 

 

華琳「お父様!」

 

春・栄・侖「「「曹嵩様っ!」」」

 

部屋に入ると

 

柳琳「お姉様・・・」

 

華琳母「華琳・・・」

 

柳琳と華琳の生みの母がおり、華琳達の顔を見るや、首を横に振った。

それを見た華琳達は、急いで寝台に近付いた。

そこには

 

曹嵩「・・・。」

 

明らかにやつれ、弱り果てている曹嵩の姿だった。

 

華琳「柳琳・・・お父様は・・・どうなの?」

 

柳琳「医師によると・・・もう・・・長くはないと・・・」

 

柳琳「ぐすっ・・・曹嵩様・・・」

 

それを聞いた華琳は、目に涙を溜めながら

 

華琳「お父様・・・華琳です。」

 

曹嵩を呼んだ。

すると

 

曹嵩「ああ・・・華琳か・・・」

 

曹嵩が目を覚ました。それを見た華琳は

 

華琳「お父様・・・お父様・・・」

 

曹嵩の手を両手で優しく握りしめた。

 

曹嵩「・・・華琳。我が曹家を継ぐのだ。」

 

華琳「お父様・・・それはなりません!お父様はすぐ良くなります!弱気にならないで下さい!」

 

それを聞いた曹嵩は

 

曹嵩「・・・いや、自分の事は・・・一番理解しておる。・・・その前に、一つお主に言い遺したい事がある。」

 

と言った。

 

華琳「お父様・・・。」

 

曹嵩「・・・兵を率いて戦場に駆け、天下の争いに与するような事においては・・・お前は純に遠く及ばぬ・・・。」

 

華琳「はい。それは重々理解しております。私は、純の武勇と軍才には遠く及びません。」

 

曹嵩「・・・されど才ある者を用いて国を発展させる事については・・・お前は純より遙かに勝っておるのじゃ。」

 

華琳「しかしお父様・・・。曹家の将兵は、皆純と共に生死を共にしており、人望も厚いです。それは私を遙かに凌ぎます。彼らにとって、純は家族も同様。全ての将兵が純に従っても・・・私に従うでしょうか?」

 

華琳「私と純では・・・戦での功は遙かに違います。彼らを・・・従わせる自信がありません。」

 

これには、華琳は涙を流しながら不安な様子を見せ、その思いを吐露した。

これに曹嵩は

 

曹嵩「はっはっは・・・。華琳よ・・・そこに気付く見識が・・・お前には備わっておる。確かにお前は・・・純と比べて・・・戦での手柄はあまりない。全ての将兵は純に心服しておるだろう。だが・・・覚えておけ。」

 

曹嵩「お前が主で・・・彼らは臣だ!」

 

そう華琳に叱咤した。

 

華琳「お父様・・・。」

 

曹嵩「ハア・・・ハア・・・お前は曹家を継いだら・・・戦の事・・・将兵の事全てを・・・純に委ねるのじゃ。」

 

曹嵩「お前は常に・・・領国内の事を考え・・・互いに力を合わせよ・・・。大丈夫じゃ・・・お前は・・・一人じゃない。皆がおる・・・。皆が・・・お前を支えてくれる・・・。」

 

すると

 

華琳母「華琳・・・。ご先祖様に恥じぬよう、曹家を継ぐのです。」

 

華琳の母は、涙を流しながら華琳にそう言った。

それを聞いた華琳は

 

華琳「お父様・・・謹んで・・・お受け致します。」

 

涙を流しながら拱手し、頭を下げた。

 

曹嵩「・・・それを聞いて安心した。・・・春蘭、華侖、柳琳、栄華・・・。お前達も・・・華琳と純の事を頼んだぞ・・・。」

 

春蘭達も

 

春・侖・柳・栄「「「「はっ!!!!」」」」

 

涙を流しながら拱手した。そして

 

曹嵩「・・・良き人生じゃった・・・」

 

曹嵩はそう言い、息を引き取った。

 

華琳「お父様!」

 

華琳母「あなた!」

 

春蘭「曹嵩様ー!!わぁーっ!!」

 

華侖「曹嵩様ー!!目を開けて下さいっすー!!」

 

柳琳「いけません、曹嵩様!!」

 

栄華「曹嵩様!!」

 

華琳「お父様!!目をお開け下さいっ!!お父様ー!!」

 

彼女らがどんなに呼びかけても、曹嵩は二度と目を開ける事はなかったのだった。

 

華琳「・・・春蘭。」

 

春蘭「ぐすっ・・・はい!」

 

華琳「純達に遣いを出しなさい。」

 

春蘭「はっ!直ちに!」

 

華琳「栄華。お父様の葬儀の準備を。」

 

栄華「お任せ下さい。」

 

そして、華琳の命で行動が開始された。

その頃、純は秋蘭と一緒に戦後処理をしていたところだった。

 

純「此度の戦の勝利で、父上の病が良くなれば良いんだが・・・」

 

秋蘭「はい、そうですね。」

 

剛「きっと、良くなると思いますよ。」

 

純「・・・そうだな。」

 

するとそこへ

 

兵士A「曹彰様!曹彰様!」

 

春蘭が送った遣いの兵士がやって来た。

 

純「一体何事だ?」

 

兵士A「曹操様の命です。すぐにお戻り下さい!」

 

純「何があった?」

 

兵士A「曹嵩様が・・・お亡くなりに・・・。」

 

純「・・・何だと!?」

 

秋蘭「・・・!?」

 

剛「何と・・・!?」

 

兵士の言葉に、純と秋蘭、そして剛は目を見開き驚いた。

 

純「お前!デタラメを抜かすんじゃねーよ!父上が亡くなるなんて、あり得るか!」

 

そして、純は涙を溜め怒りの声を上げながら遣いの兵士に詰め寄ろうとした。

 

秋蘭「純様!お止め下さい!」

 

剛「純様!」

 

これに、秋蘭と剛は羽交い締めにして必死に止めた。

 

兵士A「曹彰様!私とて、曹嵩様が亡くなったなど信じられません!けど、真なのです!」

 

兵士は、涙を流し必死の表情で純に言った。

 

純「っ!」

 

これに、純は脱力し膝を付き

 

純「アアアアアアッ!!」

 

大声を上げて泣いた。これを見た秋蘭は、目に涙を浮かべながら純の傍に寄って、優しく抱き締め、剛は顔を天に向け、涙を流した。

 

秋蘭「曹嵩様は、何か言い遺したか?」

 

兵士A「曹嵩様は亡くなる前に、曹操様に曹家を任せ、曹彰様は姉曹操様と共に力を合わせ助け合うようにと。」

 

それを聞いた秋蘭は

 

秋蘭「・・・分かった。」

 

と言い、遣いの兵士はその場を後にした。

 

秋蘭「純様・・・お辛いでしょうが・・・直ちに戻りましょう。」

 

純「・・・ああ。」

 

そして、純は兵馬を纏め出発した。

 

 

 

 

 

 

曹嵩霊前

 

 

 

 

 

 

曹嵩の霊前には、華琳が一人座っていた。

 

兵士B「申し上げます、曹操様。曹彰様が戻られました。」

 

その時、兵士がそう伝えてきた。それを聞いた華琳は

 

華琳「分かったわ。」

 

そう言って、兵士を下がらせた。すると、純が戦装束の状態で現れ

 

純「・・・!」

 

曹嵩の霊前を見て、絶句した。そしてフラフラとした足取りで霊前に近付き跪いて

 

純「父上・・・申し訳ございません。俺は親不孝者です。戻るのが遅すぎ、看取る事も出来ず・・・父上・・・」

 

泣きながら曹嵩の霊前で謝罪した。すると、華琳は立ち上がって純にある事を言った。

 

華琳「純。私に代わって、曹家の後を継いでくれないかしら?」

 

それに驚いた純は

 

純「姉上、何を言われるのですか!?父上は姉上に後を任せたのです。俺は姉上と違って、そのような才は持っておりませんし、何より姉上を差し置いて曹家を継ぐことなど出来ません!」

 

立ち上がってそう言った。

 

華琳「聞いて、そうじゃないわ。曹家を思っての事なの。あなたは武勇と軍才に溢れ、全ての将兵を束ね共に生死を共にしてきた。それ故、最も人望が厚い。あなたが曹家を継げば、大業を成せるわ。」

 

それを聞いた純は

 

純「ならば、お聞かせ下さい。姉上は何を?」

 

そう尋ねた。すると華琳は

 

華琳「私はあなたの配下となって、あなたを支えるわ。」

 

そう言った。

 

純「それが父上のご遺言であると?」

 

華琳「・・・お父様の遺言は、曹家を私が継ぎ、あなたがそれを支え、互いに力を合わせよと。しかし、今の曹家を引っ張れるのは純、あなただけなの!」

 

そう言われた純は、曹嵩の霊前を見て

 

純「お気持ちは分かりました。」

 

そう言った。そして

 

純「されど俺は頭が悪いため、そのような器はございません。お断りします。」

 

そう言い、拱手してその場を後にしたのだった。

 

 

 

 

華琳母の部屋

 

 

 

その部屋には、華琳の生みの母がいた。すると

 

純「義母上、純が戻りました。」

 

純が参り、戻ったことを報告した。

 

華琳母「純、私は幼くして母を、その後は友であったあなたの母親を、そして今度は夫を亡くした。人生とは、誠に辛いものです。」

 

純「お察し致します。なれど父上を助け、姉上を育て、そして、血は繋がっていなくても、俺を実の息子の如く扱ってくれて、ただただ敬服致します。」

 

華琳母「私も辛いですが、私よりもずっと苦しんでる者がおります。」

 

純「・・・どなたですか?」

 

華琳母「華琳です。あの子はあなたと同い歳。あの歳で、曹家を任されたのです。その道は険しいものです。華琳は、大きな不安に苛まれ、今も震えが止まりません。いくらあなたでも、それが分かりましょう。」

 

華琳母「先程華琳が、あなたに曹家を任せると言われましたね。」

 

純「はい。お断りしました。」

 

そして

 

純「義母上。父上のご遺言、お聞かせ下さい。」

 

そう尋ねた。

 

華琳母「純よ。そなたが言ったように、そなたとは血は繋がっていないが、実の息子同様に思っておる。故に、全てを打ち明けましょう。」

 

そして、純に曹嵩の本当の遺言を述べた。

 

華琳母「お父上が残した遺言は、華琳に曹家を任せるというもの。」

 

真実の遺言を聞いた純は

 

純「ならば、なぜ俺に曹家当主の座を?」

 

そう言った。すると

 

華琳母「まだ分かりませんか?華琳は、確かにあなたを姉として慕っておる。しかし、それと同時に最も恐れているのです。全ての将兵に慕われているあなたを見て、自分なりに将来を考え、今あなたに譲った方が良いと考えた。」

 

華琳母「分かりますか?そうすることで、自分の命を守り、曹家の将来を守ろうとしたのです。この考えは全ての将兵も同じでしょう。純、あなたも知っているように、華琳は聡明です。しかし、あなたが思っている以上に聡明すぎるのです。よって、将来のために自らの地位を放棄すると決めた。」

 

華琳の母はそう述べたのだった。それを聞いた純は、頭を下げ

 

純「義母上、全て心得ました。」

 

そう言って、部屋を後にしたのだった。

 

 

 

 

 

曹嵩霊前

 

 

 

 

純は、春蘭、秋蘭、華侖、柳琳、栄華を引き連れて、華琳がいる曹嵩の霊前の部屋に来た。そして跪き、拱手してこう述べた。

 

純「父上!この純は、春蘭、秋蘭、華侖、柳琳、栄華らと共に、父上の霊前で誓いを立てに参りました。心を一つにして姉上を助け、命を懸けて、姉上をお支えします!」

 

春・秋・侖・柳・栄「「「「「命を懸けて、華琳様/華琳様/華琳姉ぇ/お姉様/お姉様/をお支えします/するっす/しますわ!!!!!」」」」」

 

そう言って、頭を下げたのだった。それを聞いた華琳は

 

華琳「みんな、どうか立ってくれないかしら。」

 

そう言い、純達は立ち上がった。

 

華琳「この私も、霊前で誓おう。大業を成すため、栄辱生死を共にするわ!」

 

全員「「「はっ!!!」」」

 

華琳「純、改めて曹軍の全兵馬をあなたに託すわ。皆も、戦では私ではなく純に全て従いなさい!」

 

純「謹んでお受け致します!」

 

春・秋・侖・柳・栄「「「「「はっ!!」」」」」

 

そう言って、華琳は拱手し、純達もそれに続いて拱手した。これにより、曹一門の結束は強まったのであった。

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