恋姫無双〜黄鬚伝〜(リメイク)   作:ホークス馬鹿

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34話です。


34話

司隷・洛陽

 

 

 

 

 

季衣「でっかーい。」

 

春蘭「どうだ季衣、驚いたか。」

 

栄華「・・・別に春蘭さんが誇るところではありませんでしょう?」

 

季衣「でも、陳留も大きいって思ってたけど、もっと大きい街があるんですねぇ。すごいなぁ・・・。」

 

純「はは。しかし、都は久し振りですね、姉上。」

 

華琳「ええ、そうね。」

 

純「懐かしいですね。覚えてます?良くここで私塾を無断欠席した俺を追い掛けてた事。」

 

華琳「覚えてるわよ。ホント、あなたのそれには苦労したわ。先生にどう説明すれば良いのかもね。」

 

純「別に少しくらい良いじゃないですか。」

 

それを聞いた華琳は

 

華琳「あなたの少しはどのくらいなのかしら?」

 

純「い、いひゃい!いひゃいですよ姉上!」

 

純の頬をつまんでそう言った。

 

燈「華琳様。遊ぶのは良いですが、急ぎましょう。西園軍の任命式、遅れるとそれだけで印象が悪くなりますし。」

 

それを見た燈は、そう言い純に助け船を出した。

 

華琳「それもそうね。」

 

そう言い、華琳は頬から手を離した。

 

純「いってー!姉上、やり過ぎですよ!」

 

華琳「これくらいですんだのだから、ありがたく思いなさい。全く・・・」

 

そう言う華琳だったが、どこか親愛の情を感じさせる顔だった。

そして、そのまま少し急いで朝廷に向かったのだった。その後、ボディチェックに持ち物検査などを行ったため、城内に入れたのは、結構な時間が経ってからだった。

 

 

 

 

 

朝廷

 

 

 

 

 

季衣「ほへー・・・。」

 

純「・・・季衣。」

 

季衣「あっ!」

 

純(まあ、気持ちは分かるな・・・。俺も小さい頃父上に連れてかれた時はこんな感じだったもんな・・・。)

 

季衣の反応にそう思っていると

 

秋蘭「純様。」

 

純「ああ。季衣、行くぞ。」

 

秋蘭に言われ、純達は華琳から離れ、後列に向かった。の際辺りを見渡すと、中には見覚えのある顔も混じっていた。

 

純(何進、皇甫嵩殿、呂布、田豊もいる・・・。後董卓と賈詡もいるな・・・。)

 

その際

 

皇甫嵩「・・・。」

 

純「・・・。」

 

皇甫嵩と目が合ったので、ちょっと会釈をしたら皇甫嵩も会釈をしたのだった。その横で

 

栄華「・・・ああ、この前仕立てさせたお衣装を着せたら、どれだけ似合う事でしょう・・・はぁはぁ。」

 

純「・・・栄華、止めろ。」

 

燈「純様の言う通りですわ。」

 

栄華がかなり危ない状態で董卓を見ていた。しかし、この広間には全体的にピリピリした空気が漂っており

 

何進「・・・。」

 

特に苛立ちを隠していないのが、中央の椅子の脇に立っている何進だった。その時

 

??「遅くなりましたわ、失礼!」

 

と、高飛車な声が聞こえた

 

何進「誰だ!名を名乗れ!」

 

袁紹「あら。この私に、名乗りが必要ですの・・・?」

 

と人を食った返事をしたが

 

何進「・・・いいから早く席に着け、袁本初。」

 

と言ったのだった。

 

純(相変わらずだな、麗羽・・・。)

 

その様子を見た純は、そう思っていると

 

何進「これで全員揃ったな。では、式典を開始する。」

 

何進「天子様の御前である。控えよ!」

 

といった声が聞こえたので、純達は平伏した。その上から

 

霊帝「・・・皆、此度は大義であった。今後も朕の西園軍を支える八校尉の一員として、一層奮励努力するように。」

 

皇帝の気怠げな声が聞こえた。

 

何太后「続いて、尚書令・劉協様。」

 

劉協「皆の者、お、面を上げよ。」

 

そうして顔を上げた。すると

 

栄華「・・・まあ♪」

 

玉座の間に立っていたのは、栄華好みの少女であった。

 

 

 

 

 

数時間後

 

 

 

 

栄華「・・・まったく。なんですの、あの方々は。」

 

と、式典が終わった後、栄華は一番不機嫌さを露わにしていた。

 

純「まあ栄華、そう不機嫌になるな。」

 

栄華「しかし、お兄様は感じませんでしたの?あの大将軍というかたに・・・。」

 

純「まあ、確かにこの式典の大半を占めたのは、何進大将軍の演説だったしな。」

 

純(まあ、いつも通り難しくて良く分かんなかったけどな・・・。)

 

栄華「それに西園軍は天子様の軍なのです。それなのに、事あるごとに我が軍、我が軍と・・・。」

 

栄華「お姉様はあのような方に仕えるために八校尉を拝領したわけではありませんのに!お兄様も同じ気持ちではありませんの!」

 

すると

 

華琳「控えなさい、栄華。どこで誰が耳をそばだてているか分からないわよ。」

 

と華琳がたしなめた。

 

純「そうだ。今は落ち着け、栄華。」

 

栄華「あ・・・失礼致しましたわ。私ったら、何をこんなに熱くなって。」

 

董卓「いずれにしても、八校尉は名誉官職ですから。実際に軍があるわけではありませんし、恐らくはこの先も同じでしょう。」

 

と董卓は言った。

 

純「まあ、あれは本来、黄巾党に対抗すべく設立された軍だからな。」

 

董卓「はい、その通りです。」

 

すると

 

春蘭「あの・・・純様。腑に落ちない事があるのですが・・・」

 

と春蘭が純にそう言った。

 

純「何だ?」

 

すると

 

春蘭「どうしてあんな雑魚が大将軍を名乗っているのだ?」

 

とこの場で絶対に口にしてはいけない事を言った。

 

純「お前なぁ・・・」

 

すると

 

季衣「あー。それ、僕も思いました。」

 

燈「季衣ちゃんまで・・・。」

 

季衣も春蘭の意見に同調した。

 

春蘭「だが禁軍数十万の頂に立つ大将軍だぞ?実力を隠している様子でもなし、あれなら十人束にしても季衣の方が強かろう。そう思いますよね、純様?」

 

燈「隣に天子様の奥方がいらしたでしょう?あの方が、何太后。その姉君が、あの何進殿よ。」

 

純「お前ら、城を出るまで黙ってろ。」

 

華琳「純の言う通りよ。その話は帰り道でゆっくり聞くわ。」

 

春蘭「・・・はぁ。」

 

季衣「・・・はーい。」

 

純「栄華、お前もだ。」

 

栄華「うぅ・・・どうして私まで、このお二方と同列に・・・。」

 

董卓「でしたら、孟徳殿。この後はどうなさいますか?」

 

華琳「もう陳留に戻るわ。ここにいては、泰山府君にいくら寿命を伸ばしてもらっても足りそうにないもの。」

 

董卓「そうですか・・・。それでは、門の所までお送り致します。」

 

華琳「ええ、よろしくお願いするわ。」

 

董卓「今日はお会いできて光栄でした。今後も、朝廷のために力を尽くして下さいませ。」

 

華琳「こちらこそ。貴女と話が出来て、足を伸ばした甲斐もあったというものよ。」

 

董卓「後、子文殿。義真殿が、子文殿に会いたいと。」

 

純「分かった。それでは姉上、ちょっと。」

 

華琳「ええ。すぐに戻りなさい。」

 

純「はっ。」

 

そう言い、純はその場を後にした。

 

 

 

 

 

皇甫嵩「・・・。」

 

純「皇甫嵩殿。」

 

皇甫嵩「曹彰さん!」

 

皇甫嵩が振り向くと、純が拱手していた。

 

純「お久し振りです、皇甫嵩殿。」

 

それを見た皇甫嵩は

 

純「!こ、皇甫嵩殿・・・!」

 

皇甫嵩「ああ、お会いしたかったです・・・!」

 

真っ先に純に抱き付いたのだった。

 

純「ええっと・・・青州での賊討伐以来でしたね。」

 

皇甫嵩「はい!あの日から、どれだけ待ちわびていたか・・・!」

 

そう言い、皇甫嵩は純の背中に回した腕を更に強く抱き締めた。

 

純「皇甫嵩殿こそ、息災で何よりです。それに、あれ以降もご活躍なさったとか。」

 

皇甫嵩「いいえ、曹彰さんのご活躍と比べたら、私など微々たる物です。曹彰さんのご活躍は、ここ洛陽の民の間でも有名でした。それを聞いて、私も胸が熱くなりました!」

 

純「そ、そうでしたか・・・。それで、皇甫嵩殿。俺に何用で?」

 

皇甫嵩「ただ、曹彰さんとお話したかっただけです。先程の式典で目を合わせてから、もう我慢が出来なくて・・・。」

 

純「そうですか・・・。しかし、昔はよく、共に賊討伐してましたね。」

 

皇甫嵩「ええ。その度に、あなたの武勇に何度も助けられたわ。」

 

純「こちらこそ、皇甫嵩殿の的確な采配に助けられましたよ。」

 

皇甫嵩「ふふっ。けど、もうあなたは、私の手が届かない所まで成長し、立派な将軍になった・・・。」

 

純「まだまだですよ、俺は。衛青と霍去病のような将軍になるまでは。」

 

皇甫嵩「そう。あなたは変わらないわね・・・。」

 

そう言い、皇甫嵩は目を細めた。

 

純「・・・。」

 

皇甫嵩「・・・。」

 

そして、二人はそのまま見つめ合ったまま、時が過ぎた。

 

皇甫嵩「あっ・・・」

 

純「それでは皇甫嵩殿、俺は陳留に戻ります。」

 

皇甫嵩「そう・・・。」

 

すると、皇甫嵩は寂しい顔をした。それに対し

 

純「また会いましょう。」

 

そう言い、純は皇甫嵩の顔を覗き込んで言った。

 

皇甫嵩「はい・・・また。」

 

そして、純は拱手してその場を去った。

 

皇甫嵩(曹彰さん・・・。)

 

その後ろ姿を、皇甫嵩は胸に手を当てながら見ていたのだった。

 

それからしばらくが経ち、何進が暗殺され、その後董卓が実権を握ったという情報が入った。そして、不正を働いた役人の大粛正を董卓が行ってると聞いた栄華は、精神的ダメージを受けたのであった。

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