恋姫無双〜黄鬚伝〜(リメイク)   作:ホークス馬鹿

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38話です。


38話

汜水関

 

 

 

 

凪「・・・噂には聞いていたが、高いな。」

 

真桜「せやな。」

 

その巨大な砦の足元に展開しているのは、幽州と徐州、そして劉備の連合軍。連携の撮れていない反董卓連合には珍しく、それぞれの隊はお互いを助け合うような動きを取っている。

 

沙和「でも、見ているだけで良いのー?」

 

凪「良いんだ。指示あるまで戦闘態勢のまま待機が、純様のご命令だ。」

 

真桜「ま、今んとこはこっちが有利みたいやし、大丈夫やろ。」

 

その時

 

純「よっ、お前ら。」

 

純が剛と哲を連れてやって来た。

 

真桜「大将・・・。」

 

凪「何故ここに?」

 

純「姉上に『後方は何とかするから、あなたは最前線にいなさい』って言われてな。」

 

凪「そうですか・・・」

 

その時

 

沙和「あれ?門が開いて、砦から兵士が出て来たの・・・。」

 

城門が開いて、兵士が出て来たのだ。

 

純「・・・定石で言えば、この場は籠城だ。勝てねーまでも、負けはねーぞ。」

 

剛「確かに、仰る通りです。」

 

凪「先ほど劉備陣営の将が何か言っていたようでしたし、挑発にでも乗ったのでしょう。」

 

真桜「守備隊の将ってどんだけアホやねん・・・。」

 

哲「うむ・・・」

 

凪「む。あの先頭にいるのは・・・。」

 

真桜「知っとるんか、凪。」

 

凪「・・・ああ。確か、華雄将軍だ。前に黄巾党に包囲されている所を助けた事がある。」

 

真桜「成程なぁ・・・。おっ、劉備陣営からも出てきたで。」

 

沙和「きれいな黒髪なのー。」

 

純「あれは関羽だな。劉備の義妹だ。」

 

凪「お強いのですか?」

 

純「ああ。以前青州での戦ぶりを見たが、中々の強者だった。」

 

凪「そうですか・・・」

 

純「ああ。あと一つ言い忘れたことがある。汜水関が破られたら、すぐに進撃する。劉備達が様子見で引いた隙を突いて一気に関を抜け、散り散りになった敵に追撃をかけるぞ。」

 

真桜「しかし、敵の罠やったら?・・・あ。」

 

すると、守備隊の将が馬の上から落とされた。

 

純「・・・あれが汜水関の総大将だ。今が好機!総員、移動開始だ!あの門が閉まるまでに無理矢理ねじ込むぞ!」

 

兵士「「「おおーっ!!」」」

 

そして、汜水関は難なく抜ける事が出来たのであった。

 

 

 

 

 

連合軍本陣

 

 

 

 

 

袁紹「華琳さん!何を考えていらっしゃいますの!」

 

華琳「我が軍の指揮権は弟に委ねているから私が口を出すまでも無いわよ。全ては純に聞きなさい。純。」

 

純「はっ。麗羽、劉備達は戦闘直後で、いったん矛を引いた形だった。そこで反撃を受けると厳しいだろうと判断したから、追撃を引き受けようと思ったんだ。」

 

純「とはいえ、現場判断だった故、連絡が行き届かなかった。申し訳なかった。」

 

そう言って、純は袁紹に謝罪した。

 

袁紹「そ、そんな・・・!!別に純さんを責めてるわけでは・・・」

 

純「だが、汜水関を一番に抜けたかったという風に見えてしまったのは否定しない。けれど、敵軍の追撃が主な目的だったのは確かだ。分かってくれ。」

 

と純はまた袁紹にそう言った。

 

華琳「純もこう言っているのだし、それで良いのではないかしら?」

 

袁紹「ぐ、ぐぬぬぬぬぬぬ・・・っ!分かりましたわ!純さんのお顔に免じて、今回は大目に見ますわ!」

 

純「助かる。その代わり、詫びと言っちゃ何だが、次の虎牢関一番乗りは、麗羽が取っても構わない。」

 

純「ただ・・・追撃が必要になった場合、誰かに引き受けて貰えると助かるんだが。」

 

袁紹「なら、私・・・」

 

華琳「錦馬超、あなた達はどう?」

 

袁紹「・・・ッ!」

 

馬超「ああ、あたし達は遠慮しとくよ。野戦ならいくらでも引き受けるけど、砦攻めは得意じゃないし、わざわざ残党を追い回すだけってのもなぁ。」

 

華琳「そう。なら、他に誰かいないかしら・・・袁術は来ていないし。」

 

袁紹「で、でしたら、追撃は私が引き受けてもよろしくてよ!虎牢関の一番乗りは、今度こそ私達袁家一門ですわ!」

 

華琳「・・・はいはい。なら、それで良いわね。」

 

そして、華琳と純は一緒に天幕を出た。

 

 

 

 

 

曹操軍陣営

 

 

 

 

 

桂花「お帰りなさいませ、華琳様!いかがでしたか?」

 

華琳「虎牢関攻略の指揮権は引き受けてきたわよ。とはいえ、殆ど純がやってくれたけどね。」

 

純「すいません、勝手に進めてしまって。」

 

華琳「構わないわ。実質、我が軍を指揮しているのはあなた。気にしてないわ。」

 

純「ありがとうございます。これで良いんだな、桂花。」

 

桂花「はい。ここで呂布と張遼を破れば、華琳様の名は一気に高まるでしょう。」

 

香風「けど、その分強敵。その中でも特に強いのが呂布。」

 

秋蘭「うむ。今は董卓のもとでその実力を遺憾なく発揮していると聞く。張遼も、黄巾党の時の燻っていた様子とはわけが違うぞ。」

 

純「姉上。もし張遼を我が陣営に引き入れたいのなら、春蘭が最適ですよ。」

 

華琳「あら、どうして私が張遼を欲しいと思っていると気付いたのかしら?」

 

純「ただの勘です。」

 

華琳「あなたの勘って、一体どうなってるのよ。聞いてて恐ろしくなるわね。」

 

華琳「まあ良いわ。なら、どうやったら捕まえれるかも考えているのでしょう。」

 

純「はい。彼女の強みは個人の武よりも用兵です。兵を奪い取った上で捕らえるのであれば、兵は桂花が。張遼は春蘭が何とかしてくれるでしょう。」

 

桂花「お任せ下さい!」

 

しかし

 

春蘭「わ・・・私ですか!?」

 

まさか自分が言われるとは思わなかったのか、春蘭は驚いてしまった。

 

華琳「あら、してくれないの?春蘭。桂花はしてくれるようだけれど?」

 

桂花「・・・ふふん。」

 

春蘭「くぅぅ・・・っ!張遼ごとき、ものの数ではありません!十人でも二十人でも、お望みの数だけ捕らえて参りましょう!」

 

純「良し。張遼は桂花と春蘭に任せる。見事捕らえてこい!」

 

春・桂「「はっ!」」

 

華琳「それと、呂布の相手は・・・純、あなたに任せるわ。」

 

栄華「お姉様!?」

 

秋蘭「・・・。」

 

純「俺ですか?」

 

華琳「ええ。あなた、呂布の旗を見てから闘気が更に溢れてるわよ。」

 

純「はは。お気づきでしたか。」

 

華琳「ええ。純、『黄鬚』の力、この私に見せて頂戴!」

 

この言葉に

 

純「御意!」

 

純は拱手して答えた。その様子を見ていた秋蘭と栄華は不安が心に湧き上がったのだった。

そして、軍議は終わり解散となった。

 

 

 

 

虎牢関

 

 

 

 

華琳「・・・でてきたわね。連中は籠城という言葉を知らないのかしら?」

 

桂花「恐らく華雄の独断でしょう。」

 

純「春蘭でもしねーぞ、こういう事は。」

 

春蘭「純様、どうして私を引き合いに・・・純様も良い勝負では・・・」

 

純「おい、俺はお前と違ってそこまで蛮勇じゃねーぞ。」

 

春蘭「何を言い出されるのですか!純様だって・・・!」

 

華琳「はいはい、そこまでよ。」

 

剛「純様。後続の部隊も出て参りました。」

 

哲「旗は呂と張です!」

 

純「華雄の独走に引きずり出された、という所か。まあいいや、剛と哲は他の部隊に通達してくれ。本作戦は、敵が関を出て来た場合の対応で行うと!」

 

剛「御意!皆、行くぞ!」

 

哲・凪・真・沙「「「「おう!/はっ!/任しとき!/分かったの!」」」」

 

華琳「・・・さて。流琉。」

 

流琉「お側に。」

 

華琳「確かこれが初陣になるのよね・・・。汜水関では遠巻きに見ているだけだったけど、実際に相手を目の当たりにして、どうかしら?」

 

流琉「正直・・・ちょっと怖いです。熊や虎を退治した事はありますけど・・・」

 

それを聞いた華琳は

 

華琳「・・・純と同じ事が出来る子がいるとはね。」

 

と引き気味に言った。

 

季衣「大丈夫だよ!僕も一緒に戦うから、頑張ろう。ね!」

 

流琉「うん!」

 

純「さて。流琉が大丈夫なら行動を開始するか。」

 

華琳「ええ。純、皆に言葉を。」

 

純「はっ。」

 

そして、純は馬を前に出した。

 

純「聞け!曹の旗に集いし勇者達よ!」

 

純「この一戦こそ、今まで築いた我ら全ての風評が真実である事を証明する戦いだ!」

 

純「黄巾を討ったその実力が本物である事、あまねく天下に知らしめてやれ!」

 

純「総員突撃!敵軍全てを挽き潰せ!」

 

そして、虎牢関の戦いが始まった。

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