恋姫無双〜黄鬚伝〜(リメイク)   作:ホークス馬鹿

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純と秋蘭の出会いです。


幕間3 純と秋蘭の出会い

純と秋蘭の二人の初めての出会いは、今から十年近く前だった。その頃から、華琳と純は既にそれぞれの才能を発揮していた。

そのため、当時曹家の当主であった曹嵩は、二人を公私共に支えてくれる股肱の臣として仕えてくれる者として春蘭と秋蘭を呼び、華琳と純にもそれを伝えたのだった。

 

秋蘭「私は、姓は夏侯、名は淵、字を妙才と申します。」

 

純「おお、来たか!話は聞いてるか?」

 

秋蘭「はっ!この夏侯淵、心身の全てを捧げ、曹彰様をお守りし・・・」

 

すると

 

純「堅苦しい。『曹彰様』はよせ。もっと砕けて呼んで良いぞ。俺より一個年上だけど、『純さん』とか。」

 

純はそう秋蘭に言った。

 

秋蘭「め、滅相もございません!!これから仕える主にそのような呼び方は!!しかも真名をいきなり預けるなど!!」

 

これには、秋蘭は普段見せない慌てた表情でそう言った。

それを聞いた純は、少ししょんぼりした顔で見つめた。

 

秋蘭「・・・そ、それでは・・・『純様』とお呼びしても宜しいでしょうか?」

 

純「まぁ、それでいっか。」

 

秋蘭「後、私の真名は秋蘭です。真名を預けられたので、私も純様に真名を預けます。」

 

純「おお、そっか。分かった。秋蘭、これからよろしく。」

 

そう言って、純は秋蘭の前に行き、手を取って

 

純「秋蘭。早速だけど、何の武器が得意?」

 

と尋ねた。

 

秋蘭「えっ。弓が得意ですが・・・。」

 

これに秋蘭がそう言うと

 

純「ホント!じゃあ、早速狩りに行こう。」

 

秋蘭「えっ!宜しいのですか!?」

 

純「大丈夫だって。ほら、行こ。」

 

純はそう言って、秋蘭と一緒に狩りに出かけた。その道中

 

春蘭「おお、秋蘭!どこか出かけるのか?」

 

春蘭と会った。

 

秋蘭「ああ、姉者。ちょっと純様と狩りにな。」

 

純「お前が、秋蘭の姉か?確か姉上に仕える事になった・・・」

 

春蘭「はっ!姓は夏侯、名は惇、字は元譲と申します。」

 

純「そうか。俺は曹彰、字は子文、真名は純だ。」

 

春蘭「真名まで!?宜しいのですか!?」

 

純「ああ、お前もこれから共に戦う仲間。真名を預けなければ。」

 

春蘭「では、私の真名は春蘭です。」

 

純「そっか。春蘭、よろしく頼む。後俺のことは『純さん』で良いぞ。」

 

春蘭「そんな!そのような呼び方、畏れ多いです!!」

 

純「そっか・・・まあ、秋蘭にも同じ事言われたなあ。まぁ、好きに呼べ。」

 

春蘭「はっ!では、『純様』とお呼びします!」

 

すると

 

華琳「あら、純。どこか出かけるのかしら?」

 

華琳が現れた。

 

純「ああ、姉上。少し秋蘭と一緒に狩りに出かけようと・・・」

 

華琳「そう。」

 

秋蘭「姓は夏侯、名は淵、字は妙才と申します。今後ともよろしくお願いします、曹操様。」

 

華琳「ええ。今後ともよろしく頼むわ。それと、私の真名は華琳よ。」

 

秋蘭「はっ。私の真名は秋蘭です。」

 

華琳「ええ、秋蘭。」

 

華琳「純、怪我しないように気を付けなさい。それと、新鮮な肉を期待してるわね。」

 

純「はは。そう言われると気合が入りますね、承知しました!ですがその肉、兵達にも振舞いますね。」

 

華琳「ええ。構わないわ。さあ、行ってらっしゃい。暗くなる前に戻るのよ。」

 

純「はっ!」

 

華琳「行くわよ、春蘭。」

 

春蘭「はっ!では純様、また後で。秋蘭も、気を付けてな。」

 

そう言い、華琳は春蘭と一緒にその場を後にした。

 

純「よし、早速行くとするか!」

 

秋蘭「はい。」

 

そう言って、純は秋蘭の手を取り、狩りに出かけ、虎や熊といった大物を取って皆にご馳走を振舞った。

それからも、純と秋蘭は寝食を共にし、絆を深めていった。その時秋蘭は、前から聞いていた通り、純は武勇と軍才に優れ、将兵の統率にも長けており、全ての将兵を非常に第一に考えているため、非常に慕われていた。その人望は、姉の華琳を遙かに凌いでいると感じた。

それを見た秋蘭は、益々純を慕い、やがてそれは次第に愛に変わっていった。

そんなある日

 

純「お呼びでしょうか。父上。」

 

純は、父である曹嵩に呼ばれていた。秋蘭を連れて。

 

曹嵩「うむ。近くの村が賊に襲われているとの情報があってな。お前たちに任せたいのだが。」

 

純「分かりました。では、すぐに出陣します。」

 

曹嵩「うむ。頼んだぞ。」

 

純「はっ。ではこれにて。行くぞ、秋蘭。」

 

秋蘭「御意。」

 

そう言って、純達はその場を後にし、出陣した。

 

華琳「お父様。此度の賊討伐、純に任せたと。」

 

曹嵩「うむ。心配か?」

 

華琳「・・・少しは。」

 

曹嵩「はっはっは!お主はまだ弟離れが出来ぬか!」

 

華琳「お、お父様・・・」

 

曹嵩「そう心配せずとも、純はちゃんと帰って来る。勝利を手土産にな。いつもそうじゃろう?」

 

華琳「・・・はい。」

 

 

 

 

 

 

純「秋蘭。部隊を二つに分ける。一つはお前が率いろ。もう一つは俺が率いるから、二つの部隊で挟み撃ちをする。一人も逃がさず殲滅しろ。」

 

秋蘭「御意。」

 

そして2人はそれぞれ率いる部隊に別れ、村に向かう街道を駆け下りる。

それに気付いた賊であったが時既に遅く、

 

純「死ね。」

 

純の一太刀で賊の首が宙に舞う。それが皮切りで、賊との戦いが始まった。

一方の秋蘭の方も、賊とぶつかり、戦いが始まった。秋蘭はただただ純に褒められたいの一心で賊を射抜いていた。しかし

 

賊A「このアマー!死ねー!」

 

一人の賊が、秋蘭に剣を振り下ろそうとした。

 

秋蘭「・・・っ!」

 

突然のことで身体が動かず目を閉じたが、その衝撃が来ず、むしろ

 

賊A「ぐはぁっ!?」

 

秋蘭「・・・っ!?」

 

賊のうめき声が聞こえたので目を開けると、賊の身体に矢が貫いていて、その先には純が弓を構えていたのだった。

そして、馬を走らせ秋蘭に近付き

 

純「大丈夫か、秋蘭!」

 

心配の顔で秋蘭に言った。

 

秋蘭「はい、大事ありません。」

 

純「そうか。良かった!お前ら、このまま徹底的に叩き潰すぞー!」

 

そう言って、純は馬を駆け抜けた。そして賊は、全滅したのだった。

 

 

 

 

 

そして、村人達から感謝された純達は、帰る準備をしていた。その時

 

秋蘭「純様。」

 

秋蘭が純を呼んだ。

 

純「おお、秋蘭。先程は大丈夫だったか?」

 

秋蘭「はい。申し訳ありません。」

 

純「ん?何故謝る?」

 

突然謝ってきたので、困惑する純。

 

秋蘭「お支えするはずが、逆に助けられてしまって・・・。」

 

すると純は

 

純「気にすんなって。これから経験を積めば、お前は凄い将軍になるって。大丈夫。」

 

秋蘭「・・・はい。」

 

純「よし、引き揚げるぞ。」

 

秋蘭「・・・御意。」

 

そして、純達は引き揚げて、曹嵩に報告をした。更に

 

華琳「純~!」

 

純「あ、姉上!」

 

華琳に抱き付かれてしまったのは内緒だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

秋蘭は一人、弓の鍛錬をしていた。

 

秋蘭「・・・。」

 

ヒュッ!パンッ!

 

秋蘭(駄目だ!こんな事で、純様のお助けにはならぬ!)

 

しかし、いつもの秋蘭ではなく、どこか焦っている感じだった。

 

秋蘭「もっと・・・強く・・・!」

 

すると、後ろから純が秋蘭の背中に付き

 

純「良いか秋蘭。弓はこう構えた方が良いぞ。」

 

そして、純は秋蘭に指導していた。

 

純「これで打ってみな。」

 

その声に従って、打ってみた。すると、先程よりも打ちやすくなっていた。

 

純「そうそう、そんな感じ!この感じを忘れんなよ。」

 

すると、秋蘭は跪き、拱手した。

 

純「そう思い詰めるな。お前は良くやっている。」

 

純がそう言うと

 

秋蘭「いいえ。まだ足りません。」

 

秋蘭はその言葉を否定した。

 

秋蘭「純様をお支えするには、まだ力が足りません。いえ、何もかもが足りませぬ。」

 

すると、純は秋蘭の頭を撫で

 

純「もう良い。」

 

そう優しく言った。

 

秋蘭「純様・・・。」

 

純「お前のそんな姿、俺見たくねーよ。お前は俺にとって、大切な人なんだから。」

 

秋蘭「私にそのようなお言葉、もったいない。」

 

すると、純は秋蘭の膝の上に頭を置いた。

 

純「だからもう良い。見ろ。今日は満月だぞ。」

 

そう言われて、秋蘭は空を見上げた。すると、純が言った通り、満月だった。

 

秋蘭「・・・はい。」

 

すると、純は秋蘭の膝の上で静かな寝息を立てながら眠った。秋蘭は、彼の寝顔を見て、表情が柔らかくなった。そして純の頭を撫でながら

 

秋蘭「いつまでも、お側でお支えします。いつまでも・・・。」

 

そう言った。すると

 

純「ああ、約束だぞ。」

 

恐らく純の寝言であろう台詞に驚いた秋蘭であったが、すぐに穏やかな表情になった。

優しい夜風と満月の光が、二人を優しく包み込んだのだった。

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