劉備の屋敷
巻狩りを終えたその日の夜、劉備は不機嫌だった。
劉備「巻狩りでの曹操さんの態度、失礼だよ!天子様を押しのけて、皆の祝詞を奪ったんだから!」
その理由は、先の巻狩りでの華琳の行動が原因だった。
諸葛亮「桃香様。曹操さんの帝位への野望は、恐らく非常に強い。それは、此度の行動で誰の目にも明らかかと。」
劉備「曹操さんに間違っていると言おうとしたのに、どうして愛紗ちゃんは止めたの?」
関羽「あの時曹操殿の周りには将兵で固めておられました。あの将兵は全て、曹彰殿が手塩にかけて鍛えた精鋭揃いで、曹彰殿の一声で、皆曹彰殿の手足の如く従います。もしあの時、桃香様がそのまま曹操殿へ行っても、曹彰殿が止め、最悪桃香様は・・・」
鳳統「恐らく、最悪の目に遭ったでしょう・・・」
劉備「そんな・・・」
これには、劉備はショックな表情を浮かべた。
諸葛亮「桃香様。もし曹操さんを取り除かなければ、いつかこの大陸にとって大きな災いとなります。」
劉備「そうだね。しっかり話し合って、曹操さんを正さないと・・・」
諸葛亮「いいえ、それではいけません。殺さなければいけません。」
諸葛亮の発言に
劉備「えっ・・・!?」
関羽「朱里・・・!?」
鳳統「朱里ちゃん・・・!?」
その他の皆は絶句した。
諸葛亮「しかし、今曹操さんを殺そうと思っても殺せません。曹操さんの弟、曹彰さんを先に亡き者にしなければなりません。」
諸葛亮「そうしなければ、曹操さんの力を削げず、殺す事が出来ません。」
そう、諸葛亮はどこか狂気を含んだ目で言った。
関羽「朱里、お前自分の言っている事が分かっているのか!それじゃあ、桃香様の理想の世が築けぬではないか!それに、曹操殿の弟の曹彰殿は『黄鬚』と呼ばれし猛将だ。そう簡単に殺せぬ!」
関羽「何より、あのお方は戦に長け、将兵の間でも非常に人望が厚い。もしそのようなお方を卑劣なやり方で殺せば、桃香様に味方する者は皆離れていくぞ!」
これには、関羽は必死な表情でそう言った。
諸葛亮「愛紗さん。曹操さんは我らにとって相容れぬ存在。いずれ討たなければなりません。その為に、曹軍にとっての精神的な存在、曹彰さんをまず先に討たなければ、意味が無いのです。」
しかし、諸葛亮は淡々とそう返した。
関羽「・・・では朱里。もし仮に曹彰殿を討ち取れたとしよう。それでもし、桃香様に味方している者が離反したら、どうするつもりだ?」
関羽のこの問いに
諸葛亮「見せしめとして処刑します。」
諸葛亮はそう答えた。
関羽「それは・・・私もか?」
諸葛亮「・・・はい。当然です。愛紗さんだけじゃなく、鈴々ちゃんや雛里ちゃん、他の皆も同様です。」
これには
関羽「っ!?」
関羽は目を見開いた。
関羽だけじゃなく
劉備「・・・朱里ちゃん。」
劉備も同様の反応をし
鳳統(・・・朱里ちゃん。どうしてそこまで曹彰さんを・・・)
鳳統は、諸葛亮の発言に違和感を感じたのであった。