恋姫無双〜黄鬚伝〜(リメイク)   作:ホークス馬鹿

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50話です。


50話

華琳の屋敷

 

 

 

 

華琳に呼ばれた劉備一行は、華琳の屋敷に来ていた。

 

劉備「うわぁぁ・・・立派なお屋敷!」

 

諸葛亮「はい。まさに曹操さんの権勢を現わしていますね。」

 

鳳統「はい・・・」

 

関羽「それに・・・ある程度の防衛機能を持っているな・・・」

 

華琳の屋敷を見て、劉備達はそれぞれの感想を言った。

すると、屋敷の扉が開き

 

柳琳「ようこそおいで下さいました、玄徳殿。」

 

そこに、柳琳と司馬懿が現れた。

 

劉備「曹純さん!それと・・・」

 

司馬懿「申し遅れました。姓は司馬、名は懿、字は仲達と申します。以後お見知りおきを。」

 

そう言い、司馬懿は拱手し挨拶した。

 

劉備「あ、はい。こちらこそ宜しく、司馬懿さん。」

 

そう言い、劉備も挨拶を返した。

 

諸葛亮(司馬懿・・・このお方、かなりの智者です・・・。それに・・・何か・・・底が知れません・・・)

 

鳳統(司馬懿さん・・・何というか・・・私と朱里ちゃんが二人でやっと対等な気が・・・)

 

この時、諸葛亮と鳳統は、司馬懿の底知れぬ何かを感じたのだった。

 

柳琳「さ、玄徳殿。お姉様がお待ちです。」

 

そう言い、曹純は劉備を案内したが

 

関羽「む、桃香様が行くなら、私も同行させて貰う。」

 

関羽がそう言った。

 

司馬懿「関羽殿は、是非我々とお越し下さい。曹操様も、玄徳殿とは一対一でお話がしたいと。」

 

しかし、司馬懿がそう言い、関羽を遮った。

 

関羽「だが・・・!」

 

すると

 

孫乾「でしたら、私だけでも同行させていただけませんか?身だしなみを整える侍女の一人も控えていなければ、孟徳様にも失礼でしょうし。」

 

そう、孫乾が横から言った。

 

関羽「・・・ならば任せたぞ、美花。」

 

孫乾「お任せ下さいまし。」

 

そして、屋敷の中へ案内されたのだった。

暫くして、東屋に到着した。

 

司馬懿「曹操様。劉玄徳様をお連れしました。」

 

華琳「ご苦労だったわね。」

 

孫乾「では桃香様。私は向こうで待たせていただきますね。」

 

劉備「う、うん・・・」

 

そして、東屋に入ると

 

劉備「失礼します。」

 

華琳「よく来たわね、劉備。司馬懿もご苦労様。」

 

司馬懿「はっ。ではこれにて・・・」

 

華琳が待っていた。

 

華琳「劉備。飲み物は茶と水、どちらが良いかしら?酒でも良いけれど・・・まだ少し陽が高い気がするわね。」

 

劉備「あ・・・お水で大丈夫です。」

 

華琳「そう。なら、冷たいうちに召し上がれ。」

 

この言葉に

 

劉備「え?冷たいって・・・」

 

劉備は疑問を抱いたが

 

劉備「ひゃ、本当に冷たい。これ・・・氷!?」

 

すぐに気付いた。

 

華琳「ええ。氷室を一つ開けさせてね。」

 

劉備「は、はぁ・・・」

 

そして、水を飲むと

 

劉備「それに、何だか不思議な味がする・・・これ、梅ですか?」

 

梅の味がした。

 

華琳「ええ。今年取れた梅で私が風味を付けてみたのよ。どうかしら?」

 

これに

 

劉備「はい・・・美味しいです。」

 

劉備は正直な意見を言った。

 

華琳「フフッ。なら良かったわ。」

 

そして、喉を潤した劉備は、改めて姿勢を正し

 

劉備「えっと・・・曹操さん。この度の袁術討伐、お見事でした。お陰で賊を滅ぼせましたし、民も苦しみから解放されました。」

 

袁術討伐の事を褒めた。

 

華琳「その言葉、言う相手が違うわ。確かに袁術討伐を決めたのは私だけど、実質討伐したのは私の弟よ。その事は弟に言いなさい。」

 

これに、華琳はそう劉備に返した。

 

劉備「あ・・・はい。」

 

華琳「・・・まさか、そんな話をしに呼んだとでも思っているの?」

 

劉備「いえ・・・。そういえばさっき、曹彰さんを中心に練兵をしており、武器兵糧が運び込んでいると聞きました。袁紹さん対策ですか?」

 

この劉備の質問に

 

華琳「ええ、勿論。」

 

と華琳は答えた。

 

華琳「まさかこんなに早く幽州が陥ちるとは思っていなかったけれど・・・次に麗羽が目を向けるのは、ここかそちらでしょうしね。」

 

劉備「・・・はい。」

 

華琳「あの気分屋が、この後どちらから狙うかは分からないけれど、徐州になら横合いを突けるでしょうし、こちらに来るならそれはそれで問題ないわ。」

 

劉備「けど・・・袁紹さんは河北の四州を手中に収めました。勢力もあります。」

 

華琳「ええ、そうね。恐らく朝廷の中には、戦うべきでは無いという考えが多いでしょうね。」

 

華琳「けど、数が多くても、率いる将があれじゃあ、ただの烏合の衆に過ぎないわ。」

 

華琳「その点、私の弟は武勇に優れ戦に長け、将兵からの人望が厚い。まさに総帥の器。戦えば、火を見るより明らかよ。」

 

劉備「けど、袁紹さんは反董卓連合では一緒に戦った仲です。それに真名だって・・・」

 

華琳「ただの腐れ縁よ。それは私の弟も同じ。それに、降りかかる火の粉を払う。それだけよ。」

 

劉備「けど・・・」

 

華琳「それに・・・袁紹を倒し、河北を平定したら、次は河南を全て平定するわ。」

 

これに

 

劉備「えっ!?」

 

劉備は目を見開いた。

 

劉備「それってつまり・・・」

 

華琳「ええ。大陸の全てよ。今までは黄巾や董卓・・・内の脅威だったけれど、既に外の脅威は蠢き始めているもの。」

 

華琳「既に北方の烏丸は動き出しているわ。それを、麗羽は対処に追われているとね。」

 

華琳「貴女も名前くらいは知っているでしょう?」

 

劉備「河北の更に北にいる、異民族の人達ですよね。」

 

華琳「ええ。漢王朝が権威を失った今、次に立つ者が早急に大陸に覇を唱え、外の脅威を打ち払う力を得る必要があるでしょうね。」

 

劉備「それはそうですが・・・袁紹さんはともかく、他の諸侯は、曹操さんと戦うつもりは無いと思います。」

 

劉備「外の脅威と戦うって曹操さんが天子の名の下旗を揚げれば、協力してくれるはずです。」

 

この劉備の考えに

 

華琳「それで、皆は応えたかしら?先の袁術討伐の時、誰も純の所に来なかったらしいじゃない。貴女以外。」

 

華琳はそう返した。

 

劉備「それは・・・」

 

華琳「新時代がやって来たのよ。かつて殷が周に、秦が漢へと変わったようにね。」

 

劉備「その為に、この大陸を武力で統一しようと?」

 

華琳「ええ、そうよ。」

 

華琳「だから・・・この曹孟徳に降りなさい、劉玄徳。我が配下になれば、貴女の望みを叶えてあげる。」

 

そう、華琳は劉備に降伏勧告をした。

 

劉備「それは・・・出来ません。」

 

しかし、劉備は断った。

 

華琳「あら、どうして?」

 

劉備「どうしてって・・・」

 

華琳「貴女が求めるのは、民が笑っていられる平和な国なのでしょう?私に降れば、それは私が作ってあげられるわよ。」

 

華琳「外の脅威は、私の弟が全て斬り殺してあげるしね。」

 

劉備「それでも・・・曹操さんには従えません。」

 

劉備「力で平和な国を築くなど出来ません。寧ろ、力で相手を従わせるなんて、間違ってます。」

 

華琳「フフッ、そう。」

 

華琳「じゃあ、話を変えましょうか。この大陸で、最も英雄に相応しい人物は誰だと思うかしら?」

 

劉備「まずは・・・曹操さん。」

 

華琳「そうね。それから?」

 

劉備「えっと・・・袁紹さん?」

 

華琳「冗談でしょう。あれは、朝廷と一族の権威にすがるだけの俗物でしょうに。」

 

劉備「なら・・・馬騰さん?」

 

華琳「確かに、馬騰殿は素晴らしい功績を挙げているわ。けど、涼州止まりの器だわ。」

 

華琳「劉表や劉璋とて、朝廷に仕え、そこから甘い汁をすおうとするだけの俗物だわ。」

 

劉備「なら・・・孫策さんは?」

 

華琳「確かに、弟が袁術を討伐した後、独立し江東を怒濤の勢いで平定したわね。まさに英雄の器。」

 

華琳「他は?」

 

劉備「・・・いえ。それ以外は全く。」

 

華琳「まだもう一人いるわよ。」

 

そう言った華琳は

 

華琳「貴女よ。」

 

劉備を指差して言った。

 

劉備「え・・・!?」

 

自分が言われると思わなかった劉備は、ただ固まるしかなかった。

その時

 

純「ご歓談中、申し訳ありません。姉上。」

 

純が秋蘭と共にやって来た。

 

華琳「・・・純。どうかした?」

 

純「はっ。麗羽が動き出したと、報告が。」

 

この報告に

 

華琳「全く。相変わらず私の邪魔ばかりするのね、麗羽は。劉備、悪いけれど話はここまでにさせて頂戴。」

 

華琳は呆れ顔を浮かべた。

 

華琳「部屋や会食の用意をさせていたのだけれど・・・」

 

劉備「あ・・・いえ、お気遣い無く。これで失礼します。」

 

華琳「そう。なら、他の皆がいる所までは送らせるわ。」

 

劉備「はい。では、失礼します。」

 

そう言い、劉備はその場を後にした。

 

華琳「・・・ふぅ。さて、純。麗羽の動きを報告して頂戴。」

 

純「はっ。」

 

報告の内容を聞いた華琳は、すぐさま皆を集めるよう命令した。

その際

 

華琳「純。」

 

純「はっ。」

 

華琳「郭嘉を軍議に呼びなさい。あの子の知恵も借りたいわ。」

 

純「御意。」

 

華琳はそう純に指示した。

一方の劉備は、その後徐州へ帰り、華琳に対抗するために密かに準備をしたのであった。

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