練兵場
純「構えっ!!」
「「「はっ!!」」」
純「左翼、突撃!!」
「「「おおーっ!!」」」
純「突けーっ!!」
「「「おおーっ!!」」」
純は今、練兵場で兵の訓練をしていた。この兵は全て、純の子飼いの兵であり、皆純の手足の如く動いている。その動きと迫力に
稟「す、凄い・・・。」
風「・・・ぐぅ。」
稟「寝るなっ!!」
風「おおっ!!想像以上の迫力につい・・・。」
稟「全く・・・。でも、確かにそうですね・・・。」
様子を見ていた稟と風は、ただただ絶句し、鳥肌が立ち身震いしていた。
稟「これが、『黄鬚』と呼ばれている純様のお姿・・・。」
稟(こういった兵を従えているのが、私の主・・・!)
そして、稟に至っては、純の指揮ぶりに感動に近い興奮を覚えた。
純「お前達、見ていたのなら声を掛けてくれれば良かったのに。」
その時、純が稟達に声を掛けた。
稟「っ・・・純様!」
稟は、突然声を掛けられてドキッとした。
風「予想以上の迫力で、風と稟ちゃんは声を掛けられなかったのですよー。」
風は、何故声を掛けられなかったのかを純に言ったのだが、稟程でなくても驚いていた。
純「そっか・・・。しかし、ただ見ているだけだと、退屈だろう?」
稟「い、いえ!退屈どころか、非常に勉強になります!」
風「風もですよー。」
純「そうか、それは良かった。そうだ、どうせなら、お前達もこの兵を指揮してみないか?」
この提案に、
稟「えっ!?」
風「おおっ!?」
二人は驚きのあまり目を見開いてしまった。
純「何を驚く?お前達にもいずれこの兵の指揮の一部を任せるつもりだ。今指揮して経験を積ませなければ、軍師としての知謀も活かせんだろう。」
純「大丈夫だ、お前達なら出来る。なんたって俺の軍師だ、信じているからな。」
この言葉に、稟と風、特に稟は胸が熱くなった。
稟「はっ!!頑張ります!!」
風「風もですよー!!」
そう言い、二人は拱手して答えた。
純「うむ。では、兵に話をしておくな。」
そう言い、純は兵士を集めて事情を話した。そして、稟と風は、この練兵での出来事をきっかけに、純の子飼いの兵の一部の指揮を任されたのだった。
ある日、純の部屋
ドカン
純「な、なんだっ!?」
突然ノックも無しに部屋の扉が開けられ、驚いた純。足音高く入ってきたのは
春蘭「純様!私と手合わせをして下さい!」
春蘭だった。
純「春蘭。今日は練兵場で訓練があるから無理だぞ。」
春蘭「大丈夫です。華琳様の許可を得ましたので。」
純「そうなのか?」
すると
華琳「ええ、そうよ。」
純・春蘭「「姉上/華琳様。」」
華琳が秋蘭と一緒に入ってきた。
華琳「春蘭が久しぶりに手合わせしたいって聞かないのよ。」
純「そうなのですか。」
華琳「ええ。」
純「秋蘭も見たいの?」
秋蘭「ええ。私も純様の武を久しぶりに見たいです。」
純「そっか・・・分かった、勝負を受けよう。どこまで強くなったか見てやるよ。」
春蘭「はっ!」
そして、中庭に行き、純と春蘭はそれぞれ得物を構えた。
華琳「2人とも良いわね。」
純「大丈夫です。」
春蘭「はい。」
華琳「では、はじめ!」
純・春「「はぁぁぁぁーっ!!」」
ガチン
両者の刃と刃がぶつかり合った。
春蘭はもう一度剣を振り抜いたが、純はそれを受けず、後ろに下がり、次々に来る春蘭の攻撃をあしらっていた。
華琳「相変わらずの強さね。」
秋蘭「はい。しかし、純様の強さはまだまだです。」
華琳「そう。貴女がそう言うのならそうでしょうね。」
すると
稟「どこにいるかと思えば、ここにいましたか、純様。今春蘭様と手合わせですか。」
風「そうですね~。噂では聞いておりましたが、ここまでの強さだとは。」
華琳「あら、風に郭嘉。あなた達も来たの。」
郭嘉「はい。純様にご相談したいことがありましたので。」
華琳「・・・そう。」
秋蘭(・・・またか。ここまで徹底するとはな。)
その時
華侖「ああーっ!純兄と春姉ぇの手合わせっすかー!!」
柳琳「姉さん。あまり大声を出さないで。」
栄華「柳琳の言う通りですわよ。」
香風「あっ、純様と春蘭様だー。」
華侖と柳琳、栄華、そして香風もやって来た。
華琳「あら、あなた達も来たのね。」
栄華「はい。中庭で金属音が聞こえたので。」
華侖「それでそれで、どっちが勝ってるんすかー!?」
華琳「今のところ、両者互角ね。しかし、純はまだ底を見せてはいないわね。」
華侖「そーなんすかー。」
香風「シャンも手合わせしてみたい。」
風「そういえば、純様が皆を、特に秋蘭ちゃんと栄華様の為にもっと強くなるって言ってましたね~。」
秋蘭「それは本当か?風?」
栄華「風さん、本当ですの?」
風「はい~。純様は自分に関わる全ての人、特に秋蘭ちゃんと栄華様を守るためにもっと強くなるんだって言ってましたよ~。」
秋蘭「・・・そうか。」
その時秋蘭と栄華の顔が少し赤くなった。それを見た稟は、胸が締め付けられるような思いがしたのだった。
そして、手合わせにも終わりが近づいてきていた。
春蘭「はぁ、はぁ、はぁ。」
純「どうした春蘭。もう終わりか?」
春蘭「ま、まだやれます。」
純「そうか。しかし、次でけりを付ける。」
そう言って、純は刀を鞘に収めた。
春蘭「何のつもりですか、純様。」
純「良いからかかって来な、春蘭。」
春蘭「なら!!」
そう言って、春蘭が剣を振り上げた途端
カチャ
春蘭の首には、純の刀が突きつけられていたのだった。
春蘭「な!」
純「俺の勝ちだ、春蘭。」
華琳「そこまで!!」
そう言われて、純と春蘭は得物を下ろした。
春蘭「うう~。もう1回やりましょう、純様。」
純「ダメダメ。俺今から訓練があるから。」
春蘭「はい・・・。」
純「しかし、また腕を上げたな春蘭。流石だ。これからも励めよ。お前はまだまだ強くなれる。」
春蘭「はっ!!精進してまいります!!」
そう言って、春蘭は拱手した。
華琳「流石ね2人とも。純、相変わらずの強さね。」
純「恐れ入ります。しかし、春蘭も腕を上げました。あいつも褒めてやって下さい。」
華琳「ええ、分かったわ。春蘭、負けたとは言え、良くやったわ。これからも励みなさい。」
春蘭「はっ!!」
すると
華侖「純兄!春姉ぇ!凄いっすー!!あたしも2人みたいにもっと強くなるっすー!!」
純「はは。期待してるぞ!!」
華侖がそう言って、純に強くなることを言った。
栄華「お兄様、お疲れ様ですわ。」
純「ん、ありがとう栄華。」
栄華「凄い汗ですわね。一度お風呂に入っては如何かと?」
純「そうだな。とはいえ、訓練でまた汗をかくかもしんねーけど。」
栄華「ふふっ。そうですわね。」
秋蘭「純様。宜しければこちらを・・・」
秋蘭は、純に手拭いを渡した。
純「おっ、気が利くなあ秋蘭。」
そう言い、純は手拭いで汗を拭った。
そして、そのまま風呂に向かったのであった。