恋姫無双〜黄鬚伝〜(リメイク)   作:ホークス馬鹿

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53話です。


53話

城外には、7万の将兵で溢れかえっていた。

その理由は、この日袁紹との戦に向けて出陣するためだ。

 

純「姉上。後はお任せします。」

 

華琳「任せなさい。それと・・・武運を祈るわ。」

 

純「はっ!」

 

稟「桂花。司馬懿。後の事は任せました。」

 

風「お任せなのですよ~。」

 

桂花「当然よ!」

 

司馬懿「お任せ下さい。」

 

稟「それと・・・徐州の劉備には警戒を怠らぬようお願いしますよ。」

 

桂花「言われなくても分かってるわよ。」

 

司馬懿「ご安心を。劉備が後方で何かしたらどうするか既に考えております。」

 

稟「・・・そうですか。」

 

桂花「アンタ達も、純様をしっかり支えるのよ。」

 

稟「言われなくても。」

 

風「・・・ぐぅ。」

 

稟「寝るな!」

 

風「おおっ!?当たり前の事につい・・・」

 

稟「全く・・・」

 

華侖「春姉ぇ。秋姉ぇ。頑張って下さいっすよー!」

 

柳琳「春蘭様。秋蘭様。ご無事で。」

 

春蘭「ふんっ!言われなくても!」

 

秋蘭「我らに任せておけ。」

 

栄華「頼みますわよ。霞さん、楼杏さん。」

 

霞「任しときぃ!純と一緒に敵を斬りまくるでー!」

 

楼杏「任せなさい。」

 

香風「凪ー!真桜ー!沙和ー!頼むねー!」

 

凪「ああ!」

 

真桜「ウチらに任しとき!」

 

沙和「なの!」

 

そう、華琳達は出陣の前に声を掛け合っていた。

その時

 

董承「さあ皆!逆賊を討ちに出陣するぞ!!」

 

董承がそう大声を上げ、出陣した。

 

その際

 

華琳「純。」

 

純「はっ。」

 

華琳「何があっても、決して頭に血を上らせては駄目よ。」

 

華琳はそう純に言った。

これに

 

純「・・・分かってますよ。」

 

純は目を逸らしたので

 

華琳「本当に分かってるの?ちゃんと目を見なさい!」

 

華琳は純の頬をつまんだ。

 

純「いひぇ、いひぇ!わはっへまふはら・・・おはにゃひくだひゃい・・・!」

 

これに、純はつままれた状態でそう華琳に言った。

 

華琳「そう。素直で良いわ。」

 

華琳「安心なさい。今のところ、董承に威張らせておけば良いわ。あれには戦の功績が無いわ。この7万の将兵は、皆あなたの将兵。戦が始まれば、あの頑固爺では無く、皆あなたに従うわ。」

 

純「・・・ご尤もです。」

 

そして、純達は出陣をしたのだった。

暫く進軍し、董承の様子を聞きに兵を送ると

 

曹彰軍兵士A「報告!」

 

稟「車騎将軍の様子はどうなっていますか?」

 

曹彰軍兵士A「馬車にハエが群がってます。」

 

そんな報告が入った。

 

稟「ハエ・・・ですか?ハエが一匹消えたと思ったら、今度は大群ですか。」

 

風「どういう事でしょうね~。」

 

純「・・・どういう事だ?」

 

曹彰軍兵士A「車騎将軍殿が、飲み食いして馬車を酷く汚したからです。」

 

これには

 

稟「フッ・・・それが車騎将軍の本来の姿という事ですか。」

 

稟は失笑してしまった。

それから、また暫く進軍すると

 

董承「全軍に命じる。ここで駐留する。」

 

突然そう言ったのだった。

この知らせを

 

曹彰軍兵士B「報告。ここで駐留するそうです。」

 

兵は純に報告した。

 

純「出陣して二、三日しか経ってねー。官渡まではまだ先だ。何でここで留まるんだ?」

 

これには、純は疑問を抱き

 

純「稟。風。董車騎将軍は何を考えてんだ?」

 

稟と風に尋ねた。

これには

 

稟「いえ、私にもサッパリ・・・」

 

風「・・・ぐぅ。」

 

稟「寝るな!」

 

風「おおっ!?何を考えているのか分からずつい・・・」

 

純「そうか。秋蘭!」

 

秋蘭「はっ!」

 

純「ここに留まる理由を尋ねてきてくれ。」

 

秋蘭「承知しました。」

 

そして、秋蘭は馬を走らせ董承のもとへ向かった。

 

 

 

 

王子服「董承殿。」

 

董承「王子服殿。如何した?」

 

王子服「曹彰の側近の夏侯淵が訪ねて参りました。」

 

董承「あの小僧の側近か・・・通すのじゃ。」

 

王子服「はっ。」

 

そして

 

秋蘭「夏侯妙才。主曹子文の名代として参りました。」

 

秋蘭は、董承に拱手して参った。

 

董承「夏侯妙才殿。何用かな?」

 

秋蘭「我が主が、車騎将軍殿が何故ここで駐留するか、その訳を聞きたいそうです。」

 

秋蘭の質問に

 

董承「・・・策はワシの胸の内にある。」

 

と答えた。

 

秋蘭「・・・車騎将軍様。その策とは?」

 

そう尋ねると

 

董承「お主は知らずとも良い。ただ黙ってワシに従えば良い。」

 

とそれ以上言わなかった。

それどころか

 

董承「ところで、お主は『黄鬚』殿の幼馴染じゃと?」

 

秋蘭「はっ。我が主とは、幼い頃からの付き合いです。」

 

董承「そうか・・・。お主のような良い女が、あの様な者の側近とは勿体ない。どうじゃ、いっその事このワシのもとへ・・・」

 

そう、下劣な目で秋蘭を勧誘する始末だった。

 

秋蘭「・・・申し訳ありません。この事を我が主に報告しなければなりませんので、ご遠慮致します。」

 

これに、秋蘭はそう返しその場を後にした。

その場を後にした際

 

秋蘭「・・・。」

 

秋蘭は董承がいる天幕を怒りと蔑みの目で見ていたのだった。

そのまま戻ると

 

純「戻ったか。」

 

純が待っていた。

 

純「秋蘭。董車騎将軍は何て言っていた?」

 

この問いに

 

秋蘭「・・・『策はワシの胸の内』と申した後、それ以上のことは何も申しませんでした。」

 

秋蘭は少し不機嫌な様子で言った。

 

純「・・・そうか。」

 

稟「どういう事でしょう?」

 

風「サッパリですね~。」

 

純「分かった。やむを得ん。ここで駐留するとしよう。」

 

秋蘭「純様。後で幕に来ても良いですか?」

 

純「・・・良いぞ。」

 

秋蘭「・・・では、また後で。」

 

そう言い、秋蘭はその場を後にした。

その際

 

稟「秋蘭殿?」

 

春蘭「どうした、稟?」

 

稟「いえ。少し秋蘭殿のご様子がおかしいなと思い・・・」

 

春蘭「言われて見れば、少し機嫌が悪かったな・・・」

 

純「そうだな・・・」

 

その場にいた者は、秋蘭の様子に首を傾げていたのだった。

そして、天幕を張り終えて暫くすると、秋蘭が純のいる幕に入った。

 

純「秋蘭・・・」

 

すると

 

ギュッ

 

純「えっ?」

 

秋蘭が突然純に抱き付いたのだった。

 

純「秋蘭?どうした?」

 

これに、純がそう尋ねると

 

秋蘭「・・・。」

 

秋蘭は抱き締めてる腕を強くし、顔を胸に埋めたまま何も喋らなかった。

 

純「・・・。」

 

それを見た純は

 

秋蘭「っ!」

 

秋蘭の背中に手を回し

 

純「何があったんだ?言いな。」

 

そう、優しく耳元で尋ねた。

 

秋蘭「・・・董車騎将軍に、下劣な目で誘われました。」

 

純「・・・それで?」

 

秋蘭「私の身も心は全て純様に捧げております。あの様な者にあんな目で見られるのは嫌です。」

 

それを聞いた純は

 

純「・・・そうか。」

 

秋蘭「あっ・・・」

 

抱き締めながら秋蘭の頭を優しく撫で

 

純「怖い想いさせちまったな。悪かった。」

 

そう、秋蘭に謝罪した。

すると

 

秋蘭「純様・・・んっ。」

 

秋蘭は目を潤ませながら顔を上げると、純に口付けをした。

これに、純は少し驚いたがすぐそれに応えた。

二人はそのまま互いをきつく抱き締め合いながら口付けをし、満足するまでそのまま身を委ねたのであった。

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