霊帝「良し!良くやったわ!よくぞ殺したわ!」
そう言うと、霊帝は水を少し飲み
霊帝「朕も殺すつもりだったわ!曹彰も朕と同じ考えだったとは!」
そう褒め称えた。これに、楼杏も満更でも無い顔だった。
華琳「陛下。我が弟は、賊を殺し功を立てました。漢にとって義士であり、漢に幸福をもたらしました。」
華琳「そこで、弟を全軍の総帥に任命して下さい。」
その横で、華琳は霊帝にそう進言した。
霊帝「・・・分かったわ。曹彰を全軍の総帥に任命するわ。全軍曹彰の命令に従うよう伝えなさい。」
これに、霊帝はそう発言した。
華琳「陛下。英明でございます。」
楼杏「御意。陛下、曹操様。私はただちに、軍に戻り、ご命令を伝えます!」
そう、楼杏は拱手してその場を後にしようとした。
霊帝「ああ、皇甫嵩将軍。」
すると、霊帝が楼杏を引き留め
霊帝「私がそなたを見送ろう。」
と言ったが
楼杏「それは恐れ多いことです。どうぞ、そのままでいて下さい。」
楼杏「では。」
そう止められ、楼杏はその場を去ったのだった。
霊帝「・・・。」
その姿を、霊帝は恐ろしさを感じ
華琳(フンッ・・・純を総帥にしなかった報いよ・・・。)
その様子を、華琳は冷たい眼差しで見ていたのだった。
徐州
諸葛亮「・・・という策で行けば、勝てると思います。」
徐州では、諸葛亮が劉備にある作戦を進言していた。
劉備「・・・。」
この作戦に、劉備は複雑な表情を浮かべており
関羽「しかし朱里!これでは我らが朝廷に刃を向けるようじゃないか!」
鳳統「そうだよ朱里ちゃん!愛紗さんの言う通りだよ!こんな危ない賭け、私は反対だよ!これじゃあ、私達が賊になっちゃうよ!」
関羽と鳳統はこの作戦に反対していた。
諸葛亮「愛紗さん!雛里ちゃん!お二人は、先日の巻狩りを知っているでしょう!特に愛紗さんは、傍にいたから尚更知っているはず!」
関羽「確かにあれは曹操殿の野心が明白だと分かる行動だった。許し難い行為だ。」
関羽「しかし、私は許都の民の表情を見ていた。それは、我らにとっての理想ではないのか?」
関羽「活気に溢れ、民達も笑顔で溢れてる。そのようにしておられるのは、曹操殿が民の為の政を行い、曹彰殿が外の脅威を守ってくれているからこそ、民達が笑顔でいられるのだ!」
関羽「そうしてくれる者を討ち取るなど、義に悖る行為でもあり、我らの理想とは程遠い!考えを改めよ、朱里!我らは、曹操殿と共に歩めないのか!」
これに、関羽はそう諸葛亮に強く言った。
諸葛亮「愛紗さん!桃香様と曹操さんじゃ、考え、やり方が違います!いずれ敵対する関係になります!」
諸葛亮「だったら、今のうちに曹軍にとっての精神的支柱の曹彰さんを討ち取り、返す刀で許都まで行き、曹操さんを討ち取り天子様をお救いすれば、必ず泰平の世が訪れます!」
しかし、諸葛亮はそれに怯まず、強硬に唱え
諸葛亮「桃香様!ご決断を!」
と劉備に言った。
関羽「桃香様!この作戦、お辞め下さい!」
鳳統「桃香様!」
関羽と鳳統も同時に強く言った。
劉備「・・・私は、朱里ちゃんと同じ考えだよ。」
しかし、劉備は諸葛亮の考えに同調した。
関羽「桃香様!」
劉備「だって、曹操さんは天子様を押しのけてあんな行動をするんだもん。それに、力で天下を取ろうとする姿勢も間違ってる!手を繋げば、全て丸く収まるのに!」
劉備「それに曹彰さんもだよ!お姉さんの曹操さんと同様、力で解決しようとしてる!あんな人達、この大陸にいたら乱世が深まるだけ!それじゃあ、駄目なんだよ!」
劉備「だから、曹彰さんを討ち取って、その勢いで許都の曹操さんも討ち取り、天子様を救う!私は朱里ちゃんの考えに賛成だよ!」
そう、劉備は強く言った。
関羽「桃香様・・・」
これに、関羽は呆然と劉備を見ていた。
劉備「それで朱里ちゃん。具体的にどうすれば良いの?」
諸葛亮「はい。恐らく、曹彰さんは前方の袁紹さんの方に集中しておられます。その後ろを突けば、さしもの曹彰さん率いる精鋭兵も太刀打ちできず、曹彰さんを討ち取れます。」
諸葛亮「後はその勢いで許都まで行き、強硬攻めすれば、必ず大業を成せます。」
そう、諸葛亮は劉備に進言していた。
関羽(朱里・・・お主は一体・・・何故そこまで曹彰殿を・・・?)
鳳統(朱里ちゃん・・・何でそこまで・・・?)
この様子を、関羽と鳳統は何とも言えない顔で諸葛亮を見ていたのであった。