袁紹を破った純は、許都に凱旋した。
その際、民から熱狂的な大歓声を浴びながらだった。
その歓声を浴びながら、純は朝廷に参内した。
その途中
純「姉上。戻りました。」
純は華琳と再会し、言葉を交わした。
華琳「お帰りなさい。良くやったわね、純。」
純「はっ。これも全て、皆のお陰です。」
華琳「そう・・・さあ、恩賞を楽しみにしてなさい。今回の恩賞は凄いわよ。」
純「?・・・何が凄いのですか?」
この疑問に
華琳「それはお楽しみよ。フフッ・・・」
華琳は少し悪戯っぽい笑みを浮かべながら言ったのだった。
純「曹彰、天子に拝謁致します。」
そして、純は拱手し跪いた。
その際、左右に並ぶ文武の百官を観察する。
純(何か・・・減った気がすんな・・・)
それが、純が最初に感じた第一印象だった。
袁紹との決戦を前の軍議の時と比べて、凡そ半分に減っていた。
しかも、居並ぶ百官達は、純に敬意と好意の雰囲気があった。
その理由は、欠席した百官の共通点は、皆漢室しか考えていない者達で、今回の戦の勝利をあまり喜んでいない者なのだ。
また、形はどうあれ、董承や呉子蘭、王子服らを斬首し、7万の将兵を纏め上げ70万の大軍を率いた袁紹に大勝し、その苛烈な戦を聞き恐怖を覚えてしまった者もいた。
霊帝「お、面を上げなさい。」
この時、霊帝は少し怯えているような表情を浮かべながら言った。
純「はっ。」
霊帝「此度の戦の勝利、朕は誠に喜ばしいわ。」
霊帝「加えて、賊と通じていた者達を事前に討ち取り災いを防いだ。見事だわ。」
純「これも全て天子と民の為、畏れ多いことです。しかし、勝ったとはいえ、袁紹は未だ健在です。油断は出来ませぬ。」
純「よって、ひと月で兵馬を整え、再び出兵し、河北四州を平定致します。お認め下さいますか?」
この意見に
霊帝「そのような急な話、今決めなければならないのかしら?」
霊帝は目を見開いた。
純「全ては民の為です。」
これに、純は以前より強くなった覇気を滲み出した。
劉協「そ、曹彰殿。陛下は今、難儀しておられます。今一度、考えさせる余地を与えては・・・如何かと・・・」
すると、霊帝の傍に控えていた劉協が、そう純に言った。
純「・・・承知致しました。では陛下、この件はゆっくりお考え下さい。」
これに、純は少し劉協を一瞥し、そう霊帝に言った。
霊帝「え、ええ・・・分かったわ。」
霊帝「それと、此度の功績を踏まえ、そなたには正式に大都督に任命するわ。今後とも、全軍将兵を統率しなさい。」
霊帝「加えて、あなたが使ってる剣を帯び、履物を履いたまま昇殿する事を許すわ。また、名を名乗る必要も小走りに走る必要も無いわ。」
また、霊帝は純にそういった特権を与えた。
純(成程・・・凄いっていうのはこれか・・・)
純「承知致しました。」
これに、純はそう言い拱手した。
霊帝「今後とも、よろしく頼むわ。」
純「はっ。ではこれにて。」
そう言い、純は踵を返してその場を後にした。
その後ろ姿を、霊帝は恐ろしさを感じたのであった。