恋姫無双〜黄鬚伝〜(リメイク)   作:ホークス馬鹿

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82話です。


82話

30万の兵馬を率いた純は、国境沿いの10万の軍と合流し、軍議を開いた。

 

純「諸葛亮は随分と大軍を率いてきたな。」

 

この発言に

 

秋蘭「しかし、10万という大軍・・・一体どこからそのような・・・」

 

楼杏「確かに・・・先の戦で殆ど失ったのに・・・」

 

秋蘭と楼杏は疑問の首を傾げ

 

春蘭「天から降ってきたのか・・・?」

 

霞「んなわけあるかい!」

 

春蘭の言葉に、霞が鋭いツッコミを入れた。

 

稟「私の隠密の話によると、10万の兵の殆どは、強引に徴発された民衆や、流民が多数を占めており、訓練をまともに受けた兵は少ないです。」

 

霞「成程な・・・以前あれだけやられたんや。当然やな。」

 

霞は、この知らせに納得の表情を浮かべ

 

凪「しかし・・・民達を強引に徴兵するなんて・・・!」

 

真桜「せやな・・・諸葛亮は最低や!」

 

沙和「なの!ウジ虫にも勝るくそ野郎なの!」

 

三羽烏は怒りの表情を見せた。

 

稟「諸葛亮らは、先の戦で大量の兵馬と武器兵糧を失いました。」

 

稟「益州内でも重税を課し、その重税で民からは怨嗟や不満の声が高まっている状態です。」

 

稟「加えて大義も無い。彼奴らにとって不利なのは、今更説明など不要です。」

 

純「その通りだ、稟。皆、各自準備を怠るな!」

 

そう、覇気に溢れた力強い声で言うと

 

「「「御意!」」」

 

皆それぞれ拱手し、準備を進めた。

 

純「司馬懿。今回の戦、お前も存分に手柄を挙げろ。良いな?」

 

そう、純は司馬懿に言うと

 

司馬懿「・・・御意。」

 

司馬懿は頭を下げ拱手したが

 

司馬懿(どこかでこの私が天下を奪える機会は必ずあるはずだ!必ず・・・!)

 

そう、心の中のドス黒く醜い野心が先の戦で劉備軍を焼き尽くしたあの炎の如く燃え盛っていたのだった。

 

稟「・・・。」

 

その様子を見ていた稟は

 

稟「風。」

 

風「はい~?」

 

稟「あなたは司馬懿の事、どう思いますか?」

 

風に司馬懿の事を尋ねた。

 

風「司馬懿さんですか~?確かにあの人は優れた知謀を持っておりますね~。」

 

風「けど~、あの人の心の中には人並み外れた野心を持ってますね~。」

 

風「いつまでも誰かの下で収まるような人ではないですね~。」

 

そう、風は飴を舐めながら司馬懿をそう評した。

これに

 

稟「はい。あの者は危険です。純様に反旗を翻します。」

 

稟「あの者は必ず、純様に謀反を起こします。もしあの者が純様を傷付けようなら、私が必ずこの手で粛清します。」

 

稟はそう冷徹な声で言った。

その怜悧な姿は、まさに『鉄の軍師』の異名に相応しかった。

 

風「おお!流石稟ちゃんですね!」

 

これには、風も感心の声を上げたのだった。

 

稟「からかわないで下さい、風。それでは、私は純様に司馬懿の事を言いに行きます。」

 

風「はい~。分かりました~。」

 

そうして二人は別れ、稟は純の元へ向かった。

そして、純のいる天幕に着くと

 

秋蘭「むっ?」

 

稟「秋蘭様・・・」

 

秋蘭と会った。

 

秋蘭「純様に用か、稟。」

 

稟「はい。秋蘭様もですか?」

 

秋蘭「ああ。ちょっと話しておきたい事があってな・・・どうやら、同じようだな。」

 

稟「そのようですね・・・」

 

秋蘭「まあ、入ろうじゃないか。」

 

稟「はい。」

 

そして

 

秋蘭「純様。秋蘭です。」

 

稟「稟です。」

 

純「秋蘭に稟か。入れ。」

 

稟「はっ!」

 

純の天幕に入った。

 

純「二人して何の用だ?」

 

秋蘭「司馬懿の事です。」

 

稟「私も同じです。」

 

この言葉に

 

純「・・・話せ。」

 

純は目を鋭くした。

 

秋蘭「純様。司馬懿は知謀に優れており、これまでその知謀で華琳様に大きく貢献しました。」

 

秋蘭「しかし、彼は表向きは忠実に従っておりますが、内心は野心に満ちております。」

 

秋蘭「くれぐれも、お気をつけ下さい。」

 

秋蘭は、そうクールな美貌を崩さずにそう忠告した。

 

純「・・・稟。お前もか?」

 

稟「はっ。私も秋蘭様と同じです。あの者は誰かの下で満足するような者ではありません。決して、気を許してはいけません。」

 

稟も、秋蘭同様忠告した。

これに

 

純「まあ、俺もアイツに出会った時から嫌な感じがしたんだよな~。」

 

純「上手く言えねーけど、何かな。」

 

純も出会った時の思いを正直に言い

 

純「警戒しておこう。お前らも、十分気を付けろよ。」

 

警戒する事を言った。

 

秋蘭「御意。」

 

稟「はっ!」

 

純「それと・・・手を貸してくれ。」

 

すると、純は二人にそう言い

 

秋・稟「「?」」

 

秋蘭と稟は疑問に思いつつ近付いて手を差し出すと

 

秋蘭「っ!」

 

稟「純様!」

 

純は二人の手を優しく取り、指を絡め

 

純「俺は将兵の皆を非常に信頼していて、皆家族であり、宝だと思ってる。」

 

純「その中で、俺はお前ら二人を特に信頼している。」

 

純「だから、此度の戦、頼りにしてるぞ。」

 

そう、優しくも力強く言った。

これに

 

秋蘭「・・・はい!」

 

稟「純様・・・」

 

二人の表情は柔らかく愛おしい表情に変わり、純に抱き付いた。

そして、純達は準備を終えたのであった。

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