純率いる40万の兵が、洮陽にて構え軍議を開いていた。
純「諸葛亮も洮陽に現れたか。」
稟「はい。」
純「しかし諸葛亮め、劉備もそうだが大徳だと謳いつつも、民を虐げ、苦しめるとはな。意味が全く分かんねー。」
そう、純は吐き捨てるように言った。
稟「そうですね・・・」
風「・・・。」
その時
曹彰軍兵士A「閣下。諸葛亮からの使者が四人参られました。文も携えております。」
兵士が入ってきて、諸葛亮の使者が来たと知らせてきた。
純「諸葛亮から使者だと?」
霞「何や?今更ウチらにビビって降伏するつもりやないやろうな。」
楼杏「まさか・・・」
春蘭「まだ刃を交えていないのにか?」
これに、皆それぞれ疑問の表情を浮かべていた。
稟「純様。如何致しましょう?」
純「会おう。何を言いに来たのか、興味がある。」
そう言い、純は使者を通すように言った。
使者A「ししし諸葛りり亮様からのつつつ使いででまま参りました。」
すると、使者は幕に入るや否や、純の覇気に圧倒されたのか、身体を震わせ怯えるような表情で拱手し挨拶をして、両手に地面をつけ平伏した。
その者の後ろには、屈強な体躯をした男三人が片膝をつき拱手していた。
使者は勿論だが、男三人にも帯剣は許しておらず、丸腰状態だ。
しかし、周りはいつでも純を守れるよう警戒していた。
純「使者殿。そう怯えてどうした?別に俺はお前を取って食う事はしねーよ。落ち着いて話せ。」
これに、純は使者を気遣うように言ったが
使者A「はははい。おおおお気遣いありがとうございます。」
使者の声は未だに震えていた。
純「使者殿。諸葛亮からの文を読み聞かせてくれ。」
純は、使者に優しく言ったのだが、使者は震えている身体を更に震わせた。
この時、周囲の者は察した。使者がここまで怯えるという事は、文の内容は余程純やそれに近しい者の事を痛烈に批判し、侮辱する内容だという事を。
稟「使者殿。役目を果たされませ。」
稟がそう言うと、使者は震える手で文を開き、読み上げた。
『益州を攻めんとする曹子文は罪無き者を斬り殺し、その姉である曹孟徳は、天子を意のままに操り民を苦しめ、大地を灰燼に帰せんとする大逆の奸臣である。』
『先君劉玄徳は、その大逆の者を討ちに奮戦するも及ばず、賊の卑劣な手にかかり殺された。』
『曹姉弟の真の狙いはただ一つ、この大陸を我が物とする事だ。』
『もし益州を奪われれば、次は江東へもその歯牙が向くであろう。』
『もしこのままこの悪行を見逃せば、この大陸は全て曹姉弟の物となり、大地を民を恐怖に陥れ、滅びるであろう。』
『悪逆無道な曹姉弟を許す事は出来ない。』
『よって、臣諸葛亮は、先君劉玄徳の遺志を継ぎ、大陸の為、民の為に義兵をあげる。』
『まずは曹子文率いる賊軍を蹴散らし、その勢いで許昌へ行き天子をお救いし、曹孟徳とその身内をこの世に生まれたを悔いる程の恥辱を味あわせ処刑し、その屍は朽ちるに任せ野に打ち捨ててくれる。』
『正義は我にあり。曹子文よ、首を洗って待ってるが良い。』
この内容に、周りは怒りを通り越して呆れた表情を浮かべていた。
文を読み上げた使者は、文を地面に落とし、身体を震わせた。
純「・・・ふんっ。安い挑発文だな。」
そう、純は笑みを浮かべながら使者を見た。
そして、悠然と立ち上がり使者にゆっくりと近付き、左横に立つと見下ろすように視線を向けた。
その時
「逆賊が!死ねぇ!!」
「悪逆無道よ、お命頂戴!!」
「覚悟ぉ!!」
後ろに片膝をつき控えていた男三人が、懐から短剣を取り出し純の命を奪わんと襲いかかった。
しかし
春蘭「はあっ!!」
ザシュ!
「ギャアアッ!!」
霞「うりゃああっ!!」
ズバッ!
「ガアアアッ!!」
春蘭と霞に斬り殺され
純「フッ!」
ズバッ!
「ゴハァ!!」
最後の一人は、純に斬り殺された。
使者A「ひいいいっ!!」
使者は怯えるあまり腰を抜かしてしまった。
その場は、あたりに血飛沫が飛び、血の匂いと相まり酷い状況になった。
稟は、すぐに幕の外で控えている兵に命令するために動き出した。
純は、返り血を浴びた状態で使者に視線を向けると、使者は必死に這いつくばって逃げようとしたが
ガシッ!
秋蘭「・・・逃げるな。」
使者「ひいっ!」
秋蘭が抑え、誰もがゾッとするような冷たい声と目で言った。
すると、幕に兵が入ってきて、中の惨状を見るや絶句したが、稟に命令され死体を運び出した。
秋蘭「純様。此奴は如何致しますか?」
秋蘭は、抑えてる使者をどうするか尋ねると
純「そいつは獄に繋げ。ただし、命は取るな。」
純は殺さずに獄に繋げるように命じた。
秋蘭「御意。」
純「さて、戦の支度をしろ!大地を苦しめ、卑怯にも暗殺を企む賊を討伐し、益州を平定し民を救うぞ!!」
「「「おおおーっ!!!」」」
こうして、純達は戦支度を始めたのであった。