2回目の鯖対抗戦の相手は27鯖。今回のリーダーは黒猫で自分はスタメンに選ばれたけど、自身の志願もあって特攻係に。まあ元々耐久ある人での持ち回りみたいな役目だし、大人数が中央に来ても耐えられる性能になってしまったからね……。
[シャルル:幼女同盟の戦力おかしくありませんこと……?]
[黒猫:ベロベロスさんも何か耐久寄りのレアスキル手に入れたみたいだけどどんな感じ?]
[らんらん:スロット1スキル「春の閃光」ってやつで被ダメージ1000を超える度に30秒間毎秒HP3%回復]
[クロワッサン:素直につっよ]
[ベロベロス:これ発動中はピンク色に武器が光るからやり辛い]
[ユリクリウス:毎秒HP3%回復は強いな。上限無い感じ?]
[ベロベロス:上限はないな。今のHP2500だから毎秒75回復していく]
[時雨:良いなー( ;∀;)]
[クロワッサン:良いなー(´;ω;`)]
[黒猫:クロワッサンが保有したらマジで死なない要塞になるな]
[ユリクリウス:現時点で既に要塞な件]
[lie:75%減は駄目でしょ……]
選出された30人の面子は普段と変わらず。前回と同じTAを走って自分も少しTAのタイムは短縮されたけど、一番短縮幅が大きかったのはユリクリウスで3分31秒と20秒以上縮めている。何でコイツに連続攻撃をする度に与ダメージ+5%、最大+100%なんて能力を与えたんだ。
連続攻撃が途切れればまたダメージ量105%から積み上げることになるけど、連続攻撃の判定がどうやら2秒以内とのことなので随分と余裕がある。まあ余裕があるのは自分も同じか。こちらも2秒以内に攻撃を受け続ければ耐久力はどんどん上がる計算だからな。
今回は幼女同盟の面子で中央を突破することになったので、中央組は12人。もはや力推ししか考えていない布陣だけど、相手の方が捨て身だった。
[クロワッサン:相手さん中央組28人だからブリッツだね]
[黒猫:近接組はクロワッサン以外前に出るな!相手の攻撃の的はクロワッサンだけにしろ]
[ユリクリウス:集中砲火で落ちてねえ……!]
[シャルル:ブリッツですか。両翼は右翼の私と左翼のライトさん以外中央に向かって下さい]
[ビートル:1人ずつ射撃で落としていくしかないね]
[黒猫:いやもう両翼は拠点の制圧だけしていって。拠点バフのお蔭で28人からタコ殴りにされても落ちないやべー奴いるから]
27鯖の作戦は、両翼の拠点の制圧を諦めての中央突破狙い。最短で本陣を落とせれば勝ちになるし、前回の1鯖は中央組少なかったからね。相対する中央組を瞬殺すれば囲まれる前に勝負を決めることが出来る。
ただまあ、28人からタコ殴りにされてもHPの減少スピードが遅い遅い。シールドバッシュを繰り返すだけで落ちないんだけど。しばらくすると自分を倒さずに自分の後ろから攻撃している幼女同盟の面子の方へ攻撃をしようとするけど、自分に近づくならオーバースラッシュで確実にダメージを入れていく。
「何だその耐久力!?」
「ガードスタイル使っててもそれはおかしいだろ!」
「チートやこんなん!」
「何で落ちないの……?」
「1鯖怖い……」
黒猫やビートルさん達の攻撃によって対戦相手の人が徐々に削れて行くと、次々と恨みつらみをぶつけられるけど怨嗟の声が心地良いです。そもそものレベルも相手の上位層が135レべから140レべの中で、自分は152レべだしこの差も大きい。まあ一番大きいのはタコ殴り中のせいで常時発動していたダメージ75%カットだけど。二刀流に対してズルいズルいとは思っていたけど、これもかなりのズルというか二刀流とほぼ同格だ。
……いや武器スロットが丸々1つ追加されて特殊スキルをもう5つ追加出来る二刀流の方がヤバイか。このゲームは武器の攻撃力で火力を盛るから、武器が1つから2つになるだけで攻撃力は実質倍になる。それにしても135レべ前後のシアリーにタコ殴りされても死なないのか。そろそろ大丈夫なのかな。
[クロワッサン:シャドウの拠点で脅威度の高いところだと175レべ前後とかだし、次からそっち行くわ]
[ユリクリウス:俺もそっち行く。直近のレベルアップ時のスキルポイントは耐久振ったし耐えるだろ]
[黒猫:真面目組は気分転換しろよ?何か上位層で鬱流行ってるらしいし]
[ゼル:鬱って流行るの!?というか何で鬱!?]
[黒猫:一般シアリー化した地球組はほぼ1日中堕落した生活してるからなぁ……。1週間分の採取クエを1日で終わらせて、あとはサポートロイドとイチャイチャしたりネットサーフィンしたりだから、存在意義を見失うんだろ]
[クロワッサン:この前に見た配信者で1万人ぐらいの人が来ていたのはそういうことか……。暇な人増えたんだな]
[ユリクリウス:金貯めるために働いてた人が、金貯めた後仕事辞めてどうするの系の話か]
やがて相手の中央組が壊滅すると、あっという間に陥落する敵本陣。試合はあっさり1鯖が勝って黒猫がMVPを掻っ攫う。遠距離から集団に向かってランチャーを撃つだけのお仕事でトドメだけきっちり貰っていく辺りPS高いわこの猫。ユリクリウスは接近を躊躇ったら何もできないのは仕方ない。一応相手も火力特化型かなり多かったし、人数差あったから射撃職が活躍したね。
そしてチームチャットは一般シアリー化した中位層から上位層について、鬱が流行るとかなんだそれと思うような情報が流れる。採取系のクエストは、まあノルマ以上にアイテムを稼いで後で細かく納品することが出来るのでサボるのにうってつけのクエストか。1週間で実働1日3時間程度じゃないかこれ。
実働時間が短くなった分、趣味に時間を費やせるわけだけど戦いたくない人達はサポートロイドとイチャイチャしたりネット環境で動画サイトを見たりゲームに興じたりしているわけだけど、そういう時にふと我に返ったりするのか。
……いや300万人の地球組の中の大半がゲームオタクとは言わないが、一般人もいるだろう。アウトドアな趣味は宇宙船の中だから限られるとして、商店街や公園はあるし結構色んなことはできると思うけど……。
あ、そう言えば大半の人はTSしてるんだった。自分は回避出来たけど、ネカマ率の高いゲームだったので地球組300万人のうち6割強は男性から女性になったシアリーだ。これからのことを考えれば考えるほど不安になるだろうし、鬱になるのも分かる気はする。
[黒猫:最上位層だとそういう話は少ないけどな。シャドウ狩りまくってるし、狩れば狩るほどお金が入る]
[ABC:そんなにお金を稼いでどうするの……?]
[ふわわ:保育園作る]
[ユリクリウス:ゆうしゃちゃんパーティー作る]
[ゼル:女の子ハーレム築く]
[クチリ:一日中ゴロゴロして過ごす]
[クロワッサン:ここにいる面子は大丈夫そうだな……?]
[ふわわ:合法的にロリっ子囲えるのに気落ちする理由が分からない]
[黒猫:そもそも鬱になっても薬の力で一瞬で全快するらしいが。
俺ももう1人サポートロイド買うかな……]
[ユリクリウス:薬で治せると言ってもゆうしゃちゃん作ったのを幼女同盟のHPに載せたら『いい年してお人形遊び楽しい?』って個チャ来たから病んでる人は多そうだけど]
[クロワッサン:コメントじゃなくて個チャで言うのは草。チョココロネ作った時は来なかったぞ]
[ゼル:300万人のオタクがいるからそういう人がいるのは仕方ないよ。ちゃんとブラックリスト入れた?]
[ユリクリウス:『めっちゃ楽しい』って返事したら何も言わなくなった]
[クロワッサン:その返しはシンプルに強い]
まあ、このチームにいる面子は大丈夫そうか。最近はさらに10人増えて50人にはなったけど、相変わらず喋る人は固定面子。まあチャットし辛いのは分かる。元々身内で和気あいあいとしているところに足を踏み入れる勇気は結構いるし、そう考えるとクチリさんはよく馴染めたなと思う。
……そうか。鬱とかそういうのも一瞬で治療できるレベルの技術力なのか。ちょっと前にこの宇宙船の植物工場を見せてもらったが、1日が1秒で流れる早送り再生動画みたいな速度でにょきにょき生えては収穫を繰り返していた。大きな植物工場を管理しているのは、サポートロイド1人だけ。ワンオペだけど種まきから収穫、出荷まで全自動だったので暇そうだった。
恐らくこの世界にシャドウがいなければ、ほぼ完全なユートピアだったのだろう。社会制度がどうなっているのかとかの把握は、あまりしてなかったな。たぶんだけど、ユリクリウスはかなり深く調べてそうだから聞いてみるか。自分のレベルを超えないよう、暇さえあれば諜報部の資料室に行っているみたいだし。
[クロワッサン:ユリクリウスっていつも諜報部で何調べてるの?]
[ユリクリウス:この宇宙の歴史とか、タキオン船団の成り立ちとかの資料を読んでるよ。あとは二段ジャンプが可能な理論とか、結構面白い]
[クロワッサン:あー……宇宙物理学専攻だったな。この世界、色々と物理現象に喧嘩売ってるけどその辺どうなの?]
[ユリクリウス:理論の方はすげえ誤魔化されてる感じがする。あと俺が資料室籠ってるのは純粋に惑星の利権を賭けたドロドロの政争が面白いから]
[クロワッサン:その辺を面白いと思えるのお前だけだよ。
……この世界ってさ、シャドウさえいなければ半永久的な繁栄が約束されてるよな?]
[ユリクリウス:どうだろう?少なくとも人同士の内紛が始まらなければ、という前提条件が付くだけで難しいと思うけど]
ユリクリウスに個チャを送ると、単純に歴史書小説的なのを好んで読んでいただけの模様。諜報部にはカエデさんというシウラさんとタメを張るレベルで胡散臭いNPCがいるはずだけど、まだ1回しか会っていないみたいだ。どちらかと言えばカエデさんに会う目的で資料室へ行ってると思っていたから意外だな。じゃあまあ、社会については自分で調べるか。