Another School idols diary 作:藤原久四郎
リリホワ新曲、Blu-rayことぱな楽曲、共に素晴らしいですね。
いい加減愛想を尽かされるのではないかと思うくらいの日常回、すみませんがお付き合いの程をお願いします。(どうすすめるか迷ってるなんて言えない
「……くんくん」
さっ、さっ。
「くんくん……匂うのか……?」
ぱぱっ、ガタン。
「女の嗅覚って恐いわ……」
音楽室を箒とちりとりで掃除しつつ、俺の現在の悩みでもある体臭……というより、移ってしまっている凛の家の匂いを気にしていた。先程の真姫に変な勘繰りをされてからというもの、真姫の髪の色とかいい匂いとかが頭から離れない――ってそっちは関係ねぇ。じゃなくて、自分から匂いを発している凛の(家の)匂いは、真姫は気が付いてしかも勘違いまでしてしまったのだ。この分だと他のクラスメイトにも気づかれていたかと思ったが、他のクラスメイトとは話もロクにしないので問題なかった。……現実は悲しいなぁ。
というか真姫俺が遅くまで凛の家にいたこと、一緒にいたんだから一応知ってるはずだよな……なのになんであんな酷い勘違いをしたんだろうか。きっとそう言って聞くと「だから陽月は駄目なのよ」とか言われるんだろうなぁ。
「よし、とりあえず次行くか」
匂いが気になるとは言っても、今からわざわざ帰って着替えるのも目標を決めた手前憚られたので、結局清掃の続きをすることに決めた。次は……アイドル研究部だ。一応今日は活動の休みの日だが、前もそう言って部室に行った際は矢澤先輩がいたので、今日もいる事だろう。わざわざ気に掛けた理由は、さっきの出来事と同じく、勘違いをされる事である。
もしもばれたときの言い訳と、真姫に今度しなくてはいけない事実と言い訳を考えながら、次の目的地であるアイドル研究部へと移動を開始した。
「そういえばアイドル研究部って理事長室から近いんだな」
と、音楽室からのアイドル研究部への道のりの中で、視界に入った理事長室と書かれたプレートを一瞥してからそう思った。丁度音楽室の一番近くの階段を下に降りると、目に入ってきたためだが、アイドル研究部の部室はそこから角を一つ曲がった程度の距離しかなく、俺の主だった活動拠点と行動圏内の狭さを実感させた。これだけ近いと何かやらかした時がある意味大変そうだ。理事長が直々に……という事もあり得るな。フラグにならない事を祈りつつ、角を曲がり、アイドル研究部と書かれたプレートのかかった部室を視界にとらえる。
「こんにちはー……っと」
部室の鍵は予め貰っていたため一応出そうとしたが、ある意味予想通りその必要はなかった。
「ん……陽月か。なんか久しぶりに会う気がするわね」
「あっ、陽月くん。こんにちは~」
と、想定通りと想定外の人物がそれぞれすっかり見慣れた椅子に腰かけ、各々別事をしているようだった。
一人は、想定通りの部長兼管理人の矢澤にこ先輩。毎回ここに来るたびにしているように思えるパソコンでの何かしらの作業をしている。その作業の事は依然として教えてもらえないのは、何かのいじめだろうか。
そしてもう一人、想定外の二人目は南ことりさんだ。いつもならあまり見ない……と言うより矢澤先輩はいつも俺といるか、一年生の皆の中でも真姫とよくいる(ほぼ喧嘩)ために他のメンバー……と言っても残りは二年だが、その二年生の穂乃果さん、海未さん、ことりさんと話したりしているのをあまり見ない様に感じたのだ。別に仲が悪いだとかではなく、あくまで頻度の問題だ。
「こんにちは。矢澤先輩は……まぁいいや、ことりさんは何してるんですか?」
「私の扱いがどんどん雑になるわね、アンタ」
「えーっと、衣装作りって言えばいいのかな?」
挨拶代りの矢澤先輩の掛け合いをしてから、ことりさんに問いかけた。ことりさんは衣装作りをしているとの事だが、よく考えたら目の前に置かれているミシンと、向かい合う机に置かれている大量の布や、その切れ端から察することが出来た。
「ほぇ~衣装っていうと今度の新曲のですか?」
「うん、そうだよ。丁度布がないなーって思ったらにこ先輩が持ってるって言うから」
「で、ことりはそれだけで足りそう? 足りないならもう少し持ってくるけど」
「あ、いえ! 大丈夫だと思います!」
「ん、そう? ならまた用があったら呼んでね」
と、矢澤先輩はまたしても熱心に、パソコンと向かい合って何かしらの作業を始めた。っと、そういえばここには掃除に来たんだった。
「矢澤先輩、適当に掃除用具借りますよ」
「えぇ、勝手にどうぞ」
「……? 陽月くん、今日は掃除に来たの?」
「えぇ。あくまで、自主的に! です」
「ふわぁ~いい子なんだね、陽月くん」
「へへへ、もっと褒めてもらっていいですか?」
「アンタ……私が褒めても……しかも笑い方気持ち悪いわね!」
「だって矢澤先輩は矢澤先輩ですもの。それと、人の笑い方を馬鹿にしないでください」
「それは馬鹿にしてるのかしら? それと、アンタの笑い方は気持ち悪いわよ」
「いえいえ! とんでもないですよハハハ……傷つくなぁったく……」
「仲いいんだね。にこ先輩と陽月くん」
「「それはおかしい」」
矢澤先輩は「はぁ」とため息をつき、俺は相変わらず高笑いをしていた。一部嘘が混じっているが、まぁここらでいい所を見せておいても損はないだろうからな。それにことりさんの声は聞いていて凄く気持ちいいというか、脳が揺さぶられるというか……こう、気持ちいいから、できるだけ聞いてみたいという下心満載の気持ちがあったりもする。っと、そろそろ掃除するか。あと一か所残している事だし。
「ふっふふーん♪」
さっさっ、ぱぱぱぱっ。
「……? くんくん」
「これって……すんすん」
「ふんふんふーん♪」
よし、これくらいでいいだろう。一通り部屋をまわって溜まったゴミをちりとりで回収し、手頃な所にあるゴミ箱に捨ててしまう。幸いな事に部室は狭く、十分もたたずに全体を綺麗にすることができた。思ったより時間がかかった理由は、主にことりさんの足元に散らばる、糸くずの大群であった。掃いても掃いても、ことりさんが作業するにあたってどうしても落ちてくるので、掃いては落ち、掃いては落ち、と言う感じで見えない闘いが繰り広げられていた。お蔭様で時間もかかるし無駄に疲れると出大変であったが、当の本人であることりさんは、一割ほどの無意識で楽しんでいたようだが。
「よしっ、終わり! お邪魔しましたよーっと」
手に握られていた掃除用具一式を元あった場所に戻し、次の目的地であり、最終目標の生徒会室に向かうとしよう。未だにパソコン操作をしている矢澤先輩の横を通り、そして同じくミシンで作業をしていることりさんの横を通り、一言挨拶してから外にでる。
よっしゃ、これでペナルティももう終わりだ。ささっと終わらせちまおう。俺は軽くなった足取りで、生徒会室に向かった。
「……ねぇことり」
「あの……にこ先輩……」
「「もしかして……」」
「あの馬鹿……いきなり手を出すことがある……?」
「あ、あわわ……陽月くん思ったより積極的なんだ……」
と、ここでも圧倒的にあってはならない、間違いの認識が起きていた。
頑張れ陽月、めげるな陽月。君の明日はどっちだ!
突然ですが皆さんは誰推しでしょうか。
よく全員はにわか、みたいな風潮があったりしますが、こうやって全員の事を考えながら書いたり、思ったりするとあながち否定できなくなると思うんですね(心境
そしてまた私事ですが、スクフェスの補助チケ集めて引いたところ、SR凛ちゃんでました。ここで贔屓して書きすぎたのが原因でしょうか……UR欲しい!(ランク110くらいでUR一枚
では、また次話にて。
感想等お待ちしています。