Another School idols diary   作:藤原久四郎

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あけましておめでとうございます。

生存報告も兼ね、少ないですが早速一話だけの更新をば。

六連勤真っ只中ではありますが、全身全霊で頑張っていきたいと思います!



過去話

 すっかり少なくなった飲み物を慈しむように、コップを傾けながら話す希さんに耳を傾けている俺は、その間もずっと絢瀬会長の事を考えていた。

バレエをしていたからμ’sの活動を遊びだという、これはまだわかる。……わかりたくはないのだが。そして少しずつ話されていく絢瀬会長の過去から、おばあさんが音ノ木坂出身である事。その事から音ノ木坂の廃校について快く思っていない事。だが、まだ決定的なモノがわからないといった感じである。結局、μ'sをどうしたいのかというのがイマイチわからないのだ。辞めさせたいのか、応援してくれるのか。

 

「……ってな感じで~と、陽月くん聞いている?」

「ん……あっ、すみません。続けてください」

「んも~折角人が真面目に話してるってのに~」

「す、すみません」

「まぁええわ。んじゃ、そろそろ絵里ちの……本当は優しいんだけど堅物会長のもっともわかりにくい行動の理由でも……」

 

 ようやく、本題らしい本題に入る事を告げた希さん。俺は息を飲んで、次の言葉をまつ。

 

「まぁ、簡単に言うと挫折って感じかな? 思い届かずーっ! みたいな」

「ざ、せつ? 思い……届かず?」

 

 たったの二つの簡潔なフレーズ。でもそれは、俺にとって――

 

 

 

『瑠衣子を頼む、ヨウ』

『無理だ、無理だよ……。太……』

 

『ヨウくんなんて……ヨウくんなんて……!』

『ごめん……』

 

 

 

「んーそろそろ続き話してもいいかな? ちょっと心ここにあらず、みたいやけど」

「あ……す、すみません、お願いします」

 

 それよりも今は、目の前の事に集中しないと。にしても俺、いつの間にか記憶喪失にでもなったんだろうか? それを疑うレベルで記憶の不確かさが酷い事になっている。記憶喪失なんざ、漫画やアニメの中だけで十分だってのに。

 

「まぁ結局なぁ、絵里ちは人と全力でぶつかっちゃうから勘違いも起きちゃうんよ」

「全力、ですか」

「だから、自分の思ってること考えてること、全部隠さずに伝えちゃう。それが相手にとってどうとられるかわかってても、全身で全力で表現してるから勘違いされちゃうんよ」

「それは、確かにわかりますけど……でも、それが絢瀬会長の過去と関係あるんですか?」

「勿論関係あるんよ。それだけの表現力は、さっき言ったバレエにも才能としてあらわれたんやろうな。昔の絵里ちは凄かったらしいんよ」

「……表現、才能。でも、今は確か」

「そう、バレエもやめてる」

「じゃあ……」

 

 才能に溢れていた幼少期。若くして成功を収めるもの。よくある話だ。だがそういう物語には同じくよくある結末が待っていたりする。

 

「まぁ予想してる通り、かな?」

「挫折、さっき言ってた事ってそういう……」

「じゃあ、またぼちぼち行こかぁ」

 

 そういう物語の結末は、大抵ハッピーエンドではないのだ。

 

 

 

「……ちゃん! .お姉ちゃん、お姉ちゃん!」

「あっ、ごめんね亜里沙。何かしら」

「もー! だから、海未さんの事だって!」

「海未さん、ねぇ。そう言われても、私そんな友達とかそう言う関係じゃないから、わからないわよ?」

「いーいーかーらー! 教えて!」

「ふふっ……はいはい」

 

 海未さんと別れた後、私は亜里沙と一緒に帰路についています。いきなり呼び出したりして、海未さん迷惑だったかしら。とか、余計な事言っちゃったかしらって思って考えてたら、亜里沙がちょっと興奮気味に海未さんの事話すものだから、結局それどころじゃなかったけど。

 

「やっぱりμ'sいいよねお姉ちゃん!」

「そうねぇ」

 

 確かに良いとは思うけど。

 

「歌だって上手だし!」

「……そうね」

 

 確かに、良いとは思うけど……。

 

「ダンスだって……あれ、お姉ちゃんどうかした?」

「……大丈夫よ」

 

 それでも、それ以上に不安なの。

 

.私と、同じようにならないかって。

 

 

 

「ハラショー。最高よ、エリー」

「えへへへっ、ありがとう! おばあ様!」

 

 絵里、幼少期――

 バレエ、継続中。

 




次から、本編でチラッと出てきたエリーチカの過去話を自分なりに書いていくつもりです。まぁ、アニメ映像に沿ってやるんで、そんなに長くやるつもりもないですが。

では、今年が皆さまにとって良い年でありますように。
この作品ともども、今年一年よろしくお願いいたします。
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