Another School idols diary   作:藤原久四郎

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スクフェス起動したら凛ちゃんの誕生日で焦った私は、早急に筆を進めた。

まさかこんなに早く書けるとは(唖然
やっぱり空手部は偉大、はっきりわかんだね。


短編 特別編
番外編 少し未来のお話~凛の誕生日編~


「お誕生日おめでとう! 凛ちゃん!」

「おめでと、凛」

「いやぁ。まさか十一月一日って111の日に凛の誕生日だったとは。あ、十一月一日ってポ○キー買ってこればよかったんだっけ」

「って陽月くんこれト○ポだにゃ!」

 

 そう、今は凛のお誕生日祝いをしているのだ。場所は以前も来た事のある凛の家の、凛の部屋だ。未だに引きずっているあの二つの感触を忘れられずにいたために、正直ここでの開催はちょっと戸惑ったものの、始めてみればそんな下心はすぐにどこかへ行ってしまった。

 

「誕生日祝いってもなぁ……プレゼントに、食事とあんまり気の利いた事してやれなかったな」

「そうね、ことりの時と同じで直前に発覚だったものね。それでも一週間あったからよかったわ」

 

 真姫はやれやれといった様子で肩をすくめながらこちらを見ている。花陽だって凛の誕生日の事知ってたなら教えてくれても良かったのになぁ、と準備期間の時からずっと考えていた。それとは関係ないが、夏休みごろから変わっている全員の呼び方だが、やっとこさ慣れてきた所だ。俺自身、絢瀬会長の事をいきなり絵里と名前で呼ばされたり……絢瀬……いや、絵里の呼び方を間違えるたびに何故か希さんにわしわしされていた。どことは言わないが。あ、希さんは呼び方据え置きです。矢澤先輩もにこって呼ばされたり……これは全然すぐ慣れたわ。

 

「でも! 凛は皆に祝ってもらえるだけで嬉しいにゃー!」

 

 にゃーっと元気よく真姫の元にダイブする凛。さながら猫のように胸のあたりに頬ずりをするその光景は、羨ましい……じゃなくて女の子のどうしの恋愛……でもなくて友情という物を感じられて微笑ましい。俺も誰かにしてもらいたいものだ。

 

「は、花陽が陽月くんに……あ、あれ……してあげましょうか?」

「おっ、そうだな。って、えっ……それは……」

 

 いきなりの花陽からの核弾頭ミサイルの発射に動揺を隠せない。そういえば前々から言われているが、俺は表情に出やすいらしい。というより心の声が漏れるらしい。しかも都合の悪い事ばかりだ。今回はその例に漏れず、ポロっと出てしまった様である。でも正直花陽からのすりすりは、イイね!

 

「って、そうじゃねぇ……別にいいよ、花陽も嫌だろ。別になんともない男の胸に体預けるの」

「え……別に……やっぱり嫌です」

「デスヨネー」

 

 以前にもまして、花陽の反応が冷たくなってきている気がする。というより冗談を本気で返してきている感じだろうか。凛にも花陽にもそれらは言える事だが、センチメンタルなおじさんは傷ついてしまうよ。

 

「何? 陽月くんもしてほしいのにゃ? しょうがないにゃー」

 

 俺の傷心を見抜かれたのか、凛が実に魅力的な提案をしてくる。腐っても男子高校生、据え膳食わぬはなんとやら。

 

「お願いします! なんでもしますから!」

「ん?」

 

 あ、今の不用意な発言だ。

 

「今、なんでもするっていったにゃ?」

「えっ……それは……」

 

 このパターンは……マズイ。

 

「じゃあ、凛に頬ずりしてよ」

「…………?」

「は……?」

「えっ……それは……ってマジ?」

 

 あまりにも予想していなかった言葉だ。先程の花陽の核弾頭ミサイルを越える、某青狸が四次元ポケ○トから取り出すことのある地球破壊爆弾並の破壊力だ。これをもし付き合ってる女の子とかから言われた日には、きっと脊髄反射並のスピードでそのままよろしく行ってしまいそうな勢いのある言葉だ。

 

「だって、陽月くんからの誕生日プレゼントさ……」

 

 実は既に渡してあったプレゼントを、一度隅に寄せていたはずなのにテーブルの上にわざわざ持ってきて開封しはじめる。

 

 そして出てきたのは……最近では馴染み深い、円柱状のプラスチックケースの物体。

 

 それはカップラーメン……ッ! 誕生日プレゼントには不似合い……それどころか相手を侮辱しているかのような……冒涜的なモノ……ッ! 陽月はそれを良かれと思ってやっている辺りが最悪……ッ! 悪手……絶望的なまでに手遅れな悪手……ッ!

 

「え、凛好きだろ? 流石に本格的なのは無理だから店で売られてた一番高いの買って来たんだけど」

「……そう言うところがわかってないって言うのにゃ……」

「我ながらいい案だと思ったんだけどなぁ……それに財布事情もあんまりよろしくなかったし……いくつか買おうかとも思ったけど、やっぱり気持ちだよなぁ……うんうん!」

「しかも聞いてないにゃ」

「陽月、相変わらずぶれないわね」

「ちょっと……これはないかなぁ」

「えっ……そんなに?」

 

 それでも笑いを取るには十分だったのか、一つの机を囲むようにして笑いが巻き起こる。これはこれで良いのかもしれない。余計な気遣いや感情はいらず、ただただ笑いあえるそんな空間である。

 

「じゃあ、気を取り直して遊ぶにゃー!」

「結局頬ずりしなくていいのか? 別に俺は構わんけど。いや、どうせなら花陽の方が――げふっ!」

 

 正面の凛に向かって喋りかけながら花陽の方を見た途端に、逆側の隣にいる真姫から脇腹に向かって強烈なストレートがお見舞いされた。自分でもやりすぎたと反省していない。

 

 

 そして以前の様にテレビゲームを日が暮れてもやり続け、以前と全く同じく先に真姫が帰ってしまい、そして以前と今回で違ったのは花陽も何故か先に帰ってしまったところだ。それでも俺と凛はずっとゲームで対戦を続けていた。そろそろ門限、というよりチェーンをかけられそうな時間が近づいてきていた。

 

「……もうこんな時間か。そろそろ帰るかな」

「えぇ……まだやりたりないにゃぁ……」

「たかだかゲームじゃねぇか。またいつでもやろうぜ」

「そうだけど……今日も家に誰も居ないし……かよちん帰っちゃったし」

「なんだ、寂しいのか?」

「……そうって言ったら一緒にいてくれるのかな……」

「――ッ」

 

 上目づかいに、そして甘えるようにうわごとのように呟く凛は、いつもより子供じみて見えて、それでいて大人らしい雰囲気を漂わせていた。

 

「なーんて冗談だよ! そんなに凛は安くないにゃ!」

 

 ……なんだ冗談か。ちょっとドキドキしてしまったではないか。今度は小悪魔的ないたずらをかまされて、舌をペロっとだす凛にまたしても不本意ながらドキッとしてしまった。

 

「からかいやがって、そんな事ばっかしてっと本当に襲っちまうぞ?」

 

 ガオーっと、ライオンの真似を事をしながら柄にもない、できもしない事を冗談まじりに凛にお返しとばかりにやってみる。勿論、適当にあしらわれるとばっかり思っているし、二人っきりなのでちょっと大胆な事を言ってみたりする。

 

「ふーん……その時は……」

「その時は、なんだ?」

「責任、とってもらおっかにゃ……」

「……俺も駄目だなぁ。こういうのはやっぱ似合わないな」

 

 またしても何も知らない奴ならコロっと言ってしまいそうな表情と、台詞を言われてしまう。今度は先程の事から冗談だとわかっているので慌てる事は無かったが、やっぱり小恥ずかしさを感じた。

 

「それに、あんまりダラダラしてると家入れなくなるし、さっさと帰るわ」

「うん、今日はありがとね。本当は皆に祝ってもらえてうれしかったよ」

「そっか……喜んでもらえて嬉しいぞ」

「じゃあ、また学院でね?」

「おう。あ、そうだった。そのラーメン賞味期限近いから今日中にでも食べといてくれよ」

「前陽月くん、深夜にラーメンは駄目って言ってたのに食べさせるの?」

「あれ、そうだっけ。まぁいいでしょう。今日は特別な日だからな」

 

 

 

 陽月が帰ってから凛は今におり、陽月のプレゼントが入っている袋を持って下の階におりていた。勿論、貰ったラーメンを食べようと思ったからで、お湯を沸くのを待っている最中である。

 

「にしても、無駄におっきい袋だにゃー」

 

 カップラーメンを入れるにしては少々大きい袋。用意をすべくその袋からカップラーメンを取り出し、本当に賞味期限が近いのか、賞味期限が記載されているところをみてみる。

 

「って、別に全然賞味期限後じゃないかにゃ」

 

 よく考えればそれもそうなのだが、カップラーメンは生麺でも結構な期間保存がきくのに、賞味期限が近いというのはちゃんちゃらおかしいものだった。

 

「あれ? これ不自然に下が膨らんでる?」

 

 凛が気になったのは、カップラーメンを取り出してから気が付いた底がやけに膨らんでいる所だ。カップラーメンが入っている状態では気が付かなかったが、明らかに不自然である。ガサガサと袋の中を見てみるとどうやら仕切りが敷かれており、中にはまた何か入っているようだった。

 

「な、なんだにゃ?」

 

 その仕切りを取り出してみると、中にはなにやら装飾された袋に何か入っている様だ。縛られた口を開けようとしたところ、タイミングがいいのかわるいのかお湯が沸騰してきたらしき音が、台所から聞こえてきていた。

 

カップラーメンにお湯を注ぎ、三分間待つ間に妨害されてしまった開封作業を再び始める。丁寧に縛られており、ドキドキしながら丁寧にあけていく。閉じられていた袋をあけると、一枚の紙がひょっこりと顔を出してきた。

 

「何々……?」

 

『誕生日おめでとう。直接手渡すのは恥ずかしいのでこんな形で渡させてもらう。カップラーメンはあくまでカモフラージュだから、こっちが本命!』

 

「ふふっ……」

 

 普通に手渡してくれたりした方が嬉しいに決まってるのに。

 

「やっぱり、陽月くんは陽月くんにゃ」

 

 それでも、やっぱり嬉しい。

 

 彼女の手にはシルバーのネックレスがおさめられており、それはどうやら猫を模した物のようで、彼なりに気を回してみたのだろう。凛はまだ気が付いていないが、表面が猫を模した物であり、裏には『Rin』と彼女の名前が彫られていた。

 

「陽月くんの癖に、かっこいい……いっつもこうだったらいいのににゃ」

 

 凛は三分たっていたカップラーメンを啜りながら、一人で食べると寂しいはずの食事がただのカップラーメンにしては不思議なほど美味しいと感じ、スープの温かさよりも暖かい不思議な温もりを感じながら食べすすめていった。

 




4007文字かぁ。分割して40×07すると280だなぁ。更に今日の日付、そして凛ちゃんの誕生日である1+1+1である3をかけると840だよね。そして今度は文字数の07を逆転して70から先程の掛け算でも用いた40を引いて30ダルォオ!?

そして最終的に、さ 840-30すると……

810!!!!!!!!!!

なんだこれは……たまげたなぁ……

つまり陽月くん(ないし筆者)はホモ。Q.E.Dである。
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