スーパーロボット大戦Z Another Chronicle   作:レゴシティの猫

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皆さんこんにちはもしくはこんばんは
小狼(シャオラン)達のロボ、登場します。


第6話 舞い降りるツバサ Bパート

 「贋作無し、一点物のわしの力を見よ!!」

 

 ロクロネリは、やはり巨大化した。ナナシ連中も供にいれて……

 

 「どうなってんだ!!全部倒したら、急にデカくなりやがった!!」

 

 黒鋼は、大きくなったロクロネリを見て驚いていた。当然だろう、一度○した後に巨大化するなんて、そうだと分かっていないと、混乱する。

 

 「こいつら、命を2つ持ってて、2つ目はこうなる。後1回殺さないと死なないんだ」

 

 「なるほど~」

 

 真っ先に相槌を打ってきたのはファイだ。

 

 「そういう事か、あのサイズは相手した事ねえな……だがまあ、やってみるか」

 

 当然のように黒鋼は刀をロクロネリに向けた。

 

 「閃竜(せんりゅう)飛光撃(ひこうげき)!!」

 

 先程と似たような龍を、今度はストレートに向かうように放った。

 

 「ハハハハハ、無駄だ!!」

 

 届かない、厳密には大きくなった事でロクロネリもより硬くなって、攻撃を受けてもダメージがあるように見えなくなった。

 

 「チィッ」

 

 「あいつらの相手は俺達がする!!」

 

 「折神大変化!!」

 

 シンケンジャー達は、彼ら独自の式神、折神を大きくさせた。

 

 「モコナ知ってる、この後巨大なロボが出てきてあいつやっつけてくれるんだよ」

 

 「へー、そうなんだ」

 

 「おらぁー!!」

 

 「千明!!」

 

 千明の駆る熊折神は、我先にとロクロネリに突っ込んでいった。

 

 「こら、待て!!」

 

 「鬼さんこーちらー」

 

 かく乱してどうにかするつもりなのか?

 無理だ、さっきの戦法を取ろうとしてるのかもしれないが巨大化した分見晴らしも良くなっている。それにもう…………絡ませるものがない。

 

 「うるさいぞ!!」

 

 ロクロネリに蹴飛ばされ、熊折神は倒れた。

 

 「ぐはっ」

 

 「千明、無茶しないで」

 

 「分かってんだよ…………俺が下だってのは、イチゴの攻撃にもヒヤッとしたし……でも、だから追いつきたい、追いつかなきゃって……」

 

 「下は下らしく倒れてな!!」

 

 ロクロネリは、横たわった熊折神を踏み潰す気だ。

 その時、獅子折神の火炎弾がロクロネリに当たった。

 

 「おおっ!!」

 

 ロクロネリは、すぐに後退した。

 

 「頭は冷えたか?」

 

 「………………………」

 

 「……そういうのを戦いの中に持ち込むな。そんなんで躍起になって怪我でもされたら面倒だ」

 

 獅子折神は、熊折神の前脚をつかもうとした、見ていると倒れた千明の手を取る丈瑠に見えるような、そんな幻が見えた気もした。

 

 「………………サンキュ」

 

 「気を取り直していくぞ……」

 

 他3人の駆る折神達もたどり着いた。

 丈瑠はショドウフォンで「合」の文字を書いた。

 

 「侍合体!!」

 

 五体の折神が合体し、巨人が産まれる……

 

 「「「「「シンケンオー、天下統一!!」」」」」

 

 巨人VS悪鬼の構図が出来上がった頃、黒鋼は質問してきた。

 

 「あんまり驚かねえ所を見ると、この世界はこういうのが多いって事か?」

 

 「そうなるけど……この世界?」

 

 「こっちの話、気にしない気にしない」

 

 「でも、こんなのばっかりだとサクラの羽根を探すどころじゃ………」

 

 「だが、諦めたりはしねえ……そうだろ?」

 

 「はい……」

 

 ~????~

 

 「なんという所に飛んでしまったのだ……」

 

 とある空間に初老の男あり。

 モノクルをかけ、バッ○マンのマークを反転させたような紋章が目印の外装を羽織っている。

 鏡から映している小狼(シャオラン)達の様子を見て、白髪混じりの頭を抱えて、呟いていた……

 

 「策を打った所で下手な小細工となるだけではないか……」

 

 特に怪獣や妖怪達、そして宇宙人等の存在が目障りだった。

 とにかく敵となりうる存在が多い、長丁場になる事だけは約束されている。

 

 「ならばこちらも相応の力を与えるまで……」

 

 「飛王(フェイワン)様、何を用いましょうか?」

 

 質問してきた女は、男の副官ポジ。そのポジに似つかわしい理知的な口調と氷のように冷静な態度が特徴だ。

 

 「あの世界の一部、阪神共和国に近い、であれば……これをこうして…………」

 

 男は粘土とヘラを用意して、四本足の獣、翼を持つひょろ長い生き物、鳥の形を持ったものを作り上げた。

 

 「仕上げだ」

 

 男は左手に力を込め、魔力による光の球を作り出し、放った。

 その光の球は3つに分かれて、作り上げたものに宿る。

 

 程なくして、作り上げたものはそれぞれ何か宿ったように姿を変えた。

 命を、宿したのだ。

 

 「お見事です」

 

 「うむ、贋作としては上々の出来だ。お前と違ってな、星火(シンフォ)

 

 「特別な願いを込めている訳でなく、何の感慨も湧いていない存在を複製するだけなので手元の狂いようが無いだけだと思います」

 

 「うむ…………だからこそよ……だからこそあの者達には励んでもらわねばならん………行けい!!」

 

 宿った命は、世界を越えて、かの地へ向かった。

 ………………………………

 

 次元から、歪みを感じた。モコナ達の来た時と似た感覚を感じつつ空を見上げた。

 

 「なにあれ、(あやかし)!?」

 

 それも

 炎を纏う獅子

 水から出でる龍

 風と共に舞う鳳凰

 いずれも高位のそれが持つ波動を感じる。

 

 「巧断(くだん)に似ているな……」

 

 「何それ?」

 

 「オレ達が行った国の中でさ~巧断(くだん)っていう名前の色々な神様が、色々な人間に取り憑いて、人間がその神様の力を使って暮らしている所があったんだーああいうのが以前オレ達にも取り憑いてた訳」

 

 「へえ……」

 

 そんな国あっただろうか?

 

 『我の名を呼べ……』

 

 妖っぽい何かは、それぞれの特徴を受け継いだ巨大なロボットに姿を変えた。

 

 「力を貸してくれるんですか?」

 

 「で……あれに乗りゃ良いんだな?」

 

 「阪神共和国の割り当てでどうかな?」

 

 そんな所本当にあっただろうか……?

 

 「飛ばせる?モコナ」

 

 「モコナ、頑張る!!」

 

 モコナは、口から魔法陣を展開させ、3人を送った。

 

 ~????~

 

 コックピット?インナースペース?どう捉えていいかは分からないが……とにかく不思議な空間……

 

 『強き心を持つものよ、我の名を呼べ……』

 

 先ほどのロボットは小狼(シャオラン)達に語りかけてきた。

 

 「分かる、あなたの名前は……」

 

 「お前の名前は」

 

 「そうだねー」

 

 各々、乗っているロボットの名前を呼んだ。

 

 「レイアース!!」

 

 「セレス!!」

 

 「ウィンダムー」

 

 彼らの呼びかけにより、ロボット達の目が光った。

 そして、ロボット達は地面に着地した……

 

 「それじゃあオレも……いくよ、カイ!!」

 

 『ラジャー』

 

 突如、ブーツの軽快な音が響いてきた。

 

 「こんばんは」

 

 若い女性の声。

 声を聞いただけの筈なのに、ひたすらに悪寒がした。

 丁寧な口調、獲物を前にした時の冷たい声の主に心当たりがあるからだ。

 

 「この辺りで怪しい方を見ませんでしたか?ワープできるらしいのですが」

 

 金色の闇、愛称はヤミ、元殺し屋でイチゴの父親の嫁の一人だ。銀色の金具を除くとほぼ黒一色の衣装と長い金髪が特徴的である。

 子供も成人しているが、それを感じさせない風貌……というか相変わらず、黒いベルトのようなものを巻いただけの生足を晒しているから寒そうだ。

 

 「モコナ、怪しくないもん!!」

 

 「あなた、モコナというのですか……」

 

 「よろしくなー」

 

 モコナはヤミに握手を求めてきた。

 

 「よろしくです」

 

 ヤミは表情が優しげなそれに変わり、屈んで握り返した。

 

 「私はサクラです」

 

 「ヤミとお呼びください」

 

 チャンスだ、逃げるしかない……

 

 「イチゴ」

 

 気づかれていた、びっくりして振り向いてしまった。

 

 「お、おばさん……」

 

 「…………昔はおねえちゃん、おねえちゃんと呼んでくれてましたのに………」

 

 「叔母をおばさんと呼んで何か悪い事ある?」

 

 「………………元気ですか?」

 

 「…………うん」

 

 「であれば充分です、ああ…………そうそう、他にも色々と来てますから」

 

 赤いボディーで長いものを携えて……だいたいでいうと消防車が近づいてきた。

 あちらもあちらで、見覚えはある。

 

 『トランスフォーム!!インフェルノ!!』

 

 消防車は巨大なロボットに変形した。

 

 『この強いお姉さんだけじゃない、他にも色々と来ているぞ………ほら』

 

 自衛隊の人っぽいような人達が銃を持って現れた。

 

 「あら、かーわいい」

 

 「まずいっすよヨーコ先輩、あの子をもし見られたら」

 

 『何そのちっちゃいのー研究させて?』

 

 セブンガーに乗ってた人とその仲間達か?

 

 「出た!!」

 

 「モコナ、研究、イヤー」

 

 『せめてその耳の先っちょだけでも……』

 

 「絶対イヤー」

 

 モコナはヤミの後ろに隠れた。

 

 「ハルキ……この子達、どう思う?」

 

 「押忍、モコナちゃんかわいいと思います!!」

 

 「モコナ、かわいい?」

 

 『変な事をしない限りだな、変な事をしない限り……俺達は味方だ』

 

 会話は落ち着きそうだったので視線をロボット達に移した。

 緑色のロボットの手から突風が吹いた、突風はナナシ連中に向かって進み、ナナシ連中をなぎ倒していった。

 

 「この魔法なら遠慮なしに使えるね~」

 

 「出せる力も上がっている……これならいけそうだな、おおおおおおおお!!」

 

 黒鋼の乗っていると思しきロボットは、刀を抜いてナナシ連中を蹴散らした。

 

 「黒たんステキー「ヒュー」」

 

 ファイは黒鋼に向かって、口笛を吹こうとしているが口でしかヒューと言えていない。

 

 「吹けねえなら最初からすんなって言ってるだろ!!」

 

 「えへへ~」

 

 「えーいこれでもくらえ」

 

 ロクロネリは腕を伸ばして攻撃してきた。

 

 「おっと」

 

 おそらく黒鋼の乗る青いロボットは、ロクロネリの攻撃を避けた。

 

 「さすがにおんなじ手は読まれるか」

 

 「この大きさじゃあ、かいくぐれねえよ!!」

 

 「嫌、その必要はない」

 

 「!?」

 

 「殺気があれば、敵の攻撃は必ず読める」

 

 シンケンオーは、目を瞑った。そんな事できたのかと突っ込める暇も、空気も無く、静寂のみが辺りから広がっていく……

 

 「心眼だ、心眼だー!!」

 

 モコナが元気よく叫びだした。

 

 「勝負は一瞬ね」

 

 「そうっすね」

 

 「おばさん、説明よろしく(棒読み)」

 

 戦いについて素人なイチゴなので、一番親しく、詳しそうなヤミに聞いてみた。

 

 「あちらが動かない事で攻撃の来る位置を明確にさせます、ああまで誘い込まれれば例え外道だろうとお約束的な効果で無視はできません。無視できるのは外道を超えた冷酷無慈悲な奴ぐらいです。後、目をつぶって視覚を遮断し、視覚以外の感覚を高めます。視覚を失って、聴覚、嗅覚が強まった人が例として分かりやすいでしょうか?」

 

 ロクロネリは、腕を伸ばし始めた。また地面から仕掛ける気だ。

 

 「殿様達、受け止める気?」

 

 「それどころか、見切って切り落とすぐらいはやるでしょうね…………インフェルノ何やってるんですか?」

 

 インフェルノは、屈んで地面を軽く手で小突いていた。

 

 『今、奴がどこを狙ってるのかを探っている。あんなものが地下からやってこられては困るからな』

 

 探知をしていたらしい、精度は知らないが……

 

 『来るぞ!!奴の狙いはあのカラフルな奴だ!!』

 

 ロクロネリの腕は、インフェルノの言う通りシンケンオーの真下からシンケンオーを狙ってきた。道路が崩れるか崩れないかの瞬間………

 

 「今だ!!」

 

 今まで目を瞑ったギミックを取っていたシンケンオーは開眼し、片足と刀で腕を封じた。

 

 「アー!!」

 

 ロクロネリはうろたえだした、自分の長所を、丸ごと封じられたのはとても痛いだろう。

 

 「えい、このっこのっ」

 

 ロクロネリは残っていた足を突き出して防御を図っているが、届きはしないだろう。

 

 「小僧、行け!!」

 

 「はい!!」

 

 小狼(シャオラン)が先ほど振るった刀を大きくしたものを、赤いロボットは振るった。

 

 「遅れを取るな」

 

 シンケンオーもロクロネリの拘束を解き、走った。急にそういう事をされれば一瞬、一瞬かもしれないが混乱して対応が取れないだろう。そうこうしている間に、シンケンオーは距離を詰めた。

 

 「はぁ!!」

 

 「ダイシンケン・侍斬り」

 

 「円月殺法、これで勝てます!!」

 

 赤いロボットと、シンケンオーの攻撃がロクロネリに直撃した。

 

 「いいか……匙加減は指で決めろ!!」

 

 ロクロネリは、派手に爆発!!

 これで、ようやく終わった……

 

 『ねえーハルキ達、あいつの破片残ってない?』

 

 女性の声がするが、とても悔しそうだ。

 

 「その辺に腕の残り少しないかな?」

 

 「ありがとうございます、探しに行ってきます。ヨーコ先輩は?」

 

 「あーもう少しここにいるわ、ハルキは先行ってて」

 

 「押忍、行ってきます!!」

 

 ハルキと呼ばれた青年は、ロクロネリの欠片を探しに行った。

 

 「そういえば、あなた達だけ?」

 

 「他に男3人ぐらいいたよ」

 

 モコナも話に入り始めた。  

 

 「小狼(シャオラン)、黒鋼、ファイだよ」

 

 「オッケー、ありがとう」

 

 また別のロボットも出てきた。

 

 「そこの未確認のロボット共、止まってください!!」

 

 足に車輪のある、青と白が基調の色をしたロボットが現れた。巷でデカバイクロボとして有名なロボだ。

 

 「名前と所属、その他もろもろを吐いてください」

 

 「えっと……」

 

 「特にやましい事はしてないし、ありのまましゃべれば良いでしょ。どう捉えられてもその時はその時って事で」

 

 「そうか……そうだな」

 

 「え?ボス………」

 

 「あ?」

 

 「いえ、声が似てるだけで別人でした。忘れてください……俺は銀河警察地球署署長代理のテッカン、飾らない性格なのでテツとお呼びください」

 

 「おう、そうか……黒鋼だ」

 

 「小狼(シャオラン)です」

 

 「ファイ」

 

 なんだかんだ、小狼(シャオラン)達は全員デカバイクに乗った。彼らの乗るロボットは、一度彼らが降りるとどこかへ去って行くのだった……

 

 驚きつつも、テツが全員を急かしたのでこの話はうやむやのまま終わった。

 

 「じゃあ、じっとしてて下さいね」

 

 「ラジャー」

 

 デカバイクはどこかへ去った、目的地は地球署だろう。

 

 『じゃあ、全員達者でな、トランスフォーム』

 

 インフェルノも消防車に変形してその場を去った。

 

 「姶良鉄幹なら何かあっても大丈夫でしょう。こんな事になるとまでは想像してませんでしたが、これでやっとリトさんや子供達の元に帰れますね。地球の防衛隊もお疲れ様です」

 

 「お疲れ様です」

 

 「じゃあ、さようなら。帰って父さんとイチャイチャでもしててくれ」

 

 イチゴは我ながら、さようならの部分に力が入ってしまったなと心の中で自嘲した。

 

 「はいはい、では元気でいて下さいね」

 

 ヤミは着ている衣装とは真逆の純白な翼を生やし、その場を去った。詳しく言うと長くなるが、彼女は体の器官を変える事ができるのだ。

 

 「これ以上はなさそうだし…………ハルキ連れて帰るか」

 

 「ご苦労様です」

 

 女性も帰っていった。

 そしてスマホから勢いよく彦馬の声が聞こえてきた。

 

 『イチゴー少し良いかー?』

 

 「こんばんは、彦馬さん」

 

 彦馬の声が、今のイチゴはデビルークにいた頃のイチゴとは違うんだと、そういう意識に引っ張ってくれる。

 少し、声に活力が戻った。

 

 『イチゴ、外道衆は既に殿達が倒したようだな、だが妙に警察が慌ただしいのだが……』

 

 モコナ達の事、今ここで起きた出来事を話した。

 

 『時が来たという事か……』

 

 「?」

 

 『嫌、なんでもない…………イチゴ、ちょっと付き合え』

 

 「はぁ……マジですか、ええ………行きます。カイ、志葉屋敷まで行こう」

 

 『はーい』

 

 ~デカベース内部~

 

 小狼(シャオラン)達は、テツに事情を説明した。

 牢屋という訳ではない、客室のようなつくりではあるがオートロックなどの設備の関係上出にくい状態である。

 

 「所持品について確認を取ってみましたが、服の特徴などどの宇宙にも同じような物の確認は取れていない………そうです。異なる世界だなんて"ナンセンス"と言いたい所ですが、認めるしかないですね……」

 

 「もう、良いですか?探さなければいけないものがあるんです」

 

 「そういう訳にもいきません、あなた方はいわば身分証もない、住所不定のような扱いになりますし」

 

 「ケチー」

 

 「ケチで結構です」

 

 「ムー」

 

 モコナとテツはいつの間にかにらめっこを始めた。

 

 「ぷう」

 

 モコナは自分の頬を叩き、変額を見せた。

 

 「そんな事しても無駄ですー」

 

 「ちぇー」

 

 「どうする(小声)」

 

 「叩き壊せるかは分からねえが、やるなら最終手段にしとかねえと……まだ羽根の手掛かりすらねえし(小声)」

 

 突如、羽根の髪飾りを付けた女性がやってきた。雰囲気だけサクラの羽根に似ていて、小狼(シャオラン)は凝視したが色が違っていたので見るのをやめた。

 

 「あら、テツ。誰か一階に来てるわよ」

 

 イチゴと彦馬と丈瑠だ。

 テツはイチゴ達を迎え入れた。

 

 「テツさん……」 

 

 「イチゴ君……その節は大変でしたね、志葉家の方も……何か用ですか?」

 

 「彼らの身元は、我ら志葉家が預かりたい」

 

 「…………そういう事だ」

 

 「なるほど………そう来ましたか」

 

 「こちらは先代の書状です」

 

 彦馬は知っていたようだ、小狼(シャオラン)達が異世界から来た人達だということを……

 彦馬の言うには、昔小狼(シャオラン)達のバックにいる存在から、彼らがこの世界に来る事があればよろしくと頼まれ、前もって準備してたそう……今ここで開いてパラパラっと読んだ感想だが、見た事も聞いた事のない名前が並んでおり、彦馬、そして志葉雅貴…………おそらく先代シンケンレッドの名前も書いてあった。

 だが、数は少なめ…………一桁に収まるぐらいだから、この書状に名を連ねているのは重臣達である事が想像つく。

 彦馬はノリノリだった。反対に丈瑠は、渋々………といった感じで、多分当事者とそうでない人間の差が激しい。

 

 「なるほど、分かりました……彼らはシンケンジャー達に任せます」

 

 そんなこんなで、イチゴを含めた7人と1匹は無事外に出る事ができた。

 志葉家の保護下として認可してもらう手続きをその場でした事もあるが……テツに小狼(シャオラン)の熱意を見て、認めたいと思う気持ちもあったのが大きいようだ……

 

 「ありがとうございます」

 

 小狼(シャオラン)はイチゴ達に向かって頭を下げた。

 

 「別にいい、俺は立会人のようなものだし」

 

 「オレはほぼ道案内だったし」

 

 「話は改めて屋敷に帰ってからにしましょうぞ、寝床も用意致します故存分に疲れを癒すとよろしいかと」

 

 「わかりました、ありがとうございます」

 

 「野宿するにもなかなか場所取りづらそうだし、やったな」

 

 「いぇーい」

 

 ファイはモコナとハイタッチした。

 

 「ごっはん~ごっはん~」

 

 迎えに来たであろう黒子達は、籠を用意して待っていた。

 

 そんな中、一体の赤い鳥が夜空を飛んでいた。

 赤い鳥は、籠に乗るサクラを見下ろす……

 

 『……………あの子は、まだまだだね……将来に期待っと………』

 

 鳥はイチゴを見た。

 

 『懐かしい顔だね………薄れてはいるけど、種火は途切れちゃいない。もう少し様子を見てみるか……何だい?青龍、急に念で話しかけてきて……女性の価値を胸で決めるな?良いじゃないか、個々の好みなんだし。それを抜きにしても君は魅力的だよ』

 

 イチゴ達は黒子達の手を借りつつも、志葉屋敷に帰還した。

 まず彦馬が早足で玄関に赴き、小狼(シャオラン)達に頭を下げた。

 

 「白くて丸いモコナなる生き物……間違いない。侑子殿から話は聞いております、羽根を探すまでの間、あなた達を歓迎しましょう」

 

 「あの女、色んな奴と知り合いなんだな」

 

 「なんたって次元の魔女って言われるくらいだしね~」

 

 「なあ……どういう事だよ、爺さん」

 

 「そうです、初耳ですよ」

 

 千明と流ノ介は、たたみかける勢いで彦馬に質問してきた。

 

 「千明達の気にする事ではないわ、だがまあ、一つ言うならば……こっちがお願いをした、その分向こうのお願いを聞くという、それだけの話よ」

 

 「へー」

 

 「これからよろしくな」

 

 「よろしくなー」

 

 ~夜~

 

 「…………」

 

 喉が渇いた、だからイチゴは水を飲みにきている。

 

 「?」

 

 丈瑠の部屋の辺りに灯りがついており、修行にしては明るすぎるような感覚を覚えたので、近づいてみた。

 

 「久しぶりね………会うのはいつ以来かしら」

 

 若干イチゴの祖母に近いような、だが……言うなれば艶っぽさが若干あちらより高そうな声が聞こえてくる。間違いなくこの辺りでは聞いた事のない女性の声だ……

 

 「17年振りだ」

 

 「そう……立派に成長しているようね」

 

 「白々しい……こうなるって分かってて俺を選んだんじゃないのか?」

 

 「ええ、そうよ」

 

 「!!」

 

 何を言っているのか分からない。だが、重大な何かにまつわる事を言っている気がする……だから一瞬…………声が漏れた。

 

 「?」

 

 丈瑠は音を聞いて戸を開く、もう体が冷える時節ではないがそれでもまだ涼しい。若干申し訳なく思いつつすぐさま床下にイチゴは隠れた。

 

 「…………………?」

 

 丈瑠は気づかなかったのか数秒後に戸を閉めた。

 一旦退散して、寝よう。

 何事も無かったように……

 

 「誰かいた?」

 

 「嫌、気のせいだ」

 

 「そう………すぐに言ってしまえば楽になれるでしょうにねえ」

 

 「…………それじゃあ意味が無いだろう」

 

 「どちらにせよ、彼らのやるべき事はなんら変わらないわ」

 

 「だが…………」

 

 「怖い?」

 

 「………………………………」

 

 「それならそれで良いわ、あなたはあなたの思うように進みなさい。あなたの結ばれた縁は、きっとあなたを助けるでしょう」




 いかがでしたか?面白いと思っていただければ嬉しいです。
 この話の侑子さんとじい達の絡みの発端は本編の終盤知ってる方なら分かるであろう殿の正体に関係する事です。

小狼達のロボットの名前を決め切れていません、どちらが良いか聞きたいなと思います(セレスとウィンダムも)

  • レイアース
  • レイアース=モドキ
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