スーパーロボット大戦Z Another Chronicle   作:レゴシティの猫

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第28話 Second wave 〜恐れを添えて〜 Aパート

 エネルゴンを防衛軍の兵器のエネルギーとして実装する計画は白紙となった。

 突如現れた敵の狙いがセブンガーの背部タンク……エネルゴンを積んだ部分だったためである。エネルゴンを利用するという事は、それらの危険と向き合っていかなければならない。これならば最初からエネルゴンを使わない方がマシだともいう声が挙がっての措置である。

 その代わり、収穫はあった。

 ハルキの身を呈した行動の甲斐あってか、各星の代表者が快くセブンガーの修理の支援を約束してくれたらしい。

 だが……問題はそこだけじゃない……変形してロボットになったものもいたため、敵の正体はこう結論づいた。

 こいつ達はトランスフォーマーだ……と。

 それらはトランスフォーマー(サイバトロン)の提示したエネルギーを狙いに来た。つまりトランスフォーマー同士の争いだから、こちらからは何もする必要はないと結論づいた。

 イチゴは、カイの中で黙り込んでいた。

 

 「………………」

 

 誰かが見れば、機嫌が悪い状態……そう思われても仕方のないかもしれない。

 

 『イチゴ様、不満を垂れ流しても何も解決にはなりませんよ』

 

 「……………オレ、何も言ってないんだけど……」

 

 『充満しているんです、コックピットの中からぶわっと』

 

 「…………確かに、仕方ないかもしれないけどさ……ならオレが今こうしてどんよりするのも仕方ないって事でいいよね?」

 

 〜時は遡る〜

 

 オーシャンシティーの外にいる敵を倒し、イチゴはこの後どうしようか考えた。

 

 「そろそろ降りてきなよ、イチゴお兄ちゃん」

 

 間鈴がシティーの自動ドアから出てきて言った。

 

 『え、ええ……』

 

 「大丈夫、ここにいる人達優しいからお兄ちゃんが困る事なんか何も言わないよ」

 

 観念し、イチゴはカイの外から出た。

 

 「これでいい?」

 

 「おー、本物だ……」

 

 間鈴は出てきたイチゴをじーっと見つめる。

 

 「な、何……」

 

 「また会えて嬉しいって事だよ〜」

 

 間鈴はイチゴにごろにゃんしてきた。

 

 「……………そう……あんまり近づかないでいただけるとありがたいんだけどね」

 

 「え〜ケチ〜」

 

 「その辺にしてやるんだな、間鈴」

 

 ガーランドが現れた。

 

 「お疲れ、イチゴ」

 

 「兄さん」

 

 「そして……」

 

 「おーい、ガーランド無事か〜」

 

 キッカーが近づいてきた。

 

 「お前が、せっかくメンテしてやったバイクぶっ壊してくれたせいで心が痛いぜ」

 

 「仕方ねえだろ、緊急事態ってやつだしよ。乗ってた俺だって痛えんだぞ」

 

 「そうかい」

 

 「君が……ジュニア?」

 

 「誰だオメー」

 

 ジュニアという言葉を聞いて、キッカーはまた不機嫌になる。

 

 「ああ、キッカー……こいつが俺の弟のイチゴだ」

 

 「お前がイチゴってやつか、ガーランドから話は聞いてるぜ。俺はキッカー、ジュニアって名前は親父が勝手に呼んでるだけだかんな、忘れんなよ」

 

 高校生ぐらいの年頃の少年……という印象か、態度は千明に近いような……

 

 「よろしく」

 

 トランスフォーマー達もイチゴに話しかけてきた。

 

 『イチゴか……お前の事は聞いてるぜ、司令官やガーランドだけじゃなくサムライ達とも一緒に戦ったってな』

 

 『なら、俺達はチームって訳にはいかないが、仲間だな』

 

 「アハハ……」

 

 思ったより歓迎された事に戸惑いを覚えつつも、イチゴは嬉しくなった。

 イチゴが照れていると、ガーランドはそんなイチゴの肩に手を乗せてきた。

 

 「良い所だろう?ここは」

 

 「そうだね」

 

 その場の流れでオーシャンシティーの中に入った所、モニターに通信が入る。

 

 『お前達、無事か!?』

 

 通信の相手はリトだった。

 

 「ああ、無事だよ。パパ」

 

 「無事でぇ〜っす!!イチゴお兄ちゃん達のおかげ!!」

 

 『ありがとう……よくやってくれた……イチゴ』

 

 「お互い無事なのは分かったが、問題はこの先だな。敵が何だったのか……とか」

 

 『それについては他の星の王族達と色々話さなきゃいけないから……ちょっと時間がかかりそう』

 

 「そうか……」

 

 『明日ヤミとメアが来るだろうから、よろしく頼むな』

 

 「ああ」

 

 これからの対応など積もる話があるらしいので、小狼(シャオラン)達に連絡を入れてその日はオーシャンシティーに泊まった。

 

 〜次の日(現在より数時間前)〜

 

 リムジンに乗って、アレクサがオーシャンシティーにまでやってきた。

 

 『ご苦労、お通りください』

 

 『どうぞ』

 

 「ええ……ホットショットもアイアンハイドも、お疲れ様」

 

 後ろの車席から話しかけるアレクサに、アイアンハイドは首を傾げる。

 

 『あれは……?』

 

 知り合いにいたようないなかったような……

 

 『ああ、アレクサだ。覚えてるか?アレクサ』

 

 『地球の子供(ガキ)か、大きくなったな〜』

 

 『大きくなったのは背丈だけじゃないぞ、今じゃ政府の広報官だ』

 

 『ほう……要職に就いておるのか……』

 

 『俺達も行こう、大事な話のある雰囲気だからな』

 

 〜同時刻〜

 

 宇宙船、「ルナティーク号」がオーシャンシティーに着陸する。

 

 「ガーランド!!」

 

 姿を現して早々、ヤミはガーランドを抱きしめた。

 

 「無事で良かった!!」

 

 「ゴフゥ、タンマタンマ」

 

 「ヤミお姉ちゃん、ヤミお姉ちゃんの力でガーランド君潰れちゃうよ」

 

 「あ、ごめんなさい」

 

 他にもぞろぞろ懐かしい顔と会った。

 

 「イチゴ君、久しぶりね」

 

 「ティアーユさん、久しぶりですね……後」

 

 「こちらこそ、久しぶり……8年振り……だったっけ」

 

 「元気そうだね」

 

 ティアーユ・ルナティークと、アンも乗っていたようだ。

 

 「ガーランド君、大変だったよね?」

 

 「おばさんこそ、出張お疲れさん。俺は、コンボイ達のおかげで楽させてもらったよ」

 

 「ティアーユちゃん、お疲れ〜」

 

 「お疲れ様、間鈴ちゃん」

 

 「間鈴、元気してた〜?」

 

 「うん、ママも元気してた〜?」

 

 「うわぁ、ノリが似たもの親子だ……」

 

 話しているとアレクサがやってきて、シティーに在籍しているメンバー達、グランドコンボイ達、そしてイチゴで今後についての話し合い……となった。

 

 「まずはこちらをご覧ください」

 

 アレクサはモニターに映像を流す。

 火星近くの宇宙ステーションから撮れた映像が表示された。

 カルロスという人の送った映像……らしい。

 

 『ショックウェーブ!!』

 

 ショックウェーブが、先日の謎のロボット達に鹵獲されているようだ。

 

 『ショック……ショック……ショック……』

 

 彼の口癖か、負けた事のショックか、漏れ聞こえる音声が妙に哀愁を誘う。

 

 『ショックウェーブがやられたのか?そんな筈はない』

 

 アイアンハイドは狼狽えていた、それだけ彼の力に信を置いているのが分かる……

 

 「それから……」

 

 ショックウェーブを鹵獲しているのとは別のロボット達はエネルゴンの含む鉱石を喰らい、蓄えている。満タンまでいくと、体の一部分に結晶が出来上がるようだ。

 

 『狙われているのは、やはりエネルゴンか』

 

 「エネルゴンってなんだったっけ……(ヒソヒソ)」

 

 「イチゴは知らないのか」

 

 「ニュース分の知識程度しかないよ」

 

 トランスフォーマーが教えてくれたクリーンなエネルギー……

 

 「私達人体が触れても何ともないけど、トランスフォーマーとか機械で触ると爆発しちゃうんだよ」

 

 「……ひょっとして芽亜おばさん……触ったのか?」

 

 「うん!!」

 

 科学者の一部から、流石だ……という賞賛の視線を感じた。

 

 「そのぐらいで構わないわ……もう、エネルゴンをエネルギーとして使用する可能性はゼロに近いし」

 

 アレクサは片方の手で頭を抱えている。

 

 「みんなに有用性を証明できるあのタイミングで敵の襲来……エネルゴンを実装する事がリスキーであるとしか見做されなくて……」

 

 『敵の狙いがエネルゴンであると判断された以上、妥当な判断だ』

 

 「そして……」

 

 敵のロボットが豹型から人型のロボットに変形する様子が映し出される。

 

 「今回現れた敵はトランスフォーマーである事が確認できました」

 

 「つまり……」

 

 「よって、これはトランスフォーマー同士の戦いであり、争いには手は貸さない……それが各星の結論であり、地球各国でも採用された指針となります」

 

 「何も……しないって事?」

 

 イチゴ達の集まりの方を向いてアレクサは言った。

 

 「デビルーク星の王も、この考えに賛同しました」

 

 関係者だという話を踏まえてリトの話を持ち出されると、何も言えない…………思わずヤミに目配せした、彼女の諦めるよう促す視線からするに、本当の事らしい。

 

 「イカトンボの入れ知恵らしいよ」

 

 「え?スラストか……」

 

 『イカトンボか〜あいつ元気してんのか?』

 

 『スラストか……ええい、胸糞悪い』

 

 イカトンボ……もといスラストは、元々デストロンの軍師だったトランスフォーマーだが、デストロンを裏切ってユニクロンに付き、そのユニクロンからも放逐同然の扱いを受けた事でどうにもならなくなった所をヤミにサルベージされ、そのままデビルークの所属になっている。烏帽子のような頭に、ジェット機の翼を持つ彼は確かにイカトンボとしか言いようがない。

 

 「なんだよそれ!!」

 

 キッカーが叫び、トランスフォーマー達に飛び乗ってアレクサに近づく。

 

 「地球が狙われたんだぞ、指咥えたまんまじっとしてろってのかよ!!」

 

 「……………」

 

 「答えろ!!」

 

 キッカーは沈んだ表情のアレクサを責め立てる。

 

 「キッカー、これはアレクサ1人で決めた事じゃない。アレクサだって悔しいんだよ」

 

 アレクサと同年代程の青年が1人、そんなキッカーを諌めに入った。

 

 「けどよ!!」

 

 「ありがとう、ラッド……キッカー、悔しいけど仕方のない事なのよ……デビルスプリンターの件もあって問題も山積みで、敵がトランスフォーマーとしか分かってない今の状況で下手な判断はできないの」

 

 「トランスフォーマーはトランスフォーマーで良いじゃねえか」

 

 「よくないなぁ、キッカー……敵はトランスフォーマーの……どこの所属だ?って話になるだろ?そうなったら矛先を向けられた瞬間、サイバトロンはデストロン、デストロンはサイバトロンを疑いだす」

 

 「げぇ、マジかよ……」

 

 「今はサイバトロンとデストロンが手を取り合ってここにいる……が、これまで争ってきた時間と比べりゃ踏めば簡単に砕ける薄氷のようなもんだ」

 

 『ガーランドの言う事も、可能性としては否定できない』

 

 「どちらでも構わないという言葉も出ていたし……難問よね、どうもコンボイ達になんとかして欲しいらしくて……」

 

 「………………」

 

 「はいは~い」

 

 間鈴は手を挙げる。

 

 「はい、どうぞ」

 

 「デビルスプリンターが死んだトランスフォーマーを復活させたという可能性はないの?」

 

 『デビルスプリンター……大昔のトランスフォーマーを復活させたというあれか……』

 

 「それはない……と判断されたわ。グランドコンボイとあなたが取ってきた戦闘記録、そしてギド・ルシオン・デビルーク氏から提出していただいた戦闘記録、あれで確認できた特殊な波形が今回現れた敵にはなかったから」

 

 「そんなのあったんだ……」

 

 ギドとベリアルの一騎討ちの間、データの計測に勤しんだ軍の方々の涙ぐましい努力が想像できるようだった。

 

 「それも含めてトランスフォーマーと分類された結果についても公表せず、当分の間秘匿する事になったわ……」

 

 イチゴが手を挙げる。

 

 「あの、オレ……ニュースであいつらに襲われてるのを見てここに来たんだけど……」

 

 敵の存在はテレビに堂々と映っていた。

 

 「その件に関しては、当たり障りのないカバーストーリーを練っている所です」

 

 「そうですか……」

 

 「納得できるか!?んなもん!!」

 

 叫び続けるキッカーは、グランドコンボイに摘み出される。

 

 「あ、おい離せ!!」

 

 『やめないか、キッカー』

 

 「嫌だー!!俺は出ていかないぞー!!俺は1人でも戦うんだー!!」

 

 キッカーはグランドコンボイに摘まれた状態でジタバタする。

 駄々っ子のようで見ていられないが、そうしたい気持ちはイチゴも同じだったため見るだけになった。

 

 『サイバトロンでも、デストロンでもない……我々は、何と戦うというのだ?』

 

 アイアンハイドの呟きが、空しくルーム内に響き渡った。

 

 〜一時間後〜

 

 その話が終わった後オーシャンシティーが引き続き狙われる可能性を鑑み、各星、各国の総意でオーシャンシティーに集まった科学者達は各々の母星に帰還する事となった。(このすぐ後、キッカーはグランドコンボイとアレクサの話し合いでグランドコンボイの所属に入る事をイチゴは知らない)

 ガーランドも、ティアーユも、間鈴も……デビルークに帰還する事になる。

 帰還の準備にヤミは張り切っていた。

 説明しよう。ガーランドは、ヤミに恨みを持つ人間に命を狙われた。以来ヤミは、家族が命を狙われるのに敏感になっているのである。

 

 「ガーランド、用意は終わりましたか?えっちぃ本なんかはありませんよね?」

 

 「んなもん、いちいち聞かないでくれよ。ママ……俺の分は終わったよ」

 

 「ある事は否定しないんだね」

 

 「大丈夫、生物なんだから何冊持ってたって恥じる事じゃないよ」

 

 「どんなの中心に探してるの〜?」

 

 「…………あんまり……聞かないであげて……」

 

 「イチゴのやつ、我先に外を出やがって……」

 

 イチゴはその間……スカイファイヤーと話していた。

 

 『すまねえな、他の星の連中がそう決めたんなら……俺達としてはお前さんをこれ以上巻き込む事はできない』

 

 「…………うん……」

 

 『ところで、お前さんはあの中に混ざらなくて良かったのかい?』

 

 「あんなにいたんじゃ、オレ邪魔でしょ。荷物持ちなら後で行けばいいし」

 

 『やれやれ……ガーランドの言った通り重傷だな(小声)』

 

 「何か?」

 

 『嫌、なんでもねえ』

 

 「ごめん、これ以上力になれなくて……」

 

 『そんなの子供がいちいち気にすんじゃな〜いの、俺達に任せとけってだけの話なんだからさ』

 

 「オレ、子供じゃないんですけど……」

 

 『ラッド達より下の子はみんな子供だろ……ま、年が万とかいってる俺達にとっちゃ誤差なんだけどな』

 

 「……そうなんだ……ハハッ」

 

 苦笑いがイチゴの口から出てくる。

 

 『よし、笑ったな……苦笑いでも笑えば元気が出るぞ〜んじゃあ、まあサムライとニンジャ達にも色々言っといてくれよな!!』

 

 「分かった、それじゃあ」

 

 〜オーシャンシティー 外〜

 

 ガーランド達の荷物を持って通路を歩いた。

 

 「これが答えだなんてね……」

 

 「あれが第三勢力だっていうのは、みんななんとなく気づいてるんだけどね」

 

 「しょうがないよ……ティアーユおばちゃん、イチゴお兄ちゃん。仮にアンノウンでも、トランスフォーマーに真っ向から挑みたい奴らはそうそういないよ」

 

 「相手は400万年以上戦う事のできる体力のある奴達、侮れない」

 

 「そうですよ、危険を顧みない真似は控える事です」

 

 一人一人が鋼鉄の身体を持ち、ビーム兵器は標準装備、スペースブリッジによる距離や相対性理論などの時空間の齟齬を無視して一瞬で目的地に辿り着けるワープ技術……

 誰もこんなのとまともに戦いたくはない……かもしれない。

 

 「…………………」

 

 ガーランドは黙り込んでいる。

 

 「兄さん、どうかした?」

 

 「こっちに戻る算段を考えてる所だ……と言ったらどうする?」

 

 「容認はできません、ガーランドがここは安全と言ったので今までは認めていたのですが、敵が来るこの状況では……です」

 

 「ガーランド。ヤミお姉ちゃんが心配してるから、素直に言う事聞いといた方がいいよ」

 

 「へーいへい」

 

 「ガーランドお兄ちゃんも大変だね〜」

 

 「あなたもですよ、間鈴。芽亜に似てすぐ危険に首突っ込むんですから」

 

 「あ〜」

 

 駐車場のスペースに入る。

 

 『マスター達、こっちだぜ〜』

 

 ヤミの宇宙船、ルナティーク号が呼んでいる。エイのような形で、中にドクロっぽい人格データを持つ。

 

 『ではヤミ様達、イチゴ様は私が送りますので』

 

 カイがヤミ達に挨拶をする。

 

 「よろしくお願いします」

 

 「会ったばかりで悪いけど……元気でね」

 

 「はい、ティアーユさんも元気で」

 

 「イチゴ、体に気を付けてくださいね」

 

 「うん」

 

 「次何かあったら私が看るから」

 

 「きちんと免許とってからな」

 

 「……分かってる」

 

 「じゃあ、またね〜」

 

 そして……ガーランド達と別れた。

 

 〜現在〜

 

 銀河警察もダメだった。

 今回の襲来もサイバトロンとデストロンの長きに渡る戦いと同一視し、星々と同じようにトランスフォーマー同士の戦いには参加しないと公式で声明文を出している。

 もっとも、セブンガーが狙われた時に動いてない時点でそういう方針に固まってたのかもしれない。

 リクが情報をくれた惑星グラスの時と違い、敵が明らかに軍隊の如き動きをしていたのも大きい。小規模の組織ならまだしも、軍を対象となると警察もなんともしようがないのだろう……デビルスプリンターの件は、最近別の宇宙から広まったとされるとある噂……ベリアルの因子で作られたクローンの話も含めて宇宙の脅威と見做され、いつでも捜査をすると豪語しているようだが……

 

 「このまま放っとけっていうのかね……」

 

 どこも動かない、動けないとなると、もどかしい。

 

 『侍の皆さんと言ってる事とやってる事は似たようなものでしょう、今までそうしてきたか、そうせざるをえない状況になったかというだけで』

 

 「あ、そこ持ち出されると弱いな……」

 

 『さあ……そろそろ森を抜けて、街に着きます』

 

 気を取り直して……と思った矢先に、モニターに見覚えのあるものが映っていた。

 

 「……………?」

 

 森と森の間を縫うように黒い犬型の大きなメカ……クコチヒコが走ってる。

 

 『!?』

 

 中に乗っているのは当然……

 

 「お前は!?」

 

 『…………ほう』

 

 「久しぶりだね」

 

 すぐにイチゴは戦闘態勢に入る。

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