スーパーロボット大戦Z Another Chronicle   作:レゴシティの猫

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お待たせしました。
さあ、解剖の時間だよ〜!!
解剖の時間だよ〜(エコー)


第28話 Second wave 〜恐れを添えて〜 Cパート

 〜一方その頃〜

 

 かつて、デストロンが10年前の戦いにおいて居を構えていた場所……一隻の宇宙船の残骸の跡にエネルゴン採掘基地を作っていた。

 そこにも、謎のトランスフォーマー達が襲撃をかけてくる。

 

 『敵襲かよぉ!?』

 

 警備にあたっていたサンドストームにも、魔の手が迫る。

 グランドコンボイ達は、それを迎え撃とうとしてスペースブリッジを準備、先遣隊としてスカイファイヤーを派遣……

 

 『行くぜ!!』

 

 半ば勝手にコックピット部分に乗り込んだキッカーの指示の元、鳥型の謎のトランスフォーマーを撃墜していく。

 

 『我々も行くぞ』

 

 『これの出番ですね!!』

 

 グランドコンボイ達は、オムニコンから支給されたエネルゴンスター(1500以下のダメージを無効化するバリア形成、効果6発)を装備して出発した。

 

 『はあっ!!』

 

 到着早々、敵を蹴散らしていく。

 

 『うぉぉぉぉぉぉ!!』

 

 手持ちの銃からエネルギー弾を撃ち出し、敵に当てて破壊していく。

 

 『誰か、手の空いた者は救助に向かってくれ!!』

 

 『俺が行きます!!』

 

 『エネルゴンスターがあるとはいえ、過信するんじゃないぞ』

 

 『分かってます!!』

 

 ロードバスターは走る。

 グランドコンボイの言葉があったとはいえ、敵と味方の撃ち合いになってもびくともしない己にロードバスターは高揚感を感じた。

 

 『ふぅ~、爽快だぜぇ!!』

 

 ロードバスターはそのまま救難信号のあった場所に向かう。

 下へ降りるエレベーターも壊れていた。

 先は見えない……

 

 『ええい、ままよ!!』

 

 ロードバスターは下の階まで飛び降りた。

 ダメージを負う程ではなかったが……下まで着地した衝撃で、数秒動けない。

 

 『ゼェ……ゼェ』

 

 体勢を取り直したロードバスターは先に進んだ。

 豹型のトランスフォーマーが、エネルゴンの鉱脈を捕食している。

 

 『何!?あいつら!!』

 

 叫びで気付かれ、目が合う。

 

 『来る!?』

 

 襲われる事を予感し、ロードバスターは身構える。

 その瞬間……何機か、消えた。

 

 『消えた?』

 

 うんともすんとも言わない、まるで……最初からいなかったかのように。

 

 『どういう……事だ?』

 

 訳が分からないが……グランドコンボイの元に合流する事にした。

 

 『……と、いう訳です。司令官』

 

 『分かった、警戒は続けてくれ』

 

 『ハッ!!』

 

 『俺達が相手をしていたのも何体か消えていた、どういう事だかさっぱりだ』

 

 『この辺一帯はやっつけたんなら、それで良いんじゃねえか?』

 

 『…………………』

 

 そう話していると、通信が割り込んできた。

 

 『司令官、大変です』

 

 ラチェットだった。

 

 『どうした?ラチェット』

 

 『敵の反応を見失ったと聞いて、調べてみましたところ』

 

 『何か分かったか?』

 

 『それがですね……』

 

 『なんだと!?』

 

 〜某山 山中〜

 

 先日の敵が数体現れた。

 

 「これは……」

 

 トランスフォーマー……そう結論づき、星々はこれを静観するよう決定した。

 

 『!?』

 

 「おい、どうなっている?」

 

 これらを呼び寄せたのは、ルナティーク号にいた者達の恐れだった。

 それを知るのは……少年のみ。

 

 「そういう……あれか……」

 

 ヤミ目掛けて適当にニュルニュルするものか、民の怨嗟の声でもぶちまけてやろうか……それとも息子の死に様でも……と思ったが、ルナティーク号の介入によって乗員が少年の能力の対象に追加、それを可能としうる存在……謎のトランスフォーマー達に差し替えられた。少年にとっても未知の存在であり、制御下にないそれを、戦力として期待はできない。

 

 「退却だね、これ」

 

 「いけるのか?」

 

 「ほらっさっさと変形、アニマルモード」

 

 「ああ」

 

 クコチヒコは動物の状態に変形して、走り去ろうとする。

 

 「させるか!?」

 

 「やらせません!!」

 

 イチゴとヤミは追撃に入った。

 

 「フッ」

 

 クコチヒコは振り返る事なく尻尾を翳す。

 その瞬間……太い樹が地面から伸び、カイ達の足を掴む。

 

 『この感触……植物?』

 

 「あっこれは……シバリ杉?」

 

 モモがよく使役する、植物の一種だ。

 イチゴは周辺を見渡す……が、頭や顔に相当する部分はない。

 

 「またね〜」

 

 犬に変形したクコチヒコは、颯爽と去っていった。

 

 「待て!!」

 

 「追わないと……あ、この……離れ」

 

 ヤミが喘いでいる、シバリ杉のような何かに縛られて動けないのか……?

 

 「おばさん……仕方ない。カイ、ちょっと外に出して」

 

 『ちょっとだけですよ』

 

 カイから脱出して……カイから万能工具(ツール)を持って、ヤミの足元付近をキコキコと削る。

 

 「イチゴ……」

 

 「動けそうになったらすぐ飛んでよね」

 

 数秒でヤミの解放に成功、ヤミは背中の翼で飛び上がる。

 

 「助かりました」

 

 すぐにイチゴはカイに回収された。

 

 「気にしないで、それよりあれ……」

 

 謎のトランスフォーマー達は、訳も分からずに辺りを見回し……空を飛ぶ……かのように速さがゆっくりだった。

 だが、そんな行動もすぐに破壊活動に切り替わる。

 

 「倒すしかありませんね……ルナティーク号、今度こそ下がってください」

 

 『仕方ねえなあ』

 

 ルナティーク号は後方に下がる。

 

 「では行きましょう」

 

 別回線から通信が入る。

 女性の声だった……聞き覚えのあるような……

 

 『あのーせっかくだし、そいつら爆破させないでおいてくんない?今爆速でそっち行くから』

 

 「why?」

 

 『待ちに待った解剖チャンス、到来。以上!!』

 

 「…………活け〆がいい?」

 

 ※基地内部に持ち込んでからトランスフォーマーの内部を潰して、体だけ残すつもりでいいかと聞いている

 

 『まあなんでもいいや、とにかくボディー残しといてね』

 

 それだけ言い残して、通信は切れた。

 

 「仕方ありませんね」

 

 ヤミは髪を拳に変身させた。

 

 「じゃあ、おばさん。行こう!!」

 

 〜数分後〜

 

 一発殴れば倒れる……その程度の敵しかいなかったため、すぐに終わった。

 

 「これで全部?」

 

 「ええ……お疲れ様です、イチゴ」

 

 ヤミはしばらくニッコリとし続ける。

 

 「な、何?」

 

 「可愛がってた子供が頼りになる程成長を感じるのは嬉しいものですね」

 

 「え……そうかな?」

 

 「はい」

 

 ジープに乗って、ストレイジの女性二人がやってきた。

 

 「間に合った?」

 

 「今終わりました」

 

 「よっしゃあ!!」

 

 「ユカ、本当にこれ持って帰る気?」

 

 「当たり前じゃ~ん」

 

 「仕方ないな〜」

 

 その時、スペースブリッジが開く。

 

 「?」

 

 『来たな』

 

 ガーランドの言葉通り……グランドコンボイ達が、向こうから現れた。

 

 『なんだ、結構早い再会じゃねえか』

 

 スカイファイヤーがカイを見て挨拶がてら軽口を飛ばす。

 

 「そうだね……」

 

 『全員、危険だ。下がってくれ』

 

 「既に倒した後です。グランドコンボイ総司令官……トドメはさしてないだけで」

 

 グランドコンボイ達は、敵を見据えた。

 体の電流が漏れ出て、倒れているのみとなる。

 

 「なんだよ、もう倒しちまってたのか」

 

 キッカーはスカイファイヤーの座席から降りた。父親が製作したというパワードスーツを身に纏っている。

 

 『流石というより他にないな……』

 

 『なんでそのままにしてるんだ?』

 

 『そこのお姉さんが解剖してえって言うんだよ、この機会に体残しといてくれってな』

 

 ガーランドがルナティーク号越しに説明を始める。

 ストレイジの隊員……ユカはピースをする。

 

 『解剖か……今後を考えて調べる必要性はあるかもしれませんね』

 

 インフェルノは、ユカの言葉に肯定的なようだ。

 

 『解剖か……敵とはいえ、考えると怖いな』

 

 「君も大歓迎だからね〜!!」

 

 ユカの言葉にロードバスターは恐怖する。

 

 『ヒッ地球人、弱っちい癖に怖すぎだろ!!』

 

 そしてその勢いのままホットショットの後ろに隠れる。

 

 『ロードバスター、怖いのはわかるが俺の後ろに隠れられても困るぞ』

 

 『申し訳ありません、ホットショット殿!!』

 

 ロードバスターはすぐにホットショットから離れ謝罪する。

 

 『どうせ解剖するなら、サイバトロンシティに運んでやった方がよくねえか?』

 

 「サイバトロンシティ……?なんで?」

 

 ユカは聞き返す。

 

 『シティに残ってる科学者達も、内心調べたがっているかと』

 

 「え……残ってたんですか?」

 

 ヤミは驚いた。

 

 『俺も残っときゃ良かったな』

 

 『ガーランド君……』

 

 『ああ、何人かな……そん中にこいつの彼女もいてさ』

 

 「ミ、ミーシャとはそんなんじゃ」

 

 『お、俺は彼女と言っただけだぜ』

 

 「テメー!!」

 

 キッカーはスカイファイヤーの腹部分を蹴った。

 

 「スカイファイヤー、青少年をからかうものじゃありませんよ」

 

 『ハッハッハッまあ冗談はさておき、リスクをストレイジの基地に背負わせる訳にはいかねえと俺は思うぜ』

 

 リスク……捕まった仲間を取り返しに奴らがやってくる……とか、その辺だろうか。

 

 「……それもそうだね」

 

 『話を進めるならば、君達の上の方にも便宜を図っておいた方が良いな』

 

 「そうしよう、ユカ。ありがとうございます」

 

 ヨーコは礼を述べた。

 

 『では、サイバトロンシティへ行こう』

 

 〜ルナティーク号〜

 

 成り行き上、カイやトランスフォーマー達と共にサイバトロンシティまで随行する事になった。その後にデビルークへ帰る予定だ。

 ガーランド達はヤミ達に大人しくしているよう言われていた、そんな訳で……座席に座って雑談に入っている。

 

 「ねえ、そういえば……もう1人のイチゴお兄ちゃんの事はさておき、あの黒い犬って何が言いたかったの?ガーランドお兄ちゃん」

 

 クコチヒコの言った言葉が気になる間鈴だった。

 

 「私も気になる」

 

 アンまで話に入ってきた。

 

 「そりゃあ……子供の話出しといてから、王だの機能だの言ってるんだから……代替わり(・・・・)の話だろう。巫女の娘なら、巫女を継がせるのに誰も文句が付かねえからな」

 

 「ふ~ん、代替わり?なんで?」

 

 「男を知って、結ばれ、子供まで儲けた巫女をいつまでもその座に据えとくのか?って話だ。お幸せに……って思うやつもあれば、裏切りやがってこんちくしょう!!って思うやつもいるかもしれない。どちらにせよ……巫女引退の時来たるってな。だが……巫女がどういう形式かまでは知らんが、依代という意味でならそれ相応の資質を要求される。神の格式次第じゃ次はなかなか見つからないだろうな……」

 

 「その次が、娘って事?」

 

 「それまで神の器だった女の子供だ、巫女としてかなりの適性を持ってるとは思わないか?」

 

 「言えてる〜」

 

 「あのロボの話振りだと、まだそうじゃないみたいだけど……」

 

 「成長を待ってるのかもな。人格を残しつつ神の器であれ……となると神の力に耐えられる(スパーク)が必要になる……それまで何の因縁もなかった者がそれらを醸成するのに十年かそこらか……」

 

 「………………」

 

 アンはガーランドの額に手を当てた。

 

 「俺は素面だぞ」

 

 「ガーランド、言ってる事が変だよ」

 

 「アンちゃん、思春期が終わった後のそれはもう手遅れって言うんだよ」

 

 「そうなんだ……」

 

 「勝手に言ってろ。ただ……それを俺達が聞きにいった所で困惑するだけだろうし、向こうが織り込み済みだったら恥ずかしいのはしたり顔で話すこっちなんでな……この話はこれでお開きだ」

 

 「そうだね」

 

 「ちぇーっ」

 

 ヤミとティアーユと芽亜が帰ってきた。

 

 「3人共、何の話をしてたの?」

 

 「………………継承?」

 

 「………………分析」

 

 「………………そうだな、神が何を望んでんのかって話だな」

 

 「ガーランド……」

 

 ヤミもガーランドの額に手を当ててきた。

 

 「熱はないようですね」

 

 「ママまでか」

 

 〜森林〜

 

 一通り離れた所で少年はクコチヒコと話した。

 

 「気分はどう?」

 

 「さっきも言ったが良い気分だ、ずっとこのような姿でいるのは面映ゆいがな」

 

 流石にメカっぽい犬の姿を衆目に晒すのは恥ずかしいクコチヒコだった。

 

 「恥じ入る事はない、カッコいいよ」

 

 クコチヒコは、この姿に練ったのは中にいる少年である事を思い出す。

 

 「そういえばだが、(あやかし)巫女(みこ)の元に一瞬で行けるように動きたいのだが、そのようにする妖術はないものか……」

 

 「…………できるよ」

 

 「何!?」

 

 「オレは以前、すずさんの魄力を喰らって体を大きくした……この中にはすずさんの因子が少しあるって訳。だから彼女がどこにいるか、実は手に取るように分かる」

 

 「ほう……」

 

 「後は君次第、どうする?」

 

 〜サイバトロンシティ内〜

 

 謎のトランスフォーマーを運んできたユカは、準備を終えて立っていた。

 交渉は終わった、解剖して得られた各種データなどは持ち帰っていいが、現物はダメだそうだ。グランドコンボイ達の言葉にも一理あるため、仕方ない。

 慣れない地、知らない顔もいるがそこはそれ。外国の同じ志を持つ者として信頼している。

 

 「さあ、解剖の時間だよ〜」

 

 防護メガネを装着したユカは、電気メスの電源をオンにする。

 どこから刻もうか?どこの部位から穿(ほじく)ろうか?器官はどうなっているのか?それは機関と呼ぶべきなのだろうか?脳はどのような構造になっているのか?トランスフォーマー達は解剖した試しがない……任意でのX線での見取り図(マイ伝EDのアレ)が精一杯だった……だが、燻る好奇心は、今、その出口を見つけた。

 もはや、誰も今のユカを止める事はできない。

 

 〜????〜

 

 そこは、ある星の王だった者以外、誰もいない場所……だが、ただの空洞ではない。そこには、死した命が佇んでいる。

 

 『まずい……』

 

 『テラーコンが(↓)!?』

 

 『テラーコンが(↑)!!』

 

 『我が部下達が!?』

 

 『『『解体される〜〜〜!!』』』

 

 『落ち着け、解体されたからどうなるという訳でもない。ブラックボックスのままテラーコンを再現などできん筈だ』

 

 『念のため、信号はオフにしておこう』

 

 『探知されないようにな』

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