スーパーロボット大戦Z Another Chronicle   作:レゴシティの猫

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スーパーロボット大戦Z!!byハルキ


第29話 破壊指揮官メガザラック!! Cパート

 ウルトラマンが姿を変えた。

 急にムキムキになり、フェイス部分のプロテクターが新設されている。

 その様は覆面を被った赤いレスラーと言わんばかりだ。

 

 『ショック!!』

 

 ショックウェーブはウルトラマンに狙いを定め……全砲門からビームを斉射する。

 

 『ジュワッ』

 

 だが、ショックウェーブの攻撃は一段と筋肉量の増した肉体の躍動を助長するのみとなる。

 

 『……………』

 

 ウルトラマンはメガザラックに、二度人差し指をクイッと上げて「来な」と挑発する。

 

 『面白い、受けて立とう!!』

 

 メガザラックはウルトラマンに歩いて近づいた。

 両者、向かい合う。

 

 『……………』

 

 『……………』

 

 テツが音頭を取った。

 

 『レディー、ファイト!!』

 

 「ええ……」

 

 ヨーコはドン引きする。

 

 『あー………その場のノリで、言わなければと思いまして……』

 

 ともかく、ゴングは鳴った。

 

 『ジュワッ』

 

 ウルトラマンはメガザラックの胸に張り手を入れる。

 

 『む!!』

 

 メガザラックは一歩下がる。

 

 『ハァッ!!』

 

 メガザラックは反撃に入りウルトラマンの胸板に殴打を加える。その攻撃でウルトラマンは一歩退くものの、反動を利用してパンチを入れる。

 そのままスープレックスをキメる。

 

 『まだ……まだだな!!』

 

 メガザラックの脳内に声が響き渡る。

 

 『もう良い、メガザラック……ウルトラマンが相手では部が悪い。別の戦力を送ろう、そいつに後を任せよ……お前は本来の使命を果たせ』

 

 『おつかれ~下がっていいよ〜』

 

 メガザラックの主の言葉はそれで終いだった。

 

 『かしこまりました、行くぞ……ショックウェーブ!!トランスフォーム』

 

 『ショック!!トランスフォーム』

 

 メガザラックは主の導きのまま変形し、その場を後にする。

 

 『野郎、待ちやがれ!!』

 

 『逃がしませんよ!!』

 

 スカイファイヤーとテツは追撃に入る。

 

 『テツ、成層圏から怪獣が飛来するわ』

 

 だがその時……空から一体、怪獣が降ってくる。着地する瞬間だけはバーニアでゆっくりと降り立った。

 ゴモラの特徴を持つメカ……いうなれば、メカゴモラ。

 

 『!!』

 

 「怪獣!!」

 

 『敵さん、隠し玉を持ってたってわけか!!』

 

 そのメカゴモラは、殿を務めるように立ち塞がる。

 

 『どうします?』

 

 スカイファイヤーは考える。

 怪獣を放っておけば周辺の被害は計り知れない……かと言ってショックウェーブ達を放っておけばグランドコンボイ達のいる地点に攻めてくる。グランドコンボイ達の心配はしていないが、可愛い部下の身が危険だ。

 二手に分かれ、両方を叩くのが肝要だろう。

 そこまでは深く考えなくとも自ずとたどり着く、問題は人員の割り振りだった。

 自分は当然ショックウェーブ達を追わなければならない、トランスフォーマー同士であるし……ショックウェーブがこちらを裏切った形になる。

 テツも彼らを追ってここにいる、だが目の前にいる怪獣を捨て置く事もしないだろう……

 ウルトラマンは……向こうからの言葉は分からないが、心情はテツと同じ……であってほしい。

 イチゴ及びカイが動けば四対ニだが、動けないので三対ニ。

 人がいるこの場であまり戦える者が離れない方が良さそうだ……

 それでも、グランドコンボイ達と自分とで挟撃できるこの状況を逃す訳にはいかない。

 

 『俺はあいつらを追う、あんたらにこいつを任せていいか?』

 

 『はい!!』

 

 『ジュワッ』

 

 思った以上に快く引き受けてくれた。

 

 『あんがとさん、行くぜ!!』

 

 スカイファイヤーは変形してショックウェーブ達を追った。

 

 『さて、いきましょうか』

 

 ウルトラマンはコクリと頷き、デカバイクロボと共に歩き出した。

 

 『デューワッチ!!』

 

 ウルトラマンはメカゴモラに蹴りを入れる。

 デカバイクロボも別方向から蹴りを加える。

 メカゴモラはウルトラマンに頭突きを入れて対処に入った。

 ウルトラマンはメカゴモラの頭部にチョップを入れて防御。

 メカゴモラは勢いに乗じウルトラマンに噛み付いてくる。

 

 『ジュッ』

 

 ウルトラマンは少し痛そうだった。

 噛み付かれたのだ……無理はない。

 だが、そのまま組み付いて地面に叩き落とす。

 受け身を取ったメカゴモラは角にエネルギーを溜める。

 

 『来るぞ、ハルキ……機械仕掛けとはいえゴモラの超振動波は強力だ!!』

 

 「お……押忍!!」

 

 メカゴモラは角からエネルギーを解放する。

 一直線に衝撃波が進む。

 ウルトラマンは腕を組み、防御の姿勢に入る。

 

 『ジュワッ!!』

 

 ウルトラマンは体全体で受け止めた。

 ウルトラマンは息が上がる仕草を見せる。

 

 「ゼット様……頑張ってください」

 

 「何かできる事はないのか?」

 

 イチゴとヨーコの近くに巨大な影が近づく。

 

 『イチゴ様、もう大丈夫です』

 

 声で誰なのか分かり、イチゴはフフッと笑う…………

 

 『デカバイクロボも変形できるんですよ』

 

 デカバイクロボはデカバイクに変形し、飛び上がってメカゴモラにタイヤで攻撃する。

 そして後退しデカバイクロボに戻る。

 たじろいだメカゴモラは一転、勢いを付け跳躍する。

 

 「……ああ、あれは!!」

 

 昔、武闘家に襲われた覆面レスラーが使っていた技……トルネードプレス!!

 メカゴモラはそれを披露してきた。

 

 『これは……直撃はマズいですね!!』

 

 デカバイクロボの足を起こし、メカゴモラの頭部に攻撃を入れる。

 

 『!!』

 

 『今です!!』

 

 そこから回転して脱出、事なきを得る。

 だが、ウルトラマンのカラータイマーが点滅を始める。

 

 『時間をかければかけるほど……不利になりますね……』

 

 『時間切れです』

 

 カイは歩き出す。

 

 『!!』

 

 「ありがとう、カイ……すぐに終わらせよう」

 

 イチゴは操縦桿を握る手に力を込める。

 

 「勢いで止められなかったけど……大丈夫かな?あれ……」

 

 先程ウルトラマン達が戦っている間にイチゴはカイに呼ばれて入り込んでいった。

 

 「せいやっ」

 

 カイは万能工具(ツール)を持ち出し、メカゴモラに向かって振り回す。

 

 『ジュワッ』

 

 ウルトラマンも丸太のように太い蹴りを加えて追撃に入る。

 

 『やっ!!』

 

 メカゴモラは反撃のため、カイに頭突きを繰り出す。カイは飛んで避ける。

 

 『角に気を付けてください!!』

 

 テツの言葉で先程の超振動波を思い出したイチゴは、メカゴモラの角に狙いを定める。

 

 「カイ、構えて」

 

 『はい!!』

 

 「うおおおおお!!」

 

 万能工具(ツール)に力を込めてまっすぐ振り下ろす、その一撃はメカゴモラと角を両断した。

 

 『すごいパワー……流石王妃製ですね』

 

 『いや~ララ様に作っていただいた時よりスペック上がってますねこれ』

 

 「それより早く終わらせましょう」

 

 『ジュワッ!!』

 

 『ソードトルネード!!』

 

 テツは再度デカバイクロボのブレードを展開、回転してメカゴモラに突っ込む。

 装甲にダメージを与えられてはいないが、動きは止まった。

 

 『決めるぞ、ハルキ!!』

 

 「押忍!!」

 

 ウルトラマンは、メカゴモラを掴み……空中まで投げ飛ばす。

 

 『手伝います』

 

 デカバイクロボの腕からロープが出て、メカゴモラを捕らえる。

 

 『イチゴ君はウルトラマンのところまで、こいつの位置を調整してください』

 

 『はい!!』

 

 「いくよ!!」

 

 カイは空を飛び、上空まで飛んだところでメカゴモラを蹴りを入れてウルトラマンのところまで動かす。

 

 「行くっすよ〜ゼットさん!!」

 

 『ああ!!』

 

 『ゼスティウムアッパー!!』

 

 ウルトラマンは拳に炎を纏わせ、そのままアッパーをくらわせる。

 

 『─────!!』

 

 メカゴモラは爆発した。

 近辺に敵なし……この場は勝利だ。

 

 「メガロポリスは日本晴れ、です」

 

 『ヴイ!!』

 

 『ジューワッチ!!』

 

 ウルトラマンはイナズマの跡を付けて飛んでいった。

 

 〜外〜

 

 ハルキは近場からひょっこり現れた。

 

 「ハルキー!!無事だったか」

 

 ヨーコはハルキを見つけて駆け寄る。

 

 「ウルトラマンさんが助けてくれました!!あれ?あの人はどこっすか?」

 

 「ここです」

 

 イチゴはカイから降りた。

 

 「無事でしたか、良かった〜」

 

 イチゴを見てハルキは嬉しそうだった、だがヨーコに嗜められる。

 

 「コラ!!自分の身も心配しなさいよね」

 

 「あ〜すいませんっす!!」

 

 ストレイジの上から通信が入ってきた。

 

 『あんたら、無事?』

 

 「はい」

 

 「救助に成功したっす」

 

 『何はともあれ、無事で良かったよ……』

 

 『ユカが息巻いてるから、そろそろずらかった方がいいぞ〜』

 

 イチゴにとって聞き覚えのある人の声が聞こえてきた、ストレイジの服装だったので多分仲間だろう……

 

 「了解しました、これより帰投します」

 

 「オレはもう大丈夫ですから、ここからは別行動にしましょう」

 

 トランスフォーマー達がどうなっているか知りたいイチゴ。

 だが、テツに止められた。

 

 『そういう訳にはいきませんよ、ここに至るまでのいきさつをしっかり語ってもらいますから』

 

 「そんな……」

 

 『まあ、情報提供レベルなので気楽に構えて構いません。向こうは……僕の仲間達に任せます』

 

 〜余談〜

 

 怪獣に分類されたそれの爆発して残ったものは、ストレイジ並びに防衛軍の管轄として解剖された。

 

 「すっげえ、これ……どう見ても機械生命体なのに、有機生命体の遺伝子構造を持ってる……でも中身の組成は………」

 

 解剖したトランスフォーマー達と一緒だった。つまりは……

 

 「もう少しでまとまりそう」

 

 イチゴの斬った角の方が、ある青年に利用されるのは別の話……

 

 「キエテ……カレカレータ」

 

 〜デザートシティ〜

 

 エネルゴンの採掘場に、ショックウェーブ達が攻めてきた。

 

 『来やがったか!!』

 

 グランドコンボイ達はショックウェーブ達を追っているスカイファイヤーからの情報を元に集合し、迎撃にあたっている。

 

 『ショックウェーブ、お前本当に……』

 

 『ショック、エネルゴンコッチ』

 

 ショックウェーブの先導により、謎のトランスフォーマーはエネルゴン加工の工場へと動き出す。

 

 『させるか!!』

 

 グランドコンボイ達は銃器を構え、ビームを撃って迎撃する。

 謎のトランスフォーマーのみであればなんともなかったが、ショックウェーブが動く場は瞬く間に崩れる。ホットショット達ぐらいでなければ対処しきれなかった。

 

 『ショックウェーブ、貴様……何のためにこんな事!?』

 

 『ショック……メガトロンサマ、フッカツノタメ!!』

 

 意外な者の名前が飛んできた。

 

 『メガトロンだと!?本気か?』

 

 ショックウェーブがグランドコンボイ達を裏切るなら、理由としては妥当だろう。だが……

 

 『メガトロン……彼は消えた筈だ。ユニクロンに吸収されて…………』

 

 その時、グランドコンボイの頭の中に一つの可能性が浮かぶ。

 だが……それを口に出すのは憚られた。

 

 『押し通らせてもらおう』

 

 スカイファイヤーが空から現れた。

 

 『スカイファイヤー!!』

 

 『今回は頼もしい味方もいるぜ!!』

 

 新たに空を飛ぶロボが一機現れる……

 S(スペース)P(ポリス)D(デカレンジャー)のマークがあるから、所属はそちらか……?

 

 『ニューフェイス、機体の操作方法は叩き込んでるな?』

 

 『ええ……いつでもいけます』

 

 『先輩達の出る幕なんていらないかもね』

 

 『そう意気込むのもいいけど、油断は厳禁だよ』

 

 『お姉さん達の戦いもよく見てなさいよ〜』

 

 そのロボは地面に着地する。

 

 『そこのトランスフォーマー、所属と要件を言ってもらおうか』

 

 『銀河警察がこの戦いに介入するのか……いいのか?(小声)』

 

 元々銀河警察は、ヒュドラキャノンなど惑星破壊可能レベルの兵器が出ない限り、サイバトロンとデストロンの争いには介入しないスタンスだった……今回もそういう話だと伝わっていたが……

 

 『話が変わったってやつだ……サイバトロンとデストロンの争いかもしれないから何もできなかったが、そこのトランスフォーマーが地球に現れたおかげで分かった事がある……見ろ、胸のマーク』

 

 メガザラックの胸元には、所属を示すべき位置に何のマークもない。

 

 『つまり……やつはデストロンじゃないのか』

 

 『ショック!?』

 

 デカレンジャー達の言葉に、ショックウェーブは驚いた。

 

 『聞いたか?ショックウェーブ、お前は騙されてるんだ。戻ってこい!!』

 

 ホットショットはここ一番とばかりに叫んだ、昔いがみ合っていたとはいえ……今の仲間と争うのは忍びない。

 

 『……………』

 

 ショックウェーブはメガザラックを見る、騙されたと思い至らされた事から、その目は睨んでいるようだった。

 だが、当のメガザラックは……

 

 『騙したつもりはない。だが……私に協力せねば、メガトロン殿の復活も夢のまた夢だぞ』

 

 ただ、涼やかに返すのみだった。

 

 『……………ショック、ソノコトバ……シンジルゾ』

 

 そんなメガザラックの言葉を信じ、ショックウェーブは攻撃を続ける。

 

 『ショックウェーブ!!』

 

 ショックウェーブは依然敵のまま、状況は変わる事はない。

 

 『こんの、馬鹿!!』

 

 ホットショット達も迎撃を続ける他になし。

 

 『行け、キッカー!!』

 

 「おう!!」

 

 キッカーとロードバスターは我先にと工場内へと突入する。スカイファイヤーから連絡をもらったとはいえ別のサイバトロンシティにいて、中にいる人達の救助に今取り掛かるところだった。

 

 『人がいるだと!?』

 

 デカレンジャーはキッカーを見て、強化スーツを着ているが人がここに来ていると認識し、声をかける。

 

 『そこの車、そこの車!!』

 

 キッカーはデカレンジャーを認識すると、すぐに叫んだ。

 

 「ここは俺達が行く!!あんたらは露払いを頼んだ!!」

 

 『お先、失礼しまっす!!』

 

 『危険だ、無茶をするな!!』

 

 「中にまだ人がいるのに、無茶だとか危険だとか言ってられるかよ!!」

 

 キッカーとロードバスターは施設内に入っていく。

 

 『全く……』

 

 『まあ……援護しに向かいますか』

 

 『アサム達……ここは頼めるか?』

 

 『ロジャー!!』

 

 『すぐ戻ってくるからお願いね、センさん』

 

 『ウメコも……頼んだよ!!』

 

 センとホージーはデカウイングロボから飛び降りた。

 通常のスーツに加えてスワットモード、デカウイングロボの身長分の高度でも問題なく着地可能だ。

 

 『よーし、いくよ。みんな』

 

 『はい!!』

 

 『は~い』

 

 デカウイングロボは謎のトランスフォーマー相手に二丁の銃で攻撃を始めた。

 連射で次々と謎のトランスフォーマー達を撃墜していく。

 

 『頼もしい味方だな』

 

 ショックウェーブの応対をするグランドコンボイは呟いた。

 

 〜デザートシティ 内部〜

 

 サイバトロンシティ内では、オムニコンと地球の科学者達が残っていた。

 オムニコンはエネルゴンによる兵器開発、地球人は分析を進めている。

 いずれにしろ、ここまでは来ないだろうと見切りを付けていた。

 だが…………

 

 『!!』

 

 通路を疾駆し、進軍する獣達あり。

 

 『く……来るなー!!』

 

 通路にも謎のトランスフォーマー達が入り込み、サイバトロン達は次々撃破される。

 そして、貯蔵していたエネルゴンを食い荒らされていく。

 

 『兄貴ー!!』

 

 ホットショットの後輩、ステッパーもサイバトロンシティの通路の護衛に入っていた。

 

 『このー!!』

 

 仲間のトランスフォーマー達が、次々と謎のトランスフォーマー達の物量でやられていく。

 ステッパーの喉元まで近づいていく。

 

 「ロードバスター、いけー!!」

 

 『おりゃー!!』

 

 ロードバスターは頭部の主砲部分をキッカーに回転させ、次々に謎のトランスフォーマー達を散らしていく。その砲撃によりステッパーは解放された。

 

 「そのまま突っ込め!!」

 

 『……ああ!!』

 

 そのまま車体を前進させていく。

 

 『あ。お勤め、ご苦労様です!!』

 

 ロードバスターはステッパーを見て、声をかける。

 

 「ロードバスター、今挨拶してる場合じゃねえ!!行くぞ」

 

 『え!?おい、先輩に挨拶するぐらい当然……うわぁぁぁぁぁ!!』

 

 ロードバスターはキッカーに手綱を握られた状態だった。

 頭部を押さえつけられた状態でそのまま進む。

 ステッパーはその様を見て気が抜けたように座り込んだ。

 

 『あれが新人か……兄貴もすごい部下を持ったな〜』

 

 〜デザートシティ 研究室〜

 

 トランスフォーマー用の移動通路を伝って、ロードバスター達はその場に到着した。

 

 『!!』

 

 キッカーはロードバスターから降りる。

 

 「ミーシャ!!無事か!?」

 

 『キッカー!!』

 

 だが、当のミーシャは一階上の地点にいるので……ガラス越しの会話になってしまう。

 

 『どうしてここへ?』

 

 「避難するんだ、ミーシャ。敵は近くまで来ている」

 

 『!!』

 

 ミーシャの他の、ガラスの向こうの人達はひそひそと話し込んでいる、相当驚いているようだ。

 その場にいるオムニコン達も驚いている。

 

 『オウ、それって結構ヤバいって事アルか!?』

 

 『俺が守るから、お前達も避難してくれ』

 

 『もう少し待ちんしゃい、今エネルゴンスターを作る所った〜い』

 

 エネルゴンスター……エネルゴンによるバリアや、追加武器の発生が可能である。

 

 『…………今できる所ネ、3、2、1』

 

 オムニコンの1人がそう言うと、エネルゴンの結晶ができあがった。

 

 『ヘイお待ち!!』

 

 『おお……』

 

 「あ、ヤベ」

 

 キッカーは敵のトランスフォーマーが倉庫内を食い荒らし、自分達の今いる研究室付近まで足を伸ばそうとしているのを感じた。

 

 『ミー達に着いてくるがヨロシ』

 

 『ここから安全に抜ける道に案内するぜ〜』

 

 ロードバスター達は、オムニコンの案内の元、科学者達を連れてサイバトロンシティを後にした。

 風で砂埃が舞い、ビームの雨が錯綜する。外は危険だが、我慢してもらう他ない。

 

 「これは……外に出た方が危険じゃないのか?」

 

 「……………中にうじゃうじゃいるんだ、そうも言ってらんねえよ」

 

 突如、キッカーの髪が反応する。

 

 「来る!!」

 

 「え!?」

 

 大きな緑の蠍が砂嵐に紛れて姿を現す。

 

 『ぞっぞっ』

 

 メガザラックはオムニコン達が運搬しようとしているエネルゴンスターに手を出してきたのだ。

 

 『ぞーりゃっさー!!』

 

 尻尾と腕を出したり引っ込めたり、明らかに挑発している……

 

 『させるか!!トランスフォーム!!』

 

 ロードバスターはメガザラックに立ち塞がる。

 

 『自分が相手だ!!』

 

 『よかろう!!』

 

 メガザラックは蠍の状態でジャブとストレートを繰り出す。

 

 『ふっはっ!!』

 

 ロードバスターは一発一発に気を付けて避け、キックを繰り出そうと試みた。

 

 『甘い!!』

 

 メガザラックの尻尾がロードバスターを襲う。

 

 『くぅぅぅ!!』

 

 ロードバスターは尻尾の攻撃を受けて倒れた。

 

 『口ほどにもないのである』

 

 メガザラックはロードバスターを尻目に前進する、その方向上にいるキッカー達は引く事を余儀なくされる。

 

 『……………』

 

 ロードバスターは動けない体で思う。自分が倒れれば、彼らを守る相手がいなくなる……自分抜きで誰が、この場を抑えられるのか!!

 

 『彼らに指一本触れさせるかぁ!!』

 

 ロードバスター再びは立ち上がった。

 

 『ほう!!』

 

 メガザラックは再び尻尾をロードバスターに向けた。

 

 「「ディーリボルバー!!」」

 

 2発のビームがメガザラックの尻尾に直撃すし、硬直する。

 

 『む!?』

 

 撃ったのはデカレンジャーの人の青いのとピンクの人だった。

 

 「あんたら……さっきの」

 

 「大丈夫?ケガはない?」

 

 「危なかったな」

 

 「助かりました!!」

 

 「無事で何よりだ」

 

 『アンタ、強いネ。パーフェクトネ』

 

 「発音が良くないな……Perfectだ」

 

 「もう、ホージーさんも調子に乗らない!!」

 

 人々の間で、少し和やかな雰囲気ができてきた頃……

 

 『テラーコン共が予定より減っている……まさか』

 

 「悪いが、遭遇した分は俺達が倒させてもらった」

 

 「エネルゴン使って何しようと、思い通りになんてさせないんだから!!」

 

 メガザラックは、今回収した分のエネルゴンだけでも持って帰る事にした。

 

 『これ以上の深入りは危険か……退くぞ、最低限の収穫は取れた』

 

 メガザラック達は変形し、その場を後にする。

 この地で精錬しようとしていたであろう、エネルゴンだったものを部下達に口いっぱい蓄えさせて……

 グランドコンボイ達と撃ち合いを続けているショックウェーブもその流れとしてに追随する。

 

 『ショックウェーブ、待て!!』

 

 『…………ショック』

 

 ショックウェーブも、変形し去っていった。

 

 『……………』

 

 『引いた……』

 

 『俺達はあいつらを追いかける!!』

 

 ホージー達の戻ったデカウイングロボは宇宙まで飛んでいく。

 

 『自分も……ついていくべきだろうか……アタタ……』

 

 「それより、手当てが先だな」

 

 〜宇宙〜

 

 「待てー!!」

 

 デカウイングロボは追いかける……しかし、成層圏を巡っている間に彼らの姿は消えた。

 

 「熱源ロスト、もう追えません」

 

 「敵は高性能の宇宙船を持っているようだな」

 

 「これ以上はどうしようもないか……」

 

 「まだチャンスはある……その時になんとかするしかない」

 

 〜セイバートロン星〜

 

 「分かった、コンボイ。ありがとう」

 

 『すまない……こうなるとは私も予想外だった』

 

 「気にしないで、コンボイが一番つらいと思うから……」

 

 ラッドは通信を切る。

 

 「………………」

 

 ラッドは寒気を感じた。

 長い時間と犠牲を経てようやく手に入れた筈のトランスフォーマー達の平和に、暗雲が立ち込めているのを感じたから……

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