スーパーロボット大戦Z Another Chronicle 作:レゴシティの猫
イチゴが何故妖が見えるかなんて桃太郎に聞いても絶対に答えないだろうからモコナに言ってもらった。
モコナ「オホン、結城イチゴォ、何故君に妖が見えるのか、何故妖も君を意識するのか、何故たびたび桃太郎にちょっかいをかけられるのかぁ」
リト「それ以上言うな」
「その答えはただ一つぅ」
インフェルノ『ヤメロー』
「結城イチゴ、何故なら君もまた
イチゴ「……は?(プリンを食べながら)」
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~????~
一面には青がいっぱいに広がっている、黒がかった青、空に目を向けていくにつれて鮮やかになっていく青。
イチゴから見た視点では魚が空中を泳いでる事からそこが海だと分かる。
靴の先で下を蹴ると微かに砂に当たる感触がする、海の底なのか?よく見れば、お城も見える気がする。竜宮城とでも言うのだろうか?
『縁があったな、元気そうで何よりだ』
桃太郎からそういった言葉を言われるとは思わなかった。
『次元を行く旅人達は良縁だったようだな、お前の心に幼子のような健やかな思念が戻りつつある。もはやお供達は誰もお前を否定しないだろう』
イチゴに話しかけてくる桃太郎に不意に、長年の疑問を聞きたくなった。
「実はずっと気になってた事があるんだけどさ」
『ほう?言ってみろ』
「なんでオレ、アンタ達が見えるの?」
繰り返しになるかもしれないがどうやらイチゴはだいたい赤ん坊の時から妖怪が見える……そうだ、今はそうでもないが幼稚園ぐらいの頃は自身の周りを漂う蝶をそっと触れて愛でるように妖怪変化達と戯れていたそうな。何も知らない人間達は、空を見て微笑んでいると勘違いしていたらしい。言葉を発していくようになっていくと共にやがて判明していったその事実は、ただでさえイチゴが人々の間で良く思われてないのに、不信感を加速させた。
『化け物が見えるとな、やはり呪われてるのか?』
『あの方……奴は人ではないのだ』
真偽は多分どうでも良いのだ、気味悪がれる理由になるならそれで……
『イチゴ……大丈夫だから……大丈夫だから……ね?』
母、美柑にもたくさん気を揉ませてしまった、自分が腹を痛めて産んだ筈の子供が人間でないと言われてきたからだ。
デビルークの侍女として働いてくれる人の一人に、
『一度被害を受けてというならまだしも、産まれてからずっととなると……家系図的にはイチゴ坊ちゃまは祓忍ではないんですがね……かといって
結論としては、よく分かってないらしい。
ただし小学生までの話だから、理解は進んでいるかもしれない。
「何でオレには見えるの?何でオレを見て怖がる奴がいるの?オレはあんた達にとって……何なの?」
『それは………………………』
「それは………………………」
桃太郎にも話を聞いておきたい。
『知らん…………』
イチゴはずっこけた。
「ええっ!?散々溜めといてそれ?」
と言い終わるか終わらないかで桃太郎は膝から崩れ落ちて倒れた。
「え!?」
そして10秒後、何事も無かったかのようにむくりと起き上がった。
「は!?」
『気にするな、だいたいお前……誰かから『お前はこういうものだ』と言われればそれで満足か?』
「…………………それは、まあ」
良い気はしない、だが生きていく上で何らかの指針にはなるだろう。
『いいか、己の在り方を他に求めるな、そういうのは自分で決めろ、俺はこうだ!!』
いよぉ、日本一!!
『桃から産まれたァ
桃太郎は肩をさすってきた、人ではない事はなんとなく分かるが、ぬくもりと圧力は人間のそれに近い。
『笑え笑えー!!ッハッハッハッハ!!悪縁を消し飛ばすぐらいにな!!』
「えー笑えないよ……」
ましてや、口角を上げて、ニッコリするなんて、嬉しくもないのにそんな顔をするなんて、気持ち悪い。
『そうか………ならばこれしかないな』
桃太郎は、前回も持っていた剣を持ち出す。
「ええ………」
『今回は特別に良いものを見せてやる』
桃太郎は、武器に外付けしてある歯車な部分をぐるぐると回し始めた。
『百鬼夜行!!』
武器から不思議な音声がして後、何かが現れた。
黄色い鬼。
『えええええええ?今度はどこー?』
青い猿。
『ここでー一句
桜散る
その様まるで
星のよう』
黒い犬。
『今回は海かよ、俺は犬掻きしかできねえんだぞ』
ピンクの雉。
『あれ?鶴ちゃんはどこ?鶴ちゃーん』
孫悟空。
『あなたがイチゴさんですね、話は母上達から聞いています、孫悟空です、よろしくお願いします』
ここまではまだ、同じような意匠のゴーグルを付けているため分かりやすい。ここからだ。
少し鳥のように見える青い戦士。
『タロウ、次のおでんはいつにする?』
弓をつがえた白猫。
『行くぞ、イヌ』
槍を持つ大鬼。
『おい、帰ったらマンガの添削始めるぞ』
『これはまだ序の口だ、さあ、楽しもうぜ!!』
イチゴは、ろくに武器も持っていない、今回は丸腰だった……
「嘘でしょ……」
~ 海岸 ~
流ノ介は目を覚ました、時間が経ったのか空の明るさも増している。
「ジー」
トランスフォーマー達を除いた黒鋼達は心配そうに流ノ介を見下ろしていた、こう言ってはなんだが密集した事で圧が強くなり、まどろんでいられない。
「はっ!!」
流ノ介は跳ね起きた、後ろにいるサクラを除き、武道の達人級の人ばかりなので流ノ介が頭突きをしてしまうような事態は避けられた。
「大丈夫ですか?」
「無事で何よりだ」
「ここは?」
「あいつがここを貸してくれたんだ」
この場所を貸してくれたのは小松朔太郎という、ケチな釣り師(適当)らしい。
バンダナを巻いた男がそうらしいので、流ノ介は礼を言ってみる。
「モヂカラの使いすぎだ」
その言葉に流ノ介は驚きを隠せない、この男は、モヂカラの事を知っていたのだ。侍に関わっている人間でなければそんな言葉は知らないはずだ。
朔太郎は語る、自分はかつて先代シンケンレッドに仕えている侍を知っていると……
「だが、そいつはもういない……全く、侍だの何だのと偉そうにしてた癖に、結局殿様も守れなかったんだ。一体何のために戦ったんだか」
その言葉は流ノ介にとって初めて触れるものだった、それは言うなれば価値観が違うであろう者の言葉、普段衝突する自覚はある千明とのやり取りも、侍として人々を守るという一点においては同じものを見いだしているであろうという信頼はあるので、ここまでの衝撃を受けた覚えはない。
「……そいつ達はそいつ達なりに戦うからにはそういう事もあると覚悟は決めていただろう、あまり責めるなよ」
「覚悟か……決めた所で、揺らぐぞ」
「ん?」
疑問を抱くも、対処する暇を与えないようにショドウフォンの通知音が響く。
流ノ介は急いでショドウフォンを手に取った。
「先代のシンケンジャーの皆はどうなったの?」
モコナは流ノ介が場を外す間に、先代シンケンジャーの事を聞いてきた。
「白饅頭、生きてりゃ今も外道衆と戦ってんだろ、今いないって事はそういう事だ」
「そっか……」
モコナはしょんぼりとして、丸まって小さくなる。
「一人は生きているらしいがな、それでももう戦える体じゃない、だからハワイで夫が面倒を見ているそうだ」
「詳しいんだな」
「憧れ……かな、彼らは大勢の人間を守れる力を持っている。私では守りきれないものも守れるだろう。だから、応援したいし、手に持つ刃が折れていないかぐらいは知りたい」
「あんなのに憧れか……やめとけやめとけ」
「む」
凛は自分達にダメ出しをしてばかりの朔太郎を軽くだがジトッと睨みつけた。
「何ですって?」
流ノ介は慌てて上着を取りに戻ってきた。
「大変です、皆さん」
流ノ介が言うには丈瑠達が、敵の攻撃により高熱を発症してしまったらしい。しかも保って数日。
だが、その敵の攻撃には舵木折神の力をもってすれば対処可能だそうだ。
「こうしちゃいられねえ、やれるか?」
黒鋼は意気揚々と、おそらく流ノ介より張り切ってその場を後にした。
「はい」
流ノ介も、再び海岸に向かった。
釣り竿を、振りかぶる。
そんな時また、朔太郎が話しかけてきた。
「何故だ、何故侍は戦わなければならない?」
疑問にも聞こえるし、引き留めようとしているようにも聞こえる。
いずれにせよ、長年抱え込んでいるような何かを朔太郎は吐いている。
「戦える奴らが戦わないでどうするんだよ」
黒鋼が真っ先に答えたが、黒鋼の答えは眼中にないらしい。あくまで流ノ介を見て問いかけている。
「志葉家に仕えるのが私の役目だからです」
「そんなの親に刷り込まれただけだ!!侍も殿もあんたの決めた事じゃない、教科書通りに生きてるとそれが崩れた時、どうしようも無くなる。空しさだけが残る」
流ノ介は答えない、だが、表情は陰りを帯びてきている。切り捨てきれないようだ、朔太郎の言葉を……
「教科書はきっかけに過ぎん、そこから先の答えはお前が出すべきだ」
ショドウフォンが再び鳴る、流ノ介は釣り竿片手に取る。
『まだか、流ノ介!!』
雷鳴にも似た怒号が、彦馬の声で放たれた。
その場にいる誰もが、その叫びにびっくりし、流ノ介の方に注目する。
朔太郎は、思うところがあるのか少し微笑みながらうつむく。
黒鋼は流ノ介からショドウフォンを奪い取り、自分の耳に当てた。
「じいさん、釣りをなめちゃあダメだ。下手に急かしたって食いつかねえ時は何やったって食いつかねえ」
『だろうな、黒鋼』
いつの間にか丈瑠に切り替わっていた、彦馬もまたショドウフォンを強奪されたのか?
「………殿様、保って数日の熱出したって聞いたが、平気なのか?」
『平気だ、流ノ介に戻ってくれ』
黒鋼は流ノ介にショドウフォンを返す。
「殿様からだ」
『流ノ介、じいは大袈裟に言っているだけだ。余計な事は気にしないで、お前は釣る事に集中しろ』
「しかし、殿!!」
『いいか、俺は適当に選んでお前を行かせたんじゃない、お前ならできると思ったからだ』
「殿……」
『それまで、少しでも被害を食い止めておく』
そう言って、丈瑠は通話を切った。
「……………」
間違いない、平静無事を装っているが平気ではない。
平気ではないが、それでも丈瑠は戦おうとしている。
自分に出来る事をしなければと流ノ介は思った。
「どう思う?お前は」
「朔太郎さん、あの殿なら、命を預けて一緒に戦える。そう思ったのは自分です!!親じゃない、だからその戦いがどんな結果になっても、空しいはずなんてないです。絶対にないです!!」
「…………!!!」
自分の考えと似た答えが流ノ介から出て、凛は少し嬉しくなる。
「もちろん勝つつもりでいますけどね、そのためにもこいつは……!!」
といってもなかなか釣れるものでなく時間が少し経った……
待ってるだけではあれなので、黒鋼は凛に質問を始めた。
「そういや沙姫様とか言ってたが、この前会ったあの女があんたの主か」
プリンおいしかった
そうかそうかと言いながらモコナの手を握り、遊んでいる凛は敬愛する沙姫をあの女呼ばわりした黒鋼にキレた。友達の綾もその言葉を言われればもっとキレるに違いない。
「沙姫様をあの女だと?取り消せよ」
「私の妻の事なので抗議に参加させていただきます」
二人に詰め寄られ、黒鋼はめんどくさそうに頭をかく。
「あの女はあの女だろ、敬称を付ける間柄でもなし」
「…………」
雰囲気が悪くなっていった所でファイが両者の間を取り持ってなだめ始めた。
「まあまあ、落ち着いて……黒たまもダメだぞ、無駄に火花散らすの」
「で、その沙姫様に仕えたいって思ったきっかけってあったりするのか?」
「というか、何故私に聞く」
「知り合いの忍者に、似たような奴がいる」
黒鋼と比べられる事もあり、「良い忍者」と言われていた事を思い出す。最後にそう言われてから、年をまたぐ程とはいかないがそれなりに年月が経った事も含めて。
「そうだな…………改めて聞かれると……初めて会った時から、あの人をお守りしたいと思った。あの人だから仕えられるんだ……と思ってもいる、言うなれば、一目惚れに近いのかもしれない……そういうお前はどうなんだ?誰かそのようなお方はいるか?」
「知世姫だ、俺があいつぐらいの頃に出会った。以来俺は彼女に仕えている」
知世姫は、当時……魔物との戦いで半ば獣、もしくは修羅となりかけていた黒鋼の心を人へと引き戻してくれたのだ、そこまでは気恥ずかしくて言えたものではないから黒鋼はその事は伏せた。
凛は
「というと中学生頃か………」
「私はそうですね……銀河戦争の真っ只中以来になりますか、さして名のある家に産まれたという訳ではないのですが……」
話が白熱し、流ノ介も話に入る。
「私も良いですか?私は、最近招集がありまして……そこで初めて、白馬に乗った殿を見ました。他の侍が倒れている所を構うなと言われた時はカチンと来ましたが、それも我らを信じての事だと知り……」
「知世姫は、巫女で夢見の力を持ってるんだ」
「沙姫様はとても優しい御方なんだぞ、自分より力の強そうな男どもに怯まず立ち向かったり、初めて会ったばかりの女の子(女の体になった後の凛の夫)を何のためらいもなく保護したんだ、並みの人間にできる事ではない」
「後に玉のような姫が産まれ一人、後に三人となっていきました。そして彼女達も立派に親となり……ありがたい事に親子三代に仕えさせていただいているという訳になりますか」
「オレの国の王様もなかなか名君だったんだよね~」
後に
「ええ………途中から、
インフェルノ達は再び海岸にやってきた、砂浜中をうろうろしているためか、車にはなっていない。
『ショックウェーブ、どこだー』
『もしもの可能性はある、一旦総司令官と合流して対策を行うか……苦戦していそうだな』
「そうですね……あなた達はどうです?」
『自分達も似たようなものだ、それはそうと自分も元々メガトロン様という御方の
アイアンハイドも話に加わるとは思っていなかった。
「そうですか……?この手応え……他とは違う……」
流ノ介は釣り竿を引く。
今度はイチゴが釣れた。
「イチゴさん?」
「イチゴ君!?」
『今度は人間か』
流ノ介は急いで、イチゴを救出した。
そしてイチゴは凛に軽く介抱された。
「どうしたどうした、やけにボロボロだな」
イチゴは、さっきまでの出来事を思い出した。
~竜宮城(仮) 広場~
丸腰だったからみんな攻撃はやめたが……
スクワットを始めとした筋トレをさせられ
『さあ、もっといきますよー』
「51……52……53……」
のろけ話を聞かされ
『見てください見てください、これが鶴ちゃんとの結婚写真です』
「キレイデスネ」
猫と犬に絡まれ
『聞かせてやろう、私が知った愛について』
『おい、愛ってのは一人一人が抱きしめるものであってだな……』
さっきの犬と青い戦士とでおでんについての談義に巻き込まれ
「牛すじにインパクトが欲しい所ですね、甘くしますか」
『なん……だと……』
『食感を売りにするか、風味を売りにするかで大分変わるよな』
マンガの感想を求められ
「この辺のコマそんなに重要そうじゃないしもっと小さくして良いかも……」
『ふ……甘いな、才培の孫よ……このシーンの重要性は……』
『明日までに仕上げるんだから』
わびさびについて叩きこまれ
『見えるか?あの向こうに見える空が……まぶしい太陽が』
「まぶしい!!」
しまいには桃太郎が黄色い鬼の棍棒をバット代わりにし、ホームラン並みに吹っ飛ばされてここに戻ってきた。
『またな!!』
「うわあああああ!!」
その途中で、水の抵抗を感じるようになって巨大なメカが巨大なメカに体当たりをしかけているような光景を見かけたのを思い出した。
「………桃太郎に捕まって、色んな奴らが出て、たくさん遊んだ……疲れた、黒鋼さん、あんたのロボで、海中を探索できそう?多分あっち」
イチゴは海の向こうを指差して、気絶した。
「イチゴ様!?」
いかがでしたか?面白いと思っていただければ嬉しいです。
デビルークが誇るであろうチーフアシの過去とはいったい?うごごご……
最近分割して話を展開させる事が多くなりましたが、皆さんはどう思いますか?
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全部読むの長くて億劫なので分割OK
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一気に読むから分割しなくて良い
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分割されると読みにくい