スーパーロボット大戦Z Another Chronicle   作:レゴシティの猫

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みなさんこんにちはもしくはこんばんは。
 今回のAパートの視点はガーランドニキから送る事になるので文章量は短めとなります。
ガーランドニキのイメージは顔がAUO(髪を下ろしたバージョン)、衣装はアーチャー(2臨)、CVダブルフェイス(マイ伝)です。


スフィアルート
第11話 呪い Aパート


 『……イチゴがそうなってるなら、私も行かなくっちゃ、お母さんだもん』

 

 「うん……」

 

 『できるだけ早く御門先生の所に行けばいい?』

 

 「そうそう」

 

 〜翌日 御門邸〜

 

 ガーランドは、携帯電話からあるトランスフォーマー宛の回線を開く……

 

 「まだか?イカトンボ」

 

 『無理です、あなた様方の御父上は運が良かっただけですよ……本当なら別銀河から地球ヘなどと……法定速度最高でももう半日はかかるでしょう……それに、相手が相手です……隠密性も必要となります』

 

 「そうか……ならせめて、手を借りるって意味でマイクロンでも借りたいんだがね」

 

 『もうみんな去っていきましたからねぇ』

 

 「……自分でどうにかしろと……ほーう」

 

 『そうですね……あなた様の声など、聞きたくもありませんので……もうこの辺にさせていただきます。では!!』

 

 電話を切られたので、ガーランドはため息をつく。

 

 「おいおい、やるのか?」

 

 そして、ベッドに寝そべったままノノに質問した。

 

 「ええ、ガーランドのお兄様、絵本で眠り姫を起こすのに王子様がやったあれをやります」

 

 眠り姫……地球の童話で語られている話だ、茨姫とも言うがそこはどうでもいい。ある国で生まれゆく姫が、多の祝福、そして呪いを受け、永遠かと思われる眠りに誘われるも、王子の口づけをもって眠りから覚めるという話。

 

 「モモさんの言ったパパとの馴れ初め話だと、キスされそうになった時、「本当に好きになってもらってから」って言ってたらしい。だからマウストゥマウスは今はまだやめた方が良いと思うんだがね(焦り)ていうかそんな怪しい薬とか信用するんじゃありません」

 

 ガーランドはノノが手に持っている薬瓶を指さした。

 ガーランドが昼寝をしてる間に、ノノがいつの間にか散歩に行ってその時にもらった物らしい。

 薬局でも行こうかと思った時に謎の女性に声をかけられ

 

 「家族が病気で困ってるのかい?ならこれを飲ませるといい……お代?今は君が健やかに成長してくれるならそれで構わない」

 

 と言われて渡されたそうだ。

 その女が邪な目線をノノに向けた事をノノは知らない……だからガーランドも知らない……

 

 「こんなものもらわなくても、ここには色々有るんだぞ」

 

 闇ではあるが医者の家だし……探せば薬になるものはそれなりにはある……だろう。

 

 「そんなそこかしこの怪しい物体の混ぜ物なんか、イチゴお兄様に飲ませられません、私達は……素人です!!」

 

 「!!一理ある……それはそれとして……その薬も一緒じゃ……」

 

 「親切心からいただいたものなので……使わないでいるにはちょっと……」

 

 「温室育ちめ……」

 

 ガーランドは頭を抱えた。

 もし、刺客が用意した毒とかが入っていたらどうするのだろうか?今のままだと平気で飲みかねなさそうだ……

 

 「温室育ち……良い言葉だと思います、みんながいつかそうなってしまえれば、宇宙はもっと平和になるのでは?」

 

 それは、優しい人達に囲まれて、良く育てばの話……育て方の方針次第でどうとでも覆るし、外圧一つで前提がぶち壊れるだろう。

 種子自体に歪みがあれば、それだけで争乱の芽になり得る。

 

 「ならねーよ、土壌腐ってたら、元も子もない。しかも、そんなんでも生かせりゃある程度は育てられるときた……脱線したな……仕方ない……貸せ」

 

 ガーランドはノノから薬瓶を奪取し、少量摘出して成分解析を始めた。

 全部地球で採れるものだった……特に諸々の禁足事項に触れる物はない……大体は漢方薬の材料と、素人目線だとよく分からないが病気に利きそうなものばかりでできている……これだけぶち込まれればなにかしら効果はあるだろうと確信できそうだった。

 問題は、まず味……一つ一つ、どれも個性が強そうで、味が変な方向に行くのではという懸念が芽生える……つまりまずそう。

 そして、いくら体に良さそうなものでも、集積しすぎでショック死できそうな密度という事だった。

 良薬は口に苦しと言うが、その範疇に収まれるかどうか……

 

 「どうですか?」

 

 「まあ、飲んだ後で困るような代物ではないと思うけど……不味いかもなぁ……だから、今度からはこういう、いちいち調べなきゃいけないようなのを知らない人からもらわないように………ね?」

 

 肝心な情報もない、一日何回?何食後?

 ひょっとして、一気飲み用だろうか?

 すると、ノノは何も言わずに近づき……薬を一口飲んだ。

 

 「!?止せ!!」

 

 「美味しいじゃないですか」

 

 ノノの味覚は王妃譲りのようだ、美味しいと感じられるものが多く、鵜呑みにはできない。

 

 「せめて、誰か追加で来る時にしてくれよ……」

 

 本当に何かの手違いでイチゴが起きたとして、ついでに暴れるかもしれないので他に人が欲しい……

 

 「…………何かこう……みなぎってきました!!」

 

 ノノの体から、オーラのようなものが湧いてきた。

 

 「これなら、なんとかいけるかもしれません!!」

 

 「落ち着こうぜプリンセス」

 

 そう言って近づいてみたが、頬に紅潮の様子は見られない、酔ってはいない、本当にただ元気ハツラツとしているだけのようだ。

 

 「……………なるほどな」

 

 「じゃあ、あっち向いていてください」

 

 チャームの力は凄まじい。見なければ問題はないが、見てしまえば気が狂う。

 チャーム人の宇宙1美しい顔と声……言い換えれば、フェロモンのようなその能力に宇宙は翻弄された。そして、最後の一人から娘3人、そしてその子供達と微妙に持ち直しているが絶滅寸前ではあるのかもしれない。フェロモンと形容すれば、もう少し種族的に繁栄していてもおかしくなさそうだが、その魅力にあてられた者は支配欲も発露するから、どうしても選民的にならざるを得ない。

 効かなかった(暴走に至らなかった)のは、ノノの祖父であるギド、ガーランド達の父親であるリト、そしてイチゴ……だからイチゴは今ノノに狙われている、嫌、イチゴの心を得ようとノノは頑張っている。

 だが正直、イチゴの魅了が効かないは彼らの魅了が効かないとは別種だろう。そうでなければ、効かない事を知って、純粋なチャーム人であるセフィが心を痛める筈はない。そしておそらくノノの野望は……叶う事はない……

 

 「俺は知らんよ、どうなっても」

 

 行為は呪いをもたらす。

 体を流れる血も、紡がれた縁も、環境に基づく習慣も、何もかも……転じれば、呪いとなる。

 こうあるべきだ、こうしなければならない、こうしろ、これはこういうものだ……

 人はそれを規範と呼び、定義と言う時も、倫理と呼ぶ時もある。それですらない呼び名とかもあるが……

 兵器として産まれた……だから、兵器として生きねばならないと考えている女性もいたが……それは別の話……

 それでどうにかなった喜劇もあるし、織り成してしまった悲劇もある。

 良い結果を産めば転じて、祝福となる。

 悪い結果を産めば文字通り呪いとなる。

 それを覆す事はできないし、しようとは思えない。そんな事ができるのは、バカだけだ……しかも、本能にのみ忠実で、鏡に映る自分というものすら鑑みる事のない程の、という言葉が付く。

 

 「怪我人は黙ってじっとしててください」

 

 眠り姫を目覚めさせた王子のキス……あれは、彼女の呪いの解放への狼煙?婚姻という新たな呪いへの橋渡し?

 

 「お兄様、これが私の気持ちです……」

 

 ノノは、薬を口に含み、イチゴの唇に自分のを付けた。




いかがでしたか?面白いと思っていただければ嬉しいです。2人の飲んだのは愛と善意100%のクスハ汁……
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