スーパーロボット大戦Z Another Chronicle   作:レゴシティの猫

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皆さんこんにちはもしくはこんばんは。
今回の重要な部分はこちら……
「雀王機と武王機で融合召喚!!現われろ、雀武王!!(以下イメージに合わなかったらごめんなさい)炎獄を舞い、勝利への道を己の色に染め上げろ!!」


第16話 南北合神 雀武王 Aパート

 「………………………」

 

 目が覚めるとイチゴの母、美柑がイスでウトウトしていた。

 

 「………………………母さん?」

 

 目をこすりながら、もう一度見る、本人だ。

 

 「マジか」

 

 視線を感じてか、美柑は目を覚ます。

 

 「!?………………イチゴ」

 

 美柑はイチゴの顔を見て、安堵の表情を浮かべた。

 

 「ひさしぶり」

 

 「久しぶり、具合はどう?」

 

 「あんまり本調子じゃない」

 

 「お兄様ー!!」

 

 力いっぱい抱きしめられた、食べたものが出そうな勢いで。

 

 「ぐぶっ」

 

 相手はヘルメットを付けている、ノノもいるようだ。

 

 「…………」

 

 「こんにちは、イチゴ」

 

 ココ・アスモ・デビルークも来ていた。イチゴ達の姉になる。

 

 「姉さん」

 

 「ルンさんも来てたけど、スケジュール的に限界みたい……というわけで私が来ました」

 

 「デビルークの王族が複数人出張るとかやめてください◯んでしまいます……」

 

 「GPS代わりにしてたカイの信号まで消えたんだから仕方ないだろう、周りの人みんな焦ってたが」

 

 カイがそんな風に使われてたのにビックリした。嫌、充分あり得る……

 

 「ガーランド兄さんもかよ」

 

 前回も似たような黒いノースリーブだったが、趣味だろうか?

 

 「ジョーンズ博士がさ……『寝込んだ弟が行方不明だと?それはいかん、心配だろう……ここに戻っている場合ではない、探してきなさい』ってそんな訳だ、あの人家族とかそういう話になるとうるさいんだよなぁ」

 

 「良い人じゃないですか……お父様には負けますけど」

 

 「良い人か……そこは認める、しかも科学者としても超優秀なんて、マッドな奴らとかが報われねえな」

 

 ガーランドの伯母、もしくは祖母のティアーユ・ルナティークや、そのジョーンズ博士の話を聞いていると、人間性と科学者としての技術力の相関性はないに等しいという事を思い知らされる。

 

 「じゃあ、目が覚めた後何があったのか教えてくれませんか?」

 

 「…………それは……うんぬんかんぬんで」

 

 「大丈夫?美柑さん、熱ないか調べてくださらないかしら」

 

 美柑はイチゴの額に手を添えた、どことなくヒンヤリしている。

 

 「ないよ」

 

 「本当なら神隠し案件……信号が消えたのも納得がいきますね」

 

 「全く……夜遅くは外に出るなよって昔言われただろうが」

 

 「ごめん」

 

 ココに付け加えられた。

 

 「ノノにも謝った方が良いのでは?」

 

 「……?」

 

 「この子は、イチゴ君をずっと心配してましたから」

 

 「ごめんなさい」

 

 「キスしてくれたら、許します」

 

 急に出てきた言葉にイチゴは固まった、キス?何故キス?

 

 「ん〜〜」

 

 ノノはヘルメットを外し、口元を近づける。

 

 「……………待て、プリンセス、突飛すぎだ!!」

 

 「だって……」

 

 「あんまりイチゴ様をからかってはなりません、ノノ様……ココ様もお止めになって」

 

 男性陣に止められ、不服そうなノノ。

 

 「……………ヒカル、ガーランドも、みんなオーバーすぎ」

 

 「だって一度スイッチ入ったらイチゴ何するか……あ、聞かなかった事にしといてください美柑様」

 

 「いいよ、ヒカル君が謝る事じゃないから」

 

 そこまでしなければ、いけないのか?

 だったらいいや……とは言えないし言ってはいけない気もする。

 かと言ってキス?マウス?キス?マウス?

 額か頬、もしくは手にでもすれば良いのか?

 ダメだ、口に誘導される可能性は高い。

 

 「…………」

 

 沈黙を続けていると、プリンを口に突っ込まれた。

 

 「しばらく食べてないでしょ?はい」

 

 食べる気は起きないが、卵の優しい甘味が喉を通り過ぎて行くごとに抗えなくなっていく………

 

 「おいしい……」

 

 「起き抜けとはいえイチゴは病み上がりだ……あんまり負荷かけない方が良い……ささ、解散解散」

 

 ガーランドは、ノノにヘルメットをセットし、逃げるようにヒカルと美柑以外を連れて行こうとする。

 

 「仕方ないですね」

 

 「いつでも待ってますから」

 

 美柑以外、みんな去っていった。

 

 「まだ……怒ってる?」

 

 「怒ってないよ」

 

 「嘘、ノノちゃんの事嫌がってる」

 

 「……………………………」

 

 「友達、増えた?」

 

 モコナ達は、なんと言えば良いだろうか?とイチゴは悩んだ。丈瑠は殿で、他は……仲良しと形容できる程仲は深まってない気もする。高校も中学も、そこまでの間柄になった人間はいた気がしない。

 

 「あんまり」

 

 「…………そう」

 

 「母さんは、王宮の仕事どう?」

 

 「大変、王族向けだから人数は少なめだけど、その分気配りしなきゃいけない事も多くて」

 

 「そう」

 

 イチゴ自身が原因だとは分かっているがこの気まずい空気感、ヒカルやガーランドには、まだいてもらいたかった。

 それでも、喉を流れるプリンが、心地良い。

 瞬く間に、プリンを完食してしまった。

 

 「それじゃあ、片付けるから」

 

 「オレも手伝うよ、母さん」

 

 「いいよ、こういう事十年振りだし……私にやらせて」

 

 「うん……」

 

 美柑がその場を去り、一人きりになったはずだが、人の気配は消えなかった。

 

 「ふむ、親子で談話か……それも善哉」

 

 眼帯を付け、気持ちの良い程白く染まった長い髪を垂らした老人がいた。老人と言っても、年によって縮んだちんまりとしたなりではなく、大男の類に入る。

 見覚えがあったのでその名前を呼ぶ事にする。

 

 「玄武さん?」

 

 「うむ、久しぶりじゃのう、邪魔するぞ」

 

 玄武は、さっきまで美柑の座っていた椅子に腰掛けた。

 

 「朱雀から聞いたでのう、主の宝珠を手にしたと」

 

 宝珠……緑の、人を押しつぶせそうな程大きな玉の事だろうか?あれがカイにくっついてから、バッテリー問題の解決だけでなく、凄まじい力を奮えるようになった。

 

 「その辺りはオレも何がなんだかなんですけど……あれってどういうものなんですか?」

 

 何か……曰く付きの特殊アイテムだったり?

 

 「ホッホッホッ主も分かっておらぬよ……無論、ワシもな……」

 

 「そうですか……というか自分でもよく分からないものをコレクションするのは偉い人としてはありがちですけどどうなんですかね?それ」

 

 天条院家に遊びに行った際に聞いたブラディクスの騒動とか……

 

 「うむ、ごもっとも。それはさておき、あれとお主の駆体が合わさって産まれた力で、皆が恐れておるのは分かる……白虎には気を付けるが良い、純粋な民の味方(ヒーロー)だが……それ故に民に害する者への牙も鋭い」

 

 「……………分かりました」

 

 「うむ」

 

 ガハハハと、気持ちの良いぐらいの笑い声を上げる。

 

 「!!」

 

 美柑達が、勢いよくドアを開ける。

 

 「誰?」

 

 イチゴ一人しかいないはずの部屋で聞き覚えのない笑い声がすれば驚きもするだろう。

 

 「玄武さん、知り合いの仙人」

 

 半分は正解、半分は嘘、四獣とかで有名なあの玄武が人間に化けているなんて言っても情報量が多すぎて混乱を招く可能性がある。

 

 「そうでしたか、息子がお世話になってます……ちょっと待っててください、お茶入れて来ますので」

 

 「ホッホッホッこちらこそ世話になるのう……」

 

 ニコニコと玄武は微笑む、柔和そうな表情を見て、ガーランド達は安心したのかその場から出る。

 

 「ところで朱雀は……?」

 

 「妖巫女の元へ向かったのう」

 

 朱雀が妖巫女の話題になって舌なめずりしていた事を思い出す。

 

 「それってふしだらな案件では?」

 

 急いで、行かないと……

 

 「まあ待て、再びどこぞへ向かえば、先程の人達も心配するじゃろうて……当てはあるのか?」

 

 「ないですね」

 

 確かに、行き先も、連絡先も知らない人の行方を知る手段は、ない。

 

 「勢いに任せて急ぐ、それも善哉……しかし、焦っては視えるものも視えぬ」

 

 「……………」

 

 「おまたせ」

 

 美柑が紅茶を持ってきた。

 

 「どうぞ」

 

 「ホッホッホッいただこうかの〜」

 

 玄武は、いただいた紅茶を飲んだ。

 ついでにイチゴも飲ませてもらった。

 熱いが、甘い紅茶だった。

 

 「うむ、甘露……善き哉善き哉」

 

 落ち着きのある老人と一緒に一服すると、イチゴまで気分が落ち着いてきたように思えた。

 冷静になって、辺りを見回す……

 

 「?」

 

 家屋のどこか……何故かは知らないがとても神々しく感じる……触れてみたくなる。暖かさを、そこに感じてしまう。

 

 「ここは……」

 

 まじまじと見つめる。

 

 「こら……イチゴ、そこから先はさっきの部屋を使わせてくれた人達の生活空間だよ」

 

 「ごめん」

 

 その流れのようなものは、外へと続いている。

 ひょっとして……この気配を辿れば?

 

 「母さん……兄さんに頼みたい事があるんだけど」

 

 〜小美呼市 さくら牧場〜

 

 牧場にやってきたすずの前に、朱雀が現れた。

 

 「久しぶりだねぇ、すず」

 

 そう言って朱雀は笑顔で語りかける。喧嘩別れに近い形ですず達の元から去ったのが、無かった事のようだ。

 

 「久しぶり、朱雀」

 

 「会えて嬉しいよ」

 

 「うん……私も」

 

 「あれから十年か」

 

 「ママ、あの人誰?」

 

 「君の母の友達だよ」

 

 「お姉さんも妖なの?鳥さん?」

 

 朱雀は目を大きく開きつつ、平静を装った。

 

 「そうだよ」

 

 すずは子ども達にクレープを買い、先に食べてもらった。

 

 「自分より先に子どもに与えるか……成長したね」

 

 「あなたと会ってない間に、私はお母さんになったので」

 

 「聡明な子達だね、良く成長するだろう」

 

 どちらかは、どちらもかもしれないが、すずの夫、祭里の後を継ぐ事になるだろう……

 

 「年を経て少々衰えを感じてくる頃……嫌、まだか……僕の誘い……受け入れる気になったかい?夫、子ども達仲良くでも構わないよ……僕は懐が広いからね、ただし夫には昔の姿へ戻ってもらうが」

 

 性別を入れ換えられた頃の姿を指している。

 

 「何回も言うけど……受ける気はないよ」

 

 「もうあまり時間が残されてるとは思えないけどね」

 

 朱雀の突然の言葉に、すずはキョトンとなる。

 

 「何故今でも(あやかし)巫女の力があると思う?」

 

 「何故?どういう事?」

 

 「君は既に風巻祭里のものとなった、元来巫女とは神の伴侶として在るもの、処女(おとめ)である事までは求めやしないが……ここの基準で言えばもう巫女としての資格は失っているはずだ」

 

 そう言われれば……不安に思いすずはあちこち体を触ってみる。

 

 「特に何もないよ、幼心ちゃんもこう」

 

 「ドロン」

 

 かなでも現れる。

 

 「何もなければ、それでいいんだがね……」

 

 朱雀は、ふと空を見る。その視線の先にあるのは太陽か?

 

 「来たか」

 

 イチゴは、ガーランドのバイクに乗せてもらってその場に着いた。

 

 「ここで良いのか?イチゴ」

 

 「うん……ありがとう、兄さん」

 

 イチゴは辺りを見回す。

 

 「本当にいた……」

 

 「美女がか?お前もそういう思考ができるようになったんだな……みんな泣いて喜ぶぞ」

 

 「兄さんは一回黙ってて」

 

 「へーいへい」

 

 イチゴは、ガーランドがバイクを完全に停めたタイミングで下りて朱雀の居る場所ヘ走った。

 

 「あ、イチゴ君」

 

 「今日は、そんなに怖くない」

 

 「朱雀さん、また変な事やってんじゃないでしょーね?」

 

 「何を言う?優れた人間が、より良く、より長く生きられるよう道を説いてるだけじゃないか?」

 

 「だからと言ってなんであんたの……その……」

 

 嫁にならなければならないのか?

 

 「まあ君は論外だから気にしなくて良い。とはいえ、君の力は有用なのも事実……僕達の元に来ないか?我が主も喜ぶだろう」

 

 「主?」

 

 「水浴びの最中、君が邪魔したと聞いたが」

 

 イチゴの全身に冷や汗が沸いた、心当たりは……ある。

 

 「え……あ、その」

 

 「あの件に関しては不可抗力で済ませてくれるそうだよ」

 

 「………………そうですか」

 

 「だから安心してあれを出すが良い」

 

 「仕方ない……来い、カイ」

 

 呼んでも来ない。

 

 「来い、カイ!!」

 

 もう一度呼ぶが、ダメだった。

 

 「見ての通りです」

 

 「そうか……なら君に用はない……という訳はない!!」

 

 朱雀は人間の姿から大きな怪鳥へと変わる。

 

 「なんだと!?」

 

 『威力は弱い人間に合わせて調整している、さあ、アスレチックタイムだ!!』

 

 朱雀から、火の玉が発射された。

 

 「うわっと!?」

 

 避けられない事はない、だが火は留まり、その場を焼いていく。

 

 「なんだ?」

 

 ガーランドも煙の臭いを臭ったらしく、顔をしかめる。

 

 「ここは牧場だ、焼畑農業はお断りなんだよ!!ていうか、引火して牛が焼き肉になったら乳が!!」

 

 「やめて、私が目的なんでしょ!?」

 

 『人間は言うだろう?「それとこれとは別」……まあそういう事だよ』

 

 朱雀は面白がりつつも、間隔を設けて火を放つ。

 

 「場所によっては、牧場がハゲるか」

 

 そう危惧した時、隕石の如く、カイが降りてくる。

 

 「おまたせ~、カイ、持ってきたよ~」

 

 「あ、お母様だ!!」

 

 「イチゴは?」

 

 「近くの牧場だそうです、ララ様」

 

 「わかった!!」

 

 ララは牧場に向かった。

 

 「カイ?」

 

 「不思議〜〜

 私じゃ何も見えないのに

 カイからなら見える、幻覚じゃない」

 

 「ララさん?」

 

 「これがカイの大きいバージョン、デッカ……」

 

 『君がそれの開発者か、美しい……正に僕好みだ……僕の元に来ないか?』

 

 朱雀はララの元に突っ込んでいく。

 

 「ララさん!?」

 

 「やだっ(ニコッ)カイ」

 

 カイは朱雀を攻撃。

 

 『くっ』

 

 朱雀はショックを受けたのか、思ったより遠く飛ぶ。

 

 「すごい」

 

 「イチゴ〜今そっち行くよ〜」

 

 ララの乗るカイは、牧場をゆっくりとイチゴのいる方まで歩く。

 

 「イチゴ、おいで」

 

 促されるまま、イチゴはカイに乗った。

 

 「久しぶりです」

 

 「そんなにかしこまらなくていいって〜」

 

 「はあ……」

 

 由緒正しい王妃と、王子と目される事すらおかしい筈の子ども。

 言葉にできない引け目を感じる。

 

 「改修終わったよ〜元のサイズになるのはダメそうだけど、工具増やしたから、修理もできる」

 

 「ありがとうございます」

 

 「頑張ってね〜よしよし」

 

 ララはイチゴの頭を撫で、カイから降りた。

 

 「私はガーランドの隣で応援してるよ〜」

 

 「あはは……マジすか、えっちぃので勘弁して……」

 

 前に乗った時の凄まじい力は感じない、エネルギー切れを起こす心配がいらないから初めて朱雀と戦った時よりはマシだが。

 

 『ホッホッホッまたフラレたのう』

 

 いつの間にかこっちに来た玄武は、元の姿に戻った状態で朱雀に駆け寄る。紫の色が主軸となっている事以外はまさしく亀という見た目で、加えて尻尾の部分が蛇となっている。

 

 「亀の妖?」

 

 『はじめましてになるか、妖巫女……ワシは玄武……この朱雀の連れよ』

 

 『泰北……………彼を引っ張り出してくれた事、礼を言おう』

 

 『何……ワシはお主の動向を伝えただけ、天照の巫女の身を案じ、開眼に至ったのはまことあの者の心と才によるもの』

 

 『そうかい……だが、虫にさえできる事を褒め称えても仕方ないじゃないか』

 

 「虫って、ここにいる皆の事?取り消してよ」

 

 『仕方ないじゃないか、彼らと僕ではそれぐらいの差があるんだ……背丈も、力も……彼らにこれができるかな?』

 

 『やれやれ……大人げないのう……それも善哉』

 

 そう言って、朱雀、合わせるように玄武も、詠唱を始める。

 

 『必神火帝』

 

 『天魔降伏』

 

 朱雀は、胸の周りに

 

 「

  合

  体

   」

 

 と赤い文字を浮かべる。

 そして朱雀は人型に変形。

 玄武は小さくなり、変形した朱雀に格納される。

 そして、仕上げとばかりに朱雀の人間体を思い起こさせる妖艶なマスクをさらけ出した。

 

 『焔天大聖………雀武王、顕現』

 

 朱雀と玄武、二体が合わさり、形作るは朱色の王。




いかがでしたか?面白いと思っていただければ嬉しいです。
すまねえ……ほぼデモに終わってしまって。
イチゴ君のキャラがちょっと違うかもしれないけど、イチゴ君だってプリン食べた後なんかは蟹堕ちできないんです。
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