スーパーロボット大戦Z Another Chronicle   作:レゴシティの猫

45 / 105
皆さんこんにちはもしくはこんばんは。
超能力者同士、何も話さない筈はなく……
気になる方は最後まで見ていただけると幸いです。


第12話 ブライド・エマージェンシー Bパート

 警察の人達が迎えてくれた。

 鉄幹以外に、見ない顔がいる……

 

 「話は聞かせてもらった、俺はホージー……よろしくな」

 

 青い制服のクールガイ、そして緑の制服の男がいた。

 二人共、普通の警察官の制服とは違う……精鋭部隊のようだ。

 

 「僕は江成仙一……みんなはセンちゃんって呼んでるよ」

 

 小狼(シャオラン)達は自己紹介をした。

 黒鋼が喋ると、二人はボスと言って驚き……モコナが喋ると、これまたウメコという同僚らしき人の名を言って驚いていた。声がそれほど似ているのか?

 

 「よろしくお願いします」

 

 「では皆さん、揃った所で急ぎましょう」

 

 鉄幹ことテツ、センちゃん、そしてホージーという人達が同行するらしい。

 

 「早く手がかりを見つけないと……」

 

 センちゃんという人が、ピリピリした雰囲気を纏っているのを感じる。

 それでも初対面の小狼(シャオラン)達にも優しく接してくれている分、悪い人ではないと思うが……

 

 「センちゃんという方……何かあったんですか?」

 

 「心配なんですよ、連れてかれた人の一人は……恋人……というか結婚相手なんですから」

 

 「え……」

 

 ウメコこと小梅とセンは、結婚相手だった。

 以前に結婚式を行う……

 

 「センちゃん……ウォォォォォォ!!」

 

 山姥と見紛う程、白髪を伸ばした老婆が涙で橋ができる程むせび泣く。

 

 「仙一さん……」

 

 アンドロイドの少女……

 

 「兄ちゃん……」

 

 猫っぽい獣人……

 

 「ウメコさん」

 

 トカーサ星の王女……そして彼らの家族……

 その場にいる一同全員、デカグリーンこと江成仙一と、デカピンクこと胡堂小梅が主役となるその場を祝福した……

 だが、事件は起きた。

 神の祝福の場なぞ外道には知らぬ存ぜぬとばかりに、ナナシ連中が現れたのだ。

 そして始まるのは蹂躙。椅子を蹴散らし、花を植えたツボを壊す。

 センちゃんがみんなに避難を促している最中に、ナナシ連中は一直線にウメコに迫り、連れてかれた。

 すぐにセンちゃんは追いかけたものの、逃げられてしまった。変身はできなかった、衣装を着るからと、変身用のSPライセンスを置いていたのが災いしたようだ。

 式場で、センちゃんの嘆きが、響き渡った。

 幸い(じゃないが)、被害はウメコが攫われただけで済んだようだが、好意で出席してくれた人達に危険が迫る所だった。

 しかも、未だにウメコからの連絡がこない。

 このトリプルパンチが、彼から余裕をなくしているらしい。

 

 「無事だと良いですね」

 

 「そうですね……まああの人の事ですし、同じく連れてかれた人を元気づけてると思いますよ。だからセンちゃんさん、ウメコさんを笑顔で迎えにいきましょう」

 

 「…………そうだね、小狼(シャオラン)君もありがとう」

 

 結婚式場前までたどり着いた。建物前にあるのは関係者以外立ち入り禁止と書かれてあるテープ…………

 

 「強敵ですよ……」

 

 「え?」

 

 「電話の向こうからの申告で半信半疑だったが、向こうにいるのは泣く子もヲタ芸に走るパーフェクトアイドルらしい……」

 

 誰の事だろう……と小狼(シャオラン)はサクラと目を合わせた、急に恥ずかしくなりお互いそっぽを向く。

 

 「誰もウメコみたいな目には遭わせない……」

 

 「じゃあ、いきましょう」

 

 テツは事もなげにテープをくぐり抜けようとする。

 

 「良いんですか?」

 

 「ここで引き返して向こうの人達がナナシ連中に襲われるよりはマシでしょう……通達はしましたし、サクラさん達もこの先に行った方が安全ですよ」

 

 という訳で全員、テープの先へ行った。

 

 「皆さん、中では静かにお願いしますね?特にモコナ」

 

 「は~~い♡」

 

 「言われた瞬間破ってんじゃねーよ白饅頭」

 

 「てへっ」

 

 本番に差し掛かっていると問題なので、建物の中に近づいてそっと覗く。

 

 「あ」

 

 「きれいだね〜」

 

 「あいつらだったか」

 

 ウェディングドレスを着ているアイと……多分、カメラマンがいて何故か式場で忙しくしている。

 

 「皆さん、向こうが気づきました」

 

 アイは小狼(シャオラン)に気づいて、夏の日差しのように眩しい笑顔で手を振った。

 

 「小狼(シャオラン)君、みんな、久しぶり〜」

 

 「久しぶりです」

 

 「モコちゃん、久しぶり〜!!」

 

 「久しぶり〜!!」

 

 アイとモコナがハイタッチした。

 そしてアクアが現れる、今日は黒いパーカーを着た私服姿だった。

 

 「(アイと手のひら大のマスコットキャラがハイタッチしてる……かわいいを通り越して尊い)お前達か……侍に引っ付いて、警察に引っ付いて、大変だな」

 

 「アクアさん、今日はどうしたんですか?カメラマンの人まで引き連れて」

 

 「それはだな」

 

 「知り合いなんですね……ちょっとこむ話をしますので、時間を潰しててください」

 

 「じゃあ、それについて話すから来い」

 

 アクアに別室まで案内された。

 控え室らしく、物がたくさん置かれている。

 

 「羽根を探してるとは聞いたが式場までよく来るな……喉乾いたか?飲んでくれ」

 

 アクアはそう言って、小狼(シャオラン)達にジュースを注いだ紙コップを渡した。

 

 「ありがとうございます」

 

 「どうも」

 

 「こいつはいけるな」

 

 「おいしい……」

 

 「おかわり!!」

 

 「一人二杯までにしといてくれよ」

 

 アクアはモコナの紙コップにおかわり分を注いだ。

 

 「ところで、アクアさん達はどうしてここへ……」

 

 「結婚に関する雑誌の巻頭の撮影にアイが選ばれた、俺は苺プロの人間として、撮影の補助だな……学校も休みだし……(ルビー)はダンスの練習だぞ」

 

 「え……アイさんもう結婚しているのでは?」

 

 少なくとも、アクア達がいるのがその証……

 

 「そういう写真を撮るんだ、いちいち現実の話を持ち出す必要はない。そこから出る旨味もあるが……アイには求められてない」

 

 「黒鋼さん、おれ……アクアさんの言ってる事が分かりません」

 

 「俺もだ」

 

 「オレもさっぱり」

 

 「私も」

 

 「モコナ知ってる、縁者ネタ、中の人ネタって言うんだよ」

 

 「そうなんだ」

 

 「それに俺達の父親はもう……」

 

 そこからは何も言わないが、おそらく亡くなった事を示唆している。

 

 「あ、ごめんなさい」

 

 構わないと、アクアは言って続けた……

 

 「ちょうど俺達が産まれる日だったようだ……何をしていたのかは知らないが、アイのいた病院の周りをうろちょろしていた所を襲われたらしい……」

 

 その場にいた被害者にファンの一人もいたから、アイに何らかのサプライズでも計画していたのか……分からない。

 分からないが、アイはその事についてアクア達の前で触れようとはしなかった。

 

 「母体に影響がでないようアイに知らせないようにした社長の判断には感謝だ」

 

 彼らを診た誰かはこう言っていたそうだ。

 

 『見つけた時、この者達の魂を繋ぎ止めるのは叶わず、早すぎる死を悼む事しかできなかった……』

 

 要は、間に合わなかったという事だろう……

 

 「早いって………そんなにか?」

 

 「中高生ぐらいだ、ファンは大学生ぐらいか?」

 

 「十代半ばか……早いね」

 

 どんな人なのだろうか?アクアを基準にすれば金髪の美形である事は想像に難くないが。

 

 「多分、嘘つき。相手の求める姿をそのまま演じきれる天才」

 

 サクラが何かを視て感じ取ったのか、そう呟いた。

 

 「サクラ?」

 

 「………あれ?」

 

 サクラは自分が何を言ったのか分かっていないようだ。

 

 「アイが認めるぐらいだしそうなんだろうな」

 

 「それはそうと、その警察から話が来たそうじゃねえか……殿様達からもよ」

 

 そうだった、デカレンジャーの人達が今カメラマン達と話をしているかも……

 

 「ああ……だが続行になった」

 

 「マジか………危ねえぞ」

 

 「危ないからって降りられないんだ、納期ってものがあるし」

 

 「大丈夫?スケジュール詰めすぎてない?」

 

 「言えてるな……ていうかさっきから思ったんだが……モコナは異世界出身といっても俺達と文化レベルは変わらんって事か?」

 

 「多分そう」

 

 モコナが仲間になったミセの周りの風景から見て取れた建築様式などは、小狼(シャオラン)達の済んでた所より今いる場所に近い。

 

 「ああ……そうだ、そういえば羽根について俺なりに考えてみたんだが」

 

 「はい、なんでしょう」

 

 「まず芸能界(こっち)にはないだろう、芝居の小道具にしてはデザインが特異すぎるし、そっち方面の怪現象も聞かない……何百年前に拾って、その力を使って偉くなったパターンだったらお手上げだが」

 

 参考までに留めておいた方がいいかも?

 

 「それと……こっちは完璧に懸念ぐらいでしかないんだが」

 

 「構いません」

 

 「様々な奇跡を起こしてきた羽根だって言うじゃないか。そんな代物が、一個人の記憶の一部から成るとすると……」

 

 記憶を失う前からそうなのかは知らないが、サクラの力の証明になる。

 

 「集め続ければ続ける程、奇跡を起こしてきた羽根の力がサクラに戻る事になる。そうなっていけば、どうなるんだろうな?」

 

 「どうなるんだろうな?って、分かんねえのかよ」

 

 「ああ、すごい力を持つようになるかもってだけで、それがどのぐらいかは……それを推し量れるのは、神ぐらいじゃねえかな」

 

 「…………………」

 

 アクアの言う事も、一理はあるのかもしれない……

 

 「だとしても、おれは羽根を探します」

 

 「サクラにとって、苦い記憶が含まれてたとしてもか」

 

 その発想はなかった、小狼(シャオラン)自身の記憶を手繰っても彼女の周りには、兄である国の王、その幼馴染、彼女を愛する国民達と後消えているが彼のみだった筈だ。

 

 「それでもあったかい記憶の方が多いと信じてますから」

 

 それに、記憶が全て抜け落ちた最初の頃は、肌も段々冷たくなっていって命に関わる程だった……治り続けていく今のサクラを見ていても、集め続ける事に間違いはないと思える。

 アクアは小狼(シャオラン)の発言を聞いて、フリーズを起こした。

 

 「あ……あの?」

 

 そしてどんよりした空気が漂う。

 

 「そんなに自信満々に言えるのか、と思ってさ……生きてくと挫折を避けて通れないんだ……」

 

 助けたい女の子を助けられなかったり……とアクアは自虐的に語る。

 

 「おい、テメェまだ十代半ばだろうが……悟った気になってんじゃねえぞ」

 

 「老成してるね〜」

 

 モコナがアクアに近づいてきた。

 

 「ありがと、サクラの心配してくれて」

 

 「あ、ああ……(気遣われてしまった……かわいい)」

 

 社長がやってきた。

 

 「アクア!!」

 

 「終わったか」

 

 「ああ……アイを守ってもらう事になった!!」

 

 「そうか……」

 

 「じゃあ、俺達も陣取っとくか」

 

 アクアの言っていた言葉はひょっとしたら正しいのかもしれない、だがここで止める訳にはいかないと強く思う。

 

 〜別の結婚式場〜

 

 花嫁が、旦那と共に身支度をしていた。

 今回の花嫁は白無垢姿……

 その目の前に千明達が現れた。

 

 「え?あの……」

 

 「すみませんが緊急事態って訳でささっどうぞどうぞ」

 

 「これこれこういう事情で、しばらく奥にいってもらってていいですか?」

 

 奥の部屋に行ってもらって、服の銘柄をチェック……

 奥の部屋に黒子も数人入り込み、数分後……茉子は白無垢姿になった。丈瑠も同じく和装となる。

 そして、再び繰り広げられる結婚式……

 今度はモコナが神父をやっておらず、和装で行う事で、前回より厳格な趣を感じた。

 そこにお邪魔するのはナナシ連中!!

 

 「うわっ!?」

 

 丈瑠は驚いて腰を抜かす演技をする。

 

 「キャー放してー!!」

 

 「大変や、はよ変身せんと」

 

 「おいおい、今のところ手筈通りだからじっとしとこうぜ(小声)」

 

 そうこうしてる間に茉子は連れ去られた。

 そういう作戦とはいえ、彦馬に叱られそうなビビり具合を丈瑠は晒してしまった。

 流石に咎められる事はないだろうが……

 ショドウフォンから音がなる。

 小狼(シャオラン)からだ。

 

 『殿様!!』

 

 「ああ、俺だ……そっちの状況は」

 

 小狼(シャオラン)は、今までの事を説明した。

 

 『という訳です』

 

 以前会ったアイドルが式場にいて、ターゲットになるかもしれないという事だ……

 

 「話は分かった、俺達の所も一段落着いたから小狼(シャオラン)達の所でナナシ連中が来たら、遠慮なくやれ」

 

 『うまくいったんですね?分かりました、では失礼します』

 

 小狼(シャオラン)は電話を切った。

 

 「どうです?殿様」

 

 「小狼(シャオラン)からだ、あいつらも話が一段落ついたみたいだな」

 

 「んじゃあ、経過観察といきますか」

 

 〜小狼(シャオラン)のいる地点〜

 

 ナナシ連中は、さっきのテープをビリビリに剥がし侵入してきた。

 

 「女装の腕を試す機会が減りましたね」

 

 「俺はホッとしてるぜ、ミッションのためとはいえ男とキスをせずに済んだんだ」

 

 「同感です」

 

 三人はライセンスを構えた。

 

 「チェンジスタンバイ!!エマージェンシー!!デカレンジャー!!」

 

 コールを受けたデカベースから、形状記憶宇宙金属デカメタルが転送される。そして、超微粒子状に変換されたデカメタルは、彼らの体に付着し、デカスーツとなるのだbyナレーション

 

 「バンバン……それにニューフェイスもまだいないしな、名乗るのはウメコを助けた後だ」

 

 「あ、二人共、作戦の確認です……こいつらは実行犯である事に変わりありませんので、どれかは生け捕りにしましょう」

 

 「ホージー、頼む……今回は手加減できそうにないんだ」

 

 「オーケー、任せろ」

 

 「俺達も行くぞ!!」

 

 「はい!!」

 

 「あー君達は隠れといてね、危ないから」

 

 ファイは集ろうとするカメラマンを、建物内に留めるよう努めた。

 

 数分後……

 

 「イージーだったな」

 

 特に苦戦しないで終わった。

 

 「小狼(シャオラン)君達も協力ありがとうございます」

 

 小狼(シャオラン)はペコリと頭を下げた。

 

 「おう、それよりこいつらから情報抜き出すんだろ?早くしようぜ」

 

 黒鋼の催促に、テツ達は訝しげな仕草を取る。

 

 「(やっぱりボスとは違うね)」

 

 「(強さもハートも評価できるが、口が悪いな)」

 

 「待ってください……そろそろ、ジャスミンさんの言ってた助っ人が来る筈なんですけど」

 

 「初耳だが、信用できるのか?そいつ」

 

 「ジャスミンさんが言うぐらいですしまあ」

 

 話をしていると轟音と共にバイクが現れた。

 一度見たら忘れようのない、緑の(さか)だったリーゼントとグラサンが目印の見覚えがある男と……その後ろに誰かが乗っていた。

 

 「じゃ、俺は屋台に戻る……粗相はすんなよ」

 

 「いやしねーし……あんがとさん、松」

 

 後ろにいる誰かが降りてきた。

 

 「ちーっす」

 

 やってきたのは、高校生ぐらいの少年。

 逆立てた金髪、上半身をはだけさせたゴテゴテの衣装、骸骨のベルトを巻いたその姿は、己を誇示しているように見える。

 

 「男アキラ、姐さん夫婦から頼まれてやってきたぜぇぇぇ、夜露死苦な!!」

 

 「君は………」

 

 テツの顔がデカスーツで隠れていても分かる、こんな奴が来るなんて予想外という表情をしているのだろう。

 

 「待ってろ、用事は今済ましてやるから」

 

 アキラは超能力者である。触れた相手の、思考を読み取る事ができるのだbyナレーション

 

 「おい、花嫁さん連れ去ってる場所はどこだよ」

 

 ギュウウーン!!(効果音)

 

 『今見えるでっかい建物から出てまっすぐ出た先を右に突っ切って白い線が無くなるまで渡って(以下略)』

 

 「長えな……」

 

 黒鋼はナナシ連中の一体を担いだ。

 

 「せっかくだ、乗り込みついでにこいつ返してやろうぜ」

 

 「サンキューな」

 

 ギュウウーン!!(効果音)

 

 「こっちだ」

 

 「これで見つかるなら儲けもんだな」

 

 「そうだ、殿様に連絡を」

 

 スマホを取ろうとしたらファイに止められた。

 

 「まだ良いんじゃないかな〜情報が確定かどうか確かめるまでさ」

 

 小狼(シャオラン)はサクラと目的地に向かう前に、アクアに挨拶をした。

 

 「ではアクアさん、写真……頑張ってください」

 

 「ああ……任せとけ、撮影が終わったらアイが力を貸してくれるそうだ」

 

 「はい」

 

 「次の番組……構想思いついたかも」

 

 「やめとけ……生身でアクションシーンこなせるあいつら見た後はどれだけやっても物足りなくなる」

 

 アキラは、その話を耳にした。

 

 「え?嘘だろ!?アイいたのかよ……終わったらサインねだっていいか?」

 

 「いいんじゃねえか?知らねえけど」

 

 「サインで良いなら、これが終わった後にベリークールな俺の分をくれてやるぜ」

 

 「おっさんのサインか……あんがとさん」

 

 「おい待てなんだその露骨な態度は!?」

 

 〜おまけ〜

 

 センちゃんはアキラに話しかけた。

 

 「君……ジャスミンといつ知り合ったんだい?」

 

 同じ超能力者同士という縁でここに来たのは察する事ができる……気になったのはいつどのように出会ったかだった。

 

 「去年ぐらいに、ケンカしてた所をあのお姐さんに両成敗されたんだよ……んで、そん時」

 

 〜一年前〜

 

 「お姉さん、ちょっとあっち行っててくれませんかねー」

 

 ちょっと心を読み、考えてる事を当てて怖がらせようという軽い気持ちで彼女の手袋に触れただけのつもりだった。

 

 ギュウウーン!!(効果音)

 

 『この子、私の心を読もうとしてる?』

 

 だがしかし、彼女はアキラと同じ類の人間のようで、見破られたばかりか、同じ事をされたのが分かった。

 

 「げっ!?」

 

 逃げようとしたのも束の間、一気に組み伏せられてしまった。

 

 「逃げようとしても、無駄よ無駄無駄ァ」

 

 力はアキラの方が上だと思って侮っていた……だが勝てない、それもその筈、彼女は警察の中でも特殊部隊的な立ち位置にいる。さらに……共に死線をくぐり抜けてきた仲間であるセンちゃんは歯向かうには相手が悪すぎたのを知っているため、苦笑いをする事しかできなかった。

 ケンカの相手もいつの間にか逃げていた……

 テレポートで逃げようかと迷った、だが当時はまだ使えない事を知らないので、テレポートも一緒にされるかもと二の足を踏まざるを得なかった。

 だが、アキラが思っていたのと対応が違っていた。

 色々と聞かれた。家族、交友関係、などなど。

 特に聞かれたのが、持っている力について……テレポート、読心能力、テレキネシスと多岐に渡る。

 苦労しなかったかと聞かれた。

 ジャスミンは、持ってる能力で人間関係に亀裂が生じたり、能力が暴走したりで苦労した日々があったみたいで、それでアキラに聞いていたようだ。

 アキラも、心を読めるのが原因で始まったケンカもあるから否定はできなかった。

 だが、心配される程じゃないとアキラは言った。変に暴走する事はなかったし読んでもバレないように気を付けてもいる。

 事情を説明すると、心を読まなくても分かる程ジャスミンはホッとしていた、自分と同じ思いをせずに済んでいる事を喜んでいるようだった。

 信用できる相手にアキラは思えた。

 その日を境にアキラに一人、後にもう一人、味方が増えた。

 

 〜現在〜

 

 「本当に大丈夫だったのかい?」

 

 「まあな……ありがてえ事にこの能力の事を知っても変わらずに接してくれる人がいるし……それに、この能力もオレの一部なんだ、あるからって凹んでなんかいられるか」

 

 アキラの言葉にセンちゃんはクスリと笑う。

 

 「そっか」

 

 「……なんすか」

 

 「嫌……なんでもない、頼りにしてるよ」




いかがでしたか?面白いと思っていただければ嬉しいです。
近未来編のクロス先をイメージしてみた。
今回の超能力者繋がりやたい焼き屋の太客ヤミさんはともかく、アキラの妹カオリちゃんを見て、かつての自分を重ねて親身になるルビーと、かつて救いきれなかった女の子を重ねて少しでもなんとかしようとするアクアという元を辿ると悲しい繋がりの話が頭から離れなくなった自分を許してください。

アイのポジションは……

  • ゲッター!!
  • 俺の歌を聞けぇ!!
  • ザフトの歌姫(パフォーマンスが派手な方)
  • 星野アイは欲張りなんだ(全部)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。