スーパーロボット大戦Z Another Chronicle   作:レゴシティの猫

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皆さんこんにちはもしくはこんばんは。
今パートは戦闘が起きません、ロボ戦は前パートの後の方です。


第13話 狐の智を借る虎! Bパート

 〜志葉屋敷〜

 

 知らせを受け、すぐに小狼(シャオラン)達は帰還した。

 急いで皆の集まる場に向かう。

 

 「殿様!!」

 

 「話は聞いた、本当なのかよ!?」

 

 流ノ介が、九衛門という謎の狐に操られた……

 

 「その通りだ……」

 

 シンケンジャー全員、沈痛な面持ちになっている……仲間が一人、操られて敵になってしまった……しかも、多分後で彼と斬り合わなければならない。

 その時、知らない人が会話に入ってきた。

 

 「あなた達だけで悩む必要はありません、あいつは私達の敵でもあるのですから」

 

 メガネを着用した、柔和そうな壮年の男性が部屋にいた。

 優しい雰囲気とメガネが、小狼(シャオラン)の養父藤隆を彷彿させ、そんな彼の脇を固めるように、五人の若者達が座っている。

 

 「あなたは……」

 

 「祓忍、伊賀崎家の当主……にはなれてないけど、道場の師範を務めています、旋風(つむじ)です」

 

 忍という言葉に、黒鋼の耳が反応する。

 それを余所に若者達が自己紹介を始めた。

 イケイケドンドンなレッド……もといアカニンジャー、天晴(たかはる)

 

 「よろしくな!!」

 

 魔法使いなブルー……じゃなくてアオニンジャー、八雲

 

 「そこの金髪の人……この件が終わり次第手合わせ願いたいのですが」

 

 一番話しやすそうなイエローならぬキニンジャー、凪

 

 「君、中学生かな?よろしく」

 

 某ときめきの医者曰く最強の生物(JK)という括りに入るシロニンジャー、風花

 

 「よろしくね!!」

 

 賢そうなピンクではなくモモニンジャー、霞

 

 「よろしくお願いします」

 

 シンケンジャーと違う色の呼び方で覚えた方が良さそうだ。

 

 「あの……祓忍とは?」

 

 小狼(シャオラン)の言葉に、旋風は慌てた。

 

 「あ……知らないんでしたか、では忘れていただいても」

 

 「良いんじゃねえか?父さん、侍の人達の仲間なんだしよ」

 

 ざっと説明してもらった……

 人に仇なす妖怪や色々を退治する忍者で、全国各地で同業者がいるらしい。

 

 「そんで、その中で俺達のご先祖様は牙鬼幻月を封印して、最強って感じでラストニンジャって呼ばれてるんだ……すげーだろ」

 

 「ええ……すごいですね」

 

 「じいちゃんがそのラストニンジャでよ、俺達の目標なんだ」

 

 「タカちゃん……話がそろそろ脱線しそう」

 

 「おっと……いっけね」

 

 改めて、旋風は丈瑠に提言する。

 

 「そういう訳で……私達にも協力させてください」

 

 しかし、丈瑠は以前のように突っぱねる。

 

 「いえ……これは私達の問題です、あなた達を巻き込む訳にはいきません」

 

 「牙鬼軍団は私達の敵です、巻き込んだのはこちらと言えましょう……罪滅ぼしとは言いませんが、こちらには協力の義務があるかと」

 

 「しかし……」

 

 丈瑠が難色を示すも、茉子はそれを遮る。

 

 「ストップ、これ以上は意地の張り合いみたいじゃない……それで流ノ介は帰ってこないわよ」

 

 「そうだぜ、殿様!!今は早く仲間を助ける方法を考えるのが先決だろ」

 

 「あ、ああ……」

 

 天晴に言われて、丈瑠は引き気味になっていた。近い近いと、手で押しのけて距離を取ろうとしている。

 

 「あ、兄がすみません……アハハ……ほら、お兄ちゃん……殿様困ってるでしょう?」

 

 風花が天晴を引き離す。

 

 「お、わりぃな殿様」

 

 「殿様がタジタジや……」

 

 「丈瑠が一番苦手そうなタイプね……」

 

 確かに、丈瑠は距離を詰めるのに時間がかかるタイプのように思える……初対面から一気に距離を詰められて話しかけられるのは慣れていないだろう……

 モコナはどうかと聞かれればそうだが、マスコットサイズのキャラと大の男では放つ圧が違う。

 

 「あっそういえば千明さんは……」

 

 「案内よ、イチゴのお母さん達のね」

 

 「キレイな人達やったわ」

 

 「イチゴさんの……お母さん」

 

 千明にも今の話を説明せねば……イチゴのお母さんというのも気になる。

 

 「ちょっと見てきます」

 

 小狼(シャオラン)達はその場を後にした。

 

 「私も」

 

 〜一方その頃〜

 

 美柑は、千明の案内により、イチゴの部屋に来ていた。

 風夏はあんまり人が多くない方が良いだろうから外で待ってるという……なので春菜と訪れた。

 

 「ここがイチゴの部屋……」

 

 イチゴは良く思わないかもしれないが、気になったものはしょうがない……せめて気付かれない内に。

 

 「らしいっす、丈瑠やじいさんが好きに見てていいってさ」

 

 「ありがとう」

 

 美柑はイチゴの部屋だった場所を観察する。

 

 「静かだね」

 

 「うん」

 

 特にカスタムはなし、イチゴが運び出された時……既に剥がされたか……?

 荷物の整理用の箱を見た。

 最低限の筆記用具と、包丁やまな板、鍋などの調理器具。後は使わずに大量に残ってある絆創膏とやけど用に用意しているのかそれに使いそうなものがいっぱい……

 不意に、昔の記憶が蘇る。

 

 『あーん』

 

 急に泣き声が聞こえ、美柑はすっ飛んだ。

 声をあげたのはイチゴ……しかも右手が赤くなっていた。

 

 『キャっイチゴ!!大丈夫!?冷やさないと』

 

 すぐに応急処置に入った。

 

 『どうしてこんな……』

 

 『あ、焦げた』

 

 『あ』

 

 美柑が作ったように目玉焼きを焼こうとして、フライパンを持ちきれずに、持つ場所をずらしてしまったのが原因らしい。

 そして、そのフライパンそっちのけでイチゴを診た結果、白身が半分以上焦げてしまった……

 

 『母さんみたいに、作ってみたくて……』

 

 『まだフライパン持つのはイチゴには早いかな……』

 

 『ごめんなさい……』

 

 痛いのか、怒られるのが怖いのか、泣いて謝っていた。

 火傷して痛い思いをした、教訓になってるだろうし……怒る必要はなさそうだった。

 

 『痛い?』

 

 『うん』

 

 『料理は……ちょっと間違えるとこうなるんだよ……分かった?』

 

 イチゴにはまず相手の事を想って作る……その前段階が必要だった。

 

 『せっかく作れてもイチゴの手がこんなんじゃ、イチゴの喜ばせたい人が悲しくなるから……ね?』

 

 『うん……』

 

 その時のイチゴは、小学校に入りたてだったか……目玉焼きは硬く、苦かったが、その失敗以降にすぐに上達していき、美柑は褒めちぎった。

 今は遠く、懐かしく思う事しか許されない日々。

 

 「おっさんも物色してたけど、面白いもんは特になかったっぽいな」

 

 「うふふ」

 

 春菜は何かおかしいのか、微笑む。

 

 「なんすか」

 

 「リト君、王様とか、陛下で呼ばれるのが多くなったから、おっさんって呼び方をされるのは珍しいんじゃないかなって」

 

 ある種の親しみが言葉にこもっているのが分かるから、本人も拒めないのではと付け加える。

 

 「そうすかね」

 

 話を戻すが……特筆すべきは冷蔵庫内に溜め込んでたプリンぐらいで(賞味期限の関係で、黒子達がおいしくいただいた)……エ◯本など、ネタにできそうなものはなにもなかった。

 プリンを溜め込んでたという所に、好きなものを食べる気力分は元気になったと嬉しくなるものの……未だに◯な本に興味を持ってないのかと心配にもなってくる。猿山のようになっても困るが……

 

 「イチゴ……こっちではどうだった?」

 

 「あ〜うん、目立つけど……黒子としては問題ないって爺さんも言ってたし……料理もうめえし、良い奴だよ。彩南町であれこれ言われてただけの時は分かんなかったけど」

 

 小学生の時も、表面上は何も変わってない状態だった……その延長と考えたら……油断はできない。

 

 「…………そっか………今でも、アイツ……恨んでるのかな?」

 

 「!?美柑ちゃん……」

 

 何を恨んでるかは聞くまでもない、彩南町育ちで事情をある程度耳にした千明にも通じる共通のタブーみたいなものだった。

 

 「分かんねえよ……俺、母ちゃんいなくてさ……」

 

 「あ……ごめん」

 

 「けど唯さんが彩と遊んでる時にちょくちょく絡んできてさ……ゲームは一日一時間……とか、宿題早くしなさいとか、ハレンチな本を読むのはやめなさいって言ってきてさ、うるせえなって思う時があってよ……でも、うるせえなってぐらいで、恨むって感じにはならなくて……俺の知る母ちゃんの形って、そんぐらいなんだ……だから、分からない……分かっちゃいけないって感じ」

 

 「…………」

 

 「それとさ……美柑さんからもらったもんは大事にしてんじゃねーかな?つーかあのおっさんの子供だろ?いっぱい母ちゃんがいるようなもんじゃねえか、あの人達は多分邪険にしないだろうし……そん中で美柑さんから習った料理スキルとか忘れようと思えば思えるもん、身バレしにくいところで引っさげてんだからさ……完全に嫌ったって訳じゃねーかも」

 

 「…………そうかな?」

 

 「そうなんじゃねって希望的観測っす、元彩南町育ちパンピーの戯言ぐらいに思って欲しいかも」

 

 「そうかな………?本当にそうかな……?」

 

 美柑の目に、大粒の涙がこぼれだす。

 

 「美柑ちゃん……」

 

 「わっごめん」

 

 千明はすぐに、ポケットの中を探る。

 

 「ううん、大丈夫……」

 

 美柑はすぐにハンカチで拭うも、抑えられないようで、再び涙を流す。

 

 「ちょっと向こう向いてるから」

 

 「美柑ちゃん……ゆっくり息を吸って……吐いて……」

 

 落ち着いたのを確認した後、千明は志葉屋敷の出口まで彼女達の移動に付き添った。

 

 「今日はありがとう……ちょっと希望が出てきたって気がする」

 

 美柑は千明に礼を述べた。

 

 「礼なら爺さんによろしく、おっさんにもだけどここまで甘々な対応してくれたの意外だし」

 

 「またね」

 

 「もう会わない方が良いってうちの殿様言うだろうけど……じゃ」

 

 美柑は屋敷を去った、懐かしい思い出を振り返り、内に抱く不安、恐れが解けていくのを確信しながら……

 

 「あ」

 

 風夏の隣にリトがいる……迎えに来ていたようだ。

 

 「リト!!」

 

 「美柑……春菜ちゃん、風夏から聞いたけど、大丈夫か?」

 

 「うん…」

 

 「じゃあ、帰ろう」

 

 宇宙船に乗る、そしてデビルークに帰ろうとする……

 

 「リト……」

 

 「何?」

 

 「私も……やっぱり……イチゴ、探しに行く時……一緒に行っていい?」

 

 「!?そうか……大丈夫か?」

 

 「うん」

 

 「……良かった、美柑ちゃんがちょっと明るくなって」

 

 美柑の願いは固まった、例えまた拒絶されたとしても……せめて、もう一度顔を見たい……

 

 〜一方その頃〜

 

 「で……あんたら何してんだよ」

 

 モコナとその愉快な仲間たちが、物陰に隠れていた。

 

 「報告があってきました」

 

 「忍者だし忍んでた」

 

 「全く忍べてねえよ、俺の中じゃあんたは忍ぶ気ねえ忍者の代表格だぜ」

 

 背の高い男が二人以上もいれば、否応なく目立つ。

 

 「イチゴの母親だ、気になるだろうが」

 

 黒鋼のいう事も一理ある……父親を見た後だと、ついでに知りたいという気持ちがある。

 

 「おれも……あの人、両親に関しては何も言わないというか……」

 

 「ま、分かる気はするけどさ」

 

 「たく……あの野郎、母親と何があったってんだ?」

 

 声をかけようとした時……女の人の内一人が、息子に恨まれていると思っている事を呟いていて、驚きのあまり、何も言えなくなっていた。そして、千明と会話の最中、流していた大粒の涙……

 他人でも分かる、ただごとではない……

 

 「まあ、色々あったらしくてよ……あんた方みたいなロイヤルなオーラに満ちてる人なら、あいつの親父は王様って言えば、ちょっとは分かってくれるのを期待してるぜ」

 

 「領主か」

 

 「多分もっと上……一国……そこは星間国家だから世界中を治めてるみたいな感じか」

 

 「そんなにか」

 

 「王様だ〜」

 

 「じゃあ、なんで……」

 

 「民が、イチゴ君を疎んでるんだね?」

 

 「え?」

 

 ファイの呟きに……サクラは驚いた。

 

 「うん、まあそういう事……」

 

 ファイが踏み込んだ事をいうのも意外だが、その言葉の持つ不穏な響きに、疑問が湧く。

 

 「何故……」

 

 「そりゃあさ……あれよ……あれ、奥さんのいっぱいいる王様っていうかその……」

 

 触れてはいけない領域なのか、そこから先の歯切れが悪くなっていく。だが……王族として大手を振って歩ける人間ではないのだと……粗方の予想は付いた。

 

 「よし、なんとなく分かった……今度見つけたら俺が叩き直してやる」

 

 「お……おう、お手柔らかによ……そういや、報告ってなんだ」

 

 千明は小狼(シャオラン)から話を聞き、丈瑠のいる場所に戻る事にした。

 

 「聞かずに済んだなら良かったって話だな……お前達にとって」

 

 サクラはみんなに愛されていた……だから、別世界の出来事とはいえ、王族はみんなに愛されるものと先入観ができてしまっていた。

 

 「じゃあ、行こっか」

 

 千明に追従しようとするファイに黒鋼が呼び止める。

 

 「おい待て」

 

 ファイは言われて振り返る。

 

 「テメェの言ってた言葉……そういう目に遭った人間の言葉にしか聞こえなかったぞ」

 

 「…………ちょっと変化球入れてみただけだよ?」

 

 少し真顔になるものの、いつもの笑顔に戻ってファイはにこやかに答えた。

 

 「さあ、早く流ちゃんどうにかする作戦に参加しよう」

 

 五人とモコナは、丈瑠の元に戻った。

 

 〜三途の川〜

 

 太夫の三味線が鳴り響く中……

 

 「やるじゃねえかアイツ」

 

 ドウコクは九衛門の活躍を肴に、酒をくらっていた。シンケンジャーの一人を無力化したばかりか、人間の恐怖を産み出す側に転じさせるのに成功したのだ。

 

 「問題は次だね、どうも向こうの筋書き通りには進みきれてないみたいだ」

 

 隙間という訳ではないが、急に別次元から現れ、破壊活動を始めていった……

 人類の敵には、二種類存在する。

 言葉の通じない奴と、心の通じない奴だ。

 心の通じない奴は、人間と思考方向が違うから、敵になるしかない。外道衆がその枠に入る。

 対して言葉の通じない奴は……怪獣など、獣とでも言おうか?

 言葉も通じない……生態系も違う……だからやはり敵になってしまう。

 

 「なんだぁ?あの獣は」

 

 別次元から生えてきた怪獣……仮に次元獣とでも言おうか?

 

 「さあね……怪獣とかそこらの類じゃないのかい?」

 

 そんな話ばかり膨らませている所に、十臓がやってきた。

 

 「ざっと150年ぶりじゃねえか……十臓」

 

 「お前達に言う事があってきた」

 

 そして告げる……シンケンレッド……志葉丈瑠を、狙う事を。

 

 「構わん」

 

 思っていたよりあっさり承諾されたと彼は驚く……てっきり、自分がトドメを刺すのに固執するか何かすると思ったのに……と。

 

 「……何も仕掛けないのか?相手は志葉の当主だぞ……お前達を封印した」

 

 「?」

 

 「三途の川が溢れちまえば、志葉の当主だろうがなんだろうが仕舞いだ……」

 

 「そうか……ならいい」

 

 十臓はそう言い残して去った。

 

 〜人間界〜

 

 「気づいてなかったのは驚きだ……が、それも時間の問題か」

 

 シタリの眼光は光っていた、それも何かに気付いたものの放つ光。

 下手に誤魔化せば、それこそドウコクの逆鱗に触れる事になる……

 

 「ならばそれもいいか」

 

 十臓は人間の姿へと切り替わる、悪鬼羅刹と成り果てたあの頃の姿へと……

 

 「なあ、裏正……肌の泡立つような戦いなくして、生きて三途の川に入った甲斐がない」




いかがでしたか?面白いと思っていただければ嬉しいです。
八雲は凄腕の魔術師ファイを見かけた。
雰囲気を感じ取るだけで気分は爆上(バクアゲ)、瞬く間に気力170へ到達。

アイのポジションは……

  • ゲッター!!
  • 俺の歌を聞けぇ!!
  • ザフトの歌姫(パフォーマンスが派手な方)
  • 星野アイは欲張りなんだ(全部)
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