スーパーロボット大戦Z Another Chronicle   作:レゴシティの猫

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皆さんこんにちはもしくはこんばんは。
このパートは別ルートの補完的側面も強かったり強くなかったりしますね


第14話 小狼とラストニンジャ Bパート

 とりあえず小狼(シャオラン)を寝かせてから、霞はその仲間達、そしてシンケンジャーに話を聞いた。

 彼と行動を共にしてきた人達なら、さっきの彼について何か知っているのでは……?

 取り調べ、開始。

 一人ずつ、別室に連れて行って話を聞いた。

 

 「あいつがああなったのは今回が初めてじゃねえ、羽根を守ってる奴との戦いの時とかにああなるのを見た事はある……火事場の馬鹿力みてえに強くなるようなものかとは思ってたんだがな……あの変貌ぶりはどういう事か、さっぱり分からねえが」

 

 「オレもあんな小狼君初めて見るからね〜びっくりしたよ、でも……いつもそれだけ彼女の事になると必死なんだってのは伝わってるからね……」

 

 「モコナ、よく分かんない。でも小狼(シャオラン)はモコナ達の大事な仲間だよ」

 

 「小狼(シャオラン)君は、いつも私のために傷ついて……」

 

 「じいが昔取引した相手から、この世界に来たら預かれって言われたようだ……なんの取引か……さあな……それとあいつの剣技はまあまあだが、体術はこちらが参考になる」

 

 「私の知ってる限りは、真面目で、どんな修行にもついていくだけの力も心もある良い子という印象です……」

 

 「サクラちゃんの事が好きな普通の男の子よ」

 

 「あそこまでハイになったの俺、初めて見たぜ……ていうかさ……あんだけ動けたの、今までどんだけリミッターかかってたんだよって話になるよな?」

 

 「まるで昨日の流さんみたいやったわ……あ、この話は流さんにせんどいてな……流さんすごく気にしてはったし、殿様もこの話は終わりってきつく言うてはったから」

 

 出せる情報は「勝負中の小狼(シャオラン)が、急に謎の冷酷さと超スピードを披露した」のみになる。

 

 「どうだった?霞姉」

 

 「皆さんも、あんな小狼(シャオラン)君は初めてと言ってました」

 

 「とんだBlackBoxか……」

 

 「もし……千明さんの言う通り、リミッターを無視した動きを繰り出していたのだととしたら……一回病院に連れて行った方が良いのでは?」

 

 身体の限界を越えた動きを繰り出せば、負荷も計り知れない。最悪、体を壊すなんてことも……小狼(シャオラン)ぐらいの年齢なら、一層気を付けねばならない問題である。

 

 「まず本人に容体を聞いた方が良いかも」

 

 少し時間が経って…………

 小狼(シャオラン)は目覚める。

 

 「…………」

 

 「小狼(シャオラン)君、気がついた?」

 

 彼の目の前にいたのはサクラだった。

 

 「サクラ……勝負は?」

 

 「………………」

 

 サクラの沈黙が、負けた事を暗に表しているように思えた。

 

 「ごめん」 

 

 「気にしないで、あれは事故だった……でしょ?」

 

 だが、返ってきた言葉は……サクラならそう言ってくれると予想がついたものとそうでないものがあって……

 

 「え?」

 

 事故とは……一体?

 小狼(シャオラン)は、サクラから事情を聞いた。

 

 「そんな………」

 

 なんと言えばいいのか……

 自分が好天の胸を貫こうとしていたと言われたが、現実味が湧かず驚きしか出ない……

 サクラの羽根の手がかりをこのままでは掴めない、そう焦りを感じてからの記憶が、正直に言うと小狼(シャオラン)にはない。というより、その時の感触は、残っていない。何を思ってそんな事ができたのか……それすらも分かっていないのだ。

 

 「わざとじゃなかったって事?」

 

 「うん」

 

 サクラは胸を撫で下ろした。

 

 「良かった……私、小狼(シャオラン)君にあんな事までさせて記憶を取り戻したい訳じゃないから」

 

 「サクラ……」

 

 すると黒鋼達がドアを開けて会話に入ってきた。

 

 「目覚めたか」

 

 「元気そうだね」

 

 「黒鋼さん、ファイさん」

 

 「良かった~」

 

 モコナは小狼(シャオラン)の手を握った。

 続いて、ニンニンジャーや丈瑠達も来た。

 

 「皆さん」

 

 「大丈夫か?」

 

 「ええ……」

 

 「体はどうですか?」

 

 「特には……」

 

 「筋肉痛とかは」

 

 「ありません」

 

 「良かった……と言いたいけど、筋肉痛はちょっと間を置いた頃にやってくるから、油断しないようにね」

 

 「……ありがとうございます」

 

 「全く、びっくりしたぜ本当によ……まさか爺ちゃんがあんなに追い詰められるなんて思わなかったからな」

 

 「それは……おれにも分かりません、どうしてそんな風にできたのか」

 

 「お前にも分からねえなら、探りようがねえな……」

 

 「すみません」

 

 「『分からないから教えられない』のと『知ってるけど教えたくない』じゃあ、事情も違う」

 

 そう言って、黒鋼はファイの方を睨む。

 

 「…………………そうだね」

 

 少し会話が不穏になりかけた所好天がやってきた。

 

 「気がついたか」

 

 声をかけてきた好天を見て、小狼(シャオラン)は即座に謝った。

 

 「さっきはすみませんでした……」

 

 無我夢中だったとはいえ、◯す寸前までいっていたのだ。

 

 「よい、よい」

 

 好天は気にしなくともよいと小狼(シャオラン)に言った。

 

 「戦いに身を置けば、最悪の事態もある。ゆめゆめ気を付ける事よ」

 

 「はあ」

 

 「爆発力込みでラストニンジャに最も近いのはこの子供……かもしれない、天晴達も励むようにな」

 

 「そこまで……」

 

 「負けてられねえな」

 

 そして、その次に好天から唱えられたのはまた意外な提案だった。

 

 「その力で牙鬼軍団を倒すのはどうかな?」

 

 「え?」

 

 牙鬼軍団を倒す……ニンニンジャー達の目標……好天の功績から言って半ば宿命のようなものに手を貸せという。

 

 「それができれば、君達の知りたい事に答えよう」

 

 だが、この世界に来て今日までやってきた事と、やることは変わらない。

 

 「やります」

 

 「そうか」

 

 「一歩前進だね~~」

 

 モコナも、思いっきり拍手する。

 

 「熱いな〜これ」

 

 「ライバル出現……」

 

 「あっしよりマイルドな条件でやすね……(ヒソヒソ)」

 

 「弟子に取る訳じゃないしな」

 

 「おじいちゃんが下手な事言ったら僕らがアレの餌食になるかもって事か……嫌だよ、ターミネーター化したあの子の相手するの」

 

 「それもそうですね」

 

 「だが、住む場所はどうする?ここと屋敷はそれなりに遠いぞ」

 

 「あ~それはそうね」

 

 「最悪ここでお別れになるか……寂しくなんてないぞ」

 

 そう言っている流ノ介の眼は、涙が少し滲んでいた。

 

 「なら泣くなよ」

 

 「寂しいけど、達者でな」

 

 「まだ確定はしてないんだが……」

 

 「殿様、少々お話が」

 

 「なんでしょう」

 

 丈瑠は旋風に呼び止められて話し込む……そして戻って来てから丈瑠はこう告げた。

 

 「道場に4人とモコナを入れる空きがないそうだ、だから小狼(シャオラン)達には俺達の屋敷から道場に通ってもらう事になった……遠いだろうが、頼む」

 

 それは……またみんなと行動できるという事……小狼(シャオラン)は喜んだ。

 

 「皆さん、改めてこれからもよろしくお願いします」

 

 「ああ、頼む」

 

 「ちょい待ち、あいつ等が牙鬼軍団と戦ってる間、外道衆が出てきたら……」

 

 「当然、俺達だけで倒す……前からそのつもりだったろう?」

 

 「それもそっか」

 

 「気を引き締め直さねば」

 

 「やな」

 

 盛り上がる若人達を他所に、旋風と好天は話し込む。

 

 「父さん、彼に何か見たのかい?」

 

 忍者でもない相手と、一緒に戦おうと提案してきたのだ。どんな心境の変化があったのか……

 

 「人形にラストニンジャの称号を与えてもつまらないわえ」

 

 「危うく会って間もない子に取られる所でしたねって……人形?」

 

 好天は咳払いする。

 

 「どちらにせよ、まだまだ心残りが多すぎるのう」

 

 牙鬼軍団を倒すまで、孫達が強くなるまで、人形である小狼(シャオラン)に思い出という魂の灯火を灯せるまで、まだまだ役目を終えられそうにない……と好天は考えた。

 

 〜一方その頃〜

 

 〜彩南町〜

 

 「え?」

 

 ララが驚いているのを見て、美柑が聞いた。

 

 「ララさん、どうしたの?」

 

 「見つかったよ、美柑……カイの反応が、イチゴが見つかったんだよ!!」

 

 ララの言葉に、美柑が驚きを隠せない。

 

 「………………どこ?どこ?ララさん」

 

 まくしたてる美柑をなだめて、ララが解析を始める。

 

 「えっとね〜」

 

 カイに仕込んだ発信機の居所を探った。

 日本で、小美呼市と呼ばれる場所に、イチゴはいるようだ。

 

 「良かった……でも、なんで?」

 

 おそらく縁もゆかりもない地名……何故、そんな場所に来たのか……

 

 「分かんない……でも行ってみよう!!イチゴはきっといる!!」

 

 「うん!!」

 

 「おや……どちらへ」

 

 臣下の一人が声をかけてきた。

 

 「急用ができたから、地球に行くんだよ。だからちょっとお留守番してて」

 

 「王の妹君を連れてですか」

 

 「……うん」

 

 ララは、めんどくさい奴に当たったと焦りをみせる。

 

 「困りますなあ……同じ星の人間だけでなく、自らの妹を侍らすような王を選び、女達全ての子を産ませ、王子王女とまで遇し、その子供のために動く。これではカオスも極まれりというもの」

 

 「………今忙しいから」

 

 「ここはデビルークです、地球ではありません……デビルークファーストでお願いします。だのに、地球人にこうもわかりやすく肩入れをしては民達の不満が高まるというもの」

 

 「…………地球人に肩入れをしてるんじゃなくて、リトと私にとって大切な人達を大切にしてるんだよ。その中にデビルークのみんなも入ってる……じゃ、ダメ?」

 

 「ですが…………ブツブツ」

 

 「じゃあ、そういう訳でお願い」

 

 速歩きで、その場を去った。

 

 「ああいうの、気にしちゃダメだよ」

 

 「そ……そうだね」

 

 「もう二十年も経つのに、許してくれない人達がいっぱいだね〜〜」

 

 「うん………」

 

 許されなくてもいい、仕方ないと投げやりになって早二十年。

 とはいえ、振り返るには色々な事があった。

 美柑がイチゴを身籠った事……

 デビルークの人々達からのブーイングが凄まじかった事……

 リトの薦めもあって地球で隠れるように産んだ事……

 若干みんなの目も軟化し、誰憚る事なく育てられるようになった事……

 そして、イチゴが色々と知って、壊れた事……

 今のイチゴにもう一度会ったら、どんな顔をするのだろうか。

 不安になりながらもララ達は地球に向かった。

 

 〜小美呼市 森〜

 

 人ならざる者達が、日の光を拒むように森の中に集う。

 

 「こんな所に呼び出すとはね……本来なら活動圏外だよこんな田舎」

 

 「こんな所だからです、いつも似たような場所ではシンケンジャーに勘付かれましょう……君達は同じような場所で活動しすぎた……たまに希をてらうのも作戦としてはありだと思うのです、特にこういう諜報作戦では」

 

 そこにいるのは九衛門とシタリ。

 

 「一理はあるね……で、頼んだものはあるのかい?」

 

 「こちらに」

 

 九衛門は志葉家の家紋が載ってある古文書を見せる。

 忍者として、請われた物を届けに来た……という塩梅だ。

 

 「お、それだよそれ……早くよこしな」

 

 「どうぞ、せっかくです……中身もごゆるりと拝見なされるがよろしいかと」

 

 古文書を渡し……立ち読みを促した、偽物ではない事を証明するためである。

 

 「ふむ……本物みたいだね、助かるよ……どうやって手に入れたかは」

 

 「僕もまあ、祓忍の端くれですからね……影のように忍び込むなぞ訳もなく」

 

 人通りの少ない山中の屋敷から戴いてきた、そこにいる箱入り娘の修行中だったためか、見張りも護衛もそちらに割いて、やりやすい事この上なく。

 

 「ところでお駄賃は」

 

 「人の貨幣なぞ持ち得た所でお互い無意味でありましょう、今後も協力関係を続けるという事で」

 

 「おお、ここまでよくしてもらったんだ、ドウコクにも言っておくさ……死なない味方が増えるのに越した事はないからね」

 

 シタリは帰っていく。

 

 「うちの御家老と違って話しやすいな」

 

 美学だのなんだのを持ち出すような相手より、一つの執念を剥き出しにしている相手の方が、利害の境目がはっきりしている分自他共に御し易いというもの……それはさておき九衛門は、久々にスムーズに終わった取引であったとさっきの行動を振り返り、爽やかな気分に浸る。

 このまま水源でも探して一杯飲みたい所だが、ついでと言ってはなんだが……目的がある。

 

 「妖巫女でも探すか」

 

 モヂカラで傷つけられた体を癒やすのに、生命力が必要だ。だが並のものでは割に合わない……神霊に類するものの力をその身に卸す巫女、その霊力を喰らえば……

 

 「どれ…………」

 

 九衛門は気配を探った。

 付近に三人いるらしい……

 まだ歯も生え変わっているか定かでない幼子と、その子供と親子程年の離れた成人女性……そして、死人……後は幽霊の如き紛い物もいるが、却下……

 

 「悪くない数だ……一番近いのは……」

 

 幼子か……と思った瞬間

 

 『さっきの見た?』

 

 『見た見た、怖かったよね』

 

 歩いている妖の声が聞こえてきた、何かを見たのかしきりに怖いと言っている。

 

 「君達、何か怖いものでも見たのか?」

 

 妖達は、何かを指差す。

 

 『あっち』

 

 『人間が至る虚無から産まれたもの』

 

 『死ってああいう感じの事を言うんだろうね』

 

 『僕らをやっつけに来たのかな……ガクガクブルブル』

 

 「まあそう怖がる事はあるまい、祓忍が近くにいるだろう……祓ってもらえよ」

 

 あるいは、もう既に動いているかも……

 

 『でも、山みたいにでっかくて、強そうなんだ』

 

 「王様が数人いるぐらい強いよ、あれ」

 

 「そう……じゃあなんかお供えでもしとけば、落ち着くかもね」

 

 九衛門は面倒になったと思い、その場を去った。

 

 「そうだ……恐れの力……恐れの力を摂れば……」

 

 九衛門の身に宿る妖は、九尾の妖狐!!

 かつて日の本の地にて、玉藻の前と呼ばれ恐れられてきた女……王を手玉に取り、その果てに国崩しを成した厄災そのもの……恐怖を形にしたものと、滅法相性が良い筈。

 

 「だが、父上のために集めるものを勝手に持ち出していいのか?」

 

 思考して数分……

 

 「閃いた」

 

 妖巫女から摂った恐れの力が良さそうだ。

 妖巫女を襲ってただその恐怖を水として汲み上げる?違う、人の肉、人の思考を持つ以上それは人間である。襲っても人間と同じ出力しか出せない……ではどうする?妖巫女は人と同じではあれど、違う因子が存在する。生命力、妖を視る眼、触れる手、共に在ることを当たり前とする価値観、そこに恐怖を抱く人間は後を絶たないだろう……だから、妖巫女は妖巫女として産まれるだけで、それを知るものから一定の恐怖を向けられている。

 必要なものは変わらないが、摂れる栄養価が段違いになれる。

 幼児は除外……幼児に対してまで恐怖を抱く人間はいない筈……多分。

 

 〜志葉家 屋敷〜

 

 帰ってすぐ……黒子が大慌てで、丈瑠達にプライベート用のスマホを見せてきた。

 

 「う〜わ……マジかよ」

 

 千明が声を出しただけで、きっとみんな似た感想である……

 謎の巨大ロボット出現!!とSNSの見出しにある。

 そしてその謎のロボットは、どう見てもカイだった。

 胸の部分に緑の珠があるというささいな変化はさておき、十中八九……中にイチゴがいる。

 この前怪人と戦ってるのを見たというコメントもあったり、どう見てもデビルークの王室の関係者だというコメントも散見していた。

 

 「そうなの?」

 

 「デビルークの王妃様を語る上でこれと同じ形のロボットは外せないからな」

 

 王妃の着てる衣装を見てる人達なら一目瞭然だろう。というか王妃というぐらいだし、たくさんの人が見てる筈だ。

 

 「どうなさいます?殿」

 

 流ノ介は丈瑠に問う……イチゴのいる場所に行くか、行かないか……

 丈瑠は黒子にカイの写った場所を聞く。

 

 「大分遠いな…………じい、あの人達に報告しておいてくれ」

 

 「はっ」

 

 彦馬は別の部屋に向かった。

 

 「それで……イチゴさんをどうします?」

 

 見に行くか……どうするか……

 

 「酷かもしれないが、これ以上はイチゴの出方次第だ……」

 

 「そんな……」

 

 「俺達が今行くと、外道衆とあいつを巻き込む事になる……あいつはすぐに戦う方を選ぶからな」

 

 「そっか……」

 

 モコナまで沈痛な面持ちとなり、雰囲気が暗くなった。

 この時、小狼(シャオラン)達は知らなかった……隙間センサーの設置した範囲の外、すなわち……カイの写った場所で外道衆が出現した事。

 知ってから急いで現場に向かったものの、既に戦いは終わっておりカイの気配もなく……後日、隙間センサーを新しく設置しに行った。




いかがでしたか?面白いと思っていただければ嬉しいです。

アイのポジションは……

  • ゲッター!!
  • 俺の歌を聞けぇ!!
  • ザフトの歌姫(パフォーマンスが派手な方)
  • 星野アイは欲張りなんだ(全部)
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