スーパーロボット大戦Z Another Chronicle 作:レゴシティの猫
少年は、力を溜めていた。
『何をしている』
クコチヒコは尋ねた、少年が変な動作を始めて……視界には入らないが妙に気になって仕方のない。
「したためてるんだ……地獄への招待状を」
『?』
「よし」
少年は腕を掲げ、何かを解き放った。
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夜の真っ只中、丑三つ時と呼ばれる時間……
「スーッスーッ」
イチゴは、疲れが出て眠っていた。
午前中は祓忍達による合戦、午後はインフレを無視するような、有名どころの妖との戦い。
鵺に、狗古智卑狗……それにイチゴのそっくりさん(なんか強い)と色々揃って大変だった。
今後の相談についてはまた後日……祭里達の薦めと、風花達の要望でホテルを借りる事になり、そこで休んだ。
ご飯を食べたり、風呂に入ったり、トランプに興じたり、卓球したりで楽しくその日は締めくくる事ができたのだった。
イチゴの割り当てられた部屋に忍び寄る影も知らずに……
『やったか』
『やったぜ』
『ほなやらねば』
篝火が、一つ、二つ、三つ、灯される。
始まるは妖達の行軍、または百鬼夜行。
その中心にいるのは……イチゴ。
彼は眠りについたまま、小さな怪物達にある場所まで運びこまれていた。
『イッチニッイッチニッ』
『そ~れ〜』
『何をするんだ!?』
カイが気付き対処しようとするも、結界が張られて太刀打ちできない。
隠世から現世に戻る時に使った眼からビームを使えばいける……と思ったが、イチゴが乗っていないと使えない上に乗っても使えるかどうかがまた未知数だった。
『……!!どうすれば……』
そしてある場所についた。
イチゴは降ろされる。ただし、大切に扱う気はさらさらないため、荒っぽいものになる。
「
イチゴが立ち上がろうとすると、すぐさま何体もの妖が現れ、イチゴがうつ伏せのまま動けないよう取り押さえてくる。本来質量のない彼らだが、重石を背負って立っている。故にイチゴは逃げる事能わず。
「…………………」
背中にいる連中にどういうつもりだ?と見返すのもできなかった、寝返りを打つように体を動かせない以上、首の動きも制限される。ただ、前だけしか見れない。
唯一分かるのは……結構な人数の妖が、この惨状を見にやってきた事。
『こいつが例のあれか』
『怖いよ……』
『やられる前にやらなきゃ』
それから白い毛並みを持つ、大きな化け猫がやってきた。
その化け猫がイチゴの前に立つと妖怪達は黙り込む。察するに彼は偉い存在のようだ。
「……………………」
『何も聞かないのか?』
「聞いても変わらないでしょう?それより早く済ませてよ」
『殊勝だな……今、裁定をくれてやる』
妖に法は存在しない。
故に、王がいる。
「ララさん……母さん……父さん……ごめん……」
朝、太陽が登り始めると同時に、イチゴの首は斬られた。
歓声が湧き上がる、それは巨悪を倒したような、喜びに満ち溢れた叫びだった。
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〜デビルーク 宮殿〜
「!!!!!!」
轟く雷鳴の如き衝撃を受け、美柑はベッドから跳ね起きた。
動悸がして、もう一度と眠れる気がしない……嫌な夢を見たからだ。
日本の時間で明朝……息子が妖怪達に◯されるという、悪夢にしても生々しい、嫌なリアリティのあるものだった。胸に、漠然とした不安が灯るぐらいに……
だが、夢の事で騒いで、リト達を起こすのも気が引ける。
通信でカイにイチゴの様子でも聞いて、無事であれば気を取り直して改めて寝直そう、そうしよう……と美柑は思った。
カイから、不吉なメッセージが届くまでは