スーパーロボット大戦Z Another Chronicle 作:レゴシティの猫
新キャラ出ます。
CV櫂君
イチゴが、道場での稽古を終えての出来事だった……
「終わった……」
「お疲れ〜今からおやつ?」
「うん」
「いってらっしゃい」
凪に挨拶を入れてから、外に出た。
「さあ、プリンタイムだ!!」
自分で作るのもいいが、買って食べるのもいい。
そう思って外に出て、突き当たりの公園を通る所で女子に声をかけられた。
「ね〜そこの人〜」
記憶の内を探るに、ルビーだった。
「あ〜ルビーちゃんねルビーちゃん、この前のライブ良かったよ(棒読み)」
「ありがとー君、この前あのロボ操縦してたでしょ?」
ルビーと妹のマイとでライブ対決したのが記憶に新しい。
「あの道場の人達とどういう関係?」
「それを聞くのもいいけど……」
イチゴはルビーの髪留めを調べた。
「え、ちょっ」
「これはいらないでしょ」
よく見れば発光している、盗聴器……起動中である可能性は高い。
「まさか、お兄ちゃんの奴……」
「心当たりありかよ……」
イチゴは盗聴器の電源を切った。
「続けて」
「う、うん」
ルビーは以前ニンニンジャーにも依頼という形で、雨宮ゴローという人を探すよう求めてきたそうだ。
足取りはまだ掴めなくて、困っているとの事。
「…………という訳で、あなたにも手伝ってもらいたいな〜って」
「ええ……(困惑)」
「何か食べられる所あったら奢るからさーお願い(ピエン)」
熱意に押され、カイに乗せていく事になった。
「いざ鎌倉、じゃなくて宮崎の高千穂!!」
「という訳でカイ、よろしく」
『良いですけど……ララ様に聞いてからですよ、無条件で乗せて良い対象ではありませんので』
無条件で乗せる対象は、リトの子供……イチゴ達にあたる。
「よしなに」
〜数分後〜
『OKだそうです』
「よし、じゃあ行こう」
「おー」
ついでにニンニンジャーの人達にはメールで事情を説明した。
『お前も大変だな』
との返事が来たので、大体了承してもらっただろう。
〜宮崎〜
「着いた〜!!」
街道で昼食(ついでにプリン)を取り……
病院でそれとなく聞き込みをし
「知り合いがここに勤務していた雨宮吾郎という医師のお世話になったそうなので、お礼がしたいのですが」
「その方でしたら……16年前に突然連絡がつかなくなり、現在退職扱いになってるようです」
もう探している人間もいないそう。
「あの、女性トラブルとか……何かありませんでしたか?」
「さあ……」
「本当に……あ、他の医師の人にも話を」
ルビーの踏み込み方がヒートアップしてきた。
「待った、ルビーちゃん。オレ達は当事者じゃないんだから」
ルビーに至ってはそうでもないかもしれないが、20年前の人間だからそういう事にしておいた方が早い。
「………………(シュン)」
「ありがとうございます、では失礼します」
降りる所ではぐれた。
「置いてかれた……」
話を速攻で畳んだせいか、彼女の歩くスピードも機嫌の悪さと比例するように早かった。
道に迷ったのかもしれない……
迷ったならカイに回収してもらえばいいとして……
散策して考えてみた。
転生の話……眉唾物だが、信じるしかない。
すず以外にもいるんだと。
土地勘だけは長年住んでいないと培う事は難しい。
行方不明…………緑の多いこの場所……ろくに整備されてない道……
「もう亡くなってるかもしれないんだよな……」
見つかってないという事は、腐りきって白骨だけになってるかも……その可能性は考えてないのか?聞いてみたい気もする……
〜数時間前〜
『君、名前は?』
到着前、ルビーは唐突に名前を聞いてきた。
『ほら、私あなたの名前知らないじゃん?』
『イチゴ』
『君もイチゴなんだ〜、うちのプロデューサーも
『苺に
『じゃあ、君を呼ぶ時は紛らわしいから悟の方って呼ぶね』
『まあ、なんでもいいや』
『決まりね、私が君を呼ぶ時は悟の方って言うから』
そう言って、ルビーはニッコリ笑った。
『君さ、推しとかいる?』
『まあ、一人ぐらいは……』
『誰々?アイ?私達?それともマイちゃん?』
『レイア』
『あ〜そっちか〜危ない所を助けられてガチ勢になった人が多いってお兄ちゃん言ってた気がするけど君もそのクチ?』
『え!?…………まあその通りなんだけど』
銀髪で色白の女の子と今まで接した事がない分新鮮なのもあるのもそうだが
『あの子が励ましてくれたおかげで、今ここにいる事に前向きになれたような気がしたんだ』
『あ〜それは、それは…………私達の入り込む余地がない(小声)……よし分かった。君はそのままの道を行って!!』
『………どういう……事?』
〜現在〜
あの明るい彼女の笑顔をわざわざ曇らす事もないだろう。
だが、そうなってしまえば警察の領分であるかもしれないのは、考えておいた方が良さそうだ。
気が付くと、道路でなく獣道を通っている事に気がついた。
「どこだ……ここ」
ガードレールに沿って移動してた筈なのに、土と木と葉っぱで溢れかえっていた。
薄く線が敷かれたように砂で白くなった道があるのでそこを進む事にした。
「迷い込んだみたいだね」
少女の声が聞こえたので、振り向いた。
白い髪と、透き通った肌、淡い虹色の瞳……なんとなくだが、現し世の人間でないと察せる。
「ここは君のいて良い場所じゃない」
「誰?」
「君は随分、色々なものと縁を結んでるみたいだけど」
「ああ、やっぱりそっち系か」
「あっさりした物言いだね、まるで君には人もそうでないものも、等しいものに写ってるみたいだ」
「まあ、どっちも似たようなものだし」
どっちもイチゴの情報を把握したり認識したりした途端、恐れたり、引いたりする。
人間は人間の理で、妖は妖の本能で……
「というか、ならオレのいていい場所はどこなの」
「当然の疑問だ。でも誰一人として、真にここだと言える場所はないものさ。そう呼べるものはほとんどが周囲の妥協で成り立っている。自分の手で作り上げようとした人間も数限りなくいたがね、一握りしかそれを手にできたものはいなかった」
長い時間をかけて人の人生を見てきたような凄み……というか貫禄を感じた。
「……その姿って仕様?趣味?」
「この体に対して言うなら、いたって普通の人間の体だ。数年もすれば成長し、手足も伸びる」
「その尊大な態度は生まれつき……と」
誰とは言わないが誰かに似ている。
デビルークで元気にしているだろうか?
「なんだい君は……初対面の相手に対する敬意ってものが足りないんじゃないのかい?」
「そっくりそのまま返すよ。人の身を得たなら尚更」
今まで出会ってきたのより何か劣っている感じがする。桃太郎やすずが強すぎるのか?
「一理はあるか……それはそうとここがどこだか気にならないか?」
「忘れてた……教えてくれるの?どこ?」
「ここは常世……いわゆる別世界と思えばいい、だが君は初めてではないのだろう?」
「え」
要するに……朱雀に連れられて来た場所と、似たような所のようだ。
イチゴはスマホを開いて確認する。
「おお……圏外だ」
これでは繋がらない。
前回はスマホなしに連れてかれたから分からなかったが、本当に別世界なのだと実感が湧いた。
「自分がどういう立場か、分かったかい?」
「うん」
その瞬間、少女は嬉しそうな表情を浮かべ後光を差すようになった。敬われていると感じその気になっているようだ。
「なら良し、ついてくるといい。出口まで案内しよう」
「おお……気前がいい」
「これ以上君をここにいさせたくないからだよ」
「まあ辛辣」
〜一方その頃〜
「悟の方〜」
ルビーがいくら呼んでも、イチゴは来ない。
「いないか……」
イチゴはロボがあるので、帰れはする……メアドは交換させたのでいざとなれば呼べば良い……
「さて……行くか」
神社が近いので、立ち寄った。
色んな神様が集う場所としての前知識があるせいか、はたまた本当にそうなのか、不思議とありがたい気分になってくる。
「せっかくだし、お参りしーちゃおっと」
さりなだった頃は、病気もあってろくに神社行った事ないな〜などと思い出しながら賽銭を入れ、願った。
「(神様、神様)」
せんせが見つかりますように……
それは、星座の知識もないまま、いつか見た星を探すような無謀さだったけど、それを為す事こそ、当面の目標で生き甲斐だった。
自分で、アイの後を追ってアイドルになれば、それを見ているであろうせんせは見つけてくれると信じて……
「(忍者や他の人に頼っちゃったけど、許してくれるよね?)」
再び産まれて16年、ずっと想いを秘めて探して見つからなかったのだ。人に頼んだり、少しのズルぐらい大目に見てもらえる筈。
眼を瞑っている間、人の気配らしい、ぬぅっとした圧を感じた。
あ……この人もお参りしたいんだ……そう思ったルビーは感じる圧と反対方向にズレた。
その人も、ルビーの予想通り手を叩き始めた。
「神に希う、眠りゆく友の魂に安らぎを、力ある者には新たなる道を与えよ」
声量の大きい男の声、聞いてるだけでももう一歩、二歩下がりたくなる。結論うるさい。
「あ……ちょっと、声を抑えていただけると」
ルビーは男に注意した。
「これは……友を偲びに来てみれば、面白いものが見つかったな」
男はルビーの方を向く。
服装の節々から覗き見えるボディビルダーも真っ青な筋骨隆々の肉体、ぴえよんの中身のようにも見えるが、声帯は違っている。
こちらを向いてもずっと目を瞑っている、ひょっとして見えない人なのだろうか?
「あの……どこかの競技のチャンピョンですか?」
「俺は知っている」
「もしも~し」
「その神は生まれつき病に侵されたとも、障害を患っていたとも言われていた」
「………は?」
何故かは知らないが、男の言う言葉に胸がざわつく。
「親たる神はその神を流し、後に産まれた神を長子となして、
男の言葉が長くなるにつれ、ルビーの語気が荒くなる。
「……………………何を、言いたいの?」
「お前の魂が辿った道筋にそっくりだ……そのものではないかと疑うぐらいに」
そうだ、魂……魂がその言葉を拒絶している。
「変な事言わないで、あっちに行って!!」
「その神の名は、ヒルコ」
「─────」
何故かは知らないが、その言葉が、ひどくルビーの心に刺さった。
「お前がこの地にやってきたのには何かの意味があるのだろう……それが俺の求めるものか否か、楽しみだ」
男はそう言い残して去っていった。
「………………は?何あのおっさん…………怖っ」
ルビーは神社を去ろうとする、しかしその向こうで待ち構えている獣がいた……
〜異界の森〜
風の勢いが増す、吹き抜ける風の音はさながら森の悲鳴のよう。
「来るか……」
「何が?」
「もう少しだったのに……」
少女は悔しそうに爪を噛んだ。
「?」
「最後に一つ頼みがある、あの双子にはこれ以上関わらないでくれ」
「え?」
どの双子か聞けないままイチゴは女の子にどつかれて、飛ばされた。
気づけばそこは、病院の近郊。
〜数秒後〜
「神から産まれた死の力の操者……この世界にその身は重すぎる」
巨体の動くような、重い足音がする。
その足音の方向へ、少女は目を向ける。
「さっきのはここの来訪者か?」
青い髪の大男が問いかけてきた。
「君に教える気はないよ。妖獣の王、アンク」
〜森〜
「なんだったんだ……」
イチゴはいつの間にか病院近くの森のど真ん中で尻餅を突いていた。
女の子にどつかれて飛ばされて、こうなっているのは確かだろう。
元の世界には戻ったようで、スマホも繋がった。着信音がうるさくなったので、応答した。
「はい」
『あ、悟の方!!ヘルプヘルプ』
「どうしたの?」
何事かと思い、何が起きているか話すよう促す。
『今私化け物に追いかけられてるんですけど、今にも口に咥えられそう』
「分かった、場所言ってくれたら行くから」
指定された場所にいたのは……
「妖獣………」
「放せー、放せー」
本当に咥えられていた……ルビーのお腹の周りを運搬するよう口でがっしりと……
流血の跡はないから噛んでいる訳ではなさそうだ。
『!!』
妖獣はイチゴを見て、尻尾を振り回して威嚇する。
「カイ!!」
『分かってます!!』
カイが飛んできて、イチゴとルビーを回収した。
「さっさとやっつけちゃってあんな奴!!」
『イチゴ様、この辺りの地層は、最近掘り返されて緩くなっている箇所があります』
「つまりどういう事?」
『今の体重で踏めば何かの拍子に、異変が起こりやすいです!!』
「分かった!!」
踏んでもまずいという事は、転んで倒れてもまずいという事。
「尻尾を掴んで……」
空から急襲、妖獣の尻尾を掴む。
「えーい!!」
尻尾を引っ張って地面に飛ばした。
妖獣は立ち上がろうとするも土に足を呑まれ、混乱していた。
「チャンス!!」
カイを使って勢いよく上昇した。
万能工具を展開し、妖獣を両断した。
妖獣は爆発した。
「戦闘終了っと」
『ヴイ!!』
「おお……ちゃんと強いんだね」
「ララさんが作った奴だからね、強くないと困る」
「へ〜」
『イチゴ様、この地下に未確認の金属反応が』
「せっかくだし、掘るか」
戦闘機が、2……3機埋まってた。
「こ‥…これは?」
「ゲ、ゲッター!!」
同じような戦闘機が3台合体してゲッターロボになるのを見た事がある。
イチゴは条件反射的にカイづてに通信を入れた。
「もしもし、テツさん?」
〜数十分後〜
やってきたテツ達に引き取ってもらった。
「本物みたいですね、協力感謝します」
「いえいえ……あ、事情は電話で話した通りなのでもう絞れる情報はないですよ」
「分かってますよ」
「この辺りを探せば、もっと見つかるんじゃないか?」
「そうだね、アイさんの件も考えて、そう考えた方が自然かも」
「じゃあ、アイドルチームみたいにできちゃうかも?」
青いのと緑色のとピンクのポイントの効いた制服を着た人達が話していた。こいつらも戦隊かもしれない……そう思えてならない。
「あの〜アイの時みたいに、私達のにするのは……」
この地でアイが歌った時、ゲッターがどこからともなく現れ、以降は彼女のものとなった。アイのアイドルとしての力を示すエピソードとして話題になっている。
「然るべき手続きを終えてから……ですね、これはアイさんも乗り越えた壁なので手を抜かないでくださいよ、ルビーさん」
「がーん」
レッドとイエローが話し込んでいる。
「……あの人間の顔……」
「デビルークの王に似ているような」
テツは2人に言った。
「ナンセンス、事件に関係ない人の事情に首を突っ込むべきではありませんよ」
もうこの辺りを散策できる状況でなくなり、お開きとなった。
〜後日 事務所内〜
ルビーは荒れていた。
「あームカつくムカつくムカつく」
そしてその様は同じアイドルの仲間達に見られていた。
「どしたん?ルビー」
「話聞いたげるから機嫌直しなさいよ、練習に響くわ」
2人の言葉に甘え、それを吐き出す事にした。
「どうして初対面のオッサンなんかに「お前親に捨てられた奴だろ(意訳)」って言われなきゃいけないの!?」
青い髪の大男がルビーの中で憎たらしく映っていた……
「そ、そう来ましたか…………」
「あんたのどこにんな要素あんのよ、そんな頓珍漢な誹謗中傷なんか切り捨てて堂々としてりゃいいじゃない」
「それは、まあそうなんだけど……」
突き刺さって離れないモヤモヤを言おうか迷ってた時……
「そいつの特徴を教えろ」
アクアが、青い炎のような怒りの気を纏って現れた。
一目見て……まずいと感じた。
「ア、アクたん……ステイステイ」
「洒落にならない事をする気満々ね、逃げなさいルビー!!」
「サー!!」
ルビーはその場を去った。
「待て」
「アクたんの手を汚させたりはしない!!」
「そうね!!」
有馬とMEMちょはアクアの前に立ちはだかる。
アクアはかなの耳元に近づきこう言い放つ。
「どけ……有馬(イケボ)」
「あ(キュン死)」
有馬は頭から煙を吹いて倒れた。
「かなちゃん、早すぎるって!!」
MEMちょはアクアに関節技を極めながら叫んだ。
その惨劇を尻目に、ルビーは思った。
みんなは知らない。「親に捨てられた奴(意訳)」その言葉の対象は、ルビーではなく、さりなに向けてのものだと。な〜んて言っても、「さりなって誰?」としかならないだろうが。
一番腹が立っているのは、男の放ったあの言葉を違うと言い切れない自分自身である。とはいえ……自己弁護するなら。言い切れないぐらいには、さりなだった頃の両親とは会えてない期間が長すぎた……
病気で苦しい思いをしながら生きて、たまに母親が会ってくれるのが楽しみで、治った後に何をするか考えるのが病気を乗り越えるための希望だった。だが病状の進行と反比例するように母親の足は遠のいていき、死に際においては、研修医のゴローしか会ってくれる人がいなかった。
ルビーでも、そう反芻すれば一つの答えに嫌でも行きつく。
だがそれを認めるのは、子供心にとっては最悪のものだ。
不意に、前世の両親に会いたくなった。
「(お父さん、お母さん、あなた達は、私を捨てた訳じゃないよね?……仕事で来られなかっただけ……なんだよね?)」
そうじゃないなら……
今更ながら、さりなちゃんだけにフォーカス当てるとアマノウズメやアマテラスよりヒルコ要素が強いなと、そんな気がしました。あの場面なぞまるで最初からいなか(ゲッタービーム)