スーパーロボット大戦Z Another Chronicle   作:レゴシティの猫

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皆さんこんにちはもしくはこんばんは。
新キャラ出ます。
陰陽師(cvライオジュニア)
超機人・騰蛇機の精霊、もしくは人格(cv阿弥陀丸)


第25話 そうだ、京都で決着付けよう! Cパート

 〜時は遡る〜

 

 九衛門は半紙に封印の手裏剣を刺す。

 肥大化した半紙は、折り紙を折るように妖怪の姿を折りあげていった。

 そうして折られた姿は、白い鎧姿の鬼に近しい。

 

 『……………』

 

 妖怪は、そのまま九衛門に跪く。

 気を良くした九衛門は、上機嫌に語りかける。

 

 『君の名は、ヤシャとでも名付けておこうか……』

 

 『いえ、いえ……其奴は今しがた、お亡くなりになりました』

 

 『!?』

 

 その瞬間、折り紙細工を別のものに折り直すように、激しい変形音をだしつつ妖怪の姿形が変わった。

 折り紙細工である事には変わらないが、鎧武者に寄せた見た目から、ゆったりした烏帽子姿となる。

 

 『こ、こいつ……妖怪の意識を乗っ取った!?何者?』

 

 妖怪は立ち上がる。

 

 『お初にお目にかかる!!我が名は蘆屋道満なるしがない僧にて!!式神を新しく創造する場をお見受けしたので、ちと拝借させていただきました!!』

 

 『…………………………は?(困惑)』

 

 蘆屋道満……千年程前、かの安倍晴明と因縁のあった人物という……死人が霊魂となって、今更現れて妖怪に取り憑いたとでもいうのか?九衛門は武器を構えた。

 

 『まあそう身構えなさるな、使い魔として最低限の役割は果たしますとも。狐の化かし合いに、拙僧も混ぜていただければよろしいのです』

 

 『…………まあ……それで良いなら』

 

 〜現在〜

 

 「さぁさ、来るが良い……都を守る者達よ。まさかいない筈はありますまい?」

 

 早速陰陽師が一人、妖を祓いにやってきた。

 

 「妖め、覚悟!!」

 

 「よろしい。かかってくるがよい」

 

 陰陽師は、符を掲げる。

 だが陰陽師が符術を唱えきる前に、仮に妖怪ドーマンとする……ドーマンはさらに速い口舌で符術を唱えだす。

 火の玉が飛び、陰陽師を吹き飛ばす。

 

 「ぐはぁっ!?」

 

 ドーマンはすかさず陰陽師の首を掴む。

 

 「うぐぐぐぐ……」

 

 陰陽師は喘ぎつつもドーマンの腕を振り払おうとする。

 

 「頑張るがよろしい、まだ一撃しか繰りあっておりませぬ」

 

 「味方という話に嘘はなさそうだな」

 

 「待ちやがれ!!」

 

 天晴達は追いつき、ドーマンに呼びかける。

 ちなみにイチゴはお菓子を食べた影響でスピードが落ち、サクラや旋風と同じ勢いで向かっているためその場にいない。

 ドーマンは手の力を緩め、陰陽師を解放する。

 

 「大丈夫ですか?」

 

 「は、はい……」

 

 「おや?どなたですかな?拙僧、そなたのような猪武者の如き知り合いなぞいませぬで」

 

 紙でできたような質感の敵……だが、強いのはすぐに分かる。

 

 「問われて名乗るのもおこがましいが、問われなくても名乗ってやるぜ!!」

 

 早速、忍者一番刀で変身する。

 

 「シュリケン変化」

 

 忍ぶ気のない、軽快な音楽が流れる。

 専用の装束……もしくはスーツを纏う。

 

 「暴れてアッパレ、アカニンジャー!!」

 

 「轟け八雲、アオニンジャー!!」

 

 「きらめきの凪、キニンジャー!!」

 

 「ひとひら風花、シロニンジャー!!」

 

 「揺らめく霞、モモニンジャー!!」

 

 「彩の星スターニンジャー!!」

 

 「折れねえ黒鋼、黒鋼様だ!!」

 

 「忍ぶどころか暴れるぜ!!」

 

 「ほう、そなた達が狐狸の仰った……よろしい。相手をしてさしあげなさい」

 

 ドーマンの号令の元、小鬼が出てきた。

 

 「ヒトカラゲじゃない?」

 

 「なんでもいいや、行くぜ!!」

 

 小鬼達から先に倒す事にした。

 

 「はあ!!」

 

 一分後、小鬼を全滅させた。

 

 「後はあいつだけだ」

 

 「………………………時間切れです」

 

 妖怪は何か、呪文を唱える。

 

 「何か来る?」

 

 「急急如律令!!」

 

 周辺に、方陣が組まれる。

 

 「う……」

 

 「何……これ」

 

 「体が……」

 

 方陣の範囲にいる八雲達が突如、苦しみだす。

 

 「八雲!!」

 

 「凪坊っちゃん!!」

 

 「霞ちゃん!!」

 

 そのまま彼らは変身解除して倒れる。

 

 「おめえら!!」

 

 「皆さん!!」

 

 「みんな!!」

 

 「初手で3人とは……重畳重畳」

 

 「俺達はなんともない……」

 

 「どうして?……」

 

 「その道に通じる人間であれば当然の理でございましょう?「汝、真名を名乗るなかれ」名とは己の剥き出しの魂そのもの……晒せばこのように呪う事も可能なのです。晴明のように呪術師として名を残せぬ者が多いのはそういう事、魂に紐付けた呪いは、生半可な力では決して!!決して!!対抗できませぬ故!!」

 

 「の……呪った!?」

 

 「左様。己が心構え一つで呪いを断ち切れるなら、我ら呪術で身を立てる者なぞいる筈もなく……ここで苦しんだとて悲観なさる事なきよう。ではまた!!」

 

 ドーマンは符を放り投げその場を去っていった。

 

 「待て!!」

 

 残った符は引っ付き合い、先程の小鬼より大きな怪人の姿を成す。

 

 「ひとまずこいつを倒すしかないでやす」

 

 〜数分後〜

 

 全員で畳み掛ければ、生命力しか高くない敵だった。

 

 「どうしようお兄ちゃん、3人が‥……」

 

 八雲、凪、霞、3人の額から、脂汗が浮き出ている。

 

 「私達に構わず、行ってください!!」

 

 「こういうのは、術者を倒せば解ける。Easy な話だ」

 

 「そういう事だから、後はよろしく」

 

 言葉の合間に、呼吸が荒くなっている。急いだ方が良さそうだ。

 

 「僕が見てるから、みんなはあいつをお願い」

 

 「ええ」

 

 旋風を含めた四人は待機してもらい、残りは走って追いかける事にした。

 

 〜数分後〜

 

 妖怪の通った跡には、人々の倒れている様が見受けられた。命までは取られてないものの、衰弱している。

 

 「大丈夫ですか?」

 

 「つ……強すぎる。あれが、蘆屋道満……」

 

 「!!」

 

 イチゴと風花とキンジとモコナは驚いた。

 

 「知ってんのか?」

 

 「安倍晴明に次ぐ、平安時代最強の霊能者……て言えばいいかな?」

 

 「じゃああれって妖怪?それとも……」

 

 どちらにせよ、それができる事に疑問は持てない……そういう認識があった。

 

 「後この話しぶり……今やられてる人達、全員陰陽師なのかな……」

 

 〜一方その頃〜

 

 「ふむ……今世の者共は、ちと練度が足らぬ様子……嫌、それだけでない……足りんのは、(あやかし)!!こうして久方ぶりに個の輪郭を得、改めて気配を探れば、魑魅魍魎の如き獣達の群れが足らぬ!!これではまるで禿山のようではありませぬか!?」

 

 「流石名僧、御目が高い」

 

 九衛門が何もない場所から現れる。

 

 「狐狸、何か知っておるのですかな?」

 

 「心頭滅却すれば火もまた……というやつです」

 

 「なるほど、それはまた大がかりな……ならば」

 

 ドーマン達の周りに黒いモヤが出現する。

 

 「歪みもまた、大きいでしょうなぁ。そうれっ!!」

 

 ドーマンは符を用意し、投げた。

 その符が付着した途端、モヤは消滅する。

 ドーマンは、感じる場所全てに符を投げ、モヤを除去した。

 

 「御見事」

 

 「しかしこれでは、いずれまた生えてきましょうな。受け皿なき負念の醜き事、拙僧もこうなっていたものかと思えば、恥ずかしさのあまり穴蔵に籠もりたくもなります」

 

 「ならばこの世を、あるべき形に直すべきだと思われますか?」

 

 「さあ、どうでしょう?あるべき形なぞ、各々の理想論にしか過ぎませぬ故……死人の拙僧までもが、それを掲げるのは些か滑稽かと」

 

 「そうですか……では、引き続き励まれるがよい。死人は死人らしく、生きてる人間の言葉を聞いていればよいかと」

 

 「ええ、国崩しの妖狐の手腕、見せていただきますとも」

 

 九衛門の眼光は鋭くなった。

 

 「………………………いつからだ?」

 

 「無論、最初から。知らんものばかりの現世ではなんとでも言えましょうが、昔馴染みの拙僧の目は誤魔化せませんぞ」

 

 「…………………貴様……」

 

 「安心されたし、申し上げたでしょう。この体の役割は果たすと……それより拙僧、こうして向かって来る者共と戯れる方が、心躍りまする」

 

 年の頃、元服したてぐらいの陰陽師が一人現れた。

 

 「妖魔が2体……」

 

 陰陽師は刀を振るう、儀礼用に磨き上げられたのか、はたまた、人ならざるものしか切った事がないのか、血を知らない、無垢な光を放つ。

 

 「覚悟!!」

 

 陰陽師は刀を掲げ、突っ込む。

 

 「ふむ」

 

 ドーマンは刀を手で受け止める。

 容易く止められ、陰陽師は困惑している。

 振り払おうとする陰陽師を見て、ドーマンは驚愕した。

 眼鏡のあるなしの差はあるが、見覚えのある顔のつくりをしている。

 忘れたくても忘れられない、親の顔より思い浮かべた人相……そしてこの地……そして陰陽師である事……そこから導き出される答えは……

 

 「おお、その相、晴明の血の者か!!」

 

 「それを知ってるとは……並の化性じゃない?」

 

 「拙僧、蘆屋道満と申す。貴殿の先祖に世話になった者にて」

 

 「ッ……そんな!!かの道満公が、そのような御姿に……」

 

 「嘆かれる程拙僧の身に人望があったとは……ええ、その道満公にございます」

 

 「後世に示しがつきません、今ここで祓わせてもらいます」

 

 「晴明の子孫とあれば、先程の方々よりは楽しめるでしょう」

 

 ドーマンは刀を放し、瞬間移動で後ろに回る。

 

 「!?」

 

 「そーうれ!!」

 

 ドーマンは拳を繰り出す。

 

 「くっ」

 

 陰陽師は退いて避け、ドーマンの腕に符を貼る。

 

 「いけえ!!」

 

 符は、爆発する。

 

 「なんと!?」

 

 ドーマンが怯んだ隙に陰陽師は符を用意する。

 

 「爆雷砲!!」

 

 雷擊が一閃、陰陽師の符から発射される。

 符の向きに沿って真っ直ぐ進んだ。

 

 「むっ」

 

 ドーマンは右に避け、直撃を避ける。

 後ろで爆発音がなる。

 避けた先にある壁に穴が開いた。

 

 「おお、これはこれは……しかし、真っ直ぐ飛ぶと分かっていれば怖くもありませぬで」

 

 ドーマンは近づき腕を振るい、陰陽師は刀で防御する。

 そしてドーマンは刀を掴み、陰陽師を投げ飛ばす。

 

 「ええい!!」

 

 陰陽師は投げ飛ばされつつも、符を構える。

 

 「神将鳴動波!!」

 

 符に封入された、音速の衝撃波。それが解き放たれドーマンを襲う。

 

 「おお!!」

 

 「う!!」

 

 たじろいでる間に、陰陽師は回避行動を取り態勢を立て直す。

 

 「その符……十二神将の術ですね?術だけなどと小出しになさるな。天后でも、騰蛇でも、出すがよろしい」

 

 「…………」

 

 観念したのか、銃型のガジェットを取り出す。

 そしてガジェットのトリガーを引く。

 

 「………来い、騰蛇!!」

 

 陰陽師の呼びかけにより、薄着に身を包んだ長髪の男性が現れた。

 

 「懐かしい魂魄だ、よもや今世にまで存在しているとは」

 

 「万物万象尽く我が一部、逆もまた然りという境地に至ればこの程度造作もなき事、それはそうと真体は出さぬのですかな?まあ……あれを出せば都が保たぬまいて。諦めましょう」

 

 「フー」

 

 九衛門はため息をついた。

 京で作られた、神獣を模した機人を呼び出す札を撃ち出す銃……

 呼び出す獣は己の縁に沿って選ばれるという。安倍晴明がいっぱい契約に成功した影響で、その血統にある者達は問題なく使える。

 調べは付けていたが、いざ目の前にしてみると

 

 「どこのホビーアニメだよ!!」

 

 とツッコみたい気持ちが湧く。

 伊賀崎の忍者一番刀も似たようなものであるが、見慣れすぎてそういう気持ちが起きない……

 

 「行くぞ!!」

 

 騰蛇は炎を纏いし刀を二振り持ち出し、ドーマンに攻撃を始める。

 

 「馬鹿の一つ覚えですなあ!!昔から」

 

 ドーマンはその攻撃に対し、水の術で防御を取る。

 

 「結構、それが私の役目だ!!」

 

 息も着かせぬ連続攻撃、術を唱えるものを相手にするための対策としてである。

 

 「せい!!」

 

 ドーマンも、カウンターとして拳による直接攻撃を繰り出す。

 その攻防の最中、大きめの術を唱えるため、陰陽師は目を閉じて詠唱を始める。

 

 「臨ッ兵ッ闘ッ」

 

 集中のために閉じた目を開こうとしたその時

 

 「行…………しまっ……」

 

 視界いっぱいに映るのはドーマンだった。

 隅で騰蛇が倒れている。

 

 「分かりやすすぎるのですよ」

 

 陰陽師はドーマンに投げ飛ばされる。

 

 「うわ!?」

 

 「青い、青すぎる!!拙僧のトキメキを返していただきたく!!」

 

 「主!!」

 

 「晴明は、騰蛇と己と後三体、拙僧と死合うために超機人の化身を用意なされました。であればそちらが拙僧と戦うなら、もう少しいりまするなあ」

 

 「………僕だけじゃ厳しいのか!?」

 

 だが、その時……

 

 「誰か戦ってる?」

 

 「加勢するぜ!!」

 

 騒ぎを聞きつけ、天晴達が現れた。

 

 「おや、もう来ましたか」

 

 「みんなにかけた呪い、解いてもらうんだから!!」

 

 「よく練られてますでしょう?侵される様は疫に近く、さりとて命にまで届かず。なかなか加減が難しいものなのです」

 

 それを話すドーマンの口ぶりは、一つの確信を抱かせるには充分だった。「あ、こいつ呪術師であるとはいえ人を苦しませて、且つ力量を見せつけ楽しんでやがる」と。

 

 「自分の術を誇示するために使うなんて……俺達の先輩として、やっちゃいけない類の行いだぜ!!」

 

 「ええ、まあ。でしょうなあ……であれば、どうなさる?」

 

 「決まってる!!」

 

 各々、武器を持ち出す。

 

 「おや?そちらは………………」

 

 ドーマンはイチゴを見た。

 そして瞬間移動し、イチゴの前に立つ。

 

 「え?」

 

 「失礼をば」

 

 ドーマンは腕でイチゴの胸を貫く。

 

 「うぐわっ」

 

 痛みで耐えられず、イチゴは倒れる。

 

 「イチゴ!!」

 

 「イチゴさん!!」

 

 しかし、すぐに意識を取り戻す。

 

 「え…………」

 

 その様に何よりイチゴ自身が、驚いていた。

 

 「君、大丈夫か?」

 

 初めて会った陰陽師からも問われた。

 

 「平気、痛いけど、立てる……」

 

 イチゴは再び立ち上がった。

 

 「下がってろ、胸をやられちゃまともに戦えねえ!!」

 

 「う、うん」

 

 イチゴは黒鋼の言葉で一旦その場から下がる。

 

 「よし、よし……では改めて、始めましょうか」

 

 「シュリケンチェンジ」

 

 3人は変身する。

 

 「お兄ちゃん、名前言っちゃダメだからね」

 

 「お、おう」

 

 「せやぁ!!」

 

 黒鋼は先制攻撃と言わんばかりに刀を振るい攻撃する。

 

 「んん!?」

 

 ドーマンは腕で刀を防御する。

 

 「流石に硬えな」

 

 「先程も黒鋼……とおっしゃいましたな?何故?何故呪法が効かぬ?」

 

 「テメエにゃ関係ねえ話だ!!」

 

 〜数十分前〜

 

 イチゴ達は移動しながら作戦会議をしていた。

 

 『名前聞いたら呪ってくるとか、デ◯ノートじゃないんだからさあ』

 

 『まあ、陰陽師ならやる……そういう確信はあるよな』

 

 『でも、風花ちゃん達には呪いきれてなかったみたいだね〜』

 

 ファイの言葉を聞いて、風花はシーッと言い静かにするよう促す。

 

 『ファイさん、今ここでそれ言っちゃダメ!!』

 

 『どういうこった?ふ(口を塞がれる天晴)』

 

 『伊賀崎のみんな、名前をもじった名乗りしてるけど、読み方が違ってたから呪いの対象に入らなかったって事じゃない?』

 

 『ああ、なるほどね〜』

 

 『下の名前だけで人を呪えるでございやすか……ヤバいでやすね』

 

 『安倍晴明(せいめい)が実は晴明(はるあきら)だったから効かなかった……みたいな感じ?』

 

 『多分そう』

 

 『そういや、黒鋼がっつり名乗ってたのに、かかんなかったな』

 

 『お兄ちゃん………あ、なんでだろう……』

 

 『黒鋼っていう名前は、元々そう名付けられた名前じゃないからな』

 

 諏訪の領主であった父から継いだ名前だ……と付け加えた。

 

 『え?』

 

 『モコナ、初耳』

 

 『言ってなかったからな』

 

 『じゃあ、お前の本当の名前はなんて言うんだ?』

 

 『おせーて?』

 

 『ホラホラ、黒たん』

 

 天晴とモコナ達は、黒鋼に本名を名乗るよう求める。

 

 『だー、本名言ったらダメだって今言ってただろうが!!』

 

 『ぶー』

 

 『ケチ〜』

 

 『ちぇー』

 

 〜現在〜

 

 「ならば仕方ありますまい、直に叩くと致しましょう」

 

 突如、黒鋼にドーマンの腕が向かってくる。

 

 「チッ!!」

 

 黒鋼は腕を蹴飛ばし、距離を取って再度突撃する。

 

 「破魔・竜王刃」

 

 その攻撃は符を盾にして防がれる。

 

 「少々苛立っておる様子、何か気に障りましたでしょうか?」

 

 「うるせえ!!」

 

 援護射撃として、キンジが数発ドーマンにお見舞いする。

 

 「黒鋼様はすぐ突っ込みやすから、当てないようにするのに苦労するでやすね!!」

 

 「頼むぜ!!キンちゃん」

 

 天晴もドーマンに攻撃を加える。

 

 「シュリケン忍法、水の術」

 

 風花の刀から水鉄砲が発射される。

 

 「ならば、五行相剋の理に従いて、土の術よ!!」

 

 ドーマンは語った通りに土の壁を召喚し、無傷に抑える。

 

 「そんな!!」

 

 「晴明の真似事ならば、拙僧もできます。ええ!!」

 

 「はぁ!!」

 

 小狼(シャオラン)は土の壁を登ってジャンプしドーマンに刀で攻撃、しかし腕で止められる。

 

 「そちらは………ふむ、なかなか種類に富んだ者ばかりですなあ」

 

 「何言ってんだ?」

 

 ドーマンはサクラを見て、足で大きく地面を踏みしめながら高笑いする。

 その視線を察して、小狼(シャオラン)は急いでサクラの元に向かい、庇う姿勢を取る。

 

 「もしや……気付いていない?フフフ……フハハハハハハハハ!!これはこれは、知ってて随行させてるならまだしも、知らぬ存ぜぬでは……祓いの集団より、道化の集団と名乗るのが相応しく」

 

 「なんだとぅ?」

 

 「火炎流武!!」

 

 騰蛇の精は、武器に炎を纏わせて回転斬りをしかける。

 

 「落ち着かれよ、祓忍の者。この男は挑発で相手を煽るのも平気でやる奴だ。そのくせ自分は次の手を打つ準備を整えている」

 

 「その通り……龍神よ、出ませい!!」

 

 龍が現れ、天晴達を攻撃する。

 齧ったり、爪で引っ掻いたり、尻尾で薙ぎ払い、全員攻撃される。

 

 「うっ!?」

 

 「きゃあ!!」

 

 「ぐっ!?」

 

 「チィッ!?」

 

 非戦闘員として後ろに下がったイチゴ達以外、倒れた。

 

 「今までの敵より、強い……」

 

 「どうすれば……」

 

 そんな時、歌川達が現れた。

 

 「見ないと思えば、こんな所にいたのか……君達」

 

 「ひどいじゃない置いてくなんて!!」

 

 「あ……すいません、邪魔したら悪いって皆さんが」

 

 命依は小狼(シャオラン)の言葉を聞き、固まる。

 

 「え、ええ……う……うん。気遣いはありがたいけどさ」

 

 「仕事の話は?」

 

 「この騒ぎの中だ、商談にもならないさ……元になるものをさっさと片付ける方が良い」

 

 「あいつ、蘆屋道満、強いよ!!」

 

 歌川はドーマンを見た。

 

 「如何に優れた僧でも……紙が依代なら、僕の画現術が有効だろう」

 

 そう言って……歌川はドーマンに近づく。

 

 「おお……付喪神の類ですか?しかも完全な人の形を成して……使い手に恵まれましたなあ」

 

 「絵師として褒められたものじゃないが……これ以上ここで好き勝手になさらないよう」

 

 歌川は即座に筆を振り下ろし、ドーマンにくっつけた。

 戦闘中に絵を書くとこんなに早いのか……剣豪もかくや。と感嘆せざるを得ない早さ、ドーマンにすら対応できなかった。

 みるみるうちに、ドーマンの体色が黒くなってゆく。

 

 「か、体が重たい!!妖気を含んだ墨汁か!?」

 

 「今です、僕はさっさと退散します」

 

 歌川はその場から下がろうとする。

 

 「果たして……できますかな?」

 

 「………?……………!?」

 

 歌川の体から、ドーマンと同じように墨汁が溢れていく。

 

 「画楽君!?」

 

 命依が飛び出し、歌川を運ぼうとする。

 

 「い……いつもより重い!?」

 

 「さながら墨に塗れた筆と言う体ですな、さもありなん、さもありなん」

 

 陰陽師にはその術に心当たりがあったようで、それを叫ぶ。

 

 「じゅ……呪詛返しの術だ!!これ」

 

 「!!」

 

 「左様、妖相手なら瞬間で効きますとも、直接攻撃を選択しなかったのは幸運でしたな……」

 

 「呪詛返し………て事は、トドメを刺したら誰か死ぬ?」

 

 イチゴにはできた試しがなかったが……ドーマンは簡単にできる。

 

 「え!?」

 

 「……そうはならない。僕がここにいるんだ、返されたものは抑えて見せる」

 

 陰陽師は符を用意した。

 

 「助かった!!」

 

 「あの付喪神を引き離して!!」

 

 「画楽君、ちょっとごめんね」

 

 命依は分身して、歌川を運び出す。

 

 「あっはは……ありがとー命依!!」

 

 「今だ!!僕を信じてくれ」

 

 「しゃあ!!行くぜ」

 

 天晴達は武器を構える。

 

 「閃龍」

 

 「緋炎」

 

 「スター」

 

 「忍烈斬!!」

 

 全員でドーマンを攻撃する。

 

 「これは、ええ……道連れしかありますまい!!,」

 

 ドーマンは詠唱を始める。

 

 「今だ、亀甲門!!」

 

 陰陽師が叫ぶのと共に人一人囲むぐらい間の狭い六つの柱が空から降り、ドーマンの周りを囲む。

 

 「ええい、亀の甲羅の如き六角の柱!!その柱で囲まれれば内から外、外から内へ呪いを課す事ができなくなる。そう来ましたか!?……まあ、こんな所ですかな!!」

 

 ドーマンは爆発した。

 

 「あ、黒い背景に白い絵を描くってのも面白そうだね」

 

 「すぐそういう話に繋げる……」




今回出てくる蘆屋道満はワラビはないしンンンンンとは言わないし某リンボマンとは関係ない、筈……
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