黄金がアイドル活動を支えるようです   作:歯車固体

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第四話

 765プロ

 

 律子が全員集まったのを確認し言った。

 

律子「降郷村の夏祭りイベントでのミニライブが決まりました!全員参加よ」

 

 765プロ始めてのまともな仕事にアイドル達から喜びの声が上がる。

 

律子「それからこの仕事は童虎さんが取ってきてくれました」

 

サガ「さすがです老師」

 

童虎「いやいや、運がよかっただけじゃよ」

 

真美「ねえねえサガに→ちゃん、どうして童虎に→ちゃんのことを老師って呼ぶの」

 

亜美「そうだよ、普通老師って言ったらおじいちゃんみたいな人のことなんじゃないの?」

 

サガ「いや…その…なんだ…あだ名みたいなものだ」

 

ミロ「こら、亜美真美余所見をしない、律子が喋っているだろ」

 

律子「とにかく明日は朝早くから出るから、準備を忘れないようにね。それと童虎さん、ミロさん、明日のイベントの付き添いお願いできますか?」

 

童虎「分かった、なにせわしがとって来た仕事じゃからのぅ、きっちり面倒を見たいものじゃ」

 

ミロ「俺も大丈夫だ、だが律子はどうするんだ?」

 

律子「もちろん、わたしも行くに決まってるじゃないですか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日

 

 765プロ前

 

ミロ「荷物を積み込んで行った奴から車に乗れ」

 

美希「あふぅ…さぁすがにそれはさわれないよぉ」

 

春香「ちょっと美希こんなとこで寝たらさすがにだめでしょ」

 

童虎「これ美希、寝るのならせめて車で寝んしゃい」

 

 

 

伊織「前借とか出来なかったの?」

 

ミロ「すまん、予算が少なくてな…一部俺と老師の自腹だ、だから文句を言うな」

 

伊織「もう、しょうがないわね」

 

 

 

雪歩「うふふ」

 

真「どうしたの?雪歩」

 

雪歩「真ちゃんステージで歌えるなんてすごいよね!わたし緊張しちゃうけどすっごく楽しみ!」

 

真「その調子だよ雪歩」

 

春香「雪歩、がんばろ!」

 

雪歩「うん!」

 

童虎「お、雪歩気合が入ってるみたいじゃの」

 

雪歩「っひ…男の人!?」

 

 童虎を見るなり雪歩は真と春香を押しのけ車の端に逃げてしまった。

 

童虎「やっぱりわしは嫌われておるのかのぉ」

 

 

 

小鳥「気よ付けて行って来てくださいね」

 

律子「はい、留守番お願いします」

 

アフロ「任せておけ」

 

カノン「では、がんばって来い」

 

小鳥「いってらっしゃーい」

 

     「「「「「「「「「「「「「いってきまーす」」」」」」」」」」」」」

 

小鳥「そういえば、今日の営業に行く人って誰でしたっけ?」

 

アフロ「確か…ムウ、アルデバラン、サガ、アイオリア、シャカ、アイオロス、シュラ、カミュの八人だったと思うぞ」

 

小鳥「だったら、仕事が終わったら、みんなで飲みに行きませんか?」

 

カノン「それもいいかもな、だがまずは仕事を終わらせてからだ。だが音無、お前はまず昨日残っていた書類と今日の分を終わらせてからだ」

 

小鳥「っえ!?ちょっとあの量は今日中に終わりそうがないんですけど…」

 

カノン「終わらなければお前以外の全員で飲みに行く、それがいやなら早く終わらせることだ」

 

小鳥「うえーん、ちょろいと思っていたカノンさんが厳しかった~!」

 

 まだ人気のないビル街に小鳥の声が鳴り響く。

 

 

 

 

 

 

 

 

やよい「えへへっ、みんなで出かけるなんてなんだか遠足みたいだよねぇ」

 

真美「うんうん、旅館にはきっと豪華料理とかありそうだよね」

 

伊織「当たり前じゃない、なんたってこの伊織ちゃんを呼ぶくらいなんだから」

 

亜美「それもそっか」

 

 

 

あずさ「まぁ、この、渋いイケメンコンテストというのは何なのかしら」

 

 

 

春香「ねえねえ、ここはビワが名産なんだって。色々あるみたいだよ、ビワケーキに、ビワジュース、ビワ漬けなんてのもあるらしいよ」

 

童虎「ビワ漬けか、みんなに買って帰るのもいいかもしれんの」

 

 

 

ミロ「思ったより山深いところのようだな」

 

律子「次の山越えたところみたいですね、今日は久しぶりのみんなでの仕事、しかも歌のステージ付き。気合入れてきますからね、行くわよ765プロッファイ」

 

         「「「「「「「「「「「「オー!!」」」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 降郷村

 

「ここ、どこ?」

 

 誰かは分からないが、確かにそうつぶやいた。

 

伊織「ねえ、ほんとにここなの?」

 

ミロ「あぁ…確かにここであっている筈なんだが」

 

 全員が唖然としていたなぜなら自分達が考えていたステージとはもっと煌びやかなものだと考えていたからだ。

 

「わんっ!」

 

「だれだこいつら!」

 

「テレビで見たことねぇぞ」

 

「ほんとにアイドルなのかよ」

 

童虎「まぁ、とにかく荷物を降ろして移動とするか」

 

 

 

 

 降郷村 学校前

 

雪歩「はぁ、怖かったぁ」

 

真「大丈夫?雪歩」

 

雪歩「うん、なんとか」

 

真「雪歩、犬も苦手だったんだよね」

 

雪歩「うん」

 

春香「でもなんか、大自然って感じのところだよね」

 

青年団A「っあ、どうも!」

 

「「「ようこそ降郷村へ」」」

 

雪歩「っひ…」

 

A「遠いところをよく来てくださいました、えーと756プロさん」

 

童虎「いやぁ、765プロですじゃ」

 

B「控え室とお食事のほうを用意させてもらってるんで、どうぞこちらに」

 

 突然来た青年団の人達に雪歩は腰が引けて後ろに後ずさっている。

 

C「どうしましたか?お嬢さん」

 

童虎「どうしたんじゃ、雪歩」

 

雪歩「お、男の人が……い…いっぱい」

 

 突然、青年団の男性に触られたせいか、雪歩は震えて倒れてしまった。

 

 

 

 控え室 

 

律子「じゃあみんな、荷物置いたらリハーサルの準備するわよ」

 

        「「「「「「「「「「「はーい」」」」」」」」」」」

 

亜美「はぁ、豪華料理は…」

 

真美「無理だったか…」

 

 亜美と真美がため息を吐いている隣で美希はおいしそうにおにぎりを食べていた。

 

美希「きゃは、おにぎりおいしいのー」

 

 

真「雪歩大丈夫?」

 

雪歩「う、うん。ごめんね真ちゃん」

 

 

ミロ「思っていたのと少し違いますね老師」

 

童虎「ん?何を言っておるんじゃ、ミロ」

 

ミロ「どういうことですか?」

 

童虎「わしは説明したはずじゃぞ、ここでやると」

 

ミロ「聞いてませんよ、そんなこと」

 

童虎「すまんなミロ…しかし、ここでわし達が気落ちしても仕方があるまい、何とかするしかないの」

 

ミロ「えぇ、そうですね」

 

A「あのぉ、すみません」

 

 

 

「ふう、あんた達じょうずだね」

 

あずさ「ありがとうございます」

 

やよい「えへへ、どんどん切っちゃいますね!」

 

伊織「…うぅ、何でわたし達がこんなことしなくちゃいけないのよ」

 

 伊織は泣きながら必死に玉ねぎを切っていた。

 

 

 

 

千早「っく…機材が古すぎてよく分からない」

 

貴音「いいではありませんか、歌は機材で歌うものではありませんから」

 

 千早と貴音が話している隣では響がほどけないコードと格闘していた。

 

 

 

 亜美と真美がパイプイスを運んでいる横で美希は熟睡をしている。

 

亜美「ねえ、ミキミキじゃまだよ→」

 

真美「もお、どれだけ寝れば気が済むの?」

 

「もう少しイスがあったほうがいいかね?今日は大勢お客さんが来るからね」

 

亜美「大勢だって」

 

真美「うん!」

 

ミロ「亜美、真美そろそろリハーサルの時間だから準備しろよ」

 

亜、真「「ぶ、ラジャー」」

 

「すみません、われわれだけじゃ手が足りないですから」

 

ミロ「いえ、彼女達にもいい経験になると思います」

 

 

 

 

雪歩「うぅ、どうしよう…みんなとはぐれちゃった…」

 

「あの~、すみませ~ん、どうかしましたか?」

 

雪歩「っえ!…いや、あの…その…」

 

「気分が悪いんだったら、医務室まで案内しますよ」

 

雪歩「…あ、あの…ごめんなさーい!!」

 

 

 

雪歩「なんで…こんなに男の人ばっかり……」

 

「あぁ、いたいた、萩原さん、マネージャーの方が探してましたよ。さ、ご案内します」

 

 青年団の男性が雪歩に優しく話しかけるがそれでも雪歩はおびえてしまう、何故なら彼女にとっては男性が怖いのだからそれが思わず化け物に見えてしまうのである。だから…

 

「へっへ、いたいた、お前を探してたんだぜぇ」

 

雪歩「いやァァァァァァァァァ!!」

 

 思わず逃げてしまうことは仕方がないのかもしれない。

 

 

 

 

童虎「ん?」

 

千早「あの、童虎さん、ちょっといいですか?」

 

童虎「どうしたんじゃ?」

 

 

 

 

 

 

 控え室

 

ミロ「どうしてこれを持って来てしまったんだ」

 

亜美「だってぇ、赤いのって言ったから、きっとこれだって真美が…」

 

真美「亜美だって、これに決まってるって言ったじゃん」

 

童虎「わかったわかった、じゃが、こんな村でこの衣装じゃとちと派手すぎるのぉ」

 

亜美「ごめんね、にいちゃん」

 

 

千早「もう、何もかもダメね」

 

 

 

 

 

 

 

律子「…えー、ということなので。今回のステージですが…今着ている服で出てもらいます」

 

 アイドル達の顔が曇っている、全員で出る仕事、さらにステージにちゃんと立てると思っていただけにショックが大きいようだ。

 

童虎「では、この後リハーサルをするからの、ちゃんと出番を確認しておくようにな」

 

    「「「「「「「「「「「「……はーい…」」」」」」」」」」」」

 

ミロ「ほら、どうした?もっと元気にいくんじゃないのか?」

 

     「「「「「「「「「「「「はーい…」」」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 リハーサルが始まり、春香は雪歩の顔色が悪そうなので声を掛けた。

 

春香「どうしたの雪歩、具合悪そうだよ」

 

雪歩「は…春香ちゃん、ううん、大丈夫…」

 

真「本当に?」

 

雪歩「うん…大丈夫…」

 

童虎「よしっ!次いくぞ、準備はいいか?」

 

雪歩「っひ!」

 

 雪歩が童虎を見てまた視界が歪み震えが出てしまう、だが雪歩は逃げ出してしまいたい衝動に駆られたが、逃げるわけにはいかなかった、それはみんなでステージを成功させようと約束をしていたからだ。

 

真「どうしたの?大丈夫?」

 

雪歩「…う、うん…うん…大丈夫…」

 

 

 

 

 ステージに立つと雪歩の震えがさらに大きくなっていった、そして曲が始まっているが、応援をしてくれている青年団の人達がさらに恐ろしいものに見えてしまった。

 

真「あれ、どうしたの、雪歩?」

 

雪歩「…もう、だめ」

 

「「っえ!?」」

 

雪歩「…私なんて…穴を掘って……穴を掘って埋まってますぅ~~!!?」

 

真「っうわ!?」

 

童虎「雪歩!?」

 

春香「雪歩、ステージに穴掘っちゃダメ!?」

 

真「すみません!曲っ!曲をとめてください!?」

 

 何も知らず、その場にいた人達はた唯、それを見ていることしか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

ミロ「正気ですか老師」

 

童虎「あぁ、そのとうりじゃ、ミロよ」

 

ミロ「貴方がいない間アイドル達を誰が纏めるというのですか」

 

童虎「なぁに、わしもずっと居ないという訳でもない、それにミロよお前にならきっと出来る自分を信じるんじゃ」

 

ミロ「…分かりました、ではがんばってきてください…」

 

 そのときのミロの表情は苦虫を一万匹噛み潰したような顔だったという。

 

 

 

 

 

 

 

 日が暮れ、辺りに夜の暗さが入り込んできたが、祭りにそんなことは関係がなかった。そして、アイドル達もそんなことを気にする間はなかった。

 

 

律子「…えー、降郷村のみなさーん。765プロ夏祭り特別ステージにいらして頂いて、ありがとうございまーす!今日は私たち精一杯がんばっていきますので楽しい……」

 

 

 

 

 舞台裏ではステージ準備のために全員が慌てることとなった。

 

亜美「あーん、引っ掛かって取れないよー」

 

真美「ちょっと取ってくる」

 

ミロ「みんな、落ち着け…少しは冷静になれ。それと伊織は本番までの間、出店を手伝ってくれ」

 

伊織「えぇ!何で私が!?」

 

 

 

 

真「はい、お茶。少しは落ち着いた?」

 

雪歩「…うん」

 

真「そっか、青年団の人達が怖かったんだね」

 

春香「でも、みんないい日とそうだけどなぁ」

 

雪歩「…わたし、やっぱり無理なのかなぁ」

 

「「っえ?」」

 

雪歩「わたし、男の人苦手だし、緊張しちゃうと何やってるのか分からなくなっちゃうし…みんなと一緒にがんばりたいけど…」

 

 シブメンコンテストのアナウンスが鳴り、雪歩を介抱しているうちにどうやらずいぶんと時間が経ったのだと、春香と真は気がついた。

 

あずさ「はい、それでは。エントリナンバー10番」

 

 あずさが10番の人を探すが何処にもいない。

 

やよい「あれれ~、エントリナンバー10番さんはどこですか?」

 

???「フォッフォッフォッ、ここじゃよ、ここ」

 

 やよいが下を見ると、そこには紫色の肌、やよいの腰くらいまでしかない身長。見る人が見ればそれはヨーダにしか見えない老人であった。

 

あずさ「おじいちゃん今年で何歳ですか?」

 

???「そうじゃの、確か今年で261歳になるかのぉ」

 

あずさ「あらあら、おじいちゃんってば冗談が上手なんだから」

 

やよい「では、おじいちゃんのご自慢の一品はなんですかぁ?」

 

???「わしにとっての自慢の物といえば、今わしが持っている杖じゃな。これは樹齢千年経った樹から作ったといわれる杖じゃが、本当のところよく分からん」

 

やよい「うわぁ、ほんとにこの杖硬そうですねぇ」

 

 

 

 舞台裏ではミロが盛大なため息を吐いていた。

 

律子「どうしたんですか?ミロさん」

 

ミロ「いや、なんでもない…」

 

律子「そうですか…ところで童虎さんは知りませんか?さっきから探しているけど何処にも居なくて」

 

ミロ「そのうち、帰ってくるだろ」

 

 

 

 

美希「でね、この村なーんもないから、ミキびっくりしちゃったの」

 

 美希のトークショウで少しながら笑いが起こっている。

 

美希「それにすっごく遠くて、朝早起きだったから、もうねむくてねむくて…あふぅ」

 

 

 

春香「相変わらずだね、美希は」

 

真「あれで受けちゃうのがずるいよ」

 

雪歩「みんなすごいな…わたしなんて男の人見ただけで怖くなっちゃうのに…」

 

真「雪歩…」

 

雪歩「ごめんね…春香ちゃん、真ちゃん…わたし、いつも足引っ張ってばっかり…やっぱりわたしにアイドルなんて…」

 

真「雪歩、どうしてそんなこと言うの…僕いつも雪歩が仕事でがんばってるの知ってるよ!」

 

春香「そうだよ、足引っ張ってるなんて言わないで…それに怖いのは雪歩だけじゃないよ…わたしもさっきから足がくがく震えちゃって…」

 

真「実を言うと僕も…」

 

春香「ね、だから三人で力を合わせてステージ成功させようよ」

 

 春香が出した手に自然と二人の手が重なっていく。

 

            「「「765プロファイトー!!」」」

 

ミロ「ほら、そろそろ出番だぞ、お前たちの力を見せてみろ」

 

                「「「はいっ!」」」

 

 

 

 雪歩は自分が男の人が大丈夫だと確認するため客席を覗いたが、雪歩はまた自分の苦手なものを思い出してしまった。

 

真「どう、大丈夫そう?」

 

雪歩「い…いぬ…」

 

春香「っえ?」

 

 その時、春香と真の顔が一気に青ざめた、何故なら客席に雪歩のもう一つの苦手なもの…『犬』!

 

真「ゆ…雪歩?」

 

雪歩「…ぬだけは、犬だけはだめ!?」

 

               「「やっぱり!!」」

 

 

 

童虎「ふぅ、今戻ったぞ」

 

律子「もう、何してたんですか?童虎さん」

 

童虎「ん?いやぁそれがの……どうしたんじゃ、雪歩」

 

 童虎の目の前を雪歩はわき目も振らずに走って行った。

 

真「雪歩!!」

 

童虎「待つんじゃ…お前たちはステージの準備をしておくように」

 

春香「で、でも…」

 

童虎「いいから、わしに任せておけ」

 

 

 

 

 雪歩は控え室のある、校舎の前で泣きじゃくっていた。

 

童虎「おぉ、いたいた…雪歩、みんなが待ってるぞ、早く行こう…犬も苦手なんじゃとな、聞いたぞ」

 

雪歩「わたしは…童虎さんや他のみんながうらやましいです…だってみんな苦手なものがなさそうで…」

 

童虎「まったく、雪歩、お前はアホか」

 

雪歩「…っえ?」

 

童虎「この世界に苦手なものがいない人間なんて居らん…それにわしにだって苦手なものくらいある。それはの…友が怒った時の顔じゃ」

 

雪歩「それって…誰が怖いんですか?」

 

童虎「そうじゃの…わしとしては怖いのがムウやサガじゃな」

 

雪歩「サガさんが怒っている時の顔はよく見ますけど…ムウさんが怒っているのは想像出来ないなぁ」

 

童虎「そう言うがの、ムウの怒った時だとまるで鬼だぞ」

 

雪歩「きっとムウさんはそんな顔をしないと思いますぅ…ふふっ」

 

童虎「やっと笑ってくれたの、わしのもう一つの苦手なものがな、友らが泣いているときの顔じゃ、それを見ているときがわしまで辛くなって気おる…だからの雪歩、わしはお主がステージに立っている間は絶対に犬をステージに入れないし、鳴かせもせん」

 

雪歩「約束してくれますか?」

 

童虎「おう、男子の一言金鉄の如しじゃ、だからわしを頼ってくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春香「雪歩大丈夫かな…」

 

真「っあ!雪歩」

 

雪歩「二人ともごめんね、先に行ってて!」

 

真「ちょっと、雪歩…」

 

童虎「春香に真、先にステージに上がって待っとくんじゃ」

 

春香「で…でも…」

 

童虎「いいから、はよう行くんじゃ」

 

 

 

 雪歩は控え室に戻ると間違えて持ってきた衣装を着、そして破り、さらに口紅を手に取り顔に星のマークを書いた。

 

 

 

 

 

童虎「さて、わしも約束を守るとするかの…じゃが雪歩の奴はどうしたのかのぉ」

 

 

 

 

 

春香「…と言うことで…えーと…」

 

雪歩「お待たせ!」

 

真「雪…歩!?」

 

 ステージに上がった雪歩の格好は、衣装を破り、アクセサリーを沢山付け、普段の雪歩の印象から遠くかけ離れた姿であった。

 

雪歩「いえーーーい!!」

 

 雪歩の大声にスピーカーがハウリングを起こしてしまっている。それを見ていた村民の人達は唖然としてしまっている。

 

雪歩「いえーーーーい!!!」

 

 雪歩は必死に掛け声をするが、誰も応えてはくれず、心が折れかけてしまっていた。

 

真「いえーーーい!!」

 

雪歩「真ちゃん!」

 

春香「みんなー!!張り切っていっくよー!!」

 

雪歩「春香ちゃん」

 

          「「「せーのっ…いえーーーーい!!!」」」

 

 春香と真の声が合わさった掛け声に、村民が応えてくれた。

 

雪歩「もっと、もっとですぅ!」

 

 

 

 

 雪歩のステージを近くの屋台で伊織達が見ていた。

 

伊織「なによあれ、無茶苦茶じゃない」

 

やよい「でも、雪歩さんかっこいいかもぉ」

 

貴音「えぇ…真、見事なものですね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ステージ終了後

 

真「雪歩すごかったよ」

 

春香「ほんとすごくかっこよかったよ」

 

雪歩「そんな…でもとっても緊張したけど、すっごく楽しかった」

 

真「うん!そうだね」

 

春香「すっごく楽しかった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アイドル達は少しの自由時間を楽しんでいる間に、童虎、ミロ、律子の三人は青年団の人達と挨拶をしていた。

 

「とても楽しいステージをありがとうございました。特にあの仮装は楽しいですね、この村の名物になると思いますよ」

 

童虎「考えてきた、甲斐があったというものですじゃ」

 

 童虎のわき腹を律子が小突いてくる。

 

律子(よかったですね、童虎さん)

 

 

 

 

 

ミロ「全員忘れ物はないな?では出発するか」

 

 

 

 

 

 帰りの車内

 

亜美「あれれ?兄ちゃん達もう寝ちゃってるよ」

 

真美「まぁ、彼らなりにがんばってましたからなぁ」

 

亜美「と、言う訳で今のうちに定番のあれを…あれっ?童虎にいちゃんの首になんかついてるよ」

 

真美「どれどれ?なにこれ、紫色の…皮?」

 

律子「ほらほら、そんなものさっさと捨ててちゃんと座っておきなさい」

 

 

 

 

 

 765プロ

 

   「「「「「「「「「「「「「おつかれさまでしたー!」」」」」」」」」」」」」」

 

 

ミロ「お疲れ様でした老師」

 

童虎「おぉ、お疲れミロ」

 

ミロ「では、わたしは先に失礼しますが、老師は如何成されますか?」

 

童虎「わしは今日の報告書を書くから、先に帰っておいてくれ」

 

ミロ「分かりました、ではまた、後ほど」

 

 

 

童虎「ふぅ、みんなも起こしてくれればよかったんじゃが」

 

 童虎が茶を入れ報告書を書きに机に戻ると、机の上に、紙袋が置かれてあった。紙袋を開き中を見ると、中にはビワ漬けと手紙が入れられてあった。

 

 

 手紙の内容は、簡潔にすれば、『今日はありがとうございました、また明日からもよろしくお願いします』といった内容だった。

 

童虎「まったく、うれしいもんじゃな…さて報告書に取り掛かるとするかの」

 

 

 その後童虎は、報告書の書き方が分からず、最終的に事務所を閉めれたのは午前二時過ぎだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 今回は前回投稿した物から二日辺りで書こうと思ってましたが、なかなか書ききれずに…


 ご指摘、ご感想があればどうぞよろしくお願いします。
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