感想で主人公の謎が増えたと仰ってくださった方がいますが、主人公に関しては周りのキャラ目線で語りたいと思います。
それまで悶々とした生活を送って下さい。
「………おぉー」
「おぉ〜」
スーパーから出発し、車に揺られて数分後。財田川の近くに聳え立つ立派な建物に俺達は呆気に取られていた。
いやでかくね?なんでこんなにでっかいの?
敷地といい建物自体といい、スケールがデカすぎる。なんですか?ハリウッド並の派手さとゴージャス感を目指した結果がこちら〜って感じなんだが。
日本庭園?ここは観光地ですか?なんで中庭にご立派な池があるの?庭も白石で敷き詰められてるし、ご立派な松も植えられとる。なんじゃこりゃ。
あの、これは一体……。
「……御満足頂けませんでしたか?」
「いやそういう訳じゃなくて……」
「御安心ください。坊っちゃまの好みに合わせましたので。きっと内装はお気に召しますわ」
ああいやそういう事を聞いてる訳じゃなくてですね。
「私達も頑張ったんですよ。褒めて下さい」
ああ、はい。褒めます褒めます遥さん。ちょっと近いねもう少しあー、もう少し。うんもう少しだけ離れて。
「この家は分家の方からの融資で建てられました。坊っちゃまがきっと本家に戻られると信じていらっしゃるからこそのものかと思われます」
「あちらには坊っちゃまに好意を寄せる方々がいらっしゃいますからね」
「あ、はい」
なんだよ融資って。俺ってば期待されてる感じ?やっぱ優秀なのかな元の俺は。
なんとなくだけど、俺を挟んで本家と分家の対立が凄そうなんだが。感じ仲が良さそうというわけじゃなさそうだし。
てか好意を寄せる方々って誰ぞ。やっぱ手ぇ出してんじゃねぇかこの身体。嫌だぞ、変な性癖持ってて未だに拗らせてるとか。年上好きだけど限度あるからな頼むぞマジで。
「さあ坊っちゃま。一先ず中に入りましょう。お疲れでしょうし、お昼もまだ済ませておりません。直ぐに支度致しますね」
「あ、ああ。ありがとう、ゆっくりでいいよ。少し家の中を散策したい」
「はい、かしこまりました」
瑞希さんがスーパーの袋を持って家の中に入っていく。さっき持とうとしたらめちゃくちゃ遠慮されてしまったのでちょっと悲しい。
なんだよっ、文句あんなら言えよ。女に荷物持たせるクソ野郎って罵りたいんだろ!もう俺は寝ますお疲れ様でした。この話はもうここで打ち切り。俺達の戦いはここからだ!!
「お兄ちゃん、どうしたの?」
はっ!?俺は一体何を……?
あ、危なかった。俺は何処ぞの少年誌の打ち切りみたく終わってしまう所だった。樹ちゃんが腕を引っ張ってくれたので正気に戻れました。まだ続きます。
風ちゃんと樹ちゃんも折角なので家でご飯を食べる事になった。まああの状態でさよならなんて出来ませんからね。
さっきよりも元気になった樹ちゃんに喜びつつ、ふと視界に重そうな荷物を持つ美嘉さんの姿が。これはチャンス。今度こそ俺の筋肉を見せびらかす時。
「美嘉さん、それは俺が持とう」
「あ、坊っちゃま。……申し訳ございませんが、これは私の自宅に持っていくものでして……」
あらそうなの。まあ近いって言ってたし、女性ひとりじゃ結構な量でしょそれ。何買ったの?洗剤にシャンプーリンスコンディショナーと食料に……何だこの箱。……あっ(察し)。
……ま、まぁあれだよね。女性ってやっぱ大変だよね。お、俺も肌荒れしないよう手入れシマース。
「じゃあこれから美嘉さんの自宅に?どうせ昼餉はまだ時間かかるから手伝わせてくれ。瑞希さんにもゆっくりでいいって伝えてあるから」
「そ、うですか?ならば有難く。遥さん、暫く風ちゃん達の事、よろしくお願いしますね」
「任されました。はい、じゃあ2人とも。荷物を持って中に入ろうね〜」
うむ、幼稚園の風景が見えるのは気のせいか。はーいと元気な声で返事をする樹ちゃんがまさにそれだ。おい風ちゃん。そこはしっかり返事をしなさい。返事は大事よ。
うわなんか睨んでるし。怖っわ。今時の中学生ってやんちゃの子多いから大変だよ〜って同級生で中学の教師やってる奴が言ってた。まあ思春期だし、素直になれないこともあるよね。分かる分かる、俺も思春期の頃は親に素直になれなかったもんな。
家の中に入っていく3人に手を振り、見えなくなったところで荷物を持つ。大きい袋が2つと小さい袋が1つなので、俺は両手に大きい袋を持った。おおっ、見た目重そうなのに全然辛くないぞ。体幹物凄くいいなこの身体。変に力を入れるわけでもなく、スゥッと余裕で持ち上がった事に感動してしまった。涙脆いぜ。
「私の自宅は門を出て右側です。お隣同士さんですよ」
「意外とと言うか、寧ろよくこの土地が空いていたなと言うべきなのだろうか」
そんな偶然ありまして?たまたま家の隣が空いてたから、たまたま分家の方から頑張れと餞別を送られ、たまたまたまたまなんてあります?
こりゃあれだね。原作の流れに沿ったやつだね。原作故のご都合主義ってぇ奴だなぁ。こりゃ逃げるのは至難の業だぞ。
「ふふっ、実はここ。元は
「成程、だから土地は広い訳だな」
縮小って聞くと、なんか寂しいよな。特に閉鎖されたこの世界じゃ、イコール終末に進んでるって言っても過言じゃねぇわけだし。笑い事にはなかなか出来んよな。美嘉さんは笑ってるけど。
まあ所詮
取り壊しになるところにたまたまって事は、じゃああの松とかも元々あったものなのかな。建物だけ建て直したって感じ。日本文化の王道である松と鶴の組み合わせは日本人でも圧巻の極み。この日本庭園擬きには欠かせない風情のお香だからこの松は必須だわな。
「最近はこの街も人口減少傾向にあるようでして。ここを探さなくとも、空き家なら何処にでもあるんですよ?」
「人口減少。中々深刻だな」
なんかより終末が見えて来てない?大丈夫?……大丈夫ね?よし(確認猫)。
こりゃ若い人が産ませ孕ませで子供を増やすしか手はないんじゃないのか?食糧難にもなるだろうし、必要最低限の人員は必要な筈だよな。
というか、
……じゃああれか。よく名前が出る
「ひとつ聞きたいんだが、
……およ?
美嘉さんの足が止まった。どうした?
前を向いていた顔が、いつの間にか俯いている。さっきよりも何処か儚げな姿の美嘉さん。
え?俺またなんか地雷踏み抜いた?いや待ってよ皆地雷多過ぎるだろ回収しとけよ。回収漏れしてんじゃねぇかどうなってんだ。いやそれとも確実に踏み抜く俺の方が凄いのか?もうちょい慎重に歩けよ俺!!
「……それは、どう言った意味でしょうか?」
「えっ、い、意味か……。まあ、あれだ。今の生活を支えているのは大赦であって、
「
おぉぅ、俺の言葉に被せてきたと思ったら物凄い早口で答えてきたぞ。……なんか
「……坊っちゃま。今の質問、私の中に
「えっ、あ、はい」
えぇ……?怖っ。ものすんごい冷たい目。俺……じゃなくとも見逃さねぇわアレは。殺意、狂気を感じる。美嘉さんは大赦に
まあ政治家に不満を持って弾圧したり非難を浴びせたりなんてざらにあったし、美嘉さんの反応も
「……聞き辛い事を聞いたな。悪かった、反省する。あの二人にも言わない」
「……私のわがままを聞いて下さり、ありがとうございます。……ですが坊っちゃま。私の反応を
……え、俺知ってんの?今は知らん。
なんだよそういう過去の話とかするんじゃん。よかったよかった知らない美嘉さんの秘密を危うく俺が
こうやって1回1回知ってるでしょ?って聞かれながら質問するのはいいな。若干違和感があるが、意地悪しているという筋道を作ってしまえば質問もしやすいってもんよ。
「……坊っちゃまは……られた……のですね。……よかっ…………です」
「……ん?今何か言ったか?」
ごめん今のはほんとに聞こえなかった。いや別に難聴系主人公じゃないんだよ。ほんとに今のは聞こえなかったんだって。
「いいえ何も。
何故かぎゅむっとその豊満なお胸を寄せて腕に抱き着いてくる。え?なんですか?勘違いさせないでくださいよ知ってますよ?どうせ家に着いたら
くっ、これが人妻の破壊力かっ。せ、戦闘力53万を軽く超えてるぞっ。……っ、パ、パイ乙力豊満力象徴力共にALLMAX!?よ、世の中の男性が必ず虜になるであろうレベルであるという事なのか?す、凄まじいぞ……っ!!
こんなおぱぁいを好き放題出来る旦那さんマジ羨ましい過ぎてヤバい。てかほんとにやばい洒落にならん!!なんか奥底からよく分からんものが込み上げてくるんだが!?ヤバいヤバい邪な考え抱いてたから……、いや違うっ。こ、これはっ。これはヒジョーにまずいっ!!
ね、寝取りたくて仕方ない……っ!!ヤバいっ、ヤバいヤバいヤバいヤバい!!!美嘉さんを旦那さんから寝取りたくて仕方ない感情だこれ!!
うわぁぁぁヤバい今すぐ下半身露出させて見せたい!!見せてぶち込みたいって誰かが叫んでる!!ヤバいヤバい誰か助けてぇぇぇえええええ!!!!
………ふぅ、1人自慰終わり。やっぱ妄想捗るわ。
え?今の何って?いやなんかモーレツにやりたくなってさ。見た目竿役なのに竿役らしい事なんもしてないからノリでやってあげました他意は無いです。
え?竿役嫌いやろうがいって?嫌いやけどさ、それらしいムーブはやっとかなきゃさ。損じゃん。いやまじ待って離れないでごめん謝る謝るから。
いや完全に偏見ですけどね。こんな衝動的に寝取りたいなんて思うの馬鹿にされて催眠アプリインストール後にきっしょい笑み浮かべてぐへへするキモデブ君しかしないでしょ(偏見)。竿役達は自分達のルックスとか分かってるからね。それを利用したりコミ力お化けの権力で巧みな会話を披露しそのまま流れで〜みたいなムーブしか動かんやろ。
セ〇クスはコミュニケーションって言葉がどこからが聞こえます。
「……はい、着きましたよ。ここまでありがとうございました」
なんかそうこうしている内に着いたようです。……おぉ、この家も大きいな。風貌もうちと大差ない日本屋敷みたいな感じ。あ、松生えとる。
「まだこの家には
家の鍵を開けながら美嘉さんは俺にそう言ってきた。いやまあ昼間だから旦那さんはお仕事中だろうよな。娘さんはまだ入院中らしいし。
なんか含みがある言い方だったような気が……。
「……まあいいか。どうせ後で分かる事だし」
荷物を持ち直した俺は玄関に足を進ませる。
「あっ、こんにちはー!!」
うぉおおおっ!?!?!?!??!?!????
なっ、なんだなんだ!?空襲か!?今の爆発音は何処から!?日本帝国はまだ負けとらんぜよ!!
思わずビクッて身体を硬直させてしまった。いやビビるって。怖っわ過ぎる。爆発音じゃないのはわかってるけどそれは不意打ちだ急所にあたってワンパンだよ。
声がしたであろう後ろを振り向く。
そこには一人の少女が立っていた。恐らく風ちゃんよりも年下、小学生ぐらいか?幼い。クリクリとした赤い……赤い?レッド?カラコンですか?の瞳。可愛らしいツルツルな肌に如何にも何かやってましたって感じに汗が滲んだ額。そして何より目を引くのが………。
「…………神様は俺の事嫌いなん?」
真っ赤な髪色をしていた。
ファッ!?これ絶対正妻ヒロインやんけ!!
二次創作だからあんまし気にならないけど、現実に地毛で赤とか緑とかいたらまず間違いなく驚くよねって話。
ヤバい他の小説も進めなきゃ……(使命感)