目が覚めたら宇宙世紀…だよね?〜ジオンが独立に至るまで〜   作:妄想零炎

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 明日以降、しばらく更新できなさそうなので、今日のうちに。


第96話 Side『ニューヤーク燃ゆ』

 

 さて、あとはこの横に立つ招かれざる客人をどうすっかなんだよね。

 

 無視したいんだけど、ガルマ大佐に何を吹き込むかわかんないから、監視もしておきたい。

 

 ガンダムとホワイトベースの拿捕を、十字勲章ものだなんて公然と唆す(そそのか)ぐらいだ。

 

 現実には、すでにオーガスタでガンダムとジムとビームライフルのサンプルは手に入れてる。いまさら試作機のひとつを奪取したからといって戦局に大きな影響はでないだろう。

 

 新造艦のホワイトベースも、補給艦として偽装していたせいもあり、MS運用を強引に設計に突っ込んだせいで戦艦としては微妙な性能だ。

 

 見るべきところは、せいぜいミノフスキークラフトかな。

 

 原作のアムロとホワイトベースの活躍はめざましいけれど、それだけで連邦が戦争に勝てるわけもない。

 

 ここで撃破しても、せいぜいオデッサで、エルランの造反が明るみに出なくなるぐらい。それだってTV版準拠の話だ。

 

 あ、オデッサで水爆止められちゃうか。

 

 でも、原作オデッサのジオン敗北は、圧倒的な物量差によって圧殺されたせいだ。それを覆そうとして、マ・クベが水爆を使った。

 

 だけどこの世界では、旧ロシア領と中東、北アフリカ方面ジオン軍は強固な連携態勢が取れている。オデッサを攻めたくても、まずは北アフリカから中東を抜かなければならない。

 

 コロニー落としほどの破壊力をもたなかった隕石落としが、ここにきて有効になってきていた。

 

 大規模天候不順によって、連邦は抱えている人的資源を支えるだけの物資が用意できなくなっている。

 

 ジオンが、地球で得た水や空気といった資源を惜しみなく他コロニーに分配した結果、宇宙でも、連邦への経済締め出しが行われはじめ、反連邦武装組織によるテロでコロニー防衛軍が敗退。

 

 サイド2は輸送路の安全が確保できないとして、地球への食料品の輸出を無期限停止。

 

 続くようにサイド5も、先のルウムでの核被曝にて輸出用品生産農業プラントが稼働できずとし、連邦への輸出量を大幅に低減した。

 

 結果、各地の連邦軍は自分たちの食い扶持だけで精一杯であり、支配地域への配給さえ滞るぐらいだ。

 

 連邦の部隊は今各地で分断孤立しており、大掛かりな作戦は取れなくなっている。

 

 大部隊を編成したくとも、それを支えるだけの兵站も用意できないのだ。

 

 欧州も無力化しているため、原作のようにヨーロッパから連邦が進撃することは難しい。なにより水軍のせいでイングランドを抜かなければフランスにもたどり着けない。

 

 だからオデッサ作戦は起きないんじゃないかな。と楽観視している。

 

 連邦のまとまった戦力は、カナダ、南米、オーストラリア、南アフリカ。

 

 この中でも、南アフリカが特に大きい。我らジオンもここから北アフリカを抜かれるといっきに中東まで押し込まれるのでかなりの戦力を割いている。

 

 宇宙にはルナツー艦隊がいるが、これはドズル・ザビ中将が率いる宇宙軍が釘付けにしている。

 

 連邦は早くもMSを開発してきたから、地球軌道上はしっかり掌握しておかないと、下手をすると僕らが開戦初期に行った地上降下作戦をやり返されかねない。

 

 いっそルナツーを攻略して、条約無視してジャブローに落としたらどうかとも思うのだが、今のジオンは地球民を『同士』として新造コロニーへ迎え入れている。

 

 世論を考えると簡単に取れる手段でもないのかな。それに、万が一軌道がそれたら、今現在だとジオンの占領地域に落ちるかもしれない。

 

 ジオンは優勢ではあるが、膠着状態を抜け出るには今ひとつ鍵が足りないってところだ。

 

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