目が覚めたら宇宙世紀…だよね?〜ジオンが独立に至るまで〜 作:妄想零炎
復活です。
「センサー感有り。ここより西にMSが3、音紋は友軍ではありませんね」
何度もバトルシミュレーターで目にしたニューヤーク市街の廃墟。
「木馬の反応はあるか?」
「いや、ありません。先行した航空隊の話では、機関部にダメージを負っているとの話でしたから、どこかに潜んでいるのかと」
「ならばMSは囮か」
「でしょうね」
徐々にだが近づいている。
作中通りだと、雨天野球場跡に身を隠していたが、MSが存在する方角とはズレている。
とはいえ、大佐の搭乗したガウと、ゾッドの編隊が上空から偵察しても発見されてないということは、原作通りの場所にいるに違いない。
他に戦艦の巨体を隠せる場所は存在しないからだ。
ドダイに乗ってこなかったことが悔やまれる。
「あいつら、航空機まで出してやがりますわね」
キリシマ嬢の言う通り、上空を敵の多目的戦闘機――確か、コア・イージーという名前だ――が3機編成で飛んでいく。こちらの地上対空部隊の砲撃を軽快に躱し、お返しとして対地爆弾を投下していく。
防空部隊のゾッドが迎撃を行うが、加速性がこれまでの連邦の戦闘機とは違う。
強引に追撃を振り切り旋回すると、赤い光がゾッドを貫いた。
コア・イージーは反応炉搭載の高速航空機。最近になって連邦が投入してきた新兵器だ。
爆撃に迎撃戦闘と、こちらのゾッド並みの多様性を誇る。しかも反応炉を搭載してるのでメガ粒子砲を使用可能。被弾時は機種部分がコアファイターになって分離脱出可能と、結構な高性能機だ。
ノイン大尉がつぶやく。
「あれもニューバーンの残党なのか?」
「いや、あれは違うでしょう。おそらくジャブローからの増援です」
ミノフスキー粒子のせいで、防空警戒は両軍とも割とザルだ。少数部隊なら網をくぐって接近することも不可能じゃない。
さらに増援のコア・イージーが飛来する。
そして、その上にはMSが搭乗しているのが見えた。
「強引に基地へ向かうつもりか!」
ジオンお得意の突破戦法の真似だ。
MSが扱う武装は火力が高い。分類上の軽機関銃でさえ、建造物に対しては過剰火力なほどだ。1機でも到達すれば、基地機能はズタズタになる。
でも普通はやらないけどね。最終的には囲まれて撃破されるの確定だから。
ニューヤークは地上の対空防御兵装はMSに頼り切ってる。上空のゾッド部隊が止められるとこうも容易く抜かれるとはね。
既存戦力の見直しが必要だな。
「各機迎撃! 私は先のMSをやる」
「了解」
ライフルを構えて撃つ。
コアファイター部分をぶち抜かれ、墜落する機体からMSが飛び降りる。
少佐もS2のバズーカを器用にも敵の主翼に当て、そのまま加速し、先に見つけたMSの方へと向かっていった。
残った1機はノイン大尉のマシンガンを避けた先に、他部隊の対空砲火を受けて沈んだ。
いずれもMSは脱出に成功してる。
ここからは白兵戦だ。
トマトを見るたび思い出す。