目が覚めたら宇宙世紀…だよね?〜ジオンが独立に至るまで〜   作:妄想零炎

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第133話 挿話『勝利者たち・3』

 

 ノイジーフェアリー隊。

 

 キャリフォルニアベースから異動となった特殊部隊で、キシリア少将の発案で女性ばかりで結成された部隊だ。

 

 北米がゲリラも含めてほとんどの連邦勢力を駆逐し、かつ秩序だった統治が成されたこと、オデッサ、キリマンジャロという新たな生産拠点が置かれた結果、相対的にキャリフォルニアの守備重要度が下がった。

 

 最近ではこのニューヤークも航空機を中心に製造ラインが組み立てられている。

  

 そうした理由から、キャリフォルニアベースの防衛を主任務としていた部隊は、一時期は解散が予定された。

 

 しかし女性ばかり、かつこれまで秘匿されていたという特性上そう簡単にはいかず、ならば各種新兵器の試験運用部隊兼戦略的価値の増大したニューヤーク基地の守備隊増援として扱うことになった。

 

「あの二人、何してるんです?」

 

 ノインの隣に座ったのはエターナ・フレイル少尉だ。

 

 もともとフラナガン研究所というニュータイプを研究する機関から出向してきた人間で、このたびノイジーフェアリー隊に異動が決まった。

 

 長い銀髪をアップにし、湯に浸からないようにしている。それだけで驚くほどの色気が滲み出ていた。

 

「いつものことだ」

 

「フィンゴ中尉ですか」

 

「ああ。あの男のどこがいいんだか」

 

「あら、私は可愛いと思いますけど。つい面倒を見てしまいたくなる感じで」

 

 正気か?

 

 と思わずフレイル少尉を睨む。

 

 彼女はどこ吹く風で、10代とは思えないほど嫣然に笑った。

 

 本人が公表するように、本当に17歳なのか怪しいものだ。

 

「ふふふ。そういうノイン大尉はどうなのですか? ゼクス大佐とはうまくいかれてますか?」

 

「何を言ってる」

 

 突然話を振られてノインは目を逸らした。

 

「お好きなのでしょう? いつも目で追われてます」

 

「冗談を言うな。彼のことは――」

 

「やーやーやー! 恋バナですか!?」

 

 否定しかけたところで、突然シュティルナー少尉が話に飛び込んでくる。

 

 フレイル少尉といい、このシュティルナー少尉といい、昨今の10代は物怖じという言葉とは無縁なのだろうか。

 

「失礼ですよアルマさん。でも、私も気になります! ノイン大尉の好きな人!」

 

「ゼクス大佐かぁ……たしかにめっちゃくちゃイケメンだよな。あれでパイロットの腕も1流なんてすげぇよな」

 

 ミア・ブリンクマンとヘレナ・ヘーゲルが更に加わり、ノインの周りはにわかに騒がしくなった。

 

「貴様ら――」

 

 いくら無礼講――を許可した覚えはないが。この場での暗黙のルールだ――とはいえ、あまりに不躾だと叱咤しようとした。

 

「あ、ディライア少尉とユウキ伍長」

 

 そこでアルマがさらなる訪問者に気づく。

 

 第2機動小隊のディライア・クロウと、最近になってニューヤーク基地所属となっとユウキ、ナカサトだった。

 

 

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